2017年8月 の記事
August 30, 2017
ジャパンレザー関連・2017年夏秋のトピック【まとめ】
カテゴリー: 国内革事情
今週末からいよいよ9月。秋はレザーの季節。そんな時季にぴったりのイベントが続々開催されます。今回は革について学ぶ講座や革工芸の教室なども注目です。どうぞ参考になさってください。
「レザーソムリエ」オフィシャルサイトオープン!
皮革業界では、皮革及び革製品について正しい知識を持っていただき、皮革および革製品を愛用し、楽しみ、より多くの皆様に使っていただきたい、そんな想いから、皮革講座や皮革試験等を活用し、「レザーソムリエ」が育成されることになりました。革とは何か、皮革の種類や鞣しの方法、革の良さやお手入れ方法など幅広く学んでいただき、レザーライフを多くの皆様に楽しんでいただけたら、との願いを込められています。
さらには「革に関する知識を高めたい」、「お手入れ方法を知りたい」など主に天然皮革に関心のある全ての方に向けた「皮革講座」を、9月24日(日)を皮切りに、大阪と東京の2か所で計3回開催。知識を習得いただく座学に加え、実際に"革に触れていただく実習"の機会を設けることで、より天然皮革に親しんで貰えるような、他の講座にはないプログラムを予定。長年、皮革産業の第一線で活躍中の講師陣による熱くリアルなトークで伝えてくださいます。新たに立ち上げた「レザーソムリエ」資格試験対策としても、おすすめです。
レザーソムリエ <https://www.leather-sommelier.jp/>
【東京・青山】「革製品技能試験認定証授与式2017」8月30日(水)開催
つくり手たちのライセンスとしてお馴染みの「革製品技能試験 認定証授与式」が、本日8月30日(水)に東京・青山で行われます。画像は昨年度のようすです。
昨年度で第10回目となる革靴製造技能試験、第6回目となる鞄・ハンドバッグ・小物技術認定試験、第4回目となるベルト技術認定試験、手袋製造技能試験により構成。当日は合格者への認定証の授与、試験合格作品の展示に加え、タレント 森泉さんのトークショーもありますよ。
同会場におきまして「JAPAN LEATHER GOODS MEISTER 認定証授与式」を同日開催。第1回目のマイスター3名の取材パネルと作品展示もお見逃しなく。
革製品技能試験認定証授与式2017 <https://www.facebook.com/ginousiken/>
【東京・蔵前】全国皮革振興会 皮革手芸教室 10月生募集 9月1日(金)~
クラフトファンに人気の全国皮革振興会 皮革手芸教室が、9月1日から10月生を募集スタート。イースト東京・蔵前を拠点に、皮革手芸教室を年2回(4月、10月)開講しています。日々の余暇を楽しみ、日常の生活をより豊かに過ごすことを目的とし、初心者を対象にキーケースなどの革小物やショッピングバッグの作成と刻印・染色といった装飾を学ぶ教室です。
ひとりでも多くのかたに皮革工芸の楽しさを知っていただきたい、という思いから共用費(4,000円)を除いて入会金・月謝はなし(上級クラスを除く)。実費だけで学べると好評。生徒の年齢層も幅広くコミュニケーションも広がりそうですね。
全国皮革振興会 皮革手芸教室 <http://www.japanleathercraft.jp/>
【大阪・船場<b.a.g>】「ふっくら横長の革のコインケース」9月1日(金)~
「いつでも楽しめるワークショップ」が好評の<b.a.g(バッグアーティストガーデン)>で実施する、9月の新プログラムが発表されました。9月1日(金)からは「ふっくら横長の革のコインケース」がスタート。
コインケースというネーミングですが、ミニポーチとして、細々としたものを収納できる、とても便利な革小物です。今回は手縫いで仕上げます。約60分で完成(個人差あり)。参加費は1,500円(1名、税込み)。店頭にて随時受付可能です。予約なしで気軽にトライできますよ。アルファベットなどのモチーフをプラスして自分らしくカスタムするのも楽しい。敬老の日ギフトを手づくりで、というのも素敵ですね。
b.a.g <http://b-a-g.jp/>
【姫路市書写の里・美術工芸館】特別展示「姫路千年の革-伝統と技-」9月2日(土)~
姫路市書写の里・美術工芸館で、特別展示「姫路千年の革-伝統と技-」が行われます。国内有数の皮革産地・姫路に根差した、皮革産業を未来へ伝えることを目的に姫路産の革製品約150点を紹介。
播州の"熟皮"は、すでに室町時代には武具に用いられており、なめしの技術を中心に高く評価され、"姫路革"や"姫路革文庫"、"金唐革"などが生まれています。唯一無二の繊細な革を実現できるのは日本の匠の技ならでは。千年にわたる歴史を彩った名品を閲覧できる、貴重な展示イベントですね。
姫路市書写の里・美術工芸館 <http://www.city.himeji.lg.jp/kougei/index.html>
<サンヒデアキミハラ>フラッグシップショップ 9月2日(土)グランドオープン
機能性、デザイン、存在感をコンセプトに展開する人気ブランド<SAN HIDEAKI MIHARA(サンヒデアキミハラ)>のフラッグシップショップが、墨田・本所に9月2日(土)グランドオープン。場所は革バッグづくりを学ぶ<アトリエフォルマーレ バッグクラフトマスタースクール>。バッグづくりを手がけるクリエイターのシェアオフィス・工房が入居する建物の1階です。
「学生の作品、卒業生、クリエイターのたちの商品を発表・販売する場としても活用できるようになっております。ものづくりから販売までが集約されたこのスペースを起点に、プロの職人が集まる墨田区をより盛り上げていきたい」と三原英詳さん。新たなコミュニケーションの場、情報発信の拠点としても注目ですね。
SAN HIDEAKI MIHARA <http://san-mihara.com/>
<東京・六本木 東京ミッドタウン>「ベストレザーニスト2017」発表会&革製品のお手入れワークショップ 9月5日(火)開催
「ベストレザーニスト」発表の時季がやってきました。今年最もレザーが似合う著名人を2名選出、ファッションディレクターの干場義雅さんとのトークショーも開催されます。
一般ユーザーも参加できるレザーアイテムのお手入れに関するワークショップもありますよ。ケア製品のトップメーカー<コロンブス>社のエキスパートがわかりやすく丁寧にレクチャーしてくれます(写真は昨年の「レザーワールド」でのようすです)。
日本皮革産業連合会 <http://www.jlia.or.jp/index.php?pg=top>
【東京ソラマチ】CoTONAS Japanese style展「和となす」9月8日(金)~
東京スカイツリーに隣接した商業施設・ソラマチ内<産業観光プラザ すみだ まち処>で、CoTONAS Japanese style展「和となす」が9月8日(金)からスタート。墨田で活動している個性的なブランドの集団<CoTONAS>が「和」をテーマとした展示販売イベントを行います。
<CoTONAS>メンバーを中心に、同エリアを拠点とするつくり手たちがそれぞれの自信作を披露。革製品では、人気ブランド<ヒズファクトリー>が参加。伝統の"技"を大切にしながら斬新な発想とデザインで新しい息吹を吹き込み、ものづくりの街・すみだから、若いブランドの力を世界へ発信します。
すみだ まち処 <http://machidokoro.com/event.html>
【東京・浅草】東都製靴工業協同組合「企業ガイダンス」9月22日(金) 開催
毎年恒例の合同就職セミナー、東都製靴工業協同組合「企業ガイダンス」が、9月22日(金)に開催されます。募集職種は製靴業種全般、企画、生産管理、営業、その他と幅広いのも特長です。学生だけでなく、経験者、OBを含めた30歳くらいまでのかたを対象としているので、転職をお考えのかたにもおすすめします。
東都製靴工業協同組合「企業ガイダンス」 <http://www.tokyo-shoemakers.jp/>
August 23, 2017
<「信頼のマーク」は日本製かばんのしるし かばんプレゼント 2017>キャンペーン開催中
カテゴリー: 国内革事情
一般社団法人 日本かばん協会が主催するキャンペーン、<「信頼のマーク」は日本製かばんのしるし かばんプレゼント 2017>が開催されています。
「信頼のマーク」は、日本かばん協会会員企業が日本で生産したものにつけられています。旅行用かばんからビジネス・ファッションバッグまで、日本かばん協会の会員企業がつくったかばんにはすべて、このマークを配した下げ札が。日本製であり、その信頼のシンボルとなります。
この「信頼のマーク」は優れた日本製であるとともに、日本かばん協会が定めた信頼の3ヵ条(「1.鞄づくりにプライドを持ち、伝統を守り続ける」、「2.常に挑戦し続ける、革新の姿勢を忘れない」、「3.日本製品として、世界に誇れる鞄づくりに取り組む」)をクリアしている証なんですよ。「まさにものづくりとして、忘れてはならない条件です。これを常に守っている日本かばん協会員の職人がつくるかばんは、本当に間違いの無い、一生もののかばんです」(<「信頼のマーク」は日本製かばんのしるし かばんプレゼント 2017>キャンペーンサイトより)。かばんを買う際の、目印にしてくださいね。
プレゼントキャンペーンに関連して、PRイベントを関東と関西で行いました。第1弾は、7月22日(土)、千葉・船橋 イオンモール幕張新都心 グランドコートにて開催。
日本製かばんの楽しいイベントに、幅広い年代のかたが来場しました。
ビンゴ大会もあり、当選なさったかたにその場で上質な日本製かばんをプレゼント。おめでとうございます。
展示コーナーも充実。
「日本かばん技術創作コンクール」入賞作品がずらり。
世界的なファスニングメーカー YKKのプレゼンテーションでは、ファスナーの代名詞的存在の同社が手がける商品と、その商品情報をわかりやすく紹介。
最新のファスナーには、日本の先端技術がギッシリ!
ほかにも、「ランドセル認定証」の紹介をはじめ、日本かばん協会関連事業コーナーで、さまざまなコンテンツによる情報発信がなされました。
続いて第2弾は、大阪・吹田 ららぽーとエキスポシティにて7月29日(土)に開催。
会場で実物を見て、キャンペーンに応募してくださったかたも多くいらっしゃいました。
日本かばん協会が主催する夏イベントの恒例プログラム、手づくり体験ワークショップはお子さんたちが続々とチャレンジ。素敵な作品がたくさん生まれました。夏休みの想い出にしていただけるとうれしいですよね。
熟練職人による縫製実演を行い、その実演で仕上げたばかりのかばんを賞品として、かばんビンゴ大会も。当選なさったかたにその場でプレゼント。おめでとうございます。どちらも大盛況のまま、全会期終了しました。
特設サイトでは日本の精鋭かばん職人がつくったかばん20本をプレゼント。
お馴染みの<吉田>から<PORTER LINK>のレザートートバッグがトレンドのサークルフォルムのバッグ(<丸ヨ片野製鞄所>)は女性に好評。また、ブランドレザーとして知られる<栃木レザー>を部分使いしたバッグ(<Regale>)や、姫路をはじめ、国内の産地でなめされたレザーを使用した逸品、一点ものなどなど、ほしいバッグがいっぱい!
エントリーは簡単にできますよ。なお、ユニークな動画もアップされていて必見です。いよいよ8月31日(木)までとなりました。どうぞ、お見逃しなく。
今年も日本かばん協会の皆さまに取材ご協力いただきました。ありがとうございました。
■ 参考URL ■
日本かばん協会 <http://www.kaban.or.jp/2017/>
August 9, 2017
ジャパンレザー関連・8月のDIYワークショップ&セミナー【まとめ】
カテゴリー: 国内革事情
8月11日(金)の祝日、「山の日」から、いよいよお盆休み。本格的なレジャーシーズン、各地で期間限定ショップ、ポップアップイベントなどが行われます。なかでも、革小物づくり体験ワークショップが充実。また、ビジネスパーソン向けのセミナーなども加え、まとめてご紹介します。どうぞ参考になさってください。
【大阪・船場<b.a.g>】「四角い革の手縫いのコインケースづくりワークショップ」開催中~8月31日(木)
大阪の注目ショップ<b.a.g(バッグアーティストガーデン)>で、毎日実施(オープン日のみ)する「いつでも楽しめるワークショップ」が好評です。現在、「四角い革の手縫いのコインケースづくりワークショップ」を8月31日(木)まで開催中。
基本の道具も使い、つくりながら道具の使い方も一緒に学びます。約60分で完成(個人差あり)。革の手縫いの基礎をひと通り、コインケースづくりでマスターできますよ。参加費は1,500円(1名、税込み)。店頭にて随時受付可能です。予約なしで気軽にトライできるのもうれしい。開口部が大きく開き、使いやすい仕様。革はブラウン1色ですが、手縫い糸は15色から選べますよ。材料がなくなり次第、アイテム変更の可能性も。お早めに。
b.a.g <http://b-a-g.jp/>
【<キソラ>大阪グランフロント店】「レザーブレスレットづくりワークショップ」8月12日(土)~13日(日)
人気ブランド<キソラ>大阪グランフロント店が「レザーブレスレットづくりワークショップ」を8月12日(土)~13日(日)の2日間開催します。メッシュがほどよいアクセントとなったシンプルなブレスレットづくりにトライ。6色から好みのカラーを選べます。
店長兼職人がレクチャー&フォローし、30分くらいで完成(個人差あり)。ビギナーさんも安心です。帰省のおみやげ、敬老の日のギフトなどにも最適。参加費2,000円(税込み)。参加は予約優先。同店の電話(tel. 06-6131-9911)で受付中。日本製の上質なバッグ、財布、小物を展開する<キソラ>。各店に工房を併設、研修を受けた店長(兼職人)がその場で仕上げるカラーパターンオーダーやカスタムメイドも好評ですよ。
キソラ大阪グランフロント店 <https://www.facebook.com/profile.php?id=100017490634981>
【東京ソラマチ】夏休み子ども向けイベント「すみだの工作塾」開催中~8月16日(水)
夏休みイベントとしてすっかりお馴染みの「すみだの工作塾」が、東京スカイツリーに隣接した商業施設・ソラマチ内<産業観光プラザ すみだ まち処>でスタート。
人気ブランド<紗蔵>、<アトリエアミーチ>による革小物づくりワークショップ(1,500円~/税込み)では、ものづくりの街を支え、海外へその魅力を発信するつくり手たちが次世代を担う子どもたちとコミュニケーションしながら、しっかりと伝えていきます。「アウトオブキッザニア」参画メーカーも含まれるため、就労体験、キャリア教育にもつながりそうです。
すみだ まち処 <http://machidokoro.com/event.html>
【山梨・笛吹】<アトリエ・SHOU>「レザーでつくる動物クラフト ワークショップ」開催中
「Japan Leather Award」歴代の部門賞を受賞した実力派ブランド<アトリエ・SHOU>が、山梨・笛吹に移転。
現在、工房の前でレザーでつくる動物クラフト ワークショップを開催<土日のみ、10:00~17:00(受付は16:30)>しています。山梨へお出かけの際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
アトリエ・SHOU <http://www.atorie-shou.com/>
【鹿児島山形屋】「豊岡鞄 期間限定販売会」開催中~8月21日(月)
国内有数のかばん産地としてすっかりお馴染みの兵庫・豊岡の産地ブランド<豊岡鞄>のポップアップイベントが、<鹿児島山形屋>で開催されています。
100点以上もの鞄が大集結! 8日(火)~13日(日)は、カバンクリーニング工房キヌガワの色補正・修理の相談会が。20日(日)はミニチュアボストンバッグづくりにトライできるワークショップも行います。
豊岡鞄 <https://www.toyooka-kaban.jp/>
【東急百貨店 吉祥寺店】「神戸セレクション」8月17日(木)~
スタイリッシュで質の高い、神戸らしい商品を公募・選定後、インターネットモールや各地の百貨店などで展示・販売会を実施することにより、神戸経済の活性化と新たな神戸ブランドの創出を目指すプロジェクト「神戸セレクション」。神戸は靴づくりが盛んなエリア。「履きだおれの街」とも称されます。国内有数の皮革産地、姫路とも近く、同じ兵庫県内を拠点とするつくり手がシームレスで活躍中。
8月17日(木)からは、東京・吉祥寺 東急百貨店 吉祥寺店でポップアップイベントを開催予定。下記リンク先でも近日公開されます。「Japan Leather Award 2013」メンズバッグ部門賞受賞<UNITE>が参加するそうです。お楽しみに。
神戸セレクション <http://www.kobe-selection.jp/>
【東京・日本橋<idoba Tokyo>】「バッグ&スマートアイテム 直近・未来会議」8月25日(金)
2017-18年のリアルトレンドを分析・紹介するセミナー「バッグ&スマートアイテム 直近・未来会議」が、東京・日本橋<idoba Tokyo>で8月25日(金)に行われます。
ウェブマガジン「B.A.G. Number」編集長(CHIENOWAコミュニケーション代表)の川﨑智枝さんが登壇。「役立ちバッグ・キャラ立ち小物」をはじめ、新たな消費動向とともにバッグ・雑貨・スマートアイテムの最新傾向をレクチャーします。SNSと自社商品とをどうリンクさせ、コミュニティを構築するか? マーケティング的に重要なテーマも議論される予定。セミナー終了後には、懇親タイムがあり、名刺交換&意見交換の場として活用できます。
「バッグ&スマートアイテム 直近・未来会議」
平素はJLIAホームページをご愛顧いただき、当ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。一般社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA)では、8月14日(月)~17日(木)が本年度の夏季休暇となっております。当ブログも更新をお休みさせていただきます。次回更新は8月23日(水)の予定です。ご了承ください。
August 2, 2017
「HandMade In Japan Fes 2017」レポート (2)
カテゴリー: 国内革事情
前回に続きまして、人気イベント「HandMade In Japan Fes 2017(ハンドメイドインジャパンフェス)」のレポートをお届けします。バッグ、革小物を出品していたブースをピックアップしました。
<pettica(ペチカ)>
岡山県出身、愛媛県在住のバック&革小物作家 片山美智代さんが、大学生のころから趣味でバックをつくりはじめ、雑貨屋、セレクトショップなどで販売をスタート。愛媛県松山市の工房で丁寧につくっています。
現在、倉敷、大阪、松山にて個展を開催しているそう。かわいいがまぐちがズラリ。使いやすさを追求し、サイズやバランスで独自性を打ち出しています。
切り替えのラインが個性的。穏やかな瀬戸内海に打ち寄せる波のような印象ですが、モチーフは特にないそうです。「富士山みたい」というファンのかたも多いとか。使うひとの感じ方次第、という自由さもいいですよね。ディスプレイも凝っていて素敵でした。
<squeeze(スクィーズ)>
創業1963年創業の大関鞄工房が立ち上げたオリジナルブランド。メイドインジャパン、メイドイントーキョーという軸がぶれることがなく、地道なものづくりに信頼が寄せられています。
バッグのほか、コンパクト財布が豊富。なかでも、気になったのがこちら。
絶妙なフォルムのコインケースは<手にしっくりと収まる小銭入れ>という商品名の通りの、フィット感。意外と収納力があり、コインが15~20枚くらい入るそうです。アクセサリーケースとしても使えるのもいいですね。
<kaunis sormus(カウニスソロムス)>
スモッキングの技法を生かしたものづくりを展開。今年からリスタートしたそう。女性クリエイターがひとつひとつ仕上げています。厚手の素材が多いので、指ぬきをしていても、なかなか大変そうな作業ですよね。そんなご苦労が垣間見えますが、ほかにない豊かな表情が素晴らしい。
スモッキングというと、70年代テイストに欠かせませんね。このところ、ペザント(農夫)ルックが注目されています。その代表的なアイテムのひとつとして、スモック(スモッキングの技法を生かしたトップス)も。懐古趣味だけでなく、キャッチーなアイテムとして新鮮ですね! カスタムオーダーもできるので、自分らしいオンリーワンがつくれそうです。
<style and things(スタイルアンドシングス)>
特許・意匠出願中の独自製法で上質な素材を用い、無縫製で仕上げるバッグがユニーク。手仕事が生かされながらも、工業製品のような佇まいがクールです。クラフト感をほっこりさせない、という、現在のトレンドにもぴったり。配色によって、かなり印象が変わりますね。すでに海外での評価も高く、グローバルに展開中。今後が期待されるブランドです。
<Trooms(ティールームス)>
人気ブランド<Trooms>は、お菓子をモチーフにした財布、革小物を中心に発表。なかでもチョコレートシリーズが大人気。腕利きの職人が丁寧につくっているため、大量生産ができず、オンライン、リアル店舗ともに発売後すぐ完売というアイテムも多いようです。
新作は、ミラーつきチャーム。インスタファーストな時代、自撮りのまえに便利。わざわざバッグから出さなくても、バッグチャームなら素早くチェックできるのもうれしい。また日差しが強いときは、さり気なく煌くのもいいですよね。
<革*jaocbi(カワアスタリスクヤコビ)>
インキュベーション施設<浅草ものづくり工房>入居ブランド<革*jaocbi>が、人気キャラクター< ぐにゃにゃんこ>で単独出展。シグネチャーライン<革切子>と異なる世界観で、SNSのアカウントも分けて展開しています。「コミックマーケット」などにも出展しているので、テイストに合わせた情報発信もお手のもの。
パペットも仲間入りしました。キャラクターが語りかけるようなエントリを続々投稿し、リピーターが続々来場。新しい革小物からフレンドリーで密接なコミュニケーションが生まれていました。
<バッグアーティストスクール レプレ>
会場では、展示販売だけでなく、ワークショップなど参加型イベントも充実。なかでも盛り上がっていたのが<バッグアーティストスクール レプレ>。
「ミシンでつくるミニトートバッグ」のワークショップに予約が殺到。各回2名という少人数制で、講師がマンツーマンでわかりやすく指導してくれます。ビギナーさんでも安心してチャレンジできました。
ブースでは、個性あふれるバッグを展示販売し、好評でしたよ。<バッグアーティストスクール レプレ>は、この春、愛知・一宮に新拠点がオープン。東名阪のネットワークが完成しました。
自社で運営するギャラリー&ショップ<b.a.g(バッグアーティストガーデン)>での展示販売、有名ショップでのイベント開催などもあり、スクール卒業後のサポート体制が万全。バッグづくりをしたいひと、バッグブランドを立ち上げたいひとの可能性を伸ばしています。
今回の「HandMade In Japan Fes 2017」も大盛況。スペースが大幅に増え、フロアが2つにわかれたこともあり、見やすくなりましたが、移動もあるので時間との闘いでした。有料イベントでありながらも、リピーターのかたがたの静かな情熱とパワーがスゴイ! 個人のつくり手とユーザーがつながる場、というだけでなく、メーカー、企業、地方自治体・・・と、出展者も増え、さらなる広がりが感じられました。今後も引き続き、この流れに注目していきたいと思います。
■ 参考URL ■
HandMade In Japan Fes 2017 <https://hmj-fes.jp/>
プロフィール
鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター
東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。
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