足サイズ計測実行委員会 靴とカラダのとても大切な関係 いつまでも、美しく歩くために!

成長期の子どもを対象とする調査の課題

下図は年間増加量を求めてグラフ化したものです。横軸の11-12歳とは12歳の平均値から11歳の値を引いたという意味で、縦軸にはその値をプロットし、これらを繋いで折れ線グラフにしました。通常、成長が終了する18歳に向けて年間増加量がゼロになってゆくはずですが、今回の調査では、男女とも年間増加量が極端な凸凹を描く項目や年齢の出現が少なくありませんでした。下図はその一例です。


これらの凸凹は単一項目にだけ出現するのではなく、特定の年齢群間で多くの項目に共通して出現することから、単なる計測ミスではなく、調査対象集団の個性が反映されていることがわかります。 

すなわち、被験者の体格に偏りがあったということですが、この原因として特に高校生のサンプルの採り方には明らかに反省すべき点がありました。幼稚園~中学校での調査は、ほぼ全校生徒をくまなく計測することができましたが、高校での調査は昼休みや放課後のみといった1~2時間の短時間指定で、その制限された時間内で計測に協力してくれる一部の教師が担当する運動部や文化部の学生が、部活動等を途中で抜け出して順次計測に訪れるといったケースがほとんどでした。この様なサンプリング方法を複数校で実施した上に、調査校の中にスポーツに強い高校が含まれていたこともデータが偏る原因になったと考えられます(下図)。



今年3月に文科省が発表した、小学生と中学生を対象にした「全国体力・運動能力・運動習慣等調査(2012年度)」によると、体育の授業時間を除いた1週間の総運動量が420分以上の子どもは、そうでない子どもに比べて体力が高いということでした。 

これ以上に問題視されるのは、中学2年対象の調査では、1週間の総運動量が60分未満の層と、900分前後の層に二極化しているのが明らかになったといいます。つまり、中学生の体力は運動部の部活に加入していたか否かで分かれるということです。 調査は行われていませんが、高校生になれば更にこの二極化は強まると想像されます。この文科省の調査は体格ではなく体力調査ですが、スポーツパフォーマンスを支える土台としての足のサイズや形状もまた、スポーツ機会の多少に影響されていることは容易に想像できます。

スポーツ機会が二極化している現代、とくに成長期の子どもの身体を調査とする場合は、被験者のタイプを偏ることなく集める必要があります。よって、今後同様の調査を行う際は、被験者集団の選択を担当するサンプリング・ワーキンググループによる被験者集団抽出作業が大変重要で、慎重に行われるべきであることが今回の調査で示されました。

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