欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2022年7月 の記事

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。
今回は、わからない、とわかってからがスタートだから革の勉強はどこでできるか、という話。レザーを学ぶためのおすすめ講座を村木さんからご提案。ぜひ、ご覧ください。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

人気イベント「本日は革日和♪」および関連イベントが明日から東京で開催されます。このほか今後のスケジュールなどは下記のリンク先をチェックしてください。

  「本日は革日和♪」

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毎度です!「うだる暑さが続きます。でろり、と垂れそう」のムラキです。イベントが続いたり、勉強会が続いたりしていました。カレンダーを見返すと・・・

・レザーソムリエ初級大阪 講師お手伝い
・レザーソムリエ中級大阪 講師お手伝い
・キッズレザープログラム会議
・長野県でハンドメイドイベントお手伝い
・レザーソムリエ初級名古屋 講師お手伝い
・姫路の皮革大学受講
・「本日は革日和♪」宮城はコロナで中止

という1か月でした。忙しかったんだな、私。

さて。

「レザーソムリエのお手伝いをやっているくらいだから、ムラキさんは革にくわしいんですね!」と言われると、「うぅん・・・そう、かなぁ?」と首をひねります。だって、勉強すればするほど「わかっていない」「わからない」ことがわかりますから。

今回は「革素材を学びたい!」という人向けのblogです。レザーソムリエと皮革大学について解説していきます。

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レザーソムリエってなに?


レザーソムリエは日本革類卸売事業協同組合が実施している資格試験です。

皮革業界では、皮革及び革製品について正しい知識を持っていただき、皮革および革製品を愛用し、楽しみ、より多くの皆様に使っていただきたい、そんな想いから、皮革講座や皮革試験等を活用し、「レザーソムリエ」を育成することにいたしました。

革とは何か、皮革の種類や鞣しの方法、革の良さやお手入れ方法など幅広く学んでいただき、レザーライフを多くの皆様に楽しんでいただけたらと思います。

日本革類卸売事業協同組合/一般社団法人日本皮革産業連合会

初級・中級セミナー

初級レザーソムリエ | 皮革講座お申し込み

今後のスケジュールおよび予約状況はリンク先をご確認ください。


2022年度の中級(講座)は日程はすべて終了しました。

レザーソムリエ初級セミナーは無料でこういう内容

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講習は13時から16時。
内容は

・革の座学40分
・革の手入れ20分
・実際に革を触りながら実習18分×4回

となります。

実習18分×4回、とありますが、ここが私が手伝った箇所です。

18分×4回、という革の講義の秀逸さ

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受講生を4チームに分割。
「牛」「仕上げ」「小判モノ(豚、羊、ヤギなど)」「爬虫類」の4つのテーブルで実際に革を触りながら18分話して、移動。次の机の話を聞く、というローテーション方式です。

「これを受けたらソムリエ初級も大丈夫!」ということはありません。むしろテストに出ないような話もバンバンしているので真面目にテキストだけ見るよりも余分な情報が入っているかもしれませんね。

実際に革を触って手触りやハリ、コシの強さ、強度の違い、種や部位の違い、も実際に触ることができます。

上の写真ではフェイスガードでやっていますが、名古屋会場ではマスクで行いました。時間制限18分ありで4チーム分 話をするのはなにげにしんどいですね。1時間ペースで考えて喋るほうが楽といえば楽です。

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ソムリエ初級試験はいつやるの?どこでやるの?勉強は?

ソムリエのテストは初級は11月6日(日)に行われます。セミナーを受講していなくてもテストは可能ですし、公式テキストからでるのでセミナー受けていなくても受講可能です。合格率は7割超えているはずです。

中級は27,500円かかります。さらに参加資格もあります。ハードルあがるなぁ。


さらに時間も下記のとおりみっちりです。

皮革講座 牛、鞣し、仕上げ 60分
皮革講座 仕上げ工程 60分
皮革講座 皮革産業とSDGs 60分
皮革講座 エキゾチック 60分
皮革講座 ケア 手入れ 顔料染料実技 靴クリーム成分 革のPHについて 製品仕上げ
利き革テスト 30分

というもの。

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利き革テスト?

中級の講座ってもう講師の人たち決まっているから、私お手伝いいらないやん。何手伝えばいいんですかね?

「ムラキくん、利き革テスト、というのがあるんだよ。全部で仕上げ~種、革の動物種~種を2ds程度の大きさの革を触って判断してもらう、というもの」

・・・触って判断? 
無理やろ、そんなん。多分私も合格点取れないぞ、それ。

「合格点、というのがあるわけじゃないんだよ。ただ、中級ソムリエ試験本番の時に、この利き革で取った点数が本番試験に加点される」

重要やん!

「だから、利き革試験ででる革全部を会場の後ろに並べている。利き革テストまでにそれを触って、手先と目で学んでもらって利き革に挑んでもらいたいんだよ」

あぁ、それならなんとか点数取れるかなぁ。。でもそれも解説しないとムズいだろうなぁ

「そうだろ!大変だろ! だから、君を呼んだんだよ! 休憩時間の時に受講生たちに革を解説してくれ」

うわぁ、またムズいことを言うなぁ。

動物種はラムやキッド、人工皮革・PU、などがなかなかの難問です。利き革試験を実際に触った時、「こんなんしっかり勉強しないと無理やん!」と思わずいうレベルで難しいです。これだけの革が一堂に並ぶのはなかなか壮観、かつ、贅沢な話です。

ソムリエ中級試験はいつやるの? どこでやるの? 勉強は?

中級テキストが販売されています。初級は革素材や靴、鞄なども載っていましたが、中級はほんとに革素材、のみです。現状、革素材を勉強する上で手に入りやすいテキストだと思います。

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中級試験も11月6日(日)、全国のテストセンターで受講可能予定、だそうです。


中級に関してはかなりガチに革の勉強しないときついかなぁ、と思います。単なる暗記だけじゃなくて、応用問題も出る、と思います。

ムラキが会場で言っていたのは「わからないものはわからない、といって大丈夫」ということ

初級だろうが中級だろうが、私が会場で言っていることの本質は同じです。

「実際に触らないとわからない情報が、革には多すぎる。ネットが発達してもこの部分はカバーできない」
「革を勉強すればするほど、『これは~~』と断言するのは恐ろしい、と言うことがよくわかる」
「専門家になればなるほど、安易に断言できなくなる。だから、初級だろうが中級だろうがわからないことはわからない、と言って大丈夫!」

「私の買ったカバンは本革なのか合皮なのか、写真で判断してほしい」とか、「写真だけ見て手入れ方法を教えてほしい」というのは無理難題なわけです。

「お前は革屋なんだから革についてもっとくわしくなれよ!」と言われたとしても、革屋さんなんて「自分が売っている革のことしか知らない」というのが普通です。

八百屋だからって日本全国のオクラの品種を全部知っているわけないんです。鞄屋だからって全部の鞄屋が使っている資材や職人をわかるわけないんです。

「勉強し続けてもわからない、というなら、勉強する意味はあるのか?」

そりゃもちろんあります。
「わからない、という自覚を持ったからこそ、2回目のスタート地点に立てた」といえます。

レザーソムリエセミナーでは、初級だろうが中級だろうが実際の革を触って解説を聞ける、というのはものすごく価値があります。

ドラゴンクエストなりファイナルファンタジーでもウィザードリィなどのRPGと同じです。
レベル1からレベル3にレベルアップするのは15分もあれば可能です。ですが、レベル30から31にあがるには1時間以上時間がかかります。

でも、専門家に聞いたり、専門家のセミナーにお金を払えば、その時間を短縮することは可能です。たとえ数万円かけて専門家に聞いても、レベルアップしないこともありえます。2万円の本を買っても、学べることは1つしかないかもしれません。

「2万円払ったのにレベルアップできなかった!だから無駄金だった!」
違います。それは、あなたが中級レベルになった、ということです。2万円ごときではレベルアップできなかったってことです。これから先にレベルアップするためには時間とお金と手間がどんどんかかります。

それでも、死ぬまで、人は学び続けるしかないわけです。

じゃぁ、革の勉強したい、という人向けの話をさらに続けます。

「かわとはきもの」200号記念おめでとうございます!この本がものすごい!


東京都立皮革技術センターが年4回発行している「かわとはきもの」ですが、先日、200号が刊行されました。200号!!!!! ものすごい号数です。

この本は皮革技術センターが出しているだけあって研究発表などが中心なのですが、靴業界の動向やデザイナー話なども載っていておもしろいです。

「もっと勉強したい」「その時代時代の動向を見たい」という人にはおすすめです。


現在連載中の「かわのはなし」「クレーム事例から学ぶ革の特性」がものすごい
「かわのはなし」は鞣しの話をわかりやすく噛み砕いて書いてくれています。
「クレーム事例から学ぶ革の特性」は、皮革技術協会の方が数々の革製品のクレーム事例を解説してくれています。クレーム事例とその原因、というのは成功事例よりも格段に価値があるものですので、ぜひ読んでもらいたいです。


なんと過去80号分 20年分がPDFで公開されています

こちら、恐ろしいことに過去20年分から最新号まで全部がPDFで公開されています。ものすごいな、皮革技術センター。前述ふたつの連載を無料で読めるのはほんとにありがたいです。
過去のこちらのblogでも解説していた皮革大学が今年も開講されました。後述の姫路市の皮革工業技術支援センターで、兵庫県中小企業支援金の助成金を受けて毎年開講されています。ありがとう! 兵庫県様!

私個人はこの座学講習に2016年、2020年、と参加して今年で3回目です。
1回目より2回目、2回目よりも3回目のほうがよりおもしろく感じられます。「聞いてもわからないな」というのはまだいいんです。怖いのは「聞いてわかったかな」というものは怖いですね。今回3回目ですが、過去の資料を並べて聴くとよりわかったかな、という気はします。まぁもう4回、5回と聞いたら、さらに違うのかもしれませんね。

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皮革大学 受講者の属性は?

姫路の試験所でやっているだけあって、基本はタンナーさんで働いている人向けの内容となります。
今はコロナ禍のため、鞣し工程のみで5日間ですが、私が最初に受講したときは全12回ありましたね。

1、2回目はまだ革の鞣しの歴史や定義付けの話ですが、3回目あたりから徐々に「電解質が」「アニオンがカチオンが・・・」「マグネシウムが・・・化学式が・・・」などがバンバンと飛び交います。

鞄・靴メーカーの人が聞いても辛いだろうな、とは思います。

「タンナーさん以外どういう人が受講しているの?」と過去に聞いたところ、「鞣しを自分の自治体でやりたい、という地方の公務員さんが聞きに来たこともあるよ。その人は実際に法的問題もクリアして現在鞣しもやっている」と。法的な問題もさることながら、排水などの問題も関わってきます。鞣しは技術だけではなく、環境にどのように影響を与えるか、も踏まえて考えなきゃいけません。

皮革製造実習ってどんなので、いつやるの?

皮革大学基礎部門は革の鞣しを座学で学びます。で、秋口に5日間かけて行うのが皮革製造実習です。こちらは5日間で革の鞣し工程を実習で行います。これを習ったからと言って素人でも鞣しができるわけではありません。ですが、「鞣しの工程」を味わうことは可能です。無料ですが、皮革業従事者、など条件が存在しますので、くわしくはお問い合わせください。


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革素材の勉強は文字やwebだけだと難しい

どうしてもこのインターネット、ってやつは味覚嗅覚触覚を伝えることができません。革の勉強をする上で実際に触れるかどうかが非常に重要です。

私が開催している「人に話したくなる革の話:初級編」では、革を実際に触ってもらって革を学んでもらう、というものです。定期的に開催していますので、興味ある方はお越しください。

今後のムラキの予定

8/21(日) レザーソムリエ大阪会場
9/1(木)-9/3(土) 素材博覧会小倉...初心者向け講習会あります。
9/29(木)-10/1(土) 素材博覧会横浜...初心者向け講習会あります。


カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

新型コロナウイルス 第7波といわれる状況が広がっていますが、皮革業界では感染対策を万全にし、経済を止めることなく活動しております。今回も業界内での恒例イベントをはじめ、トピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【メディア情報】「ジャパンレザーVOICE」
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Web動画配信「ジャパンレザーVOICE」(ジャパンレザーボイス #レザボイ)第2回が本日7月20日(水) 16:00から配信されます! 「ジャパンレザーVOICE」は、日本の革、レザーと革のものづくりの魅力を「インターネットラジオ番組×YouTube」の形式でお伝えいたします。

なお、当アカウントでフェイスブックライブ配信も同時に予定しております。フェイスブックライブ配信の場合のみ、オープニングのコーナー終了後、一時休止となり、約23分後に再開いたします。ご了承ください。番組内容は以下の告知ページよりご確認いただけますので、ぜひご覧ください。


【イベント情報】「かばんフェス2022」
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恒例のユーザー参加型イベント「かばんフェス2022」が、横浜・みなとみらい クイーンズスクエア横浜で7月23日(土)に開催されます。一般社団法人日本かばん協会 「信頼のマーク」周知拡大キャンペーンの一環で行う同イベントは夏休み企画としてお馴染み。新型コロナウイルス感染の影響によって移動が制限されていましたが、久しぶりの旅行・おでかけに向けて、日本製かばんを選んでいただけるよう、日本製かばんの魅力・実力をユーザーの皆さまに知っていただけるよう、どなたでも参加できるイベントを開催します。写真は 2021年開催時に撮影させていただきました。
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かばん職人(革製品技能試験 合格者)による技術を目の前で感じられる「縫製実演」や、「日本製かばん」や「日本製ランドセル」の展示、そのほか、さまざまな日本製かばんの情報を紹介。
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世界的ファスニングメーカー YKKの特別展示も必見です。
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日本製かばん巨大ガチャが復活! ガチャで「当たり」が出ると、会場に展示している日本製かばんや、エコバックなどが当たる、というビッグチャンス!! ステージ上で行われる「じゃんけん大会」では、「縫製実演」で完成したばかりの日本製かばんをその場でプレゼント。
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「信頼のマーク」とは、旅行用かばんからビジネス・ファッションバッグ、ランドセルまで、日本かばん協会 会員企業が国内生産したものにつけられるシンボルです。
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日本製で、優れたデザイン・品質を誇る信頼の証であるとともに、独自に定められた「鞄づくり 信頼3か条」(1. 鞄づくりにプライドを持ち、信頼を守り続ける/2. 常に挑戦し続ける、革新の姿勢を忘れない/3. 日本製品として、世界に誇れる鞄づくりに取り組む)をクリアしていることを意味しています。
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こちらもぜひチェックしてください。


【メディア情報】「新喜皮革」

「神戸新聞」(7月14日)で、兵庫・姫路の馬革専業タンナー「新喜皮革」が紹介されました。コードバンを中心とした革づくり、オリジナルブランド、そして、近畿大学との協業による「近大マグロ」の革製品化をはじめとした魚類など、同社のものづくりの独自性を伝えています。海外展開を視野に入れた、島国・日本らしさの表現とは? 下記リンク先をご覧ください。


【イベント情報】「TLGFC」
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東日本バッグ工業組合 組合員有志メーカーによるプロジェクト「#TLGFC/TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」のポップアップイベントが、8月4日(木)~10日(水)、池袋駅構内 南改札外イベントスペース(東武百貨店 B1F 6番地入り口前)で行われます。
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写真は今年度撮影させていただきました。工場直送・サプライズプライスの掘り出しものにご注目を。


【イベント情報】そうか革職人会「レザークラフト体験」

埼玉県草加市 東武スカイツリーライン草加駅直結の草加市物産・観光情報センターで8月6日(土) 11:00~16:00、そうか革職人会による「レザークラフト体験」が開催されます。

石つき三つ編みブレスレット、動物レザークラフトをそうか革職人会のサポートによってクラフト体験ができます。夏休みの自由研究としてもおすすめ。小学生のお子さんがいらっしゃるファミリーにぴったりですね。

草加のつくり手がいまメディアで話題! 一般社団法人日本タンナーズ協会のプロジェクトの一環で制作された「ザ レザー スクラップ キモノ(THE LEATHER SCRAP KIMONO)」が国際的な広告賞、第101回ニューヨークADC賞(THE ADC ANNUAL AWARDS)でシルバーキューブとブロンズキューブの二冠を達成。

篠原ともえさんがデザイン・ディレクションを手がけた、この革のきものは皮革産地 埼玉県草加市のつくり手とのコラボレーションにより生まれた作品です。草加の革づくり・ものづくりにご注目を。


【イベント情報】「姫路 革の市」

お馴染みのマンスリーイベント「姫路 革の市」が8月7日(日)に開催されます。国内有数の皮革産地・姫路のなかでもタンナー(皮革製造工場)が多く集積する高木地区を拠点とした直売市。「姫路で生み出された高品質な皮革を知っていただき、日本のものづくり文化の発展に寄与したい」との想いが込められ、地場産業である皮革を用いた革製品(鞄/靴/小物)を出品。天然皮革素材、副資材が豊富にそろい、DIY派ユーザーに人気を集めています。


【イベント情報】キッズレザープログラム(エントリー締切間近)

前回もお知らせしましたが、8月4日(木)、東京・霞が関 経済産業省 本館 B2F 講堂で開催される「経済産業省こどもデー」に一般社団法人日本皮革産業連合会が運営する「キッズレザープログラム」が出展し、ワークショップを実施予定です。エントリーは本日7月20日(水)までとなっています。

テーマは、「革ってなんだろう? 身近だけどあまり知らない革に触れて、学んで、親しんでみよう!」。

大きな革と動物の皮を使った楽器の展示をはじめ、ワークショップ「好きな色と刻印で、自分だけの革のコインケースをつくろう」にご参加いただけます。1日2回(11:00~、13:00~)実施。各回定員10名(受付は先着順)。

なお、このイベントは、霞が関の府省庁が連携して、施策に対する理解を深めてもらうことを目的とした「こども霞が関見学デー」に合わせて開催されます。


【展示会情報】「東京レザーフェア」レポート(5)
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日本最大規模の皮革・布帛・機能性素材・パーツの展示会「東京レザーフェア」が5月26日~27日、東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館で開催され、「はじめから、これからも、ずっとエコ」をテーマに2023年春夏コレクションを発表しました。

同展示会では、爬虫類等皮革企業から、堀内貿易株式会社、株式会社太閤染革、株式会社片岡商店が出展。その様子を一社ずつレポート。今回は片岡商店のブースをご紹介。
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片岡商店では、エキゾチックレザー全般から他社にない特殊革、多品種のレザーを提案。牛革以外の皮革で個性を求めるブランド、クリエイターも増加。製品のオリジナル性へのニーズも高まり、豊富な在庫と多品種を展開する、片岡商店のラインナップに信頼が寄せられています。
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パイソンの人気が継続するなか、エキゾチックレザーの新鮮な表現ができるトカゲのバリエーションも充実。トカゲ革の最高級品、リングマークトカゲは背中にリング(輪)状および点状の斑紋があることから、このように呼ばれています。最近では斑紋を除去し、染色仕上げしたタイプが好評です。
光沢のある鱗で被われ、黒と白の不規則な模様があるテジュー。腹部の長方形をした鱗がほかのトカゲに見られない特徴です。アメリカのカウボーイブーツなどに多く用いられています。現在、ストリートスナップなどで注目されている次のトレンドシューズ、ウェスタンブーツにもぴったり。
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エイ(スティングレイ)やウナギなどもラインナップ。サステナブルの流れから、注目される魚類・水産種も好評です。
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このほか、個性を求めるクリエイター、ビジネスパーソンの要望に応え、さまざまな珍しいレザーを取りそろえている片岡商店。今回の展示ブースはもとより、下記リンク先のホームページに載せきれなかった皮革素材を多数ストックしていますので、ユニークなレザーをお探しのときにはお気軽にお問合せください。

カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

今週末から三連休。夏休みに向けて、さまざまなプロジェクトが予定されています。ジャパンレザー関連のプロジェクトやトピック、ものづくり産地のイベントなどを中心に、7月第2週のトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【展示会情報】「東京レザーフェア」レポート(4)
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日本最大規模の皮革・布帛・機能性素材・パーツの展示会「東京レザーフェア」が5月26日(木)~27日(金)、東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館で開催。「はじめから、これからも、ずっとエコ」をテーマに2023年春夏コレクションを発表しました。

同展示会では、爬虫類等皮革企業から、堀内貿易株式会社、株式会社太閤染革、株式会社片岡商店が出展。その様子を一社ずつレポート。第二回は株式会社太閤染革のブースをご紹介いたします。

昨年から「東京レザーフェア」出展している株式会社太閤染革。鞣製染色加工工場であり、爬虫類皮革の販売も手がけるなど、爬虫類皮革を知り尽くしたプロフェッショナルたちが鞣す爬虫類皮革を発表しました。
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時代を象徴するテーマ、「サステナブル」への対応を昨シーズンから継続。植物性由来の薬品で鞣した「ボタニカルレザー」シリーズをはじめ、ヌメパイソンを展開しました。さらに、ヌメパイソン革でつくったコインケースを自社公式インスタグラムアカウントに投稿。その投稿を見た希望者にプレゼントするという新企画にチャレンジ。大きな反響があったようです。
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国産のオーストリッチレザーも「サステナブル」関連レザーとして話題。筋トレブームに合わせ、タンパク源としてのダチョウ肉がヒット。その食肉の副産物として発生した皮を無駄にすることなく使用。70年代ファッションのリバイバルや、「昭和レトロ」ブームも追い風となり、若い世代のクリエイターからの注目を集めています。

行動制限緩和によるファッション回帰に呼応した、ポップなテイストの革づくりも好評です。ネオンカラーのシリーズや鱗の隙間からビビッドなベースカラーがチラリと見える新作もラインナップ。アート的な仕上がりが目をひきました。
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世界的な広告賞を受賞した篠原ともえさんの革きものへの制作協力でメディアに次々と紹介される、皮革産地、埼玉県草加市の革職人。伝統を受け継ぎ、革新を続ける革づくりが高く評価されています。そんなレザータウン草加を拠点とする同社の技術力も秀逸です。

さまざまなニーズに対して、卓越した加工技術で丁寧に対応。環境に配慮し、厳格な基準をクリアした設備でプレミアム感溢れるレザーを東京近郊で手がけています。世界的に認められた草加レザーで新しいクリエイティブを表現してみてはいかがでしょうか?


【メディア情報】「TIME&EFFORTジャパンレザーVOICE」
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「TIME&EFFORTジャパンレザーVOICE」第1回配信 no.01 『キーパーソンインタビュー(長濱 雅彦 氏)』、no.02 『ジャパンレザー最新トピック紹介』が一般社団法人日本皮革産業連合会公式YouTubeチャンネル「JLIAtv」で公開スタートしました。

最大規模を誇るレザープロダクトコンペティション「ジャパンレザーアワード」長濱審査員長へのインタビューでは、ジャパンレザーを愛するすべてのつくり手へ熱いメッセージが届きました。また、「ジャパンレザーアワード 2022」の事前エントリーについてお知らせしています。事前エントリーは7月19日までとなっておりますので、お忘れなく。
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ジャパンレザーVOICE(ジャパンレザーボイス)は、いままでのTIME&EFFORT(タイム・アンド・エフォート)には無かった「インターネットラジオ番組×YouTube」の形式で、レザーに興味がある・レザーがお好きな方と同じ目線でご紹介。

6月15日(水)、インターネットラジオラジオ番組で放送した内容を再編集しブラッシュアップ。見やすくわかりやすい動画としてアップしました。ぜひ、ご視聴ください。



【イベント情報】キッズレザープログラム「経産省こどもデー」に出展

8月4日(木)東京・霞が関 経済産業省 本館 B2F 講堂で開催される「経済産業省こどもデー」に一般社団法人 日本皮革産業連合会が運営する「キッズレザープログラム」が出展します。

テーマは、「革ってなんだろう? 身近だけどあまり知らない革に触れて、学んで、親しんでみよう!」。

大きな革と動物の革を使った楽器の展示をはじめ、ワークショップ「好きな色と刻印で、自分だけの革のコインケースをつくろう」にご参加いただけます。1日2回(11:00~、13:00~)実施。各回定員10名(受付は先着順)。エントリーは7月20日(水)まで。

なお、このイベントは、霞が関の府省庁が連携して、施策に対する理解を深めてもらうことを目的とした「こども霞が関見学デー」に合わせて開催されます。


【イベント情報】「ココHESO」 

かっぱ橋道具街の近隣、松ケ谷にクリエイターがアトリエ&ショップを続々オープンし話題。ポスト蔵前として注目の台東区の真ん中の街でイベント「ココHESO」が7月16日(土)から3日間開催。期間中、普段は見られないブランドのアトリエも開放されます。

バッグ、シューズ、革製品のクリエイターたちも参加。人気ショップ「と革」ではお茶産地とのコラボレーションにより茶渋で鞣したジビエ革製品プロジェクトを発表予定です。


【イベント情報】「草加のいいもの販売会」

埼玉県草加市 東武スカイツリーライン草加駅直結の草加市物産・観光情報センターで7月16日(土)~17日(日)の二日間、「草加のいいもの販売会」が開催されます。

草加市内でつくられている優れた商品がそろいます。皮革産地、レザータウン草加でもあり、皮革関連企業の参加も予定されています。


【会員団体情報】「ゼラチンの日」&「ゼリーの日」

7月14日(木)は日本ゼラチン・コラーゲン工業組合が制定した「ゼラチンの日」&「ゼリーの日」です。
食用をはじめ、工業用、医療用、写真など、幅広く利用されているゼラチンについて、より身近に感じていただくため、制定された記念日です。

1700年ごろよりヨーロッパで工業的生産が開始されて以降、さまざまな用途で使われてきたゼラチン。私たちの生活をより豊かにしてくれます。同じく「ゼリーの日」も「ゼラチンの日」にちなんで日本ゼラチン・コラーゲン工業組合により制定されました。

日本ゼラチン・コラーゲン工業組合は、一般社団法人 日本皮革産業連合会の会員団体のひとつです。ゼラチン、コラーゲンペプチド、コラーゲンケーシング、にかわ又はそれらに類する製造業の中小企業者及び一部大企業の改善発達を図るため、市場拡大、発展をもって国民生活の向上に貢献するための必要な事業を行っています。(日本ゼラチン・コラーゲン工業組合 公式サイトより)


カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

2022年も6か月が過ぎ、折り返し。ジャパンレザー関連のプロジェクトが進行中。その進捗状況のお知らせを中心に、7月第1週のトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【講座情報】2022年皮革講座 Basic(初級)スタート
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レザーファンをはじめ、皮革業界、ファッション業界のビジネスパーソンに人気の恒例企画、皮革講座 Basic(初級)第1回(東京会場)が6月19日(日)からスタートしました。
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今年度も東京・大阪・名古屋・仙台・福岡の5都市で計7回開催予定。参加無料です。レザーに関する基礎知識から、革製品による皮革の使い分けや革製品のお手入れ方法など実践的な知識まで網羅。業界のエキスパートが「座学」と「実習」でわかりやすく丁寧に解説します。
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各地の講座、お申込み受付中です。くわしくは下記リンク先 公式ウェブサイトをご覧ください。


【展示会情報】「東京レザーフェア」レポート(3)
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日本最大規模の皮革・布帛・機能性素材・パーツの展示会「東京レザーフェア」が5月26日~27日、東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館で開催。「はじめから、これからも、ずっとエコ」をテーマに2023年春夏コレクションを発表しました。同展示会では、爬虫類等皮革企業から、堀内貿易株式会社、株式会社太閤染革、株式会社片岡商店が出展。今回は堀内貿易のブースからご紹介いたします。
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今回も、代表的なコレクション、藍染のコーナーが大好評!
「クロコの藍染は、1枚1枚手染めで染め上げています。藍は、空気により酸化することで青く発色していきます。染めと水洗いを繰り返し染重ねます。この酸化の工程で色がムラにならないように細心の注意が必要です。美しく均一に染める技術は弊社だけ!我が子のように、革を育てています」(竹原美鶴子 代表取締役)。
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また、新作として「天鵞絨(ビロード)仕上げ」をお披露目。
ビロードとは「添毛(てんもう)織物の一つで、織面に輪奈(わな)を出し、ときにはそれを切断して羽毛のようになった織物である。ビロードとは、ポルトガル語のベルード velludo、スペイン語のベルード velludeの転訛(てんか)した語といわれている。また天鵞絨の文字は、白い天の鳥という意味をもち、その品質をよく表している」(「コトバンク」より 日本大百科全書(ニッポニカ)「ビロード」の解説)。
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クラシカルで上質な素材の特徴をクロコダイルに落とし込み、見事に表現。ステイホーム時代に行き場を失ったファッションへの関心に再び火をつけてくれるような、華やいだ存在感が漂います。
外国人観光客受け入れ再開と記録的な円安が重なり、富裕層を中心としたリベンジ消費に期待が高まるなか、彼らの購買意欲を刺激する新製品開発が求められています。そんな新しいラグジュアリーの表現にぴったりですね。このほか、時代の空気感、「サステナビリティ」についても真摯に向き合っていらっしゃいます。
「環境に配慮したクロムフリーについてもご興味を持っていただいた方が多く、環境への取り組みやサステナビリティについてもご質問いただく機会が増え、丁寧にお応えしました」(竹原美鶴子 代表取締役)。ご来場者が絶えないブースでは、竹原美鶴子 代表取締役の解説によりご理解が深まり、商談も活発でした。

くわしくは下記リンク先をご覧ください。


【メディア情報】「TIME&EFFORT ジャパンレザーVOICE」
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インターネットラジオ×YouTubeハイブリッド型動画コンテンツ配信「TIME&EFFORT ジャパンレザーVOICE」がスタート! 第1回のフルバージョン動画が「鳥越アズーリFM」公式YouTubeチャンネルで公開されました。

ジャパンレザーアワード 長濱雅彦 審査員長が出演し、今年度のレザーアワードの概要をはじめ、ご応募してくださるすべてのかたに熱くメッセージ!事前エントリーについてもご紹介しています。このほか、「豊岡鞄」「パンプスメソッド i/288」の製品もピックアップしました。ぜひ、ご覧ください。

放送後記「ジャパンレザーVOICEダイアリー」も公開中です。併せてご覧ください。


【イベント情報】阪急メンズ東京「藤豊工業所」
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東京・有楽町 阪急メンズ東京B1F 革小物売場にて「藤豊工業所」の革小物が7月6日(水)~19日(火)、期間限定販売されます。束入れ、札入れ、L字ウォレット、名刺入れなど、クロコ革の風合いや品質はそのままに企業努力で買いやすいプライスを実現。同社の自信作「水染めクロコダイルレザー」で上質なエイジングを楽しんでいただけます。

7月は人事異動で新しい部署に着任するかたが多い時季。また、9月入社・転職のかたもいらっしゃると思います。新たなステージ・役職に相応しい印象の獲得のために、新しい名刺入れや革小物を新調してみては? 

使うほどに深まる色合い・味わいが成長する自分自身と重なり、慌ただしい日々を伴走する、かけがえのないパートナーとなってくれそうです。

「藤豊工業所」は日本屈指のエキゾチックレザーを扱うタンナー。原産地からの皮の輸入・なめし・染色・縫製まで、都内の本社敷地内で一貫生産によって仕上げたクロコダイルレザーを用い、バッグ、財布、革小物などをリリースしています。

世界最高峰のファッション素材見本市「プルミエール・ヴィジョン・パリ」への出展(日本のクロコダイルタンナーとしても初の快挙)や、世界的なプレミアム・ライフスタイル・モーターサイクルブランドとのコラボレーションなどを積極的に実施。誠実なものづくりと優れた技術力が国内外で高く評価されています。

くわしくは下記リンク先をご覧ください。


【コンペ情報】「ジャパンレザーアワード2022」
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「ジャパンレザーアワード2022」 のパンフレットを人気ショップ「レザーマニア 東京」(東京・押上)にご協力いただき、同店 1F エントランス レジ前に設置・配布中です。ご自由にお持ちください。なお、営業日は火曜~土曜ですので、ご注意を。
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「レザーマニア 東京」は「沼にハマってきいてみた」(NHK Eテレ/毎週月曜19:30~)、「AKB48本田仁美も驚く創作ワールド! レザークラフト沼」(6月13日放送分)に登場し話題です。アクセス便利な駅近ショップとして好評。2フロアに分かれていて、さまざまなレザーがズラリ。牛革(ヌメ含む)、ラム、ピッグ、ゴートとベーシックなレザーに加え、エキゾチックレザーが豊富。1枚から購入でき、カット革の販売も。財布サイズにあらかじめカットされているので、すぐに縫製準備からスタートできます。
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ゆっくりじっくり選ぶことができる工夫とホスピタリティにあふれ、番組内で登場したレザーのエキスパート 仲野聡人(あきと)専務取締役やスタッフの皆さまが疑問・質問に丁寧に応対してくださるので安心。革漉き加工にも対応(有料/対応できない素材もあります)。とても頼りになりますよ。

また、通販サイトがリニューアルしパワーアップ。わかりやすく探しやすいと好評です。気になる素材はLINEで詳細などを撮影して送ってくれるサービスがうれしい。レザーファン、DIY派のかただけでなく、クリエイターにも喜ばれています。近隣のショップにエキゾチックレザーが少ない、という東京以外のエリア在住のかたにもおすすめです。

「レザーマニア 東京」

「ジャパンレザーアワード2022」

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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