欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2012年7月 の記事

カテゴリー: 国内革事情

 

 

前回に続きまして、
繊研新聞社が主催するファッション総合見本市
「JFW-IFF(インターナショナル・ファッション・フェア)」
2012年7月展レポートです。

 

今回の来場者数が発表されました。
7月18日~20日の3日間トータルで、2万5030人。

内訳は、
セレクトショップ・専門店 7746人、
百貨店 1429人、
量販店 430人、
無店舗販売 662人、
海外からの来場者 373人。


今回は新たな取り組みとして「百貨店マッチング商談会」が
行われ、出展企業のビジネスチャンスをサポート。
とても好評だったそうです。

 

ジャパンレザーでもバイヤーに高く評価されたブランドが
数多く出展。その一部をご紹介します。

 

 

 

レザーファクトリー artigiano

 


上質な革がもつ風合いを大切にした
シンプルなデザインで、愛着をもって長く使うことができる
レザーバッグを提案するレザーファクトリー 
artigiano(アルティジャーノ)。
日本国内生産を中心に姫路などで活動する
若いつくり手と連携。
次世代への継承を重視した ものづくりをしています。

 

福江さん.JPG

 

新作では、姫路の産地が得意とする
ソフトな質感の革味を生かしたシリーズが
注目されたそうです。


この春大阪・梅田 阪神百貨店で行われた
展示販売イベント「日本革市」にも出展し、話題に。
じわじわとリピーターが増え、
関西発のブランドとして認知が高まっています。

 

 


INCH by 365design

 

日々の生活に溶け込む靴、ひとの心に残る靴
そんなブランドを目指し、
シューズデザイナー 小泉 忍さんが新ブランド INCH を始動。

 

小泉さん1207 2.JPG

 

 

小泉さん1207 1.JPG

 


クラシックな木型をモダナイズしたラスト、
スニーカーのような履き心地が楽しめるオリジナルアウトソール、
ハッピーなニュアンスが伝わる
カラーリングなどで表現したニュースタンダード性が
現在のマーケットにありそうでなかったと、
バイイングにつながったそうです。
ディスプレイもユニークで
ビビッドなカラーコーディネートでシューズを
フッキングしたり、華やいだ演出。
思わず足を止めるかたも多いブースでした。

 

 


JOIE INFINIE DESIGN


ハンドメード時計を手がけるアーティスト 大護慎太郎さんの
オリジナルブランド。
「装苑」、「FUDGE」ほか雑誌に多数掲載され、
一時は予約で6か月待ち…とブレーク。
設立6年目、2009年で東京・吉祥寺にアトリエショップを
オープンし、人気を集めています。
メッキ加工を施さずに金属を使用、革選びも同様で
身につけるうち経年変化によって、
使い手自身が育てるような感覚を味えるようなプロダクトです。

 

 

 

大護くん 3.JPG

 


革バンドは若手クリエーターとのコラボレート。
嗜好性が高いジャンルということもあり、
つくり手の想いが強く反映したジャパンレザーのものづくりが
ユーザーに支持されています。
合同展示会は初出展ながら、催事など多数のオファーが
あったそうです。

 

 

 

さて、9月5日から行われる
「第74回インターナショナル・ギフト・ショー」では、
社団法人 日本皮革連合会(JLIA)が
「Japan Leather Styles」ブースを設置。
ジャパンレザーの個性あふれるものづくりを発信します。


こちらもどうぞお楽しみに !

 

 

 

■ 参考URL ■

 

「Japan Leather Styles」

http://exhibition.jlia.or.jp/jls/
 

 

レザーファクトリー artigiano

http://bag-artigiano.com/

 


JOIE INFINIE DESIGN

http://www.joieinfiniedesign.com/

 

 

カテゴリー: 国内革事情

 

 

繊研新聞社が主催するファッション総合見本市
「JFW-IFF(インターナショナル・ファッション・フェア)」が
本日・18日からスタートしました。

1207iff定番カット.JPG

東京・有明 東京ビックサイト西展示棟で行われています。
国内外から約750社が参加。
「モードとビジネスの出会いの場」として定評があり
規模は国内最大級です。
トラベルやブライダルを切り口とした
多彩なテーマゾーンのほか、セミナーを中心とした
さまざまなプログラムが充実しています。


そして、皮革産業からも、多数の企業・ブランドが出展。
その一部をご紹介します。

本日より本エントリーを開始し、話題のコンテスト 
Japan Leather Award(ジャパンレザーアワード)の昨年度の
受賞ブランドのブースが目をひきました。

 

 

 

Japan Leather Award2011 プロフェッショナル
レディースバッグ部門受賞 Jasmine。

ジャスミン1207.JPG


エロス&エレガンスをコンセプトとし、肉食系女子を
ターゲットにしています。

パイソンの大きなリボンを配した受賞作
EMMAシリーズのほか、
デザイン性を重視しながらも、使う人の個性を
引き立てるようなコレクションです。

 

 


Japan Leather Award2011 プロフェッショナル
雑貨部門受賞  TAKINAMI TAKASHI。

タキナミ1207.JPG

1足ごとに表情がある 主役にもわき役にもなる靴を、
他人とは違うものを求める
感度が高いユーザーに向け提案しています。

受賞作は靴作りのノウハウを活かして ひとつひとつ
ていねいにつくられた上質のスリッパ。
リピーターも多く、幅広い世代に支持されています。

 

 

 


Japan Leather Award2011 プロフェッショナル
エコレザー部門受賞 ラ・ジョイア。

ラジョイア1207.JPG

環境に配慮したエコレザー(ラム)を使用し、
イヤーマフを世界で一番最初に
開発した老舗メーカーとのコラボレートにより実現。
昨年、西宮阪急にて行われた関連イベントでは
記録的な大ヒットを記録。
今シーズンは素材、カラーともに
バリエーションを豊富にラインナップ。
百貨店を中心に多数のオファーがあるそうです。

 

 


今年度のテーマは“麗しきおくりもの”
ジャパンレザーの新しい表現、
さまざまな作品との出逢いが楽しみですね。


現在、同コンテストでは
一般審査員の募集がスタートしています。
参加者全員に日本の革を使用した
スペシャルなレザーケースをプレゼント。
ご興味があるかたは、ぜひ!

 

くわしくは こちらから

http://award.jlia.or.jp/2012/news/120706.html

 


レポートは次回に続きます。

 

 

 

 

 
■ 参考URL ■

 


「JFW-IFF(インターナショナル・ファッション・フェア)」

http://www.senken-ex.com/iff/

 

Japan Leather Award 2012

http://award.jlia.or.jp/2012/index.html

 

 

 

 

 

カテゴリー: 国内革事情

 

 


続きまして、「2013春夏コレクション 
第86回 東京レザーフェア」
レポートです。


一般消費者にも開放している
この見本市では革に触れ、深く知ることができる
取り組みを数多く行っています。

 

 

恒例の総合展示「革のできるまで」は、
実演と体験をテーマに構成。

革に触れることで
ユーザーの革への愛着をさらに感じてほしい、
そんな願いが込められて。

 

1206レザーフェア2 革の仕上げ.JPG

 

「革の仕上げに触れてみよう !」では、
選ばれたかたが体験参加。
柔軟加工、表面加工、手もみ加工にトライし、
その場で革をプレゼント。
表情が変わり、価値がアップする
その瞬間に立ち合う、貴重な機会ですね。

 

 

1206レザーフェア シルク 実演.JPG

 

「革のシルクの手触り」は随時受付。
ソフトでぬくもりのある
革テープと、繊細な絹糸による
手織り実演を見学、体験。
みなさん、とても楽しんでいましたよ。

 

 


「わが国に皮革産業が誕生して130年ほどになります。
 今日、革は実用とファッションの両面で
 私たちの暮らしにおいて欠かすことのできない
 天然素材となっています。
 革は通気性、保温性、柔軟性、強靭性、加工性など
 数多くの優れた特性を備えていますが、
 消費者の皆様や異業種の皆様にとって未知の部分が
 多く残されているようです。
 もっと、革のよさを多くかたがたに見て、聴いて、
 触れていただきたい。
 “総合展示 革のできるまで”を通して、
 それを実感していただければ、
 と存じます」と、
協同組合 資材連  久保田清人 理事長。

 

 

1206レザーフェア コロンブスさん2.JPG

 

 

1206レザーフェア コロンブスさん ヨリ.JPG

 

靴磨きや革製品などのケアグッズ トップメーカー 
コロンブスでは仕上剤体験教室を実施。
各種仕上剤を使用した革小物
(コースター、マウスパッド)の着色を体験します。
期間中各日2回、各回10名が参加。
このときは学生がチャレンジしていましたが、
ユーザーはもちろん、
皮革業界の新社会人にも好評でした。

 

 

事務局による来場者アンケートを実施。
回答したかたには
レザーウェア、シューズ、バッグが抽選で当たります。
 

 

1206レザーフェア 兵皮連.JPG

 

 

1206レザーフェア 動物細工.JPG

 

兵庫県皮革産業協同組合連合会のブースでも
アンケートが。
こちらでは回答すると
動物細工を全員にプレゼント。
毎回、とても人気で、
コレクションしているひとも
多いそうです。

 

 

 

さまざまなアプローチで、つくり手と使い手が
つながる試みは進化。
にぎわいが生まれる演出が、活気となって、
見本市をさらに盛り上げていました。


次回はレザーファッションショーを継続開催。
雑誌でおなじみの読者モデルたちが
再登板するかもしれませんね。


ファストファッションがマーケットに定着する今、
ジャパンレザーが若年層ユーザーの
手に届かない素材になる危機感を感じていますが、
参加型の企画提案によって
わかりやすく、身近な素材として認知され、
より多くのひとたちが
手にとってくださいますように
願っています。

 

 

 


 
■ 参考URL ■


東京レザーフェア

http://www.shizairen.jp/


兵庫県皮革産業協同組合連合会

http://www.hyohiren.or.jp/


コロンブス

http://www.columbus.co.jp/

 

 

カテゴリー: 国内革事情

 

 

6月21日(木)・22日(金)の2日間、
東京・浅草 都立産業貿易センター台東館にて
「2013春夏コレクション  
 第86回 東京レザーフェア」が開催されました。

協同組合 資材連  主催、東京都  共催、
経済産業省・台東区・社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA)  後援、
リネアペッレ  協賛のもと、60社・9団体が出展。

2日間トータルで5,645名もの業界関係者、学生のほか、
ユーザーが来場しました。



今回のテーマは、
「FU-GA 風が集める、色、タッチ」。
レザーと関連資材などが幅広く展示発表されました。


 
「2013年春夏の資材トレンド」として
提示されたレザーの傾向は、
ナチュラル、シンプル、ライト、がキーワード。

市場の二極化により、
安価な素材とともに高級素材も動くなか、
ベジタブルタンニンのナチュラルレザーが堅調。

色では白、軽やかなパステルカラー、
ネオンカラー、グリーンなどが注目されています。

 

 

吉比さん.JPG

ヴィヴィッドカラーのほか、爬虫類系型押しもトレンド(吉比産業)

 

 

 

冨田興業さん.JPG

素材感と白度のちがいで革ならではの表現を探る(富田興業)

 

 

 

 

松岡さん1206TLF.JPG

光沢感、ユニークな表面加工も注目されました(松岡商店)

 

 

 

 
「展示やディスプレイがおもしろいね !」という声を
ほんとうによく耳にしました。
洗練されたブースが増えてきましたね。
その一部をご紹介します。

 

 

 

スズキさん 1.JPG

バイクのディスプレイがフェイクブックで話題に(スズキ)

 

 

 

神戸レザークロスさん1206TLF.JPG

スイートでフェミニンなディスプレイが目を惹きます(神戸レザークロス )

 

 

IMG_9589.JPG

 

同ブースでは「Japan Leather Award 2011」
婦人靴部門賞(ちゃけちょけ)受賞作品とトロフィーも。

今年も事前エントリーがスタートしています !


ドリームチケットを手にしてください !!

 

 

シンプルにまとまりやすいマテリアルの展示発表ですが、
ユーザーの傾向をとらえた提案や
企業の個性がよりよく表現されて、来場者に好評でした。

 

 

次回に続きます。

 

 


■ 参考URL ■


東京レザーフェア

http://www.shizairen.jp/

 

Japan Leather Award 2012

http://award.jlia.or.jp/2012/index.html

 

 

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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