欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2012年4月 の記事

カテゴリー: 国内革事情

 

繊研新聞社が主催する
上質な服と雑貨の合同展示会「PLUG IN」が、
4月10日~12日、東京・港区 
東京美術倶楽部で開催されました。

87社・92ブランドが参加。
全体の半数近い43社もの新規出展があり、
ファッション、アート、
ライフスタイルなど幅広く新鮮なクリエーションを発表。

 

1204プラグイン 看板.JPG

 

 

1204プラグイン 会場内 皮産連用.JPGのサムネール画像

 


2,000人を超える来場者でにぎわいました。

なかでも、デザイン、機能などで
オリジナリティをアピールするつくり手たちを、
一部ですがご紹介します。

 

 

CONTRARIANT


大阪モード学園卒業後、渡英、
ロンドン芸術大学セントラルセントマーチンを経て
活動するデザイナー
東丸大範さんが帰国後ブランドを設立。

「洋服を性差から自由に、
 そして人がもっと自由に楽しめるファッションを」
とのコンセプトのもと、
ウェアを中心としたコレクションを発表しています。

 

1204プラグイン トマル.JPG

 

今回は初の試みとしてバッグをリリース。
Japan Leather Award 2011  レディースバッグ部門賞を
受賞した大阪のメーカー ペレサッカとの
取り組みでつくられました。


「バッグの持ち手が倒れてしまいがちで
 使いにくく、美しくない。それを変えたかった」と東丸さん。
交差させて配することで安定感が生まれ、
持ちやすいと好評だそうです。

 

 

HaCTION!


「履く Hac」という「行為 action」によって
もたらされる「感動!」…
ユニークなネーミングのブランド。

一般的な靴と比較して約30%もの軽量化を追求し、
ストレスフリーな履き心地の
軽量シューズコレクションが特長です。

パンプスで200g以下、
ショートブーツで220g以下という軽さを実現。

1204プラグイン ハクション.JPG
高性能ウォータープルーフ(アッパーに防水素材を、
内部に透湿防水性の高いプロテインテックスフィルムを使用)と
特許製法の通気システムが備えていて、
濡れない、ムレないさまざまな工夫もいっぱい。
雨の日にも安心ですね。

 

 

INTRODUCTION


自分らしさを大切にする女性のために、
「ありそうでなかった」「こんなのが欲しかった」
と感じてもらえるものを届けたい !
女性デザイナーの想いが詰め込まれたバッグ & 小物ブランド。

 

1204プラグイン イントロダクション.JPG


トレンドを感じさせながらも流されることのない、
機能美を意識したデザインが好評。


新聞報道でも“売れている”と話題のカテゴリー、財布。
女性らしい感性を生かしたシリーズは、
兵庫・夙川の直営店舗のほか、
百貨店、セレクトショップで展開し、
好調だそうです。


「スッキリ収めてスマートに見せたい。
 お財布だってファッションの一部だから」そんな想いを
反映した長財布。通帳や領収書など、
出し入れかんたんなオープンポケットが配されて。

ガマグチは、少し大きめのサイズに。
3つの収納部に分かれていて、
小物なども入り、付属のストラップをつければ
ポシェットに。普段使いはもちろん、
旅行やセレモニー…と
さまざまなシーンで活用できそう。

 


pionero

 

東京・北千住のファクトリー
パイオニアが手がけるオリジナルブランド。

 

1204プラグイン ピオネロ.JPG

 
新作では、いちょうをモチーフにデザインされた
ストラップが目をひきました。
今回のコレクションから[お絵かき]シリーズが復活。
[風船][気球][おはな]の3型。
1点1点ハンドワークで仕上げられ、味わいのある
ドローイングが素敵です。

2009年からは合同展示会「プルミエールクラス」に出展し、
海外での高い評価を得て、
上海にショップがオープンし話題となりました。
国内では百貨店での販売イベントや
直営ショップを中心に、
日本各地で展示会 & オーダー受注会も多数実施。
職人によるハンドペイントシューズ カラーリング実演も好評です。

つくり手との距離が近くなるようなアプローチが、
じわじわとユーザーの支持を広げています。

 


次回は東京・渋谷 ヒカリエホールに会場が変更。
クリエイティビティに裏打ちされた、
中小卸型ブランドの、ビジネスとしての復活、
再生、復興を目的とし
「REVIVAL」をテーマに掲げ、開催されます。


さらに進化するジャパンレザーのプロダクトに
出会えるのが楽しみです。

 


■ 参考URL ■


PLUG IN

http://www.senken-ex.com/plugin/

 

CONTRARIANT

http://www.contrariant-hironoritomaru.com/

HaCTION!

http://www.maison-de-coessur.com/maison/haction/

 

introduction

http://introduction-bag.com/top.html

pionero

http://www.pionero.jp/

 

カテゴリー: 国内革事情

 

 

日本で唯一、“足の美と健康”の国際靴・雑貨見本市
第44回「ISF
(INTERNATIONAL SHOE & LEATHERGOODS FAIR)」
2012年秋冬コレクションが
東京・池袋サンシャイン文化会館で4月11~13日の3日間開催。


コンフォートシューズを中心に
ウェルネスグッズを集積する[ウェルネス]、
トレンドに敏感な靴や雑貨をそろえた[ファッション]、
欧米からアジアまで、
対日輸入実績がある企業が出展する[グローバル]の
3つのゾーンで構成。


今回のテーマは[ウェルネスで、新業態]。
靴とウェルネス雑貨の
売場づくりに役立つ仕掛けが多数提案されました。

 

会場内.JPG

 

取材におじゃましたのは、最終日。
一般開放となっていて、
ユーザーとつながるコンテンツも豊富。
会場は大盛況でした。

 

一般社団法人 足と靴と健康協議会が初出展。

 

IFSセミナー.JPG

 

「幼児と子供のシューフィッティング」
「シューフィッターの資格取得とその活かし方」
といったセミナーや実演、
ブースでは来場者の足型計測を連日実施し、
足や靴に対する質問にも応対。

 

足美容.JPG

 

健康に歩くことへの悩みや疑問について、

専門家が答える足と靴の相談コーナー 足ドックや

角質、巻き爪などの
手入れを行う足美容“今日からあなたも足美人”
「体験Myインソール製作」といったブースも人気でした。


とてもうれしそうなかたが多かったのが印象的。
学校では教えてくれない
『足育』、『革育』の重要性を改めて感じました。

 


ウォーキングドクター デューク更家さんの一番弟子
みのわあいさんによる実演
「日本人の体型にあったウォーキングを始めよう」が大人気。 

みのわ先生WS.JPG
300歩で効果を生み出すウォーキング「i walk」や
身体がもつ機能が十分に発揮できる
ストレッチ運動を指導。

明るく楽しい語り口に引き寄せられ
ひとがひとを呼び、 
幅広い年代の男女が夢中になって
みなさんすっかり汗だくに。
終了後も熱気が収まりませんでしたよ。

 

 

ショー ラスト.JPG

 


 

 

恒例のファッションショーは出展社の商品を
若いモデルとスタイリングで魅せる
リアルな感覚に観客の共感が集まりました。

参加企業(順不同)
(株)クレストコーポレーション、バン産商、プランドゥー、
シアンインターナショナル(株)、前田工業(株)、(株)モベオ、
(株)KEiKAコーポレーション、(有)ポパイラバー、(株)シーディー、
セムプランニング(株)、(株)エルピーディー、神戸レザークロス、
Airspeed Footwear、

 

 

 

人気投票.JPG

 

また、人気投票“一押しシューズコレクション”も。
見やすいディスプレイと、
入りやすいブースづくりがなされ、時間のない来場者に好評。


参加企業(順不同)
(株)クレストコーポレーション、バン産商、プランドゥー、
前田工業(株)、(株)モベオ、(株)KEiKAコーポレーション、
(有)ポパイラバー、(株)シーディー、セムプランニング(株)、
(株)エルピーディー、神戸レザークロス、Airspeed Footwear

 


カリスマコンサルタント 水飼茂さんの無料経営相談室では
業界の重鎮との熱いトークに、
元気とやる気をチャージしたビジネスパーソンの笑顔があふれて。

 


モノだけでなく、コト、ヒトの
魅力が共感を集める
合同展示会の新しい方向性として定着していきそうです。

 

 

次回からは東京・浅草へと会場が変更されます。


皮革産業の産地であり、
東京スカイツリー グランドオープンによって
観光地としても活気があるエリアでユーザーを巻き込み、
つながる同展示会は、
さらにパワーアップしそうです。

 

 

 

 

 

 

 


■ 参考URL ■

 

 

「ISF(INTERNATIONAL SHOE & LEATHERGOODS FAIR)」

http://www.isf-web.jp/

 


一般社団法人 足と靴と健康協議会

http://www.fha.gr.jp/index.php

 


i walk みのわあい。さんのブログ

http://ameblo.jp/aiminowa/

 

アジアリング
楽して儲けるメーカー・卸・小売の繁盛相談
「水飼 茂の無料経営相談室」

http://asiaring.jp/

 

 

 

こちらも あわせてごらんください。

http://fashionjp.net/creatorsblog/suzuki/


こちらでもスナップレポート中!

http://twitter.com/#!/leatheraward

 

 

カテゴリー: 国内革事情

 

東京スカイツリー グランドオープンを控え
盛り上がる ものづくりの街、
イースト東京エリア。
毎年、来街者が増える桜の開花時期、
花見の名所として知られる隅田川沿いを中心に
さまざまなイベントが行われました。

 

ひときわ盛り上がったのが、
昨年からスタートした「すみだ川ものコト市」。
4月1日 日曜日、
第2回 すみだ川ものコト市が開催されました。


東京・墨田区周辺を拠点とする
皮革産業の事業者、クリエーターが参加。
64組ものつくり手たちが向島・牛嶋神社の境内に出店。
前回より2割以上増え、パワーアップ。
これまで培ってきた技術をアピールしました。

 

皮産連120410 1.JPG

 

 


物販、ミュージシャンによるライブ、と
さまざまなプログラムでにぎやかな境内から少し離れた
参集殿内では、ものづくりを体験できるワークショップを実施。
大人から子どもまで幅広い世代を惹きつけました。

 

 

皮産連120410 6.JPG

 

 


苔玉、におい袋、紙もの雑貨とともに人気を集める
レザーストラップづくり。
 
『革育』の第一人者的存在、アトリエアミ―チのスタッフたちが
常駐し、開場時間内は随時受け付け、
パーツ選びから仕上げまで ていねいにフォロー。
 

 

皮産連120410 2.JPG

 

 

 

皮産連120410 3.JPG

 

 

 

皮産連120410 5.JPG

 

 

会場で配布されたチラシを見て、訪れた親子。
お子さんは革に触れるのは、はじめてだったそうですが、
しっかりと完成。2回目ですでにリピーターも。

 

皮産連120410 4.JPG

 

 

ちょっぴり誇らしげに、作品を見せてくれました。

公的機関の職員のかたも体験。
今後『革育』の導入をご検討してくださるとうれしいです。

 

「モノづくりの真ん中で息づく
 コトとの出会いを橋渡し」との想いが込められ
ものづくりの楽しさ、
手仕事のぬくもりが伝えられた1日。

共感でつながり、
『革育』がますます広がる・・・
そんな期待がふくらむイベントとなりました。


次回は、秋の開催が予定されています。


どうぞお楽しみに !

 

 

■ 参考URL ■


「すみだ川ものコト市」

http://sumida-monokoto.info/


アトリエアミ―チ

http://atelieramici.net/

 

『革育』レザーキッズJAPAN ~革をまなぼう~

http://kawaiku.jlia.or.jp/

 

『革育』レポート
(東京・墨田区「次世代ものづくり人材育成」中学校産業授業レポート)

http://www.jlia.or.jp/enjoy/blog/cat4/20110928

 


こちらもあわせてごらんください。

http://fashionjp.net/creatorsblog/suzuki/


こちらでもスナップレポート中!

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カテゴリー: 国内革事情

 

社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA)と
日本鞄ハンドバッグ協会が
業界初となる、

職人技術資格認定制度
第1回「鞄・ハンドバッグ・小物技術認定
(皮革部門)1級試験」を実施。

その試験合格者の認定証授与式が3月30日(金)、
東京・六本木ヒルズ内 
Hills cafe / space にて開催されました。

 

認定01.JPG

 

 

認定 会場.JPG

 

日本鞄ハンドバッグ協会は、
2つの団体(社団法人 日本かばん協会と
一般社団法人 日本ハンドバッグ協会)によって設立。
国内の鞄・ハンドバッグ袋物産業の発展と
国際社会における服飾文化の興隆に寄与すること、
を目的としています。

 

業界初の"革職人のライセンス"となる認定資格として
実務経験10年以上の経験者を対象とする
1級試験からスタート。

試験制度創設の発表と業界のPRを兼ね、同 授与式が行われました。

 

認定フォトセッション.JPG

 

合格者(3部門で合計19名)は、以下のとおりです。

 


[鞄部門]

 株式会社 土屋鞄製造所  土屋 國男さん
 エース 株式会社  矢田 晶士さん
 エースサービス 株式会社  吉田 博さん
 ナース鞄工 株式会社  中村 茂さん
 エースサービス 株式会社  今西 好清さん


[ハンドバッグ部門]

 株式会社 服 部  稲元 昭夫さん
 株式会社 石 川  久木田 隆史さん
 株式会社 高 屋  上久保 宣夫さん
 有限会社 丸 秀  岡田 正行さん
 株式会社 三 紅  多田 司さん
 株式会社 まるふく商店  澤崎 勝義さん

 
[小物部門]

 株式会社 石 川  石川 進さん
 株式会社 石 川  石川 豊さん
 株式会社 石 川  田村 実さん
 株式会社 石 川  石川 二郎さん
 株式会社 石 川  藤本 英宏さん
 株式会社 石 川  野村 淳さん
 株式会社 駒 屋  篠原 廣一さん
 READY OR ORDER  井戸 崇史さん

 

おめでとうございます !!

 

「50年以上コツコツとやってきたことが
 (技術認定試験合格によって)報われました。
 あとに続くかたを考えれば、
 責任を感じます。
 今後も努力し、業界の発展に貢献したい」と、
ハンドバッグ部門を代表して
ごあいさつなさった服部の稲元 昭夫さん。

 


感激のあまり、声をつまらせるかたもいらっしゃって、
思わずもらい泣きしてしまいました。

 


皮革親善大使を務める俳優・石田 純一さんが
プレゼンターとして参加。
副賞の授与とトークセッションを実施。

 

JLIA  大澤 重見会長、
日本鞄ハンドバッグ協会  若松 種夫会長、
鞄・ハンドバッグ・小物技術認定委員会  片野 一徳委員長とともに、
ジャパンレザーについて熱く語り合いました。

認定 鞄.JPG
 

 

認定 一般開放.JPGのサムネール画像

 

試験合格者の製作アイテムが会場内に展示され、
式終了後は一般に公開。

鞄・ハンドバッグ・小物製作技術者の"匠の技"を
実際に見ることができる貴重な機会となり、
プレス関係者やユーザーもじっくりと見入っていましたよ。

 


「ハードなものとソフトなものと両方がつくれる
 応用力があるひとを1級にしようと委員会で決定しました。
 正確さ、美しさ、ていねいさ、
 ほんの少しでも汚れがついてはいけない
 非常に繊細な作業、素材を見極め仕上げる力・・・
 部門ごとにさまざまな技能が求められる
 ハードルが高いテストでしたが技術を受け継いで
 いただけるよう願っています」と、
鞄・ハンドバッグ・小物技術認定委員会  片野 一徳委員長。

 

日本の伝統ある皮革技術に対する社会一般の評価を高め、
職人の技能と社会的・経済的地位向上、
そして、業界の未来を担う後継者の育成を目的とする同試験。

 

「来年度は靴の技術認定と授与式を
 共同で開催することもありえる。メード イン ジャパンの
 技術の養成に力を入れたい」と、JLIA  大澤 重見会長。

 

この技術認定をきっかけとして、
つくり手たちが誇りをもち、業界全体のレベルアップと
裾野の広がりが想定されます。

ますますクオリティがアップしていくジャパンレザーに
どうぞご期待ください !!

 

 

■ 参考URL ■

 

鞄・ハンドバッグ・小物技術認定

http://license.jlia.or.jp/bag/

 

 

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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