欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2010年5月24日 の記事

カテゴリー: 国内革事情

 

 

前回に続きまして、レザーのプロフェッショナルから
日本の革の魅力や最新情報をお聞きすべく
皮革卸売のリーディングカンパニー 富田興業株式会社 
代表取締役社長 富田常一さん、
クリエイティブディレクター・部長 藤田晃成さんにお話を伺いました。

 

 


――――― 100%自給自足できる唯一の素材、ピッグスキン―――――

 


「日本の革は、伝統を守りつつ、革新を続け
 品質が向上しています。
 魅力も多岐にわたりますが、
 新鮮さを感じていただけるのは
 豚革=ピッグスキン。
 このところ
 そのよさが見直されています。

 プリントや箔押しなど、
 さまざまな加工を施すことが容易で
 個性を表現できるので、
 クリエーターからも注目され
 ファッション分野でも
 使用されることが増えました。


 食肉の副産物として、
 東京でピッグスキンの生産が
 行われています。
 その割合は全国の約70%。
 しかも、日本で唯一
 100%自給自足できる素材なんですよ」
 と富田社長。

 

 日本最大の繊維総合見本市「JAPAN CREATION」期間中に
 行われたファッションショー
 「PIGGY'S SPECIAL(ピギーズ・スペシャル)」も毎回好評。
 東京産の素材を使い、東京を代表するクリエイターがコラボレーション。
 「AKIRA NAKA(アキラ ナカ)」、
 「MIKIOSAKABE(ミキオサカベ)」ほか、気鋭の新進ブランドが参加。
 その高いクオリティに、ジャーナリスト、バイヤーをはじめ、
 目の肥えたユーザーからも再評価されています。

 

 

ピッグスキン.JPG

 

こちらは同社が手がけるピッグスキンのラインナップ。

柄、加工ともにバリエーションが豊富ですね。

 

 

 

――――― 東京産ピッグスキンは、世界水準 ―――――

 


「こうして注目されているのは
 現在、加工技術が
 かなり進化しているからです。
 毛穴や匂いなど独特の特徴をクリアし、
 ナチュラルで立体的な表面感
 として昇華させました。
 さらに長所である、
 ソフトな肌触りや、軽さを強調。
 ホワイトタンニンでなめし、
 あたらしい魅力を引き出しています」
 と藤田さん。

 


 リニア・ペレなど、海外の合同展示会に参加した際にも 
 高く評価され、みなさんもよくご存じのビッグブランドからの
 オファーも増えているそう。 
 スポーツでは、イチロー選手や松井選手が活躍していますが
 ジャパンレザーも世界水準なんですね。

 


 次回もレザーについてお聞きしていきます。
 どうぞお楽しみに。

 


 

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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