欧米ブランドに「負けていないぞ!」

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カテゴリー: 国内革事情

販売スタッフの接客技術を競う「第22回SC接客ロールプレイングコンテスト全国大会」が1月27日(金)、神奈川・横浜みなとみらい パシフィコ横浜にて行われました。

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一般社団法人 日本ショッピングセンター協会が主催し、1995年度から続く歴史あるコンテスト。ショッピングセンター(SC)業界の一層の発展を願い、SC内店舗で働くテナント従業員のかたがたの資質向上を目的とし、お客さまにいつまでも支持され、愛されるSCづくりを目指して実施されています。各地の予選を勝ち抜いた精鋭、ファッション・物販部門18名と食品・飲食・サービス部門8名の合計26名が登壇しました。

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大賞・SC接客日本一及び経済産業大臣賞に輝いたのは原田 千紘さん(フラワーデコ/東京ソラマチ)。

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義理のご両親の訪問を控えた女性が玄関に歓迎の気持ちを表現すべく花を飾りたい、そんな思いをサポート。「香りが強いフリージアは、春の訪れを感じてもらえる」、「春の花は薄づきの花びらなので色を混ぜても嫌味にならない」など、豊富な知識とプロならではのアドバイスがいっぱい。このひとにアレンジをお願いしたい、このお店で買いたいと素直に感じる素敵な接客でした。


続いて、ファッション・物販部門、優勝は岩本 紗季さん(キャサリンロス/阪急西宮ガーデンズ)。

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仲のいい先輩の結婚式に出席し友だち3人で一緒に挨拶をする女性にドレスをお見立て。「花びらが舞い散るようなパープル」という色の表現に、特別な日のためのドレスを選ぶ非日常感が高まり、ショッピングをドラマティックな体験へと昇華して。


準優勝は西澤 真里沙さん(イセタン クローゼット/ルクア イーレ)。

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取引先から誘われたパーティに相応しい、上品できちんとした一着を探すキャリアウーマンに<ダイアンフォンファステンバーグ>のラップドレスをおすすめ。上質な服を長持ちさせるための日常のお手入れ方法が的確。程よい距離感で徐々に間合いを詰め朗らかな関西弁で展開する、磨き上げられたプロの接客術に魅了されました。


審査員長賞は内田 歩美さん(無印良品/ラスカ茅ヶ崎)。

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明るい声かけと抑えたトーンのアプローチのメリハリ、共感力の高いニーズチェックが際立っていた内田さん。演劇的なメソッドとも感じられるような豊かな表現が目をひきました。


総評として、「今日は(出場者の)気迫が突き刺さってきました。毎年素晴らしいが今年も素晴らしかった」と接客ロールプレイングコンテスト実行委員長の椋本 充士さん。受賞者の皆さんおめでとうございます!


皮革・バッグ関連からはサマンサタバサグループから2名が。


小島 あかねさん(サマンサベガ/イオンレイクタウンカゼ)

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普段の接客では、「パーソナルなコミュニケーションをベースにブランドの独自価値と魅力をプラスした、お客さまのこれからにつながるようなおもてなし」を心がけているそう。自信をもっておすすめする姿勢に好感がもてました。


出島 彩香さん(サマンサタバサ/天神地下街)。

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転勤で引っ越しが終わったばかりの女性に「白は新しいスタートが切れるカラー。お守り替わりになる」とおすすめ。ブランド独自の3年保証もご紹介。


2016年10月からスタートした新サービス<3YEARS GUARANTEE>は、縫製不具合(ほつれ・糸切れ) 、金具壊れ(機能不全になったもの) 、塗装(革の塗装剥がれ等々 補色実施)を保証(例外はあるそうですが)、という内容となっています。3年間の使用での不具合に対して保証するというのは画期的。もちろん、さまざまな条件や適用外となる条項もありますが、お客さまの安心感につながりますし、本革製品に不慣れなユーザーにとって、「レザーの特性とはなにか?」「レザーはどう使うのが適切か」を知る貴重なきっかけとなるはず。施行されたばかりですが、同サービスの運用・推移に注目したいですね。


そして、バッグでは寺久保 祐槙さん(マンハッタンポーテージ/金沢フォーラス)が出場。

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4泊5日のベトナム旅行のため、バッグを新調したいという男性に、スケジュールやアクティビティなどを丁寧にヒアリング。楽しみになさっているクルージングに対応すべく、防水性、ホールド力のあるリュックを提案。帰国後、お話しを聞かせてください、と再来店を促して。旅行でのリアルな使い勝手を確認するうえでも有効かもしれませんね。


今回、気になった傾向は<インスタ映え消費>へのフォロー。


グループで外出する場合、写真撮影はつきもの。女性に人気の写真共有アプリ、インスタグラムやフェイスブックで友だちと一緒に撮影する写真(比較対象がある)をどうするか、というのは大きな問題。たくさんの人に見られるうえ、削除しない限りネット上に残る存在というのも、悩ましいですよね。現在、販売スタッフの皆さんはSNSアカウントの運用・投稿するために写真を撮る・撮られることも多く、常に評価される対象であるため、その経験値の高さをフルに生かしていました。頼もしい!


今井 花奈子さん(レイカズン/サンシャインシティ アルパ)。

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ディズニーランドに行くというお客さまに実践的なアドバイスが次々と。今井さん自身も好きなことから会話が盛り上がり、アトラクションをまわりながら、ディズニーランドのなかでインスタグラムで写真を撮るという行動パターンをしっかり把握している強みが生かされて。タブレットを活用し、すばやく着用感を伝える提案に感心しました。テンポがよく元気な応対もいいですね。


松岡 麻子さん(ユナイテッドアローズ グリーンレーベルリラクシング/アミュプラザ博多)。

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高校生からの友だちに6年ぶりに会い、ビュッフェに出かけるという女性にピンクとニットや花柄のスカートをおすすめ。すっかり垢抜けた友だちにちょっぴり引けめを感じているような雰囲気を察し「顔まわりに明るいカラー(のトップス)を」「(花柄の)華やかさがお客さまの笑顔につながる」と、自然な笑顔で写真を撮影できるよう、ファッションによる自信で背中をそっと押して。さり気ないやさしさが漂います。


多様化するニーズを把握するうえでも、話題のスポットや人気の施設へ実際に出かけ、自ら体験をすることの重要性を痛感。接客トークの引き出しが増えますよね。共感力・提案力を高め、お客さまの生活を豊かにするサポートをしたいものです。休暇をしっかりとって、よく遊び、よく学び、ファッションの楽しさ、その魅力を伝える存在として、販売スタッフの皆さんがもっともっと輝いてほしい! そして、次回は革製品関連企業の受賞を期待しています。



■ 参考URL ■

 一般社団法人 日本ショッピングセンター協会

 <http://www.jcsc.or.jp/>

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国内最大規模のレザープロダクトコンペティション、「Japan Leather Award(ジャパンレザーアワード)2016」受賞作品展示が、1月25日(水)~31日(火)、大阪・梅田 阪急うめだ本店 10F「うめだスーク」で開催され、連日たくさんのレザーファン、ユーザーが訪れました。

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「素材×デザイン×ファッション=∞」をコンセプトに、天然の皮革素材を生か、素晴らしいデザイン力やファッション性に富んだ作品を広く募集。東京藝術大学教授 菅野健一審査員長、ファッションデザイナー ドン小西ゲスト審査員をはじめとしたプロ審査員、そして、一般ユーザーも審査に参加。合計279点もの作品を大阪、東京の2段階で審査しました。

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秀逸なデザイン力やファッション性に富んだ作品から、グランプリ、部門賞(レディースフットウェア、メンズフットウェア、レディースバッグ、メンズバッグ、ファッション雑貨、生活雑貨、学生)、ゲスト審査員賞受賞作品に加え、初の試みとして各部門2位、3位の作品も決定。

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受賞作品展示会場には、22作品すべてを展示しました。


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グランプリにはモデル・タレントの宮瀬彩加さんが選出。「私はたくさんのコンプレックスがありますが、メイクで自信をもてた部分が本当に大きくて。女性のテンションを上げる、機能的で実用性の高いメイクアップバッグをつくろうと思いました」と宮瀬さん(「Japan Leather Award 2016」受賞作品紹介小冊子より)。ファッションはもちろん、バッグづくりが好きな彼女は人気ブランド<サマンサタバサ>ブランドレップをはじめ、幅広く活躍中。「いつかは自分のブランドを立ち上げられたら最高です!」という夢をぜひ、実現させてほしいですね。


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今年度の受賞作品はもちろん、歴代の受賞者のコレクションもラインナップ。同アワードから羽ばたき、活躍するジャパンレザーの次世代を担うつくり手たち、そのクリエイションが革製品を通して体感できる貴重な場。みずみずしい感性と新たな革製品の可能性にワクワクするような刺激いっぱいのスペースとなりました。


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会期中にはレディースフットウェア部門受賞<ちゃけちょけ>倉田彩加さん、ゲスト審査員賞受賞<クロスライン>辻野孝太郎さんの作品オーダー会や、歴代の受賞者によるプログラムも。

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「Japan Leather Award 2014」日本エコレザー雑貨部門賞受賞<革工房ABALLI>加藤光也さん、同じく「Japan Leather Award 2014」レディースバッグ部門賞受賞<madoromi>内山友徳さんが駆けつけ、実演を披露してくださいました。

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クリエイターの手仕事と自らの解説からぬくもりが届きました。ユーザーの皆さんもとてもよろこんでくださったようです。

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会場では、グランプリをはじめ、各部門賞、ゲスト審査員賞など全受賞作品、受賞者をご紹介する「Japan Leather Award 2016」受賞作品紹介小冊子を、「Japan Leather Award 2016」受賞作品展示会で設置・配布。オフィシャルサイトでは、この小冊子の内容とともにグランプリ、各部門賞、ゲスト審査員賞など全受賞作品を掲載しています。ご来場できなかった皆さま、ぜひ、ご覧ください。


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2016年11月に行われた表彰式において、審査員長の菅野健一東京藝術大学教授から総評として「作品をつくることは、遊び心の実現。自由な発想でこれまでにないものを提案してほしい」、ドン小西さんからは「受賞作品以外も高得点で、クオリティが高かった。次世代の発想、エネルギーをどんどんぶつけてください。次回はさらなる進化を!」との熱いエールが。


2017年はファッショントレンドの大きな転換点。これまで長く続いたシンプル&ベーシックの潮流から、デザイン性重視へシフト。さまざまなブランドがファッションを楽しむ提案を打ち出しています。


同アワードでは「素材×デザイン×ファッション=∞」というコンセプトのもと、いち早く新鮮なレザーファッションを提案。来場したユーザーの皆さまも時代感覚を敏感にとらえ、ジャパンレザーの現在進行形を楽しんでくださいました。来年度もどうぞ、お楽しみに!




■ 参考URL ■



 Japan Leather Award 2016<http://award.jlia.or.jp/2016/>


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ケア製品のトップメーカーとして知られる株式会社コロンブスが神奈川・厚木 湘北短期大学にて、学生向け「シューケア特別講義」を2016年12月8日(火)に行いました。

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「社会でほんとうに役立つ人材を育てる」ことを教育理念とした湘北短期大学は、1974年にソニー株式会社が設立。ソニーと同様にチャレンジ精神をもって新しい短期大学教育の創造に取り組み、21世紀という「変化の時代の社会」でも輝き活躍できる人材を育てる先端的な教育を追求しているそうです(校舎の画像は湘北短期大学公式ツイッターより)。

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この講義は2012年から実施され、4年連続の4回目。湘北短期大学 総合ビジネス学科「社会文化論」<「身だしなみ」の文化とビジネス>講義内にて、36名の学生を対象にシューケア方法を伝授。当日はメディア関係者が数多く取材に訪れるなど、注目されました。


【今回、湘北短期大学 総合ビジネス学科 小森潔教授と学生の皆さんにご了解いただき、取材させていただきました。お顔なども画像処理を加えず、そのままにさせていただいております。ご了承ください】


学生たちの関心が高いトピックからスタート。「靴を磨く女性がメディアに取り上げられる昨今、就職活動でも靴が重視されるそうです。100社の人事部面接官を対象としたアンケート<面接官がどこを見るか>では、髪型、表情、姿勢、靴、スーツ、ワイシャツ、ネクタイという順位に。1位~3位が身体の身だしなみ。4位以下は身につけるものでした。身につけるもののなかでのトップが、靴。印象が大きく変わるポイントとなるアイテムです。靴は自分で磨くものであり、自分磨きにもつながります」とコロンブス 小高公次さん。


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特製リーフレットをもとに進行。まずは、皮革とは何か?という基本的な知識から再確認。

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ケアの基本となるブラッシングをはじめ、クリーニング、クリーム塗布、防水スプレー...とプロセスとその効果をレクチャー。「革は、人間の肌と変わりません。スキンケアと同じようにお手入れしてください」との説明に女子学生たちは納得。大きくうなずいていました。


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座学の後は3つに分かれてグループワーク。間近で行われる靴磨きに真剣な眼差しで見つめる学生たち。

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代表者が靴磨きにトライしました。革靴を所有していない学生も多く、革製品のケアには興味津々。


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「靴用防水スプレーを知っていますか?」との質問には約50%が「知っている」と回答。防水スプレーの実演では、教室を出て、屋外へ移動。靴とスプレーボトルの距離感、まんべんなくかける方法などを紹介。

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教室に戻り、ペットボトル飲料(ウーロン茶)を靴に注ぐ、大胆なプレゼンテーションに大きな歓声が。ウーロン茶が靴のアッパー部に浸透せず、テーブルへと流れるようす、その効果がしっかりと伝わりました。なお、このあと、テーブルを拭き、素早く現状回復し、続けざまに次の内容へと展開し、飽きることなく集中し、講義が終わりました。


<就職の湘北>と称されるほど、人材教育と就職率の高さに定評がある同校。「卒業後は企業の受付や観光(ホテル、サービス業)といったジャンルへと旅立ちます。社会の第一線で活躍するかたを講師に招くこの講義は、実際のビジネスパーソンのかたがたと対面できるリアルな体験。学生たちにとって大きな刺激になっています。(この講義を)はじめたころは靴磨きを知らない学生も多かったのですが、最近は社会人の常識が身につくきっかけとして、とてもよろこんでいるようです」と、総合ビジネス学科 小森潔教授。


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学生たちの退室時には、ひとりひとりに、ケア製品セットをプレゼント。

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百貨店など商業施設での啓蒙イベントでは、若年層が訪れることが少ないですが、大学での講義というプログラムは効果が抜群。就職活動という大人の階段を昇る、重要なタイミングということもあり、学生たちの姿勢も真摯で貴重な体験を有効に活用してくれると確信できました。革製品の魅力を伝える草の根的なアプローチとして、また社会貢献として大きな意義を感じられます。このような活動が継続され、広がっていくことを期待したいですね。



■ 参考URL ■

 コロンブス <http://www.columbus.co.jp/>

 湘北短期大学<http://www.shohoku.ac.jp/>

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日本皮革デザイン促進委員会による「国内展示会」が、2016年11月8日(火)~10日(木)の3日間、東京・市ヶ谷 クイーポ本社ビル1Fロビーで行われました。

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日本皮革デザイン促進委員会は、国内有数のハンドバッグメーカー、<クイーポ>が代表、主幹事として、皮革製造、卸、職人をはじめ、皮革産業に携わるメンバーにより構成。経済産業省の皮革産業振興対策事業における「皮革産業高付加価値化事業」の一環として、日本の皮革製品デザイン促進事業を推進すべく、国内外において、日本の皮革製品を広報し、海外市場の開拓と国内市場の充実を図ることを目的に活動しています。

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2015年には京都とイタリア・フィレンツェにおいて開催した<琳派>をテーマとしたファッション展示会に続き、今回は日本を代表する浮世絵師、<葛飾北斎>をテーマに展開。


2016年11月22日(火)には、生前ゆかりのあった、東京・墨田にすみだ北斎美術館がオープンしたほか、日本国パスポートの新デザインとして北斎の代表作のひとつ「富岳三十六景」の採用が決定。日本のイメージアイコンとしても注目が集まっています。

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同展示会では、北斎をテーマとするオリジナルブランド<創悦>新作コレクションを初お披露目。「現在版機会転写×北斎名作」、「焼印×北斎漫画」ほか、さまざまなアイテムが出品されました。


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皮革業界内で最も高性能と評される高精密インクジェット機により、名作を再現した「現在版機会転写×北斎名作」。


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百物語の妖怪「小はだ小平二」、「お岩さん」をプリントしたレザーバッグと帽子。和装にも似合うと好評。個性的なスタイリングが楽しめそう!


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江戸時代のゆるキャラともいえる、キャラクターたちを北斎漫画からピックアップ。昔ながらの職人技を生かした金属彫刻にて焼印を製作し、革製品へと落とし込んだ「焼印×北斎漫画」。「判を彫り、画を記す」というアートワークがスタイリッシュなライフスタイル雑貨として現在に蘇りました。


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コーヒーカップホルダー、ブックマークなどはすみだ北斎美術館のミュージアムグッズとして館内で販売されています。外国からのお客さまへのおみやげに最適。


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「持ち帰ることができる絵画」をテーマにしたパズル型のコースターには、北斎漫画の「百面相」、「魚」、「浮膜巻」を配して。ユーモラスな表情と上質な素材感とのコントラストが絶妙です。


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京都友禅彫刻の伝統工芸士 西村武志さんとのコラボレーションが実現。友禅彫刻の技法のすべてを引き継ぎ、第1回京都市「未来の名匠」に認定された西村さん。今回は北斎の名作を点描で表現しました。繊細な仕上がりに見入ってしまいます。


発表されたコレクションの一部は、雑誌「和楽」とのコラボレーションにより、ECサイトで販売中。大人世代に人気です。


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ほかにも、植物性タンニン鞣しレザー、鳥獣被害対策レザー(農林業への被害軽減を目的に頭数調整された鹿の革を利活用)のカテゴリーも展示。

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同じデザインのバッグを20種類の異なる革でつくることにより、それぞれのレザーの個性や表情の違いが感じられます。


同展示会は、国内だけでなく、フランス・パリ、イタリア・フィレンツェにて開催され、大きな反響がありました。クイーポ広報室室長 岡田育美さんは「(今回のコレクションは)アニメに代表される日本のカルチャーとも共通するポップなテイストで表現しました。北斎の作品は数が多くて、セレクトが大変でしたが、海外のかたにも受け入れていただきやすいと思います。次回、東京オリンピックに向けて、日本の伝統文化と日本製皮革製品の魅力を発信していきたい」と意欲的に語ります。


今後、海外と日本をつなぐ、レザーファッションの架け橋、親善大使のような存在になってくれそうですね!



■ 参考URL ■


 クイーポ<http://www.kuipo.co.jp/>


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先日もお知らせしました、革と皮革関連資材のトレードショー「第95回東京レザーフェア2017-18 A/W Collection」が、東京・浅草 都立産業貿易センター台東館で12月8日(木)~9日(金)に開催されました。

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そのスペシャルコンテンツとして、"次世代を代表する日本のデザイナー"と評価が高い<ミキオサカベ>の坂部三樹郎さんと、出展企業とのコラボレーションプロジェクトが実現。前回の「東京レザーフェア」で行われた公開コンペティションで<株式会社ニッピ・フジタ>、<墨田革漉工業株式会社>、<株式会社コロンブス>の3社が選出。10月22日に披露された<ミキオサカベ> 2017年春夏コレクションに続き、オリジナルレザーファッションショーとしてお披露目されました。

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このプロジェクトが進行するなかで、タンナーやファクトリーを見学したという坂部さん。食肉の副産物として生命のバトンをつなぐようにして利活用される皮革。その製造現場を知ることで湧きあがった生命への感謝や畏怖のような想い、真摯な姿勢が作品から伝わります。


コレクションのコンセプトは「ホラー」。クール且つポップに表現しています。死を迎えた後に蘇り、生き生きと踊る、マイケル・ジャクソンの「スリラー」ミュージックビデオに登場するゾンビたちの躍動感を表現したかのような、ユニークなクリエイションですね。

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金箔加工を施したレザーにプリーツ加工を施したシャツ、ワンピースほか、多様なデザインを展開。

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ルーズさを強調したボトムの腰履き、ゴールドのミニスカートとメンズライクなシャツとの着合わせ、装着部から剣先までの長さを通常よりも極端に伸ばし、ひざ下まで垂らしたベルトなど、スタイリングのバランス感が楽しい。

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コレクションの一部には和牛のレザーを使用。「和牛は柔らかくて着やすいし、海外の革よりも和牛の方が安い。(食用の)和牛は世界的にも有名だし革もブランドとして価値があるのではないか」と坂部さん(「Fashionsnap.com」12月8日更新分より)。既成概念を打ち砕く発想とアプローチがとても新鮮でした。


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東都製靴工業協同組合が出展するブース<ニッポンバリュー>ではデコレーター細貝泉さんとコラボレーション。

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細貝さんが手がけるリメイクフラワー<パコス>による、アート的なインスタレーションが素敵でした。

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<パコス>は結婚式で使用されたり、役目を終えた花を回収してアップサイクル。生命を吹き込み、蘇らせています。<ニッポンバリュー>出展メーカーが生産過程において生じてしまう端革やパーツを大胆にコーディネート。

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これまでにないアプローチにより、ジャパンレザーの新たな風が吹き込み、皮革業界の活性化のきっかけになりそうです。レポートは次回に続きます。



■ 参考URL ■


 東京レザーフェア
 <http://tlf.jp>

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鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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