欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2015年1月14日 の記事

カテゴリー: トレンド




前回に続きまして、
2014年12月24日(水)、東京・浅草 浅草文化観光センターで行われた
東京都素材開発支援事業セミナー

「15-16年秋冬のシューズ & バッグトレンドを読む」をレポートします。


後半は、カラーとマテリアルの傾向をご紹介。

15-16年秋冬シーズンに向け発表されたJALFIC COLOR TRENDSでは、
「語れる色と素材」を打ち出しました。

ストーリー性とは、
 色と素材感の一体感で語るファンタジー、
 オーソドックスから脱却するストーリー性、
 刹那的なシーズン性を超えて未来を語る力、
 感性をシックなミックスで表現、
以上の方向性を5グループのカラーパレットで提示しました。


テーマ1  RICH : 濃厚に濃密

重厚で濃厚なレッド群からブラウンかけて、
ワイン系からパープルにかけての
色合いで憂いのある奥行きを出す...ダークで渋く
重い色調がフィーチャー。


テーマ2  HARMONY : 調和する安らぎ

解放・発散・浮遊感の色彩、調和を図るライトカラーほか
寒と暖が調和するカラーが浮上しています。



テーマ3  AXIS : 優美な基準

柔らかいニュートラル(グレー)と
ナチュラル(ベージュ)に加え、オレンジが
カラーミックスの基軸に。
他のレンジの色彩感を強調する役割も新傾向です。


テーマ4  CALM : 静寂な海

静かなブルー、バランスをとるグリーン、
落ち着いた寒色&中性色など、
穏やかな海を表現したカラーグループもホット。


テーマ5  ZIP : 活力の実感

ピンクにひねったレッド、オレンジ、イエローとの
コンビネーション、そして、活気に満ちたブラウンが注目されます。



レザー素材の傾向は、
 抑制の効いたメタリック効果、
 存在感を増すエナメル、
 手の込んだ細やかでさりげない表現、
 骨太の植物タンニン鞣し、
が改めて新鮮となるようです。

以下、6カテゴリーで解説されました。


1 : SIMPLIFY「スムーズ&シンプル」

上質な素材ならではの自然な風合い、革らしいシボの風合い、
素材の質感を強調するようなソフト感、
複雑な要素をハイブリッドした
<シンプル>さが、旬のニュアンスに。


2 : LIGHT「光沢」

艶、エナメル、透明感、偏光するオーロラの輝き、
金属の輝き...<光沢>のさまざまな
バリエーションが豊富にそろうシーズン。


3 : MUSEUM「ヴィンテージ」

プルアップ、ワックス×バフィング、
経年変化した濃淡、
革らしい表情を追求したマテリアルが欠かせません。


4 : WILD「レリーフ」

深いエンボスやシボ、艶、光沢、
メタリックといった、さまざまなニュアンス、
加工による立体感で
レザーの特性を引き出すのも、主流のひとつに。


5 : MIMESIS「擬態」

伝統的<フ>や柄、ひとひねりした素材感、
比喩的なおもしろさや意外性といった
色彩効果、立体効果も見逃せないようです。


6 : ICONOGRAPHY「モダン」

図像学や未来を引き込むような
グラフィカルな訴求力がポイントとなるそう。



ファッションでは
70年代~60年代調が復活していることもあり、
その表現にマッチする
カラー、マテリアルが提案されています。

秋冬の新作づくり、
展示会などに向けて準備なさっているかたも
多いと思います。

ぜひ、参考になさってください。






■ 参考URL ■


 ジャルフィック <www.jalfic.jp/>




★次回の更新は1月22日(木)夜となります。ご了承ください。






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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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