欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2010年12月13日 の記事

カテゴリー: 国内革事情

 

 

先週末、「台東ファッションザッカ」展が
東京・青山 スパイラルガーデン ギャラリーにて行われました。

受賞作品.JPG入賞作品.JPG

大賞デザイン画.JPG大賞作品.JPG 


入場するとすぐ、今年で21回目を迎える、
ザッカデザイン画コンペティションの
受賞画と大賞、各部門最優秀賞の製品がディスプレイ。

 

 


「ザッカデザイン画コンペティション」は
台東ザッカフェア実行委員会 主催、
台東区、東都製靴工業協同組合、
東京都靴卸協同組合、社団法人東京鞄協会、
協同組合東京ハンドバッグ協会、
東京服装ベルト工業協同組合、
協同組合東京帽子協会、
協同組合資材連が共催として名を連ね、
現在第一線で活躍する
クリエーターを輩出してきた実績のあるコンテスト。

全国から3054点もの応募があり、
セレクトショップバイヤー、デザイナー、エディターなど、
ファッション業界をリードする
スペシャリストによる厳正なる審査がなされ、
5つの部門から大賞をはじめ、
各賞が決定。計22名が受賞しました。

 

 

大賞 石田萌さん 
(エスモードジャポン東京校/慶応義塾大学)

 

審査員特別賞 
沢津橋邦行さん

 

クツ部門最優秀賞 
ワン・ジャジャさん(文化服装学院)

 

カバン・バッグ部門最優秀賞 
クォン・デヒョンさん(ヒコ・みづのジュエリーカレッジ)

 

帽子部門 最優秀賞 
與那城[よなしろ]光里さん(文化服装学院)

 

ベルト・サスペンダー部門最優秀賞 
松木彩乃さん(文化服装学院)

 

革小物部門最優秀賞 
阿部和美さん(KAZUMI abe DESIGN)

 

 

受賞なさったみなさん おめでとうございます!

 


大賞受賞作品「サンゴシューズ」は
ファスナーの引き手をかたどった革のモチーフで

びっしりとデコレーション。

熟練のハンドワークによって、独特の“軽さ”が表現されています。

 

 

受賞者のなかには、アジアからの留学生が3人も。
流暢な日本語と、完成度の高いデザインが目をひきました。
マーケットとしてのアジアが注目されていますが、
こうした国際交流により、
産地としての日本を知っていただくことで
今後、ものづくりニッポン、クラフトタウン台東の魅力が
海外で認知されることも期待できますね。


ゲスト審査員は
秋山美紀子さん(写真下/「装苑」エディター)、
鴨志田康人さん(ユナイテッドアローズ クリエイティブディレクター)
研壁宣男さん(サポートサ―フィス デザイナー)
南馬越一義さん(ビ―ムス シニアクリエイティブディレクター)
松葉千紘さん(当日は欠席/シップス 商品2部 ウィメンズVMD担当)。
みなさんから、あたたかい講評が。


「完成品のほうがデザイン画よりもよくなっていると感じました。
なんといっても、つくり手の力も大きいですね。
その技術力は、世界で戦えるレベルであると思います」と
鴨志田さん。
実は台東区生まれでいらっしゃるそうです。
レザー関連ファクトリーに囲まれた環境で育ったかたが
ファッション業界を牽引する・・・
台東区の皮革産業の影響力はスゴイですね。

 

「デザイン画だけにとどまらず、
職人さんの力を借り、商品を完成させることで
実際にものづくりの現場やその伝統を知ることができるのは
このコンテストのだけの特長。
受賞者が活躍することで地場産業の活性化につながります。
こうした取り組みをずっと続けてほしい」
と秋山さん。
他のコンテストでも審査員を
多数担当なさっているので説得力がありますね。

 


「台東発、気鋭のザッカブランド セレクション」コーナーでは
猪瀬、丸ヨ片野縫製所、三竹産業、パイオニアなど
老舗ファクトリーを有する企業から
産地伝統の職人技を生かしつつ、時代にマッチする
ライフスタイルを提案した実力派ブランドから製品を展示。

実演.JPG区内企業.JPG

国内の有名百貨店、セレクトショップはもちろん、
なかには世界からバイイングのオファーがあるアイテムも。
ジャパンレザーの進化形が集結しました。


ザッカの世界で夢を追う「若き職人たち」作品と人物紹介、
ファッションザッカ制作実演も。
ものづくりに賭ける職人、クリエーターたちの熱い想いと
作品に身近に感じることができ、
ご来場になったかたがたは感激なさっていましたよ。

 

 

クリエーターのみなさん、
来年、次回のコンペティションにエントリーしてみては
いかがでしょうか?

 

 

 


 

 

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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