欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2014年10月 1日 の記事

カテゴリー: 国内革事情




<足の美と健康>の国際靴・雑貨見本市
第49回「ISF(アイ・エス・エフ)」が、
9月24日(水)~26日(金)行われました。

会場が<靴の街>浅草から、
東京・池袋  
サンシャイン文化会館 3Fに変更。

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2015年春夏コレクションの展示に加え、
特別企画の充実が目をひきました。




<「エコレザー」の市場浸透と
"日本の革"の未来形>と題したプログラムでは、
NPO法人 日本皮革技術協会による
「エコレザー解説コーナー」、
「素材・製品展示コーナー」を設置。

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製革のテクノロジーと環境対応に向けて
この秋、岡山コンベンションセンターで開催される
第10回「アジア国際皮革科学技術会議」
<11月23日(日)~26日(水)>に先駆けた試みでもあるそう。

アジアのみならず、欧米など、約20か国が参加予定。

「環境対応技術に関する研究会」
<11月23日(日)~26日(水)>では、
皮革産業にかかわる環境問題について多角的な視点の報告が。

基礎研究、革新的な技術開発、環境問題、企業の社会的責任、
廃棄物及び副廃物の有効利用、コラーゲンの利用、
皮革製品・・・と幅広い内容です。

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どなたでも参加できるそうですよ。ご興味あるかたはぜひ。

(くわしくは、下記のリンク先をごらんください)


2006年(平成18年)に日本エコレザーの基準値を策定し、
11年8月、日本皮革産業連合会(JLIA)が認定事業を開始。

現在認定されている革は306件、革製品は216件あります。

同協会の講習会のアンケート結果では、
「日本のエコレザーの普及に期待する」が約80%にも上ります。

それは、日本エコレザーが
「消費者にとって安心・安全な優しい素材であり、
 生産者の顔が見えるトレーサビリティシステムを備えており、
 他の製品と比べて競争力がある製品」
との
判断に立っているからです。

どんな優れた素材であっても、
市場に流通しないことには意味を成しません。

当協会としては、
わが国皮革産業の生き残りにもつながる
日本エコレザー製品を市場に浸透させるために、
製品化を促すと同時に
消費者に向けた画像や新聞広告などでのPRを通して、
日本エコレザーの<見える化>に向けて
主体的に動いてまいりたいと考えており、
皆様のご理解ご協力をお願いする次第です。

と、日本皮革技術協会 理事長
杉田正見博士(主催者挨拶/開催に当たって より)

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そんな想いを反映した革、製品は
<エコ>のイメージに縛られすぎず、華やかで多様。

ライフスタイルに彩りを添えてくれそう。


パネルディスカッション
<"日本エコレザー"を語る いまこそ出番! 
人と環境に優しい日本エコレザー>では
パネラーとして
肥沼隆さん(プリンセストラヤ顧問)、
藤田晃成さん(富田工業クリエイティブディレクター)、
吉村圭司(東京都立皮革技術センター所長)の
各氏に加え、コーディネーターとして
池田正晴さん(ジャルフィック)がご登壇。

エコレザー談義が熱く語りあわれました。




ユーザー参加型のプレゼンテーションに注目が集まる
<3Dプリンターでデザインが変わる、
 靴が変わる !  創造を超え、意外性に満ちたデザインの可能性>

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展示だけでなく、
レーザープリンターのデザイン力をアピールする
実演ライブ、動画での紹介、実際にフットウェアを作ってみよう !
というパフォーマンスも行われ、大好評 !




業界に人材を送り出してきた
専門学校と活躍するOBクリエーターの
仕事にスポットを当てる
<インキュベーションNOW !>も話題に。
7校、19名が参加しました。

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文化服装学院ブースでは
佐原三重子さん、韮澤夏美さんが出品。

おふたりともフリーランスでご活躍。

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伊勢丹オリジナルシューズブランドの一部の
デザインを手がけるほか、
オリジナルブランドも展開中です。




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このほか、東京都立城東職業能力開発センター台東分校
大河なぎささん
(Japan Leather Award 2012 グランプリ受賞)、
エスペランサ靴学院
倉田彩加さん
(同 2011 プロフェッショナル レディスシューズ部門受賞)、
おなじみのコンペティション Japan Leather Award 
受賞者の作品・活動が紹介されました。

なお、同アワードは今年も本エントリー受付が終了し、一般審査員を募集中です !

(くわしくは、下記のリンク先をごらんください)

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<シナップス>展示コーナーでは
インキュベーション施設 
台東デザイナーズビレッジ入居 & 卒業生ブランドが参加。

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有力メーカー勤務後、独立した男性クリエーターが
同世代の大人たちに向け、バッグ、ベルト、
財布などを提案。艶のある深い色合いが人気です。
(m.ripple)

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履きやすく歩きやすいハイヒールをセミオーダーで提供し
百貨店での販売イベントを通して、リピーターも着実に増加。さまざまな用途に使える
新作・シューズアクセサリーもヒットの兆し。
(atelier65)

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このほか、「モノマチ」に続く、台東区広域イベントとして
10月24日(金)から3日館開催される「エーラウンド」のインフォメーション、
エキスパートによる実演が毎回話題となるシューケアグッズの老舗メーカー
コロンブス...ほか、
さまざまなアプローチで皮革産業を盛り上げる
ブースに来場者が立ち寄り、賑やか。




ジャパンレザーの最新トピックの数々が発信され、
あらたな刺激がいっぱいでした。




■ 参考URL ■


 ISF(アイ・エス・エフ) <http://www.isf-web.jp>


 NPO法人 日本皮革技術協会 <http://www.hikaku-kyo.org/index.html>


 エーラウンド <http://www.a-round.asia/index.html>


 台東デザイナーズビレッジ <http://www.designers-village.com/>


 Japan Leather Award 2014 <http://award.jlia.or.jp/2014/>




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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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