欧米ブランドに「負けていないぞ!」

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世界最大級のファッション展「IFF MAGIC Japan」が、東京・有明 東京ビッグサイトで9月26日(火)から行われています。

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世界最大のファッション祭典「MAGIC」と日本最大級のファッションビジネス展示会「JFW-IFF」が業務提携し、新たに展示会「IFF MAGIC JAPAN」をスタート。日本を含む30か国以上700社が出展しています。

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今回、ゾーニングとして「BAG」「FOOTWEAR」「OUTDOOR&SPORTS」が初登場し、厳選されたブランドのみが出展できるキュレーションエリア「Edit」を加え展開。

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さらにカフェ・バー、パーティー会場、ブロガーラウンジといったクリエイティブな空間やライブデモンストレーション、セミナーなどのプログラムが充実し、これまでの展示会というスタイルを超越した滞在型のイベント、といっても過言ではありませんね。

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なかでも注目したいのは、こちら<TOKYO SHOE MAKERS>ブース。東都製靴工業協同組合から特に品質とこだわりのある8社と大阪のメーカー1社を含め9社が出展しました。

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日本の靴の聖地である東京・浅草を拠点とする東都製靴工業協同組合は、現在118社の革靴製造業者が加盟。 組合員全員、世界に誇れる日本製の革靴をユーザーに届けるため、新商品開発だけではなく技術者の育成や技術開発に取り組み、切磋琢磨する ものづくり集団です。そんな参加各社のブースをご紹介します。


<ヴァーブクリエーション>

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飽くなき探求心のもと、考え、感じ、表現し、日々成長していく新しい感覚の製造企業を目指す<ヴァーブクリエーション>。

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今できる最高の技で職人たちが靴をつくり続けています。ドレスシューズをモダナイズし、ユニセックス感覚で提案。感度が高い女性ユーザーの支持も集まりそうです。


<デコルテ>

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「めまぐるしく変わるファッションの波を感性で感じ取り、それをメーカーという立場から具現化する・・・」そんなポリシーが反映するものづくりは、デザイン性が秀逸。

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カラフルなコレクションのなか、グリーンのシューズが目をひきました。


<高進製靴>

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20代~30代向けのパンプスを主力とし、オリジナルブランド<シューズベーカリー>が人気。ECサイト<スタイルストア>での別注企画がヒットするなど、ディテールへの追求にも定評があるメーカーです。

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トレンドのスリッパ型シューズも素材づかいとデザインで差別化しています。


<ワザビ>

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「技×美」を社名に冠し、「匠の技術による美しい靴づくり」を展開。

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複数の靴メーカーがアライアンスを組み、 それぞれの特徴と個性を生かし幅広いジャンルの靴をラインナップ。


<クラフトバンク>

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ブーツをメインとしたブランド<BROTHER BRIDGE>を出品。世界じゅうの資材や製法を研究、時代にあった最適なものを採用し、一足一足つくり上げています。自社ファクトリーで少数精鋭のつくり手たちによる逸品は、履き心地も最高です。


<インターナショナルシューズ>

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今回唯一、大阪からの参加。足入れの良いコンフォートの要素を備えた、エレガントなテイストのものづくりを得意としています。

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ミニ丈スカートとともに復活傾向のロングブーツをリリースしました。


このほか、<菊地の靴>で知られる、<ダイナス製靴>や、<ビナセーコー>、<宮城興業>も参加しています。

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どうぞ、お見逃しなく。


また、<TOKYO SHOE MAKERS>では、「IFF MAGIC JAPAN」会期終了後、ユーザー向けイベントを開催予定。今週末、9月30日(土)~10月1日(日)の2日間、東京・御徒町~秋葉原のJR高架下を再開発した、ものづくりの街<2k540 AKI-OKA ARTISAN(ニーケーゴーヨンマル アキ オカ アルチザン)>で展示販売します。

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ものづくり体験ができるワークショップも予定されていますので、こちらもお見逃しなく! くわしくは、<TOKYO SHOE MAKERS>フェイスブックページをチェックしてください。


   TOKYO SHOE MAKERSフェイスブックページ
  <https://www.facebook.com/TOKYO.shoemakers/>



■ 参考URL ■

 IFF MAGIC Japan <http://iff-magic.com/>


カテゴリー: トレンド 国内革事情

東京から世界へ向けて、ライフスタイルを提案する国際見本市「インテリア ライフスタイル」が東京・有明 東京ビッグサイトにて6月14日(水)から3日間行われました。

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国内外のハイエンドなインテリア、デザインアイテム、トレンド、キーパーソンが結集。22カ国・地域から787社(国内645社・海外142社/共同出展者を含む)が出展し、会期中に27421名もの来場者がありました。

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毎年話題のアトリウム特別企画はディレクターに江口宏志さんを迎え、展示だけでなく、トークイベントなど盛りだくさん。

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今回のテーマ「WANTED(ウォンテッド)!」に合わせ、紙管を用いたインテリアや西部劇を彷彿とさせるポスターが目をひきます。

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バイイングをはじめ、さまざまな潜在的ニーズを見える化する、実験的な試みが注目されました。そんな同展から日本製革製品を中心にピックアップし、レポートします。


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プロダクトデザイナー 村田智明さんが率いるデザイン会社、ハーズ実験デザイン研究所が自社ブランド<METAPHYS(メタフィス)>を展開。プランター、照明、文具、インテリア小物に続き、革製品を手がけています。

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エイジングを楽しみながら末永く愛用できるよう、流行や年齢、性別にとらわれない、普遍的なデザインが特長です。公益財団法人姫路・西はりま地場産業センターの<姫路レザー>とのコラボレーションにより、革の生産から製品づくりまで一貫生産を行う天然皮革商品シリーズ<sebanz(セバンズ)>を始動。

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兵庫県西播地域で生産された<姫路レザー>は上質な素材はもちろん、縫製技術にも優れ、国内有数の産地の強みを十二分に生かしています。バッグのほか、ブックカバーやパスポートケースといった小物もリリースし、好評です。


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大阪のデザイン会社 タイタン・アートによるプロダクトブランド<KLON(クローン)>からバッグがローンチ。シンプルで均整のとれた美しいフォルムと装飾を排した潔いデザインはごくごくシンプルでスタイリッシュ。持つひとを引き立てます。

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こちらのワンショルダーバッグは、皮革産地・姫路でなめされた上質なレザーを使用し、接ぎがない贅沢な仕上げ。止水ファスナーや大きく開く開口部・・・と機能面も充実。

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デザイナー 持田一馬さんが背負ってくださいました。大きな存在感がありながらも、悪目立ちせず、コーディネートにしっくりと馴染みます。


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手袋産地、香川県を拠点とするダイコープロダクトから新ブランド<SOH>がデビュー。コンセプトは「30~40代の男性の生活が少しよくなるような、いつもの自分を超えていける新しい価値の創造」。

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従来の手袋の概念を超えることができるよう、新たな発想に基づきつくられました。メンズカジュアルの手袋を得意とする同社のノウハウがぎっしり詰まっています。

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パッケージも洗練され、ギフトとしても人気を集めそうですね。


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革のものづくりが盛んなイースト東京・墨田エリアからも注目ブランドが出展。<ティグレ>のオリジナルブランド<レザリア>はウォッシュブルレザー・シリーズがブレーク中。このたび、活版印刷の下げ札を製作。上質感が漂い、わかりやすくアイキャッチに。

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他社とのコラボレーションによるトングサンダルがいいですね。これは室内用だそうですが、素足で履く履きものとウォッシャブルレザーの相性は抜群。今後、ビーチサンダルなどへと広がると、富裕層のトラベルニーズの掘り起こしにつながりそう。

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このほか、プリントレザーを用いたバッグやレザーのカレンダーといったアイテムで個性をアピール。

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有力セレクトショップ、百貨店のバイヤーが多数訪れ、商談も活発でした。レポートは次回に続きます。



■ 参考URL ■

 インテリア ライフスタイル
 <http://interiorlifestyle-tokyo.jp.messefrankfurt.com/tokyo/ja/visitors/welcome.html>


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「東京レザーフェア」開催後、皮革関連の各社は個展を行い、新作を発表しています。そんななか、東京を代表する皮革卸として知られる富田興業株式会社にお邪魔しました。2018年春夏シーズンの傾向をレポートします。

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富田興業は、革の街・靴の街、浅草で大正時代から続く老舗企業。マーケットのニーズをキャッチしたファッション性の高いレザーを手がけ、トレンドを牽引しています。ショールームの入り口では、華やかなディスプレイがお出迎え。

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会場には色鮮やかなレザーがいっぱい。皮革サンプルを製品とともに展示しているので、イメージがしやすいですね。

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2018年春夏シーズンは「CHROMATIC CHAOS」、「DECORATIVE ARTS」、「FRESH PASTEL」、「OCEAN」をテーマに展開。同社のクリエイティブディレクター 藤田晃成さん、峠原直実さんがおすすめの新作をご紹介してくださいました。

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まずはこちら、「クールレザー」から。究極のホワイトレザーです。「第96回 東京レザーフェア 2018S/S Collection」のスペシャルコンテンツ「極めのいち素材」にて来場者の人気投票、第1位を獲得しました。日本伝統の白なめし技法を最新の技術でアップデートすることで完成。

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どこまでも白く、どこまでもソフトに。これまでにありそうでなかった色合い風合いが特長です。ジャケットにもぴったりですね。

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ネオンカラーも注目。2020年の「東京オリンピック」に向けた歓迎ムードが高まるなか、「スポーツ」をキーワードにしたプロダクトに人気が集まります。パンチング加工を施し、さらに軽快に。

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柄では、カモフラージュ柄が復活。トレンドキーワードとして、ミリタリーが浮上しています。世界情勢でも緊張感がある昨今ですが、こんな時期だからこそ、平和への願いを込めて、ファッションとして楽しみたいものです。カモフラージュ柄はポスト・レオパード柄としてキャリアウーマンに人気を集めており、付加価値性の高い商品開発に向けた素材を用意なさっているそうです。

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ローファーにプラスして。ミックス感がおもしろいですね。

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光の加減によって、見え隠れするシャドー感覚のカモフラージュ柄も出品。さり気なくて素敵です。

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パイソン柄も人気継続。ヘビは風水的にもラッキーモチーフとして知られ、財布との相性抜群。エモーショナルな消費ともリンクしているため底堅いニーズが。

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型押しやプリントなどはファッション性がポイント。リアルなヘビ革はちょっぴり苦手、という女性ユーザーを中心に支持を拡げています。

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エレガンス、テーラードの復調の兆しをとらえ、ファンシーツイード調のレザーも登場。前シーズンにローンチ以来、受注が相次ぎ、継続されています。

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ウール、リネンのような素材感に左右されないので、オールシーズン対応となるのがレザーのメリット。

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このほかにも柄のバリエーションが豊富。抑えめに表現されたオリエンタルなテイストがいいですね。

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モザイク調の柄は、異国情緒が漂います。インテリア雑貨など、ライフスタイル関連ブランドからの引き合いも多いそうですよ。


エフォートレス、シーズンレスといった流れが続くなか、レザーの特性を最大限に生かした提案がさまざまな企業の企画担当者に好評だったようです。つくり手の皆さんの優れた技術、絶えまぬ努力の成果が新たな魅力となっていることを再確認。そんなイノベーションとクリエイションが詰まったジャパンレザーは、ますます進化しそうですね。

藤田さん、峠原さん 取材ご協力ありがとうございました。



■ 参考URL ■

 富田興業株式会社 <http://www.tomita.co.jp/>


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前回に続きまして、「第96回 東京レザーフェア 2018S/S Collection」レポート第2弾をお届けします。東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館 7Fの<トレンドラボラトリー>コーナーは、最新トピックがいっぱいでした。フロアが鮮やか! 来春、注目のモーブ(藤色、薄紫を表すフランス語)で彩られて。「プルミエールヴィジョン」でもイチ推しだったそうですが、トレンドカラーとして新鮮です。モーブ、ラベンダーのトレンドといえば、90年代の<バナル>ブームを思い出しますね。

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2018年春夏シーズンのテーマは「拡張する色彩感・変容する色」。革としての新しい色彩感を意識した24色を提案しています。色の果たす役割は重要性を増し、その存在感は、より強く。色と色が共鳴し、響きあうようなコンビネーションを実現すべく、機能的なカラーパレットを目指したそうです。特に今季は、透明感と軽やかさを感じさせる構成となっていて、注目色はレッド系(オレンジ、ピンク)、ブルー系(ターコイズ、パープル)、ニュートラル「DIGNITY RICH/伝統と革新を美しく融合」、「PLAYFUL NATURE/ナチュラルを自由に遊ぶ」、「UTILITY SPORTS/未来につなぐニュートラル」と3カテゴリーで展開されました。

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「DIGNITY RICH/伝統と革新を美しく融合」


キーワード:「継承する品格」、「伝統の美学」、「深古典派」
カラー:ブルー、オレンジ

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インディゴ藍染めによる暗い表情のブルー。ダークなカラーレンジに重厚感が漂います。

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正統かつ清廉なブルー。ブラウン、コッパーとの組合せで新鮮に。

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革味を深く味わうニュービンテージ。経年変化のようなニュアンスがシボ感を引き立てて。


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「PLAYFUL NATURE/ナチュラルを自由に遊ぶ」


キーワード:「青春のような好奇心」、「エッジ―ポップ」
カラー:ブライト×ニュートラル、イエロー、ピンク、ブルー

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弾けるように軽妙なシャンパンピンク。2017年から継続のピンクは、エレガントなテイストで変化をつけて。

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シャイ二―感で見せるライトグレイッシュ。繊細な表面変化が新しいフェミニズムを感じさせます。

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オーナメンタルなパープルの階調。本命のモーブ、ラベンダーを中心に、さまざまな色調、バリエーションがそろいます。


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「UTILITY SPORTS/未来につなぐニュートラル」


キーワード:「スポーツの新次元イメージ」、「情感に沿う機能感」、「ハイテックイメージ」
カラー:カラードニュートラルの階調、若菜色がアクセント

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ホワイティにグラフィカル効果を楽しむ。抑制が効いた表現で幅広い分野で取り入れやすい。

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中性色の深さときらめき感・シンセティックな未来感。華やぎのあるグリーン、新味がありますね。

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ジオメトリックで未来的な視覚インパクト。未来的かつスポーティな感覚は、東京オリンピックを控え、人気が出てきそうですよね。


それぞれのカテゴリー、グルーピングを通して「オーソドックスな革らしさを刷新するフレッシュな表現」、「(革と革以外の)異素材のハイブリッド感」、「スポーティな感覚のライフスタイル化」といった傾向が打ち出されていました。


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トレンドといえば、富田興業のブースも要チェックです。

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レザー、ファッションというカテゴリーを超え、ライフスタイル提案を感じさせます。従来のトレンドに加え、緻密なマーケット分析を踏まえたコレクションでした。6月第2週に開催される、自社での展示会で、バリエーション豊富に紹介される予定です。こちらもレポートさせていただきますので、どうぞ、お楽しみに。


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シューズの最新傾向はこちら、東都製靴工業協同組合による「NIPPON VALUE」で発信。

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今回は、「NIPPON VALUE×墨田革漉工業」のコラボレーション作品を発表。「東京レザーフェア」デザイナー コラボレーションに2年連続選出されるなど、優れた技術力が知られています。社名の革を漉く(厚さを調整する)加工では日本における元祖であり、各種加工のエキスパートとしてもお馴染み。デジタルパンチング、プリーツ、スペシャルドット、デジタルカッティング...と、さまざまな加工に対応し、最新鋭の3D加工も導入するなど新しい革づくり・ものづくりへのチャレンジに信頼が寄せられて。

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「NIPPON VALUE」。高い製靴技術で仕上げられた、世界に一足しかないシューズをお披露目。メタリックの多様な表現に目を奪われました。


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百貨店、セレクトショップを中心に快進撃を続ける<ユードット>を展開する<ヴァ―ブクリエイション>。

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ホワイトに絞ったプレゼンテーションでデザインの先進性が際立ちます。このほか、インソールに蛍光グリーンを効果的に配したシリーズも秀逸。若い世代のユーザーが日本製の靴の履き心地のよさを体感する、きっかけになっています。


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<パイオニア>ではオリジナルブランド<ピオネロ>の進化が止まりません。アート性が高いハンドペイントレザーと、スニーカーライクなソールを融合。履きたいと思えるコンフォートシューズがない、なかなかマッチする靴がないと悩むかたが多いようです。スニーカーだけでは満足できない大人世代のファッション感度を満たすべく、彼らのいま、そして、一歩先の暮らしにそっと寄り添って。


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墨田革漉工業が出展する東京都/東京製革業産地振興協議会ブースも大盛況。

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恒例の新進クリエイターとのコラボレーションによるカプセルコレクションや出展各社のオリジナル製品も登場し、つくり手の想いを込めたプロダクトを提案しました。


ファッショントレンドの意義、役割が変容するなか、時代に合わせたイノベーションにより、新しさを提示するジャパンレザー。つくり手とつかい手をつなぐ媒介として、もっともっと注目していただけますように。


■ 参考URL ■

 東京レザーフェア <http://tlf.jp>


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皮革及び皮革関連資材のトレードショーとしては日本最大級を誇る「第96回 東京レザーフェア 2018S/S Collection」が、5月25日(木)~26日(金)の2日間、東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館 4~8Fで開催され、6,000人弱もの来場者を記録したそうです。

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次世代を代表する日本のデザイナーとして評価が高い坂部三樹郎さんにオファーし話題となった新プロジェクト、デザイナーとのコラボレーション。2017年度は、注目ブランド<ジェニー ファックス>のシュエ・ジェンファンさんが起用されました。

シュエ・ジェンファンさんは、ジャパニーズポップカルチャー最先端アイドルユニット でんぱ組.incや少女絵画家の高橋真琴さんとのコラボレーションをはじめ、「普通の女の子のための洋服」を展開し、人気を集めています。

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コラボレーションプロジェクトでは、「WITH」をテーマに皮革関連企業が提供した最高の素材を用いて作品をつくり、次回「第97回 東京レザーフェア」<12月6日(木)~7日(金)開催>のオリジナルレザーファッションショー(写真は昨年のようすです)で発表されます。


今年は、松本企画事務所、久保柳商店、墨田革漉工業の3社がコラボ企業に決定しました。平成6年に設立された新しい事業者、松本企画事務所。三重県名張市を拠点とし手染め、手描き、色づけなどの加工が得意です。創業75年目を迎える久保柳商店は、デザイン性が高い素材を展開。バリエーション豊富な商品が多く、半裁革(1頭を背中で分けた半身部分)1枚から販売し支持を集めています。

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前回の「極めのいち素材」でも1位を獲得。各社の素材づくりに対する情熱でつくりあげられた、渾身の一点を展示し、来場者が人気投票した結果です。受賞作品は「SHIBORI AI(絞り藍)」と名づけたジャパンブルーレザーの決定版。江戸時代から徳島は藍の生産を担い、その藍は<阿波藍>と呼ばれます。染色は天然灰汁発酵建てという100%天然素材を使って染める技法で、一枚一枚職人の手で染められたもの。革の質感と天然染色が調和し、美しい自然の色を表現。美しいですね。


昨年に続き、コラボ企業に選出された、墨田革漉工業。各種加工のエキスパートとして知られ、社名の革を漉く(厚さを調整する)加工では日本における元祖です。デジタルパンチング、プリーツ、スペシャルドット、デジタルカッティング・・・と、さまざまな加工に対応する最新鋭の3D加工機も導入。革に模様を施し、独自の立体感が秀逸です。豚革で取り組んでいるのは同社だけなのだそう。新しい革づくり・ものづくりへのチャレンジは、多くのクリエイターたちから信頼されています。

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今回も東京都/東京製革業産地振興協議会ブースに出展。社長自ら、若いつくり手たちと積極的にコミュニケーションし、ものづくりを次世代へとつなぐ架け橋となっています。


最終日にはトークショーを実施。シュエ・ジェンファンさんに加え、ゲストもスペシャル!

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でんぱ組.incほか、さまざまなアーティストを手がける音楽プロデューサー 福嶋麻衣子(通称:もふくちゃん)さん、人気メディア「WEB アクロス」編集長 高野公三子さんが登壇。「レザーの可能性」をテーマに若者のファッション市場、意識変化などについて語り合いました。

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コラボレーションについては、「普段は"死"とかの暗いテーマを選ぶことが多いけど、今回はポジティブなイメージにする。若いデザイナーにとってレザー使いのヒントになるようなクリエーションにしたい。ロリータ系のワンピースやウエスタンブーツなどを制作する予定」とシュエ・ジェンファンさん(「WWDジャパン」5月26日更新分より)。ファッションショーでの作品発表が楽しみですね。レポートは次回に続きます。



■ 参考URL ■

 東京レザーフェア <http://tlf.jp>


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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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