欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2012年9月 の記事

カテゴリー: 国内革事情

 

 

日本最大級の合同展示会「rooms25+NEXT」が、
9月11日(火)~13日(木)の3日間、
東京・渋谷区  国立代々木競技場 第一体育館で
開催されました。

来場者数は18,500人と前回より37%
(「繊研新聞」9月19日15面より)も増加。

 

 


展示会という役割を越え、ダイレクトにユーザーに届くまでを
プロデュースし、クリエーティブの発信の場を守り、
さらに発展させていく…
ファッション産業を牽引するリーダーシップや
新たに導入されたゾーン、
数々のプログラムがバイヤーをはじめとする
来場者からの高い評価を集めました。

 

 

 

なかでも、注目されたのは 地場産エリア。
伝統工芸や地場産業を集積、
各地から集められたものづくりを発信しています。

 

 

 

今回、「TAITO FASHION ZAKKA」はこちらに出展。

日本を代表するファッション雑貨の産地
として知られる東京都・台東区。地場産業のPRと
活性化を目的とし、
台東ファッションザッカフェア事業を展開。
デザイン画コンペや展示会などの各種イベントなどで
その魅力・実力を伝えています。

日本でも希少となった
職人技を駆使しメードインジャパンの底力を感じる
皮革製品、服飾雑貨を10社が発表。
そのなかから鞄、革小物、靴、ベルトの各ブースを
ご紹介します。

 

 

 

鞄ブース

 

WOLF&DOG の単独出展。この春、始動された
「LOVE BY e.m.×TAITO FASHION ZAKKA」プロジェクトでは、
コラボレーション商品を開発し、話題となりました。

 

 

オリジナルラインでは製品染め、ウォッシュ加工を施した
定番に加え、新作・トリコロールシリーズを発表。
パンチング加工を施したレザーを
トリコロールカラーで配し、軽さを表現。
メンズバッグでありながら、女性ユーザーの購買を想定した
ジェンダーレスなデザインワークが新鮮でした。

 

 

靴ブース

 

すっかり常連となったFAROL、WING STARの2社で構成。

 

 

初参加のWING STAR(写真・手前)は、子ども靴を
50年以上手がけている老舗 タカラ製靴のオリジナルブランド。
「靴成長期の子どもには通気性に富み、伸縮性がある
天然皮革の靴が一番」とのポリシーで
25ものサイズ(ハーフサイズ含め、14~26cm )を展開し、
一貫して国内生産しています。
孫、子どもには、安心なものを、と幅広い世代から
支持されているそうです。

 

 

 

革小物ブース

 

山藤 PTAH が[百×百]をテーマに展示。

 

 

同社の百年以上の歴史と百以上の手間で匠の技が育まれ、
新しいカタチを創造。
伝統技術の極みとされるコチしぼり、
一子相伝の独自製法 
櫛マチ…といった卓越したテクニックが
“用の美”へと昇華。
上質なマテリアルがシンプルなデザインを
引き立てています。

 

 

ベルトブース


KILL SHOT、oro、
THE ATMOSPHERIC INSTRUMNETSの3ブランドが参加。

 

 

 

 

THE ATMOSPHERIC INSTRUMNETSは
六角レンチなど、道具をモチーフとし、
発想したコレクション。
付属の金具や留め具でジョイントさせ、
アイテムを組み合わせて使うことも提案。


[ものやことには、個々に流れる時間があり
 その個と個が結び重なる時 共有する時間が生まれます。
 私たちがつくるものを通して
 ひとつの時間を表現し、共有するときを提供します]


同ブランドからのメッセージは
ものによって使い手とつながる豊かな時間に
つくり手の想いが込められて。

 

 


伝統とともに、時代の変化にあわせた
ジャパンレザーの“革新”が感じられ、感激しました。


レポート第2弾は改めてお知らせします。


どうぞお楽しみに。

 

 

 


■ 参考URL ■

 
rooms

http://www.roomsroom.com/

 

台東ザッカフェア

http://www.taito-zakka-fair.jp/


 

カテゴリー: 国内革事情

 

前回に続きまして、
『第74回 東京インターナショナル・ギフト・ショー 秋2012』に
社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA)が出展した
『Japan Leather Style』ブースのレポートです。

 

2回目は、
出品していた多数のブランドのなかでも目をひく
アイコン的なモチーフ、アイテムで効果的にアピール
していたブランドをご紹介します。

 

 

 

Petrarca

 

日本の革素材にこだわり、日本のやさしい感性を生かし、
日本の職人がひとつずつ
東京都内で手作りするバッグブランド。

 

キクヒロさん.JPG

 

自分らしい着こなしでファッションを楽しむことのできる
大人の女性に向け発信しています。
ゴールドのプレートはオリジナルデザイン。
同ブランドのエレガントなテーストをシンボライズし好評です。

 

 

 

Dady
 


創業85年のベルトメーカーのオリジナルブランド。
独特のヴィンテージ感あふれるオリジナルレザーの表情が魅力です。

 

アナック

 

ほとんどのベルトはブランドロゴ入り特製ボックスつき。
今回はブースのディスプレイにもフル活用し、
アイキャッチ的な役割に。
インテリア雑貨としての要素もあり、ギフトとしても人気。
コレクションしているファンもいるそうです。
 
 

 

 

Gee
 

 
イタリアで靴作りを学んだ山崎学人さんによる
2つのコレクションを展開。

 

山崎さん

 


ユニセックスライン エトレップでは、
シューズデザイナーならではの色香が漂う
バッグ、革小物を発表。
モンキーフィストをフィーチャーした
新シリーズがデビュー。
シンプルなシューズ、バッグを鮮やかに彩っています。

 

 

 

SLC【Sanuki Leather Community】

 

 
香川県内で皮革製品の製造に携わる職人同士をつなぐべく、
2011年に発足したコミュニティが参加。
手袋、鞄、靴、ベルトなどのアイテムを、
デザインから縫製まで一貫して職人たちが手がけています。

 

てぶくろ

 

 


香川の県花・県木であるオリーブから抽出されたオイルで
つくられたオリーブオイルレザーを用いた製品と、
各社オリジナルアイテムを展開。
また、手袋の生産でも知られる同県を象徴するように、
さまざまなバリエーションが展示されました。

 

 

 

 

ブランドとしてのアイデンティティを明確にし、
クオリティ、イメージ構築を磨くジャパンレザーのつくり手。
国内外のバイヤー、ジャーナリスト、
プレス関係者からのご来場も多く、注目されていました。
今後も『Japan Leather Style』ブースでの
大規模合同展示会への団体出展が継続される予定です。

ご期待ください !

 

現在、次回のエントリーもスタートしました。

参加ご希望のブランドのかたは、ぜひ、ご応募ください。

 

 

 

 


■ 参考URL ■

 


『Japan Leather Styles』

http://exhibition.jlia.or.jp/jls/


今回の全参加ブランド、次回エントリーについての詳細が

上記リンク先で紹介されています。

 

 

 

カテゴリー: 国内革事情

 

 

 

9月5日(水)~7日(金)、東京・有明の東京ビッグサイトで開催された
『第74回 東京インターナショナル・
ギフト・ショー 秋2012』が開催されました。国内外あわせ
2,485社(うち海外からは21か国・地域 470社 /
グルメ&ダイニングスタイルショー

187社は含まず)が出展。

今回のテーマは、「未来志向、リラクセーションギフトの提案」。
“幸運”と“チャンス”を呼び込むための商品や
おもてなしの心が提示されました。

 

3日間で190,038人(うち海外から 3,357人)が来場。
前回比微減ですが、
海外からのバイヤーが伸びています。

ジャパンレザースタイル1209 (1).JPG

社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA)では
「JFW インターナショナル・ファッション・フェア(IFF)」
2012年 1月展に続き、団体出展。
『Japan Leather Style』ブースを設置されました。
13社が参加し鞄、バッグ、 靴や革小物など、
あたらしいジャパンレザーを出品。


そのなかから、ギフトを意識したアイテムをご紹介します。

 

 

 


Allamanda-leather(アラマンダー レザー)

 

使うひとに必要な用途ごとに考えた
ショルダーポーチや財布、ショルダーバッグなど
ありそうでなかったプロダクトを発表。

アラマンダー1209.JPG

こちらは電子マネー Edyを搭載したバングル。
スタッズ、型押し、
ハンドステッチであたたかみをプラス。

 多数のバイヤーから引き合いがあったそうです。

 

 

 

LITSTA(リティスタ)

 

「ひとは人生という舞台で演技をしながら生きています。
その小道具としてよりよい演技のお手伝いが
できれば」との想いを込め、
“Life Is The Stage To Act.”の頭文字をならべた造語を
ブランド名として冠したクリエーターズブランド。

リティスタ1209 (2).JPG

上質のレザーを用いたマルチケースは、書類のほか、
モバイルタブレットの持ち運びに使いたい、
という来場者も。6色展開でニーズに対応しています。

 

 


絹や


藍染のもつ特性、色の深み、ムラ感、
色の冴えを表現した「阿波藍・AWA AI Leather」。
伝統工芸の技術を生かし、藍の源流
徳島県で一枚一枚丹念に手染めされた藍染皮革を使用。

絹や 1209.JPG

ステーショナリー人気の高まりにあわせ、
ペンケースをリリース。
美しい調和のとれた日本の色・自然の色を
より身近に愛でることができるプロダクトへと
昇華されています。

 

 

 

 

アンドロールス


半世紀近くベルトづくりで培ったノウハウやこだわりをベースに、
バッグを中心としたブランド『Liftres』を始動。

アンドロールス1209.JPG

“洗える革『アクアレザー』を使用し、国産の4号帆布”との
コンビ使いバッグやベルト、小物など
ベーシックかつ、“Fashion & Fanction”をテーマに
モダンさを追求。カラーバリエーション、
リアルプライスが男性だけでなく、女性からも支持されました。


 
 

 


ほかにも、たくさんのジャパンレザーが集結しました。
次回をどうぞお楽しみに。

 

 

 

 

 

 

■ 参考URL ■

 


「Japan Leather Styles」

http://exhibition.jlia.or.jp/jls/event/gift2012


参加ブランドについては
上記リンク先をごらんください。

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリー: 国内革事情


社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA)の
新規プロジェクト『革育(かわいく)』。
8月20日(月)、オフィシャルサイトがリニューアルオープンし、
話題になっています。

 


こども達を対象に実際に革に触れ、
革製品づくりを体験できる機会を提供すること。
本物の革の良さ、革に対する正しい知識、
革製品づくりの楽しさ、などを知ってもらうこと。
将来、「消費者」として「生産者」として、
皮革産業とかかわることになる
こども達に皮革文化を育んでもらうこと…
などを目的としています。

 


8月25日(土)・26日(日)の両日、
人気イベントのNHK防災キャンペーン「防災パーク2012」にて、
『革育』×「移動式こども基地」のブースが出展されました。

 

 

こども基地トラック.JPGのサムネール画像

 

 

 

 

こども基地ブース.JPG

 

 

 


「防災パーク2012」は、いざというときの防災・減災について、
子供から大人まで体験しながら学べる・・・、
という企画です。
NHKのほか、渋谷区、渋谷消防署、代々木警察署などが連携。
起震車による大地震体験や、
災害救助犬による救助体験のほか、
災害時に活躍する特殊・緊急車両も会場内に登場。


ワークショップでは、
避難所生活で利用できる紙皿づくりなどとあわせて、
『革育』×「移動式こども基地」の革遊びが行われました。

 

 

作業中 ヨリ.JPGのサムネール画像

 

 

 


材料となる皮革は、
JLIAの会員企業により提供されたもの。
製品にすることができない端革、残革の一部を
産業廃棄物にすることなく、
これらのワークショップで使用しています。

革=生命の証をムダにすることなく、
バトンをつなぎ、
こども達の明るい未来、想像力のきらめきへと。


リサイクルが進化し、
あたらしい用途、価値をつくりだす
[アップサイクル]な取り組みとしても注目されています。

 

 革とお客さま.JPGのサムネール画像
 

夏休み後半ということもあり、多数のファミリーがご来場。
お子さんはもちろん、
パパママ世代も製品になっていないレザーは
新鮮だったようで、スタッフに質問してくださったり、
いっしょに手を動かしたり・・・と、
ジャパンレザーを通してリアルなコミュニケーション。

 

 

 

ちびっこと作品.JPGのサムネール画像のサムネール画像

 

 

 

ちびっこ作品 物撮り.JPGのサムネール画像

 

 

ちいさな天才たちによる たくさんの素晴らしい作品とともに、
夏休みの素敵な想い出もつくっていただけたようです。

 

 

また、9月9日(日)には「神田趣処~遊び・園芸・壁画イベント!!~」
(東京・神田 神田明神)に出展、
その後も各地を巡回します。


あなたの街に『革育』が、「移動式こども基地」が
やってくるかも !?

 


どうぞ、お楽しみに。

 

 

 

 


■ 参考URL ■

 

 

『革育(かわいく)』公式サイト

http://kawaiku.jlia.or.jp/


 

 

 

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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