欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2015年3月 の記事

カテゴリー: 国内革事情




銀座 革のショールーム
TIME & EFFORT(タイム・アンド・エフォート)が、
東京・新宿 ルミネエスト新宿店 1Fで
ポップアップショップイベントを開催しています。



JR新宿駅は、1日当たりの乗車人員 
751,018人(2013年度統計/JR東日本公式サイトより)、
乗降合わせての各社合計(私鉄各社含む)では
360万人を超えるともいわれ、
世界一利用者の多い駅としてギネスブックにも認定されるほど。


そんな新宿駅東口直結の商業施設

ルミネエスト。

2014年3月期売上高は459億円。

今期も2月末までの累計で前期実績を上回り

目標としている470億円を目指している
(「繊研新聞」2015年3月25日5面)と報じられ、
面積あたりの売り上げ効率が
国内商業施設の中でもトップクラスといわれます。


そんな会場は、たくさんの人たちが
ひっきりなしに行き交う、とても賑やかな場所。


エレガントなバッグから、カップホルダー、ブックマークといった
プチプライスの革小物まで幅広くそろい、
男性・女性ともに楽しめるようなラインナップとなっています。


Vintage Revival Productions
(ヴィンテージ リバイバル プロダクションズ)からは、
iPhone 6 Plus 専用ケースの<i6 Wear plus>が。
TIME & EFFORT先行で紹介。

Vintage Revival Productions

これまでiPhone 6 専用ケースでも好評を得た
人気シリーズなんですよ。


東京都の特産としても注目されるピッグスキンを
使用したアイテムがラインナップ。

こちらは洗濯できるバッグ。特殊な加工を施し実現した意欲作です。


店頭でビフォー & アフター各サンプルを展示中。

ネットではわかりにくい、質感、色合いも一目瞭然。

洗濯を重ねてもダメージがなく、
味わいが深まるようなニュアンスも感じられます。


また、アクセサリー & ジュエリーも。

可憐な小花をかたどったり、蝶の文様をレザープリントしたり...

ピッグスキンとは思えない
華やかかつ繊細なデザインが目をひきます。


東京の<地産地消>としての取り組みであり、増加する海外からの観光客に向け、
<おみやげ>としての役割にも期待したいですね。







東京以外からも、ユニークなジャパンレザーがローンチ。

大阪を代表する老舗メーカー
池田工芸からは新ブランドQroco(キュロコ)がルミネ初登場。

Qroco

70年以上、爬虫類専門で高級ハンドバッグを
自社の職人のみで製造してきた同社が、
「クロコを自由な発想で表現したい」をキーワードに
自由にクリエーションしたものです。




スペシャリスト集団ならではの遊び心があふれています。







製品だけでなく、DIYキットが登場しました。


cotone

AJIOKAの cotone(コットーネ)では

カードケース、ポーチ、バッグ それぞれのキットがそろいます。




工具セット「スターターキット」もあるのですぐにチャレンジできますよ。

「DO IT YOURSELF」をキーワードにした

新ブランド、注目ですね。



期間中、お買い上げのかたに、TIME & EFFORTオリジナルの

ノベルティをプレゼント。

数量限定ですので、どうぞ、お早めに。




春は出会いと別れの季節。



卒業、入学、入社などのお祝いはもちろん、
転勤、退社ほか、離ればなれになってしまう たいせつなかたへ
感謝と、想いに寄り添うジャパンレザーを添えて。


きっと記憶に残るギフトになるのでは ?






「TIME&EFFORT × LUMINE EST SHINJUKU POP-UP」


 3月23日(月) ~ 29日(日) 開催
 11:00 ~ 22:00(土日祝は10:30 ~ 22:00)営業
 東京都新宿区新宿3-38-1  ルミネエスト新宿店 1F


 http://timeandeffort.jlia.or.jp/news/2015/03/20165109.html






カテゴリー: 国内革事情




「Kids' Leather Programs(キッズレザープログラム/KPL)」
実践スタッフ育成ワークショップ では

製作体験にもチャレンジ!
ご協力いただいたのは、老舗企業 猪瀬。



映画「男はつらいよ」の舞台としても
おなじみの東京の下町エリア葛飾区を拠点に
1952年、鞄製造メーカーとして創業。
60年以上の歴史を有し、技術と信念を現代に継承しています。




代表取締役 猪瀬昇一さんは、つくり手のライセンス、
鞄技術認定(皮革部門)一級に合格。
国内最大級を誇る
日本製皮革製品のコンペティション
「Japan Leather Award」では、
複数回入賞するなど
そのクオリティの高さは、折り紙つきです。





そんな実力を反映するオリジナルブランド
Flathority(フラソリティ)は
時代に左右されないシンプルで且つ
力強い美しさを表現し
革鞄、革小物、財布、アクセサリーなどを発表。


卓越した職人と研ぎ澄まされた道具、
選りすぐった素材とで
自らが信じ抜く唯一無二のものづくりを追求しています。




そんな同社へKPL実践スタッフがやってきました。


まずはプレス機でパーツを型抜きする作業を見学。





その重量はなんと1トンもあるそう。


型を抜いたあとの状態。隙間なく配置し、できるだけ
無駄なく革を使用しています。




縫製するまえにパーツの端(縫い代)を整えるコバ漉き。



こちらがコバ漉き機。




幅を微妙に調節するのは難易度が高い!





色が薄く見える部分が漉いたところ。
厚みがなくなることで縫いやすく、仕上がりもキレイになるんですね。






続いて、縫製作業を体験。工業用ミシンは、厚みのある革も縫うことができます。
社内には多数あり、用途によって使い分けるそう。


同社には100年前につくられたミシンもあり、先日行われた

「Japan Leather Award 2014 受賞作品展示会」でも大好評でしたよ。



コントローラーを足で操作するのが難しいですね。


慣れてくるとまっすぐに縫えるように。

お忙しいなか、一日ご指導いただき、ありがとうございました。




参加者の感想は・・・

「何より体験できたのがうれしかった。貴重な機会でした」
「職人さんの素晴らしい技術には驚きました」
「また体験しに来たいです」
「革職人を目指しているのでリアルな体験、
お話が進路の参考にもなりました」
「ものづくりが好きなので刺激になりました」


短時間ではありましたが、手間ひまやその繊細な技術を体験し
ものづくりの大変さ、素晴らしさ、
レザーの無駄にしないための想いを実感したようです。


革は生きものの皮膚を加工したもの。
個体によって、キズやムラといった箇所を避けるため、
製品にできない部分が生じてしまいます。
「Kids' Leather Programs(キッズレザープログラム)」では
そんな残革を利活用。産業廃棄物にすることなく、
生命のバトンをつなぎ
こども達の輝く未来へアップサイクルしています。



今週末は埼玉・草加、来週は愛知・名古屋でワークショップを開催。
そのほか、今後も各地で行われますよ。
どうぞ、お楽しみに。





■ 参考URL ■



 Kids' Leather Programs(キッズレザープログラム)

 <http://leatherkids.jlia.or.jp/>


 猪瀬

  <http://www.flathority.com/>








カテゴリー: 国内革事情




一般社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA)が手がける
注目プロジェクト
「Kids' Leather Programs(キッズレザープログラム)」。


こども達を対象に
革のものづくり体験を各地で開催し、じわじわと
支持を集めています。


このプロジェクトでは、JLIA 会員団体 参加企業をはじめ、
皮革産業の事業者の有志から提供された
製品にできない残革を産業廃棄物にすることなく利活用。



こども達が安全に遊べる遊び場を"出前"する
コドモ・ワカモノまちing「移動式こども基地」とのコラボレートで
首都圏を中心に全国各地で活動。

被災地の石巻や気仙沼などへ継続的に出張しています。

同プロジェクトで、
こども達に革のものづくりと魅力を伝える
実践スタッフ育成ワークショップが都内で行われました。



80年以上の歴史がある老舗タンナー 
三恵産業へ見学。

東京都墨田区の本社・工場でピッグスキンの鞣し、
染色・加工を一貫して行っています。


多用途で使用できるライニング、スエードを主力とし、
定番のスエードは、44色展開。


微妙な色合いの違いと美しさが高く評価されています。

自社オンラインサイトで一枚から販売。

クラフト作家や個人事業者からオーダーが入り、人気です。


また、同社 石田美和さんがプロデュースし
オリジナルファクトリーブランド<Cetra(チェトラ)>を始動。


カジュアルなイメージが強いピッグスキンの常識を変える
大人向けのエレガントなバッグコレクションを展開。

「第79回東京インターナショナル・ギフト・ショー」
<東京都産業労働局・東京製革業産地振興協議会ブース>で発表し、
注目されています。


当日は瀬下工場長 自ら、ファクトリーをご案内くださいました。

なめされる前の、皮とご対面!

(なめされたものが革。加工の前後で表記が変わります)




タイコ(見た通りの打楽器の太鼓をかなり大きくしたような見た目!)に

入れ 素材を洗浄し、染色していきます。

そのプロセスで大量の水が必要なので、タンナーは

昔から河川の近くにあり、

同社もイースト東京を流れる荒川沿いにあるんですよ。

(東京都下水道局の事業場排水 水質規制に対応し、環境に配慮するために、

なめしの工程は姫路市にある第二工場で行っています)

 

その作業はとても難しく、季節ごとに気温、

水温、湿度によって 異なる

コンディションを 熟練の技術と知識でコントロールしていくそうです。


色にこだわる同社は、染料染めだけでなく顔料染めも得意。

豊富な薬剤の種類に圧倒されます。

それらを計測するための専用ハカリもありました。


ハンドスプレーでの染色も職人技ですね。

乾燥するための専用室があり、 自然乾燥と送風による乾燥を組み合わせて。



空タイコ(水分が入っていない状態)をまわすことで

革をより柔らかくします。 一度に100~200枚も入るそうです。

 


大きなアイロンで艶を出し、仕上げます。


靴のライニング材に用いられる皮革は乳腺がついたままで出荷されるそう。

なかには型押しで豚革らしさを強調したものも。

多様なニーズに対応しているんですね。


営業部 吉田達郎さんが見せてくださったグローブ。

協力関係にある皮革加工会社のご子息によるスペシャルな試作品です。

モニターとしてお借りして、昼休みに練習しているそう。

薄くて軽い豚革でしっかりと丈夫なアイテムができるんですね。

トレンドの迷彩柄がファッショブル。

つくり手の遊び心、レザーにかける想いがあふれています。





参加者の感想は・・・

「クロムなめしの工程を初めて見学させていただいて、
 新しく知れたことがたくさんありました。
 また、豚のことについても学べてとてもタメになりました」

「非常に貴重な体験でした。
 やはり一から工程を見ると見方が変わってきます。
 ものづくりをしていく人は
 素材を深いところまで理解することが大切だと思いました」

「豚のなめし前の皮の毛にびっくりしました。
 塩漬けのにおいはそんなにきつい匂いでなかったです。
 だんだんつやが出ていく工程が間近で見られてよかったです」

「タンニンなめし工場とはまた違う良さがありました。
 染料の細かさは職人技で、
 管理の仕方で色みやムラが変わってくるのだと知りました」

「クロムの加工、さらに豚革を見学でき勉強になりました。
 国内の豚革ならではの
 メッセージ性も伝えていけそうだと思いました」

・・・などなど。


この日、見て、知って、感じたことが
こども達へしっかりと伝えられていきます。



豚革は日本国内で自給自足可能な

数少ない素材。

東京都内、東京スカイツリーのおひざもとでつくられ
地産地消されている点がほかにない魅力。


また、豚の脂肪はラードとして、惣菜の揚げに使ったあと、

飼料、石鹸、インク、ボイラー燃料へと

再利用されるなど

昔から循環型のシステムが構築されています。


食肉の副産物として生まれる
皮革はエコロジーにつながる素材。

なかでも、豚革は
さまざまな用途に利用されているのもうれしいですね。


「Kids' Leather Programs(キッズレザープログラム)」でも、
製品にできない残革を産業廃棄物にすることなく
生命のバトンをつなぎ
こども達の輝く未来へアップサイクル。

今後も各地でワークショップが行われますので、
どうぞ、お楽しみに。



次回は、革製品がつくられる現場での実技体験。

老舗メーカー 猪瀬で行われた
ワークショップ レポートをお届けします。






■ 参考URL ■


 Kids' Leather Programs(キッズレザープログラム)

 <http://leatherkids.jlia.or.jp/>


  三恵産業

  <http://sankei-sangyo.com/>






カテゴリー: 国内革事情




日本製革製品の魅力を発信する
銀座 革のショールーム「TIME & EFFORT(タイム・アンド・エフォート)」では、
この春、イベントが盛りだくさん。前回に続きご紹介します。


2月28日(土)には、館内で4つのプログラムを同時開催!



まず、恒例無料ワークショップから。

2日間各日3回すべてがほぼ満席となる大盛況でした。

台東デザイナーズビレッジ卒業生 の林 きょうこさんが
デザイン面で参画。

自身のブランド Coquette(コケット)は、同館でも展開され、
人気を集めています。

初日の2回目には、講師を担当し、ファンのかたも大満足。

今回は、林さんがデザインしたカードケースにチャレンジ。

フラップ部分に穴を配し、
ステッチやビーズをつけて参加者がアレンジ可能となっています。


トレンドの<70年代>、<ヒッピー>テイストが盛り込まれて。



カラーやパーツのセレクトで自由に楽しんでくださったようです。



同じくワークショップ
「おくりものづくり」館内第二弾も行われました。


ユーザーが自らの手でおくりものをつくるプログラムです。

インキュベーション施設 浅草ものづくり工房(東京・橋場)に入居する
若手クリエーターが提案。

レターケース、お守り袋など、これまでになかった
レザーのアイテムが高く評価されています。

少人数制で参加者への指導、フォローもしっかり。

「またやりたい」との声も聞かれました。



日本の革×女性クリエイター
2015年春夏ニューコレクション展示発表会
「サンダル女子会」も連日盛況。


女性クリエイターが出品。日替わりで行う実演も人気でした。


この日は千藤 寿美恵さん(m.h.bijou)と久村 かよさん(アトリエ65)が担当。

作品世界を表現したディスプレイでも華やかに競演。


デザイナーがていねいに商品説明、フィッティング。

つくり手とコミュニケーションしながら、
とっておきの一足を選ぶ
充実のひとときを満喫なさっていました。



また、館外イベント
「TIME & EFFORT × LUMINE MAN SHIBUYA POP-UP」を開催。

東京・渋谷の商業施設 ルミネマン渋谷店 1F入口にて
ポップアップショップを行いました。

メンズブランドをセレクトし、高感度ユーザーに提案。

確かなクオリティだけでなく
そのデザイン性にも注目が集まりました。
(3月1日で終了しました)



そして、館内では
「TIME & EFFORT Happy White Day 2015」が2月27日からスタート !

前述のCoquette(コケット)、Qroco(キュロコ)、
DETOW(デトウ)からバッグ & スモールアイテムをセレクトし、
ホワイトデーのギフトを紹介。

入学、新生活のお祝いにもぴったりですよ。



また、3月10日からは
靴の記念日(3月15日)に向けた展示イベントも開催予定。

こちらもどうぞ、お楽しみに。






銀座 革のショールーム「TIME & EFFORT」

 12:00~20:00(土日・祝日は11:00~19:00)営業
 東京都中央区銀座8-5-4 
 銀座マジソンビル1・2F 
  <http://timeandeffort.jlia.or.jp/>


 「TIME & EFFORT Happy White Day 2015
  2月27(金)~3月14日(金)


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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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