ジェフリー ジョーサン

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 こんにちは。私はジェフリーといいます。アメリカのニュージャージー州の出身で、日本へきて最初は外国語学校で働いておりましたが、今はITの会社を経営しながら茨城で音楽活動をしています。とても幸せな日々を送っています。

 今回、革のホームページに私の文章を載せていただくということで、革についていろいろ思いつくことをあげてみました。

「お気に入りのスエードのジャケット」、「ジェームスディーン」、「革ジャン」、「野球のグローブ」など。そして最後の「野球のグローブ」については、先日子どもといっしょにキャッチボールをやったときに、このグローブの革の匂いをかいで、自分が子どもだった頃のことをたくさん思い出しました。そしてとても懐かしい気持ちになりました。

 私が子どもの頃は、ほんとうにたくさんの革に囲まれていました。両親がテキサス出身だったので、祖父母の家に行くと、そこには馬に乗るときに使う鞍、くつわ、そしてカウボーイブーツに革の帽子。実家にも普通に革のジャケット、ワークブーツ、シガーケース、動物のはく製、そして何よりも革の手袋が大好きだったことも思い出しました。

子どもの頃の記憶は不思議なもので、いまでも革の柔らかい感触や、なんとも言えない革の匂いをかぐと、子どもの頃にみたカウボーイのカッコいい姿や、楽しかった乗馬の記憶がかさなり、革についてはいい思い出ばかりが浮かんできます。

日本に来て、私はもちろんカバンや靴など革製品が好きで愛用していますが、革が生活の身近なところにあまりないことに気付きました。アメリカ、とくに私の出身地であるニュージャージー州は、衣服も含めて革をよく使う文化が昔からある場所です。私が子どもの頃、近所のお店では革製品がたくさん売っていたし、普通の布やプラスチックと同じように、衣類・小物・文具などいろいろなものに利用されていました。大人はみんな自然に革製品を使い、家の中の手の届くところにそれらは常にありました。さわるとしっとりとしていて(固いものもありましたが)、革のにおいがしていました。

 いま茨城では、買い物といえばイトーヨーカドーに行きます。そこで革製品を気にして見てみましたが、ランドセル以外で子どもが使う革製品ってほとんど売ってないですね。それに、大人が使うものとしても、靴とカバン以外はほとんど革製品がない。財布やベルトは売っていたけど、匂いが違うし、合成の革は本物の革ではないですね。アメリカと日本では、革製品の値段が日本のほうがとても高いので、気軽に誰でも買えないのでしょう。とくに子どもにとっては、革と言えば、ランドセルとグローブしかない気がしました。あらためて調べてみたら、うちにあるランドセルは本物の革ではありませんでした。自分の子どもについて言えば、革の匂いはよくわからないのかもしれません。

 いまの子どもたちは、なんの匂いで昔を思い出すのでしょう。この文章を書かせていただいて、私は革の匂いをかぐことで子どもの頃のことを思い出すということにあらためて気付きました。今日はこれから革のグローブを横に置いて、あの素晴らしかった日々を思い出しながら曲を書こうと思います。読んでくださって、ありがとうございました。

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