欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2016年10月19日 の記事

カテゴリー: 国内革事情


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日本最大規模のレザープロダクトコンペティション、
「Japan Leather Award 2016」1次審査会が、
10月10日(月・祝)/11日(火)の2日間、
大阪・阪急うめだ本店 9F「阪急うめだホール」で開催されました。


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一般ユーザーもご来場。

気になる作品を手に取ったり、写真撮影するなど、
レザーコンペティションイベントにとどまらない
総合的な「レザームーブメント」の場として盛り上がっています。


今回は「素材×デザイン×ファッション=∞」をコンセプトに、
天然の皮革素材を生かし、素晴らしいデザイン力やファッション性に富んだ
作品が数多く寄せられました。

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傾向としては、日本の伝統文化や
技術をフィーチャーしたコンセプト、デザインが目をひきます。


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靴に漆加工を施し、手描きで蒔絵金魚をあしらった作品は、
石川県加賀市の漆芸家 谷口さんと試行錯誤の末、生まれたそうです。


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さまざまなな生地を継ぎ重ねることで
何代にも渡って成長する青森県伝統の「ボロ」のイメージで
「牛・馬・豚・羊の4種類の革」を組み合わせた作品。

長く大切に使い続けるという要素から、
「∞の可能性」を生み出すことができる起点となる
デザインが秀逸です。


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近年、人気が高まるスニーカーやサンダルの
エントリーも増えました。

トレンドとしてだけでなく、クールビズの定着以降、
ドレスコードのカジュアル化が進行し、
オンタイムにスニーカーを履くことへの抵抗感が薄れています。

ジャパンレザーのプレミアム感により
大人の品格、<きちんと感>を表現できるのもうれしい。


写真の作品はカジュアルですが、

デザイン性に優れた日本製スニーカーを

服装の自由度が高いビジネスパーソンに注目していただきたいですね。



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農林業への被害対策として、
個体数調整された動物のレザーを使用したバッグ、シューズが登場。

鹿に加えて、熊も!

熊のレザーシューズの製品化は、
「狩猟者の個人的な利用以外では世界的にみても、珍しい試みではないか」
と業界関係者。

ジャパンレザーのものづくりによって社会問題を解決し、
地域の産業振興、雇用促進につながるという
ポテンシャルを秘めています。


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当日、審査会場では同じ空間で、「レザーワールド」を行いました。


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「レザーを実際に見て、触わることがあまりなく
 風合い、香りを含めて、五感を刺激され、楽しかった」
というご来場者からのご意見もありました。


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1次審査会終了後は応募者が参加し、交流する
「レザークラフトマンミーティング」が行われました。

今回も東京から駆けつけるかたも多く、大盛況。

このプログラムをきっかけとして東西のつくり手がつながり、
新たなコミュニケーションが生まれています。


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そのなかでゲスト審査員のドン小西さんが、
「若い人たちは既成概念を破って
 次世代に向けた新しい発想でデザインしていってほしい。
 そして匠の技は受け継ぎつつも
 常に新しいエネルギーと融合させ、世代間の架け橋と
 なることを忘れないで」と、
後進の育成や次代を見据え、あえて辛口なコメントで
叱咤激励してくださいました。


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個々のアピールタイムも設けられ、
人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する
村木るいさんもご登壇。

大阪を中心に姫路、東京、札幌などで開催。

つくり手やレザーファンのかたがたの
ネットワークを創出しています。

他のエリアからのオファーも届いているそう。
楽しみですね!



今年から2段階審査を採用。

1次審査ではデザイン力とファッション性を重点的に、
2次審査では素材を生かした ものづくりや技術力も加え、
総合的に審査されます。

1次審査の集計が終わり、100点が選出。

「Japan Leather Award 2016」オフィシャルサイトにて
作品番号が公開されています。


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2次審査会は、
いよいよ10月22日(土)~23日(日)の2日間、
東京・神田 マーチエキュート神田万世橋で開催。

菅野健一審査員長をはじめ、
プロ審査員10名が審査・採点し、1次審査通過100作品より
各部門賞7作品とグランプリ1作品を決定します。

ユーザー参加型イベントとなっており、
一般公開されます。

ワークショップ、革小物が当たるくじ引きなども実施予定です。
どうぞ、お出かけください。

詳細につきましては、
「Japan Leather Award 2016」オフィシャルサイトをご覧ください。


■ 参考URL ■

 Japan Leather Award 2016
 <http://award.jlia.or.jp/2016/>


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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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