欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2023年1月 の記事

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。
2023年第一弾は動画配信の普及とともに変わるものづくり技術習得、技術者、職人の育成の新しい潮流を、村木さんの体験からリアルにまとめてくれました。ぜひ、ご覧ください。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

人気プロジェクト「本日は革日和♪」参加イベントが2月中旬、横浜で開催されます。このほか今後のスケジュールなどは下記のリンク先をチェックしてください。


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毎度です!
「ものづくりもお金儲けも歴史調べるのも好きですよ」ムラキです。

先日イベント出展していまして、客寄せパンダ的にプチセミナーをしていたんですが、学びが多かったですわ。人生いくつになっても学ぶことは可能だなぁ。

さて、今回のblogは、

・実際に対面じゃないと「摩擦と固定」の話ができなかった
・動画のほうが学びやすいジャンルも確かにある
・技術や視覚・聴覚以外の情報を伝える難しさ
・左官屋の修行は動画でやる時代

という技術と動画の話となります。
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革にまつわる工具と工法、というイベント


普段ムラキが主催している「本日は革日和♪」というイベントは、革にまつわる会社さんや、ムラキ個人が面白いと思ったり、革に使えるな、と思った業者さんを呼んだりしています。

「革にまつわる工具と工法」は染料屋のlizedが主体に行っています。工具と工法、というだけあって出展するのは「工具」「工法」にまつわるものを提供できる会社さん。もしくは、lizedの柳澤さんが呼びたいと思った業者さんのみとなっています。


私の役割は客寄せパンダとして、ワークショップやぷちセミナーを担当しています。
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参加料1,500円かかるけど盛況でした

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コロナ禍のためイベントを行うのは難しくなりました。来場者が少ない、ということよりも、イベント会場運営サイドが「多数来場すること」に対して眉をひそめるのが今の時代です。

1,500円のお金を取るのは遠方の出展者が少しでも出展料を安くするため、という意味合いもありますが、それ以上に「一定時間、部屋の中がギチギチになるほど混雑させない」という目的のほうが重要です。「いつでも入場okよ!」「無料だよ!」とやると、特定の時間がギッチギチになってしまい怒られてしまうんですよ、今の時代は。

私がお手伝いしているフェニックスでは、今回は皮革素材や金具を一切展示していませんでした。

「革にまつわる工具と工法」ですから、皮革素材じゃなくて工具と技法を見せるためです。また、工具に関しても一切販売をせず、あくまで展示のみです。興味あったら後日ネットで買ってくださいね、という方式で行いました。
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会場では、フェニックス以外にも下記の会社が展示・説明などを行っていました。


客寄せパンダとして「摩擦と固定」の話をしつつ体験してもらう


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ムラキは来場しているお客さんが暇そうだったら、「500円くらいの価値ある摩擦と固定、の話聞いていきません?」とナンパして話をしていました。

・あなたが30cmなり50cmなりを2cm幅できれいに切れないのは工具と技法の問題だ!理解すれば簡単に切れる。こういう工具があれば更に簡単。
・100均で摩擦を高めて効率よく作業する方法
・100均で売っているレザークラフト工具のこれが悪いのは固定と摩擦の問題
・重りをケチると良くない。重りがあるとこんなことができる
・マスキングテープがどれだけ便利か体験してもらおう
・カッティング定規、高くても駄目なものは駄目。何が重要なのか。実際に体験。
・型紙から裁断するには固定が重要
・固定と摩擦の重要性

1/13.14 CIY!染靴ws+染めるラウンドコインケースws+体験できる"固定"と"摩擦"技法 in 大阪 革にまつわる工具と工法 | phoenix blog

100円均一御三家+αがなんば駅から徒歩10分圏内に出来た&私がやっている100均サイトの便利な使い方 | phoenix blog 


どういう話をしたかは上記blogにちょっとだけ書いています。基本的に文字にせよ動画にせよ技術を教えるのは限界があります。

動画というツールの便利なところ

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なにか学ぶときは「書籍があるかどうか」「動画で学べるかどうか」「泣きつける所があるかどうか」を重要視しています


過去に何度も行っている3Dプリンターセミナー。そこで聞かれるよくある質問は、「どの3Dプリンタを買えばいいですか?」という質問です。で、その際の回答の一つとして答えているのが、「YouTubeなりで解説や説明動画が載っている機種を選んだほうが良いです」というものです。

私が3Dプリンタのデータ作成する時はFusion360というソフトを使っています。これは使い勝手がいい、云々よりも、「書籍が出ている」「YouTubeなりTwitterで情報が多い」という2点から選んでいます。
書籍が出ているかどうか?
「何かを学ぶ」という時、私は書き込みができる書籍があるかどうかを重視します。これはまぁ、年寄りですので、今の時代から外れています。自分の手持ちの資料を電子化しまくるくせに、勉強するときは書き込みしないと頭に入らないんですよ。
動画で学べるかどうか?
動画で学ぶ、、要はYouTubeで学べるかどうか、ですが、意味合いが2つあります。

自分で検索して情報を調べるために「YouTubeに動画があるかどうか」を調べます。もう一つは、「情報発信している人が多いかどうか」を調べるためにYouTubeを見ています。
泣きつける所があるかどうか
YouTubeは一つの指標です。そこに情報が多いと、Twitterなどの各種SNSやYahoo知恵袋、さらにはココナラなどのアウトソーシングサイト、さらにはLineグループなど。一つのSNSだけではなく、複数のSNSやコミュニティで探します。「泣きつける相手がいるかどうか」という点を重要視しているわけです。


PCに関する技術を学ぶならば動画はすごく便利だ


3Dのデータ以外にもエクセルやGASなどもいじりますが、これらを学ぶときも動画で学びます。本で学ぶよりも「ここをクリックして~」などの動作が見られるのはすごく便利です。

今の小学生や中学生が羨ましいですわ、ほんとに。

動画バンザイ! でも、革の知識や技術は学びづらい


動画やSNSって便利! じゃぁ革の技術習得って動画やSNSで学びやすいか! というとそうもいきません。

上記の「摩擦と固定」の話ですが、動画でも一応伝えることはできます。ですが、私自身はそれをやる気がいまいちありません。

原因は2つ。


つは「人は無料で得たものを大事にしない」からです。

YouTubeで無料で見られる、というものを人は大事に見ません。「どうせまたいつでも見られるだろ」と思って見る人は手を動かさない率が圧倒的です。


もう1つは「動画で伝えられるのは音と視覚情報だけ」だからです。

3Dのデータ作成やエクセルなどはPC画面を見ながら行う知識や技術です。ですが、革に関する知識や技法は「手の感覚=触覚」じゃないと伝えられない情報が多すぎます。

特に今回の「摩擦と固定」というのは手で体験しないとわかりません。

滑る、というのはどういうことか。

100均の滑り止めを貼ると貼らないで、定規の使い勝手はどのように異なるのか?
オススメの4mm厚みのカッティング定規だとどれだけ効率よくなるか
きれいに切れないのはテコの原理が働くからだ!
固定は2箇所で行わないと遠心力が働く

などなど、これらは全部実際に触らないとまずわかりません。

動画で何かを伝えるには限度があります。

5分の指導で急激に進化して深化する

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私にかぎらず10年ものづくりをしていると、「初心者が何がわからないか」ということがわかりづらくなっています。ですが、「なんでも聞いてください」といっても初心者に限らず、とっさに「質問」というもののは出てきません。

眼の前で実演などをしていると、「そういえば、こういう疑問がある」などとポロッと出てきます。
今回聞いたのは、「定規を使っているけどきれいに切れない」というものでした。

「動画を見たりしてレザークラフトを始めているが、自分のやり方が正しいかどうかわからない。定規を当てているのにきれいに切れない。原因がわからない」ということでした。

材料屋に片足突っ込んでいる身としては、教室業をしている方たちの邪魔をするのはよくありません。ムラキ自身は教室業をする気は全くありませんが、こういうイベントやワークショップなどで短期的に教えることはします。

今回は質問者さんに、「じゃぁ、試しに道具と革貸してあげるから切ってみてください」と実技してもらいます。

で、一つ一つ質問者さんのミスした点を潰していきます。

「違う。カッターの刃がきちっと沿っていない」
「違う。カッターを切る時の視線の位置が悪い。見るのはココ」
「違う。左手の定規の押さえ方が弱い」
「使っているカッターが小さいので切りづらいのもある。それは私が悪くてあなたのせいじゃない」などなど

5分ほど教えると、ミスはほとんどなくなった、と思います。

「いま私が5分くらい教えて、あなたはこの5分でカッターのこの部分に指を添えて安定させる、ということを自分で編み出しました。私の手は大きいのでここに指を添える必要は一切ありません。あなたが生み出したのはあなたに最適な方法です。それで実際よく切れるようになっているので、そのやり方を進めてください。大丈夫、5分前よりもあなたは進化しています。私の言ったこともきちんと理解しています」

「やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ」は現代でも通じるか?


山本五十六の名言で上記の言葉があります。
眼の前でやってみて、説明して、させてみて、その後褒めるなりして継続させる、というもの。


広島の大和ミュージアムもいつか行きたいところの一つですな。

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重要なのは、「今なんの工程をしているか」「実際に自分でやってもらう」「それに対してこの点は良かった・この点は良くない、ときちんと指摘する」ということだと思います。

革の技術は、靴にせよ、鞄にせよ、財布にせよ、難しい点が非常に多いです。
それは「技術が難しい」というわけではなく、革の素材が「硬さ」「張り」「腰の強さ」などによって技術も変えなきゃいけない。結果的に「伝えづらい」という厄介な技術となります。

だからこそ、目の前でやってみて、説明して、相手にさせてみて。そのうえで更にやってみて、説明して。できたらきちんと褒める。これをやらないと人が育たないわけです。

上記の5分講義で教わった人は技術が伸びたとは思います。それは「私の教え方がうまい!」というわけじゃありません。初心者の方がきちんと聞いてくれたので5分で上達しました。それくらい初心者、というのは伸びやすいわけです。

これが中級者などになると必ず伸び悩みます。そういう時に、教室に行ったり、誰かに教わる、というメリットの一つは「失敗した時にそれを解説してくれる」ということがあります。

では初心者じゃなくて、中級者や、職人を育てる会社などはどうすればいいのでしょうか?違う業界の職人の育て方を見てみましょう。

左官屋さんの「新たなプロの育て方」


原田左官、という左官屋の社長さんが2018年に出した「新たなプロの育て方」という本では、修行に時間のかかる左官屋を若手に嫌がられることなく、技術をどう習得してもらったか、という内容を説明しています。




上記動画でも学べますが、要点まとめると・・・

・自分のスマホで録画して見返してもらう
・動画を見ながら復習
・若手の成長をきちんと祝う
・若手がやめるのは人間関係!

というものとなります。(興味ある人は本なり動画なりきちんと見てくださいね!)

山本五十六の「やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ」 と本質は同じだな、と思います。

革は実際に見て触らないとわからない情報が多すぎる


まぁ、実際に触ったり手を動かさないとわからない情報が多すぎます、革は。

「失敗するのはタイムパフォーマンスやコストパフォーマンスが悪い」「だから動画や説明聞いたほうが賢い」と思う気持ちはわかります。でも、失敗したくないなら、さっさとお金払って教室にいったり、働いて習得したほうが良いです。

動画で学びたい!というならば人の倍以上、作って失敗して、原因を考えて、リトライしていくしかありません。

YouTuberが「このやり方が正しいんです!」「この革がいいんです!」と言っていたとしても、それは「君の環境で」「君の買った革で」「君の作りたいものに対して」そのやり方が正しい、というだけの話です。それくらい革は不確定要素が多すぎます。タンニン革もクロム革も性質・性能全然違うのに、全部同じ「革」というくくり方なんだものなぁ。


さぁ、実際に触ろう、聞こう ムラキの今後予定

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直近では下記2つのイベントで客寄せピエロやっています。大丈夫!コワクナイヨ!ほんとダヨ!

2月17日(木)~19日(土) 開催



3月3日(金) 開催


上記研修事業は大阪府、と書いていますが「オンライン可能」となっています。実際会場では来てもらって触って知ってもらうものをなにか用意はしておきます。

カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

関西地方の松の内も過ぎましたが、全国的に3月並みの気温を記録するなど天候が不安定。今年は防寒アウターを早めに売り切ろうとするショップが多く、春らしさをいち早く打ち出しているようです。革製品の新作にもご注目いただきたいですね。
今回もイベント、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【イベント情報】「THE LEATHER SCRAP KIMONO 展示」
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皮革産地 埼玉県草加市の伝統産業展示室「ぱりっせ」で、篠原ともえさんによる作品「THE LEATHER SCRAP KIMONO」里帰り展示が2022年12月から行われ、好評につき、2023年も継続が決定。

「SOKA LEATHER」公式ウェブサイトで期間は3月31日(金)までの予定と発表されました。同作品は国内外で高く評価され話題となっています。

その作品展示を記念した動画が公開スタート。必見です。


【メディア情報】「ジャパンレザーVOICE」第8回 
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インターネットラジオ×YouTubeハイブリッド型動画コンテンツ配信「ジャパンレザーVOICE」(#レザボイ)第8回は、1月18日(水) 16:00からアズーリFM公式サイトよりライブ配信(生放送)が行われます。

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■キーパーソンインタビュー
東日本バッグ工業組合 理事長の松村由美さんにインタビュー。

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■「ジャパンレザー 旬暦」製品紹介
2023年に注目されているラッキーカラーの春財布をご紹介!

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■ジャパンレザー「最新トピック紹介」
新サイト「teema(テーーマ)」をご紹介します!

今回は以上の3つのコーナーでジャパンレザーと革のものづくりの魅力を発信。くわしくは下記リンク先をご覧ください。


【メディア情報】「ジャパンレザーVOICE」第7回放送後記
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「ジャパンレザーVOICE」前回分(第7回)の放送後記が「TIME & EFFORT」公式ウェブサイトで公開。3つのコーナーを振り返りました。

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■「キーパーソンインタビュー」
皮革業界の第一線でご活躍、話題のキーパーソンをお迎えするコーナー。今回のゲストは、野沢浩道さん。国内最大の革製品コンテスト「ジャパンレザーアワード2022」のグランプリを受賞。初めてづくしのグランプリ、ジャパンレザーアワードドリームとは?

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■「ジャパンレザー 旬暦」
毎回四季折々、そのときどきに合わせた、おすすめのアイテムをご紹介。今回のテーマは「受験勉強をがんばる学生の皆さまへの応援グッズ」。「フラソリティ」と「パーリィー」「野村製作所」「キッサ・ティールームス」からレザーペンケースを厳選。

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■「最新トピック紹介」
エキゾチックレザーの最新情報をまとめたサイト「エキゾチックレザーマーケットジャパン」をご紹介。2022年春にオープンしたこのサイトでは、エキゾチックレザーに関する基礎知識やJRA製品表示事業、日々のお手入れ方法だけでなく、サステナビリティについても。特設ページや雑誌「LEON」掲載情報も必見です。

くわしくは下記リンク先をご覧ください。


【メディア情報】「LEON.jp」

「LEON.jp」(12月24日更新)モテる「冬コモノ」の選び方特集「普段使いでギャップを作り出す、エキゾな色財布4選」で、「フジトヨ トウキョウ」「フレッジ」「東京クロコダイル」の財布が掲載されました。春財布をお探しの方必見です!


【イベント情報】「TLGFC」
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東日本バッグ工業組合 組合員有志による「#TLGFC/TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」のポップアップイベントが1月19日(木)~25日(水)、池袋駅構内 南改札外イベントスペース(東武百貨店 B1F 6番地入り口前)で開催されます。
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腕利きメーカーのバッグ、財布、革製品がバリエーション豊富に直販。皮革素材、副資材の高騰、価格改定が続くなか、値上げラッシュのインポートブランドを敬遠し、国内ブランドへの回帰が顕著です。ファクトリーダイレクトならではの、クオリティとプライスのバランスのよさを実感できるものづくり、ぜひご注目いただきたいですね。
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写真は前回(2022年12月)開催時に撮影させていただきました。
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クリスマス前ということで、ギフトや自分へのご褒美に、上質なレザーのアイテムがよく売れていました。
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シンプルなデザインの定番アイテムが充実しており、リピーターに好評です。

また、改札前のエリアということで、百貨店の上層階まで移動、ということもなく、開放的な場所でスムーズにショッピングできるのもいいですね。新型コロナウイルス第8波の拡大が懸念されるなか、駅ナカのポップアップイベントが見直され、定着しています。


【展示会情報】皮革卸個展

皮革卸企業各社が2023年-24年秋冬コレクション個展を東京・浅草周辺エリアで開催します。画像は、前回開催時に撮影させていただきました。

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「富田興業」
日程:1月18日(水)~20日(金) 
場所:富田興業株式会社 本社 2F ショールーム(台東区今戸1-3-12)

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「吉比産業」
日程:1月18日(水)~20日(金)
場所:吉比産業株式会社 東京支社 ショールーム(台東区東浅草1-2-2)

「丸喜」
日程:1月18日(水)~20日(金)
場所:株式会社丸喜 本社 4F ショールーム(台東区今戸2-33-5)

会期終了後もショールームで継続して展示されるようです。来場ご希望の場合は各社にアポイントを入れてみてはいかがでしょうか? このほか、皮革卸企業・個展プレ情報は「バガジン」(1月1日)25面に掲載されていますので、お手もとの誌面をご参照ください。

カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
2023年最初のまとめ記事を更新させていただきます。今回もイベント、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【レポート】「ジャパンレザーアワード」
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国内最大の革製品コンテスト「ジャパンレザーアワード」の2022年度グランプリをはじめとする各賞受賞10作品を一般公開するイベントが12月1日(木)から約5週間、「b8ta-Tokyo 新宿マルイ」(東京都新宿区)特設ブース(エクスペリエンスルーム)にて行われていましたが、1月6日(金)に全日程が終了しました。
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長濱雅彦(東京藝術大学美術学部教授)審査委員長をはじめ、ファッション、デザイン分野の第一線で活躍中の審査員が厳正な審査を行い、応募作品総数243点の中から各賞、グランプリを決定。その受賞作品をお披露目していました。
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会場中央のモニターでは、受賞者の作品とものづくりのストーリーを伝える動画も放映。さらには受賞作品を掲載した小冊子を設置・配布(無料)。ともに終了後も、公式ウェブサイトで閲覧可能です。
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また、2022年9月に開催された全応募作品の一般公開イベントに続き、ノベルティプレゼント企画も行われ、好評でした。新しいジャパンレザーの表現を通して、レザークリエイター、レザーファン、ユーザーが共感でつながった約5週間でした。
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今回の受賞作品が刺激となり、構想を練っているつくり手の皆さまも多いのではないでしょうか? 次回も素晴らしい作品のご応募、お待ちしております! 


【イベント情報】「栃木県フェア」

埼玉県越谷市 イオンレイクタウン越谷で1月11日(水)~15(日)、「栃木県フェア」が開催。今回は、お馴染みの栃木レザーが出店。期間中、栃木レザー初のオリジナルブランド「nogake」(アンテナショップ/オンライン限定商品)のほか、栃木レザーを使用するブランド「minca」も参加します。


【イベント情報】「全国伝統的工芸品公募展」優秀作品展
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全国の伝統的工芸品産業の振興・普及事業を行う一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会主催「全国伝統的工芸品公募展」が2022年12月2日(金)~12日(月)、国立新美術館(東京・六本木)で開催されました。

同展は、伝統的な技術・技法に現代的な新しいアイディアを取り入れた実用性と市場性のある伝統工芸作品を広く公募し展示。さまざまなな分野の審査員による審査が行われています。
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2022年度入賞・入選作品を対象に、伝統工芸青山スクエアにおいて特別展示会を1月12 日(木)まで開催中。
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このたび、徳島県徳島市を拠点とする「絹や」の藍染絞り財布が入選し、展示販売されています。お見逃しなく。


【イベント情報】「革にまつわる工具と工法」

注目イベント「革にまつわる工具と工法 ~レザークラフトをより楽しむ in 大阪 2023冬~」の開催を発表。1月13日(金)~14日(土)、大阪府大阪市中央区大手前1丁目3番49号 ドーンセンター 中会議室3で行われます。

人気イベント「本日は革日和♪」でお馴染みのメンバーが出展し、レザークラフトファンのものづくりのヒントとなるよう目指しています。革に関わる工具・金具・塗料・ミシンの活用方法など、実際に手に取って各社の担当者から直接コミュニケーションしながら理解を深めることができますね。


【イベント情報】「山陽レザー・デー」
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老舗タンナー 株式会社山陽の恒例企画「山陽レザー・デー」(工場見学・革の相談会・即売会)が1月18日(10:00~約2時間)に行われます。

皮革業界のビジネスパーソンをはじめ、レザークラフトファンや地域住民などに幅広く開放。姫路の地場産業である皮革づくりを周知するべく、工場見学・革のご相談等を受けつける「山陽レザー・デー」を定期的に開催しています。

同社は創業110年を超えるタンナー(製革業者)であり、敷地面積1万坪の本社・工場にてレザーを一貫生産。皮革生産のほぼすべての工程をご覧いただける数少ない皮革工場です。

工場見学の後には、革の相談会および即売会も開催。革のオーダーメイド製作の相談もできるのがうれしいですね。次回は2月15日の予定です。
 

【メディア情報】「X年後の関係者たち」

人気テレビ番組「X年後の関係者たち あのムーブメントの舞台裏」(BS-TBS/毎週火曜23:00~)、1月10日放映分で「吉田カバン」をフィーチャー。吉田幸裕さん(株式会社吉田 代表取締役社長)、松原賢一郎さん(株式会社吉田 取締役本部長)、橋本浩さん(鞄職人)がものづくりを熱く語りました。

番組内では戦後から高度成長期を彩った名品が登場。上皇后・美智子さまが婚約前にご愛用なさった名作、黒澤明監督作品「天国と地獄」で使用された逸品など、同社の歴史を当時の革鞄とともにプレイバックするコーナー(番組前半)は必見です。番組内容、見逃し配信などくわしくは公式ウェブサイトをご参照ください。(※吉田の「吉」は正しくは「土」に「口」)


【YouTube情報】エキゾチックレザー

ファッションディレクター 干場義雅さんがナビゲートする人気番組「B.R.ONLINE Fashion College」(2022年2月2日更新分)にエキゾチックレザー製品が紹介されましたが、この冬も、著名人のYouTubeチャンネルとのコラボレーション企画が話題となっています。
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千原せいじさんの公式チャンネル「せいじんトコ」で、株式会社トムズと株式会社政和のショールームをご紹介(画像:「エキゾチックレザーマーケットジャパン」より)。
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元格闘家の魔裟斗さんの公式チャンネル「魔裟斗チャンネル」で、ザオー産業株式会社と株式会社イシカワでのショッピングをご紹介(画像:「エキゾチックレザーマーケットジャパン」より)。

とても素敵な内容ですので、ぜひ、ご視聴ください。くわしくは「エキゾチックレザーマーケットジャパン」のNEWSページをご覧ください。


【メディア情報】「WWDJAPAN」

2022年でアクセス数の多かった「WWDJAPAN」の記事がランキング形式で発表されました。

1位は、「篠原ともえの革の着物作品が世界的広告賞、ADC賞で2冠を達成」(5月20日公開)。「東京レザーフェア」での展示では、多くの人が立ち寄り、盛況でした。ジャパンレザーが注目され、うれしいですね。
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写真は2022年12月、皮革産地 埼玉県草加市の伝統産業展示室「ぱりっせ」で撮影させていただきました。

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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