欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2011年4月 6日 の記事

カテゴリー: 国内革事情


 

ホームページ リニューアルに合わせ
スタートしたブログも2年目。
毎週ごらんいただきまして、ありがとうございます。


新年度ということで気持ちも新たに
ジャパンレザーのニュースやレポートをお届けいたします。
どうぞ、よろしくお願いいたします。


その第1弾として
ジャパンレザーの今と未来について
社団法人日本皮革産業連合会 調査・情報提供委員長
矢代裕夫さんにお話を伺いました。

監査役.JPG

矢代さんが監査役を務める株式会社銀座ヨシノヤ
本社ショールームにて。

 

 

 

―――――――― 「履きよさは、美しさ。」 ――――――――

 

 


―――― ジャパンレザーのよさについて、シューズから教えてください。

 

矢代さん 「なんといっても品質、機能性、
      日本人の感性にマッチしていることですね。
      繊細なものづくりが海外でも認められています。
      弊社は1907年(明治40年)の創業以来
      国内生産により、[履きよい靴]を提供し、
      多くのお客様にご支持いただいています」

 

――――― 銀座ヨシノヤの歴史は、日本の靴の歴史といえるのでは?

      

矢代さん  「これまでの歩み、事業はもちろん、
       多くの作り手が活躍してくれたので
       そういえるかもしれません。

       また、1927年に就任した弊社2代目社長は
       研究熱心な人物で、高級婦人靴を積極的に開発。
       特に、婦人靴の名人級の職人を集め
       研究部門を創設し、自ら靴型、紙型を設計、
       現在でいう[プロデューサ―]的役割の先駆けですね。
       銀座ヨシノヤの原点はここにあります」

 


―――――  かなり先進的ですよね。

 

矢代さん   「その一方、[履きよさは、美しさ。]というテーマは
        ずっと変わらず受け継いでいます。
        100年経った今でも、
        創業時からの企業理念[三徳主義(※下記参照)]の第1条
        [お客様に喜ばれるものを売る]
        第一に考え、「フィッティング」を重視。
        本当に履きよい、足に合う靴をお選びいただくために、
        高度な専門的技能をもった販売員が
        対面で接客することをモットーとしています」

 

―――――  制度化なさっているそうですが。

 

矢代さん   「足型計測、足型タイプ判定と
        フィッティングまでを一貫してフォローする
        シューフィッター制度を導入。
        一定期間の研修と外部試験を社内認定制度とし、
        資格取得を義務化しています」

 

IMG_5108.JPG

 

―――――――― 日本人の足にフィットするジャパンレザー ――――――――

 

 

 

 

―――――  [足型タイプ別サイズ表示]についても、早くから取り組まれていますね。   

 

矢代さん  「1978年から社内で「履きよい靴研究会」を発足させ、
       [全国の自称23cmさん]1600名の足型を計測。
       ひとそれぞれ個性があるように
       同じ23㎝でも、足にも特徴があります。
       そこで、JISのサイズ改正以前(1982年)から
       足長×足囲×足幅による
       [足型タイプ別サイズ表示]を実施。
       いち早く外反母趾に注目し、お悩みの方に向けた
       商品を開発しました」

 

―――――  どんなきっかけでスタートしたのでしょうか?

 

矢代さん  「「靴のご相談お気軽に」全国キャンペーン時(1984年)に
       「靴や足でお悩みの方598人」の足型計測。
       その結果、約20%に近い方に
       「外反母趾」の症状が見られました。
       症状の程度を独自に軽度・中度・重度の3段階に分け、
       1986年春より軽度用の商品を展開、
       [YOSHINOYA HV]としてシリーズ化。
       大変ご好評いただいています」

 

 

「履きよさは、美しさ。」を表現すべく、
徹底的に調査し、その結果を反映。
創業100年以上という伝統ある老舗でありながら、
常に新たなニーズを探り、
業界をリードする同社の歴史と取り組みを通して
日本人の足型、感性にフィットする
ユーザー本位のものづくり、
ジャパンレザーのシューズのすばらしさが再確認できました。

 

IMG_5120.JPG


次回に続きます。

 

 

 


※三徳主義

銀座ヨシノヤ創業時から掲げる企業理念。

(1)お客様によろこばれるものを売る
(2)取引先を大切にする
(3)そうすることによって自然に徳が戻ってくる

お客様第一主義で靴作りに妥協しない姿勢の現れです。

 

 

■関連URL

 

銀座ヨシノヤ

http://www.ginza-yoshinoya.co.jp/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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