欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2023年2月 の記事

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。
今回は当連合会の皮革・革製品のサステナビリティを発信していく「Thinking Leather Action(TLA)」事業とチャットAIの可能性について。勉強会のレポートと実際にチャットAIを活用した感想をご紹介。ぜひ、ご覧ください。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

今後のスケジュールなどは下記のリンク先をチェックしてください。


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毎度です!
「ほんとにもうこの半年のAIの進歩は・・・」村木です。

だいたい、「2022年はVR元年!」とか「2001年は電子書籍元年!」などと言われたりしますが、記憶にあるだけでVR元年と言われているのは3回目です。電子書籍元年は5回くらい「今年こそ歴史に残る元年なんだよ!」というものが起きましたねぇ。電子書籍元年、と一番最初に言われたのは確実に20年前ですよ。

ただ、昨年、「2022年はAI技術元年」と言っていいくらい進歩がすごかったですね。将来ターミネーターのスカイネットのように「AIが人類を支配だ!」という流れが生じたときは、「2022年が発端だったなぁ」と言われるのは間違いないですね。

今回は、

・JLIAで新しく始まった「Thinking Leather Action(TLA)」というものは何をするのか?

・革やレザー、という言葉をきちんと知ってもらう努力

・チャットAIに革、レザーを聞いてみよう!

・ChatGPTとBingの違い

・AIが得意なこと・不得意なこと

という内容です。

結論から先に書くと、「AIだって所詮道具」「道具を使える人はさらに使えるようになる。苦手意識持つ人はさらに苦手になる」というものになります。

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「Thinking Leather Action(TLA)」とは?


1月下旬に大阪で行われた「Thinking Leather Action(以下 TLA)」の勉強会。このほか姫路や豊岡、東京などで開催。日本皮革産業連合会(JLIA)会員団体や皮革産業の組合の関係者が参加していました。


TLA 事業の概要は?


皮革業界内において「天然皮革はエコ、サステナブルな素材であること」を立証し、自信を持って売れる環境をつくる。

皮革や革製品を売りやすい世の中へ。

皮革業界で働きやすい世の中へ。


皮革業界に限りませんが、キャリアを重ねれば重ねるほど、消費者が何を疑問に思っているか、というのは理解しにくくなります。

えっ!そこでつまずいていたの?とか、これは常識で皆さん知っていると思っていた、なんてことはザラにあります。




上記blogでもあげたように、日本タンナーズ協会は次の発信をこの近年強く行っています。

・革は食肉産業の副産物を利用している

下のようなパネルを展示したり、動画を作ったり。このような動きは即効性はないですが、100人のうち2人が「へぇ、そうなんだ」と思ってもらえたら、将来革に対しての炎上なりが起きた時に、「いや、それは違うよ」「ほら、こう言っているから調べようよ」という動きが出る可能性が多少はあがります。

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上のような動画やパネル展示以外にも、ちょうどこのblogを書いている日の「繊研新聞」(2023年2月21日 1面)に早速、このTLAのメッセージ広告が掲載されました。

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ウェブサイトやSNSは・・・


TLAは現在、ウェブサイトやSNSを準備中です。勉強会で配布されたパンフレットはありますが、勉強会参加者用のみとなっています。今後はビジネスパーソン向け、ユーザー向けの配布物もつくられると思われます。

革、レザーって???

皮と革の定義


多分80回以上やったと思いますが、「人に話したくなる革の話」、という初心者向けセミナーで最初に話すのは、革と皮の違いです。

写真は、JLIAの「皮革の出来るまで」というDVDです。

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2009年から販売かぁ・・・、多分日本で一番このDVD見たのは私のはずです。全セミナーで放映していますので。

さて、動画の中でも解説されていますが、皮を「なめす(鞣す)」ことで革が作られます。鞣しの定義は次の3点です。

1) 耐熱性を付与すること。コラーゲン線維を化学的に架橋することにより安定化させると耐熱性が向上する。鞣剤の違いによって耐熱性が異なるが、これは鞣剤による化学結合の違いを反映している。
2) 化学薬品や微生物に対する抵抗性を付与すること。
3)皮に必要な物性と理化学的特性を付与し、いわゆる「革らしさ」を与えることである。

皮革用語辞典 鞣し


端的に言うなら、耐熱性や耐薬品性を与えること。あとは「革らしさ」という「その定義はなに?めちゃくちゃ不明瞭だな!」という条件が入っています。よく革の専門家と飲むと、この革らしさってなんやねん!で議論になります。

「食肉業界から副産物としていただいた皮は鞣しをすることで革になる」わけです。

英語で皮と革はなんていうの?

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動画でも解説されていますが、

皮=skin
革=Leather

となります。人間の生々しい肌をケアするのは「スキンケアローション」であって、「レザーケアローション」ではないわけです。革の靴や鞄をケアする製品には、「レザークリーム」なり「レザーローション」なりが書かれているはずです。

ですが、このレザー、、という単語が曲者でして。

カタカナでレザー、と書かれると日本国内では明確に定義づけがされていません。

床革や合皮製品を「このカバンは本革です」と言って販売すると、家庭用品品質表示法で「それは駄目だよ」と規定がされています。ですが、~~レザーという単語に関しては明確な基準がありません。だって、「レザー」というのは英語をカタカタに直しただけの単語です。定義づけされていないわけですね。




チャットAIに革とレザーの違いを聞いてみよう

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さて、最近話題のチャットボットAIで遊んでみましょう。
使ったのはマイクロソフトBingです。

「革とレザーの違いってなに?」と聞いてみました。

一般の消費者向けの回答としては100点に近いかな、と思います。多分私が書くともっとくどくなります。ねちっこくなります。一般消費者向けならばこれくらいのほうが理解しやすいだろうな、と思います。


チャットAIがものすごく急激に進歩している



昨年のblogでも書いたようにイラストAIが進化していたのですが、この数か月でチャットAIがすごく進歩しています。遊んでみたのですが癖が強いです。

※チャットAIはどれもアカウント作成と認証が必要となります。ものによっては認証に3日ほど待たされたりします

回答の正確性は・・・

まずは最もメジャーなChatGPTですが・・・、日本語で質問したら答えてくれます。英語で質問したほうが回答は早くなりますが、もちろん英語で返ってきます。

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最近ちょっと調べていた「ももんじ屋」について。
ももんじ屋は江戸時代に肉料理専門の料理屋さんです。

で、歴史を聞いてみました。


この回答、誤認!?

岡山にそんなお店もないし、梅干し専門でもないです。チャットAIは所詮ネット上にある情報からしか引っ張ってこれないのですが、そもそも100%誤認の情報をどこから引っ張ってきたのかもわかりません。

さらに違う質問。大阪府における2019年の犯罪カテゴリトップ10の数字を調べてみました。回答口調は海原雄山口調で、と思って質問しています。さらに質問で多少誤字を入れています。

Maicrosoft Bingは出典書いてくれるのが素晴らしいが制限も多い



Maicrosoft Bingはマイクロソフトが提供するだけあって、「Webブラウザー マイクロソフトエッジを導入して」「スマホにもBingを入れて」などの導入が求められます。ここまでやりましたが、順番待ちで3日間待たされました。

で、このBingだと出典を書いてくれるのがとても助かります。

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今度は、「2019年の豚・牛・馬の国内からでてくる原皮の総量を教えてください。」という質問をしてみました。

こちらのBingでは出典元となった統計ページも書いてくれています。が、こちらの出典元の統計ページには牛馬豚の屠畜数は書いていますが、原皮の出荷量なりは一切書かれていません。回答にも「ただし、これらの数値は飼養頭数や屠畜頭数をもとにした推計値であり、実際の原皮総量とは異なる場合があります。また、馬に関しては重種馬と軽種馬に分けて考える必要があるかもしれません。」と書いてあります。これはものすごく良心的です。

見てみたい数字がどこにあるか、というのを知るためには便利なツールだと思います。ただ、正確さが判断しにくいので、データの確認は必須です。
blogタイトル5つあげてみて

「チャットAIについてのblogを書きます。関連事項は次のとおりです。これを踏まえてblogタイトルで適正なものを5つほど出してください。革素材、サステナブル、チャットAI、chatgptとbing」

今回のblog書く上でタイトルをあげてもらいました。

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あー、これは面白いですな。
革素材、サステナブル、チャットAI、ChatgptとBing、と4つの要素を入れてみたのですが、サステナブルは形容詞として認識しています。ネット上ではサステナブル、という単語は形容詞として使われているケースが圧倒的に多いからですね。「ChatGPTとBing」は共に名詞として認識しています。

その一方で、「革素材」「サステナブル」に対して「チャットAI」「ChatgptとBing」では絡み合った事例がネット上に存在しないためか、うまく絡めることができなかったようです。

結果的に、「チャットAIに対するblog」に対するタイトル付けとなっていますね。AI的には、「革素材」「サステナブル」という単語よりも「チャットAI」という単語に対する事例が多かったのでそちらを最優先にしたんでしょうな。

5つあげてくれたアイディアの中では、「革素材とサステナブルなチャットAIの可能性」が一番それっぽいです。でもサステナブルは形容詞として革素材に対してかかるものであり、チャットAIに対しては変なつながりとなっています。


以前のイラストAIでもそうでしたが、AIは所詮道具でしかありません。

100点な完璧を求めるよりも、「30点や50点や80点でもいいから、どんどん出して!それをこちらでアレンジするから!」という使い方が便利かな、と思います。

今回のblogタイトルで言うなら、「サステナブルな革素材とチャットAIの可能性」あたりがしっくり来るかな、と思います。この最後の10点アップは人間がやったほうがやはり今の時点では手軽だと思います(半年後はひっくり返っているとは思いますが)。

Bingは便利なのだが制限が増えてきている

2023年2月21日の時点で突然、「1日の質問は50回までね!1回の質問のやり取りは5回まで」などの制限を打ち出してきました。

新Bingのチャットは1回5ターンまで。1日のチャット数も制限 - Impress Watch

まぁ、Bingはこの制限よりも、「最初に登録したら順番待ち3日間」の制限が一番きつく感じます。

AIが得意なこと苦手なこと

さて、AIはこういうことができる!苦手だ!という前に、使い手である人間が「きちんとした文章を書く」「AI様にわかってもらえるように細かく書いていく」ことが現状では大事です。多分これが大前提、かつ、一番大事だろうな、と思います。

その上でAIが得意なこと苦手なこととしては・・・

ネタ出し・アイディア出し

上にも書いたように、文章のアイディアを考えつかせるのには便利なツールです。下は前回のblogのタイトルを考えてもらったものです。


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3個ほどあげてもらって、その後「10個あげて」といったら5個ほどあげて、「これで合計10個だよね!」と言ってくるなぁ。いやいや、合計8個やろ、それ。

一般的な知識

下はヴィーガンレザーについて訊いてみました。

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一般的なヴィーガンレザーに関するネット記事から構成されているように思えます。こういうまとめとしてはBingは便利だな、と思います。

ただ、当たり前のことですが、ネットに書いてあることからしか答えられない、というのが最大の欠点でもあります。本や新聞などのオフラインに書いてある情報は拾ってこれませんね。

ここらへんが致命傷ではあります。手持ちの電子書籍を読みこんでくれると助かるんですが、多分もう1年ほどかかりそうですね。それができたらものすごく楽になるんですけどねぇ、私の動き方的には。

統計ページ

統計ページから数字を拾ってくるのは得意です。ただ、必ず元の出典ページで数字の裏取りをしないと大やけどしそうではあります。「それじゃ使えないじゃん!」と思うかもしれませんが、「どこにその数字があるか」を教えてくれるだけでも大変助かるんですよ。

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上は革靴の輸出入の金額を知りたい、と聞いています。で、JLIAの統計ページから情報をまとめてくれています。JLIAの統計ページ、ほんとに意味あるんですが、そこからデータ探すのが大変なので、ある程度の場所を教えてくれるのは大変助かります。


今回の結論は、「AIだって所詮道具」「道具を使える人はさらに使えるようになる。苦手意識持つ人はさらに苦手になる」


2か月前に書いたblogと同じオチです。

所詮は道具ですので、これをどう使うかは人間次第です。あとまぁ、100%信用しきれません。裏取り調査をしなくてはいけませんが、「どこを調べたら良いか」がわかるだけでも便利な人には大変便利かと思います。

文を書く人やイラストを書く人、などに限らず、とりあえずは触ってみておいて損はないツールだと思います。

ムラキの今後予定



このイベントに客寄せパンダとしてでています。AIやYouTube見ても書いていない・教えてくれない・体験できない、「摩擦と固定」に関する話をします。体験してもらいます。



今回ご紹介したTLAやレザーと革の表記問題などを喋りつつ触ってもらいつつ、3月3日(金)に大阪で行います。日本最大級のタンナー、山陽さんの偉い人に来てもらって喋ってもらいます。

カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

今年の「バレンタインデー」は久しぶりの対面で手渡ししたかたも多かったかもしれません。アフターコロナに向け、ユーザーの皆さまの意識にも変化が感じられます。
続いて、「ホワイトデー」のギフト提案で店頭は華やかです。一方、BtoBの展示会も行われ、活気が戻りつつあります。

今回もイベント、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【展示会情報】「ギフト・ショー」

2月15日(水)~17日(金)の3日間、「第95回 東京インターナショナル・ギフト・ショー春2023」が東京・有明 東京ビッグサイト 東展示棟で〝オムニチャネルで、日本経済の再生をPARTⅡ〟をテーマに開催。同時開催の「東京インターナショナル・ギフト・ショー春2023 第13回 LIFE×DESIGN」は、"心地良い暮らしと体験で楽しい住まいをデザインする"をテーマに行います。

コロナ禍の出口が見えてきた今、新しいマーケットや暮らしの変化をビジネスチャンスとする企業が経済を活発化。前回の東京ギフト・ショーでは、約19万人ものバイヤーが来場するなど、復調傾向を感じます。

今回の出展社数は、同時開催展を含め2,705社と前回の2022年9月から36%増加。海外からは、16の国と地域から290社が出展。前回は東1~6ホールを使用しての開催でしたが、出展社の増加にともない、今回は東7ホールも使用し、会場の規模を拡大させるそう。ジャパンレザー関連のおすすめブースは以下の通りです。

■台東ファッションザッカ
東京都台東区は日本有数のファッション雑貨の産地。そんなエリアを代表するファクトリーブランドが出展。今期のデザインテーマは、春を先取りする「浮遊」。明るい柔らかな光のなかで商品が浮いているようなグラフィックを演出。ブースデザインとともに楽しさを訴求し、華やかなアイテムをラインナップします。

老舗ファクトリー 野村製作所の新プロジェクト「CROCCO」を出品。大人世代の女性に向け、国内最高峰を目指した上質な革小物を提示します。
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写真は、2022年11月「JFW JAPAN CREATION 2023」で撮影したものです。

ベルトメーカー 高梨のオリジナルブランド「bell la bell」ではバッグ、革小物など幅広く展開。
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トレンドのクロワッサンバッグを腕利き職人が程よいカジュアル感で仕上げ、2022年12月のポップアップイベント「したまち小粋マーケット」では幅広い世代にヒット!

■東京製革業産地振興協議会
東京都産業労働局・東京製革業産地振興協議会が地場産業であるピッグスキンをフィーチャーしたブースを出展。東京スカイツリーのおひざもと、東京都墨田区を中心に豚革の生産が盛んです。

豚革は可塑性が高く、軽くしなやか。タンナーをはじめとしたつくり手たちの秀逸な技術により、さまざまな加工、豊富なバリエーションは圧巻です。しかも通気性、放熱性に優れているので、スマートフォン関連アイテムなどにも最適。レザーファッションの地産地消に期待が寄せられています。

■天野宝国
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革卸問屋 天野宝国株式会社の皮革レーベル「ASAKUSA革百貨店」が「第95回 東京インターナル・ギフト・ショー春2023」に出展。同社では財布、鞄、ハンドバッグ、靴、ベルト、ウェアなどの革製品のOEM開発をより強く展開。
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天野宝国は明治42(1909)年に創業しそれ以来、国内産レザー及び海外産レザーの原反を、各製造工場、メーカー(財布、鞄、ハンドバッグ、靴、ベルト、洋服)や卸問屋(バック・靴製品卸)への卸売販売や、原反販売のためのレザー新製品の技術を開発し続けています。
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企業・ブランドが抱える「ものづくり」の課題に、100年続く革卸問屋・職人と皮革メーカーだからこそできる三位一体の「ブランドづくり」をOEMで提供するそうです。

■豊岡鞄(アトリエヌウ)
今回は"廃業網から生まれた鞄"シリーズを中心に、環境に配慮されたレザーやワインの搾りかすで染色したレザーを使用したバッグや財布などを展示。同社は、2022年、SDGs事業認定証を取得。地場産業である"鞄製造"を中心に、より持続可能なものづくりに取り組んでいます。


【メディア情報】「ジャパンレザーVOICE」
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インターネットラジオ×YouTubeハイブリッド型動画コンテンツ配信「ジャパンレザーVOICE」第9回が、2月15日(水) 16:00からアズーリFM公式サイトよりライブ配信(生放送)されます。

■キーパーソンインタビュー
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靴づくりの人材育成を推進する仕掛け人
大山一哲氏

■「ジャパンレザー 旬暦」製品紹介
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新しいステージを迎える皆さまに向けた
名刺入れ・カードケース

■注目コンテンツDIG
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THE LEATHER SCRAP KIMONO展示
新生活応援企画「Gift for New Life」

今回は以上の3テーマで構成されています。どうぞお楽しみに。同じくフェイスブックライブ配信では、番組のオープニングコーナー終了後、第一特集「キーパーソンインタビュー」コーナー前半20分ほど休止となります。ご注意ください。


【メディア情報】「JLIAtv」

一般社団法人日本皮革産業連合会 公式YouTubeチャンネル「JLIAtv」で新着動画が公開されました。今回は「エキゾチックレザーマーケットジャパン」のご紹介[ジャパンレザーVOICE:TIME&EFFORT]。

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2022年春、全日本爬虫類皮革産業協同組合(JRA) 公式ホームページとして「エキゾチックレザーマーケットジャパン」がオープン。エキゾチックレザーに関する基礎知識から、JRA製品表示事業、日々のお手入れ方法、ファッション誌「LEON」掲載アイテムなど、幅広いラインナップが好評です。このサイトのコンテンツを中心に紹介しています。


【イベント情報】「山陽レザー・デー」
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姫路の老舗タンナー 株式会社山陽の恒例企画「山陽レザー・デー(工場見学・革の相談会・即売会)」が、2月15日(水) 10:00〜、約2時間行われます。

皮革業界のビジネスパーソンをはじめ、レザークラフトファンや地域住民などに幅広く開放。姫路の地場産業である皮革づくりを周知するべく、工場見学・革のご相談等を受け付ける「山陽レザー・デー」を定期的に開催しています。

同社は創業110年を超えるタンナー(製革業者)であり、敷地面積1万坪の本社・工場にてレザーを一貫生産。皮革生産のほぼすべての工程をご覧いただける数少ない皮革工場です。

工場見学の後には、革の相談会および即売会も開催。革のオーダーメイド製作の相談もできるのがうれしいですね。次回は3月15日(水)の予定となっているそうです。


【イベント情報】「芦原橋はみだし市」

大阪の人気イベント「芦原橋はみだし市」が2月19日(日) 10:30~16:00、芦原橋ステーションプラザ(JR芦原橋駅 高架下)で開催されます。スマホポシェット、カードケースのワークショップや端革の販売ほか盛りだくさんの内容です。くわしくは下記リンク先をご覧ください。


【イベント情報】「皮革フェア」

姫路の春を告げる人気イベント「皮革フェア」の開催が御着四郷皮革協同組合 公式SNSアカウントで発表されました。今年は3月12日(日) 10:00~14:00、上鈴総合センターをはじめ4会場で行われます。ワークショップや革素材の販売など超充実。くわしくは下記リンク先をご参照ください。

カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

2月14日「バレンタインデー」に向け、ギフト提案が盛り上がるなか、皮革産地やつくり手のイベントが行われました。ユーザー自身の手づくりや職人の手仕事のぬくもりがあふれる逸品は、とっておきのギフトにぴったりですね。
今回もイベント、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【レポート】「草加レザーフェスタ」
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皮革産地 埼玉・草加の人気イベント「草加レザーフェスタ」がついに復活。2月4日(土)、東武スカイツリーライン 草加駅前 アコス南館 7Fで開催。草加市の地場産業のひとつ、皮革産業をリードするつくり手集団 そうか革職人会の創立20周年記念として行われました。
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会員企業の革製品の展示即売会を中心に、市内協力事業者製品の特別販売は開場と同時に大盛況。目が肥えた地域住民の皆さまのお眼鏡にかなう上質な製品が大放出されました。
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世代を問わず、革製品が人気。お好みの逸品と出会えたようです。
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会場には、タンナーも出展。自信作のレザーを展示販売し、DIY派ユーザーに好評でした。

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また、メディアで話題のクリエイター 和田義治さんのブースも大人気。国内最大の革製品コンテスト「ジャパンレザーアワード」歴代の部門賞を受賞後、インキュベーション施設「浅草ものづくり工房」を経て、「ジャパンクリエイターズコレクション(JCC)」を立ち上げ、東京・浅草にショップをオープン。人気を集めています。
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筋萎性縮側索硬化症(ALS)の診断を受けたことをきっかけに、2022年11月、東海道五十三次を踏破するチャレンジを行い無事完歩。ひたむきな姿が注目され、テレビ番組「news every.」(日本テレビ系 月曜~金曜 15:50~)が密着取材。その内容がYouTubeで公開され、応援の輪が広がっています。

2023年、残りの4街道(中山道・日光街道・奥州街道・甲州街道)踏破を目指しているのだそうです。今後はさらなる新プロジェクトの企画も。正式発表後、当ブログでもご紹介いたします。

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手づくり体験コーナーではアニマルモチーフのレザークラフトにチャレンジ。水に濡れると硬化する革の特性を生かした作品は、はさみなどを使わないので未就学のお子さんにも安心です。
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小さなころからレザーの魅力に触れていただき、ランドセル、革靴、革財布・・・と、ジャパンレザーを愛用して大人になってほしい、そんな願いが届いていたかのように、たくさんの笑顔であふれていたイベントでした。


【レポート】東京都素材開発支援事業セミナ ー
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東京都および東京製革業産地振興協議会が地場産業である「皮革産業」の活性化を促進するため、東京都素材開発支援事業セミナー「マーケティング・セミナー」を2月2日(木)、東京・浅草 浅草文化観光センター 5F 大会議室で行いました。
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今回のテーマは「環境配慮時代の皮革の価値づくりを考察する」。講師として吉村圭司さん(特定非営利活動法人日本皮革技術協会 副理事/一般社団法人日本皮革産業連合会 事務局長)が現在、推進している日本エコレザーの概要、経緯、定義や新プロジェクト「Thinking Leather Action」の概要、皮革とサステナビリティについてレクチャーなさいました。
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続いて、富田興業株式会社 部長 森田正明さんがゲストとして登壇。同社が打ち出すサステナブルレザー「レッザボタニカ®」の概要とブランディング、ストーリー性や製品化に向けた取り組みを紹介。
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レザーのエキスパートのおふたりが、皮革業界における「SDGs」への対応、広く理解を促すべく深耕する現状を伝えてくださいました。受講した皆さまとの質疑応答も活発。関心の高さを実感しました。


【メディア情報】「繊研新聞」

皮革卸の「丸喜」が「繊研新聞」(2月6日3面)で紹介されました。同社では農林業への被害軽減のため有害捕獲されたシカ、イノシシの個体を資源として利活用した皮革「チバレザー」の取り扱いをスタートしたそうです。

これまで「ジビエ革」などのネーミングでクリエイターが自らの製品づくりに使用したり、地域起こしの一環で製品づくりを手がけていることが多いのですが、皮革素材を卸売りすることは希少な事例であると報じられています。同紙オンライン版「senken plus」にも掲載されていますので、くわしくはリンク先をご覧ください。


【イベント情報】「TLGFC」
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東日本バッグ工業組合 参加メーカーの有志によるプロジェクト「TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION(TLGFC)」のポップアップイベントが、有楽町マルイ 1F イベントスペースでスタート!

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腕利きメーカー4社がバッグ、財布、革製品を紹介しています。
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春の新生活に向けたバッグ、革小物、「春財布」にぴったりの財布もバリエーション豊富です。
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「PETRARCA」の新作は、トレンドのクロワッサン型バッグ。ショルダーストラップをアジャストすると人気復活のボディバッグ的なスタイリングも可能です。カジュアル感がありながらも、大人っぽく着こなしにも似合うきれいめな仕上がりが好評です。

2月15日(水)までの会期中、会場内でディスプレイが変更されますので、ご注意ください。


【メディア情報】「革市通信」

「日本革市」公式ウェブサイトの人気コンテンツ「革市通信」<ちょっといいモノを毎日に>最新回が公開されました。スペシャリティストア出身の鎌倉泰子さんが、日本中から集めた本革製品をバイヤー目線、ユーザー目線で厳選!

今回は「レザーに託す感謝の気持ち Valentine's Day 普段使いのアイテムで想いはいつも一緒」(日本革市choice / レザーアイテム特集)。そろそろ対面で手渡しすることにも抵抗がなくなってきたこの冬、バレンタインギフトの参考としていただきたい提案です。


【メディア情報】「LEON.jp」

「Dr.コパのモテる開運術 2023」特集【Dr.コパの開運風水】 旅行運が絶好調の2023年。持つべき旅バッグはコレ!(1月3日更新) に、人気ブランド「ZAO」のオーストリッチ製トロリーケースが掲載されました。

2023年はポストコロナ幕開けの年。Dr.コパさんによると旅行運は絶好調だそうで、吉方位の東・西方面はもちろん、旅には積極的に出かけたいもの。そこで、旅先の災難から身を守り、タイミングを整えてくれるお役立ちバッグを紹介しています。

2023年ラッキーカラーのオレンジ色であること、そもそも上質な革製であること自体が運気アップのポイントなのだそうです。レアでリッチなラッキーアイテムを旅の相棒に。ボンボヤージュ!


【イベント情報】「wisteriafujiwara」

人気シューズブランド「wisteriafujiwara(ウィステリアフジワラ)」のポップアップイベント開催が発表されました。2月15日(水)~21日(火)、玉川髙島屋 2F 婦人靴売り場で行われます。

春夏の新色に加えて、日本橋髙島屋でしかオーダーできなかったタッセルスリッポンが、このイベント期間中にオーダー可能です。

カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

2月4日は立春。暦の上では春を迎え、春らしい陽気の日もあるなど、徐々に変わりゆく季節を感じますね。中華圏の旧正月、春節の時期には、海外からの旅行客で賑わい、イベントや店頭が盛況でした。今回もイベント、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【イベント情報】「草加レザーフェスタ」
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埼玉県の東南部に位置する草加市の地場産業のひとつ、皮革産業をリードするつくり手集団 そうか革職人会の創立20周年記念「草加レザーフェスタ」が2月4日(土) 10:00~17:00、アコスホール(東武スカイツリーライン 草加駅前 イトーヨーカドーの上層階/アコス南館 7F)で行われます。

レザークラフト体験と革製品の展示即売会を中心に市内協力事業者製品の特別販売、大抽選会など盛りだくさん。

手づくりクラフト体験コーナーでは、市内全小学生に学校からのお手紙として「クラフト体験無料券」を配布。小学生以下の来場者、先着1,500名に、干支の「兎」のレザークラフトキットをプレゼント。状況に応じて、入場の人数制限もあるそうですのでご注意ください。くわしくは下記リンク先をご覧ください。


【イベント情報】「藤豊工業所」
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注目イベント「Leather Craft Fair 2023」<松屋銀座 5F/2月1日(水)~14日(火)>に「藤豊工業所」が参加します。

お求めになりやすい小さなクロコ製品、ロングセラーのラウンドジップ財布をはじめ、新製品のA4トートも登場予定。話題の「FLEDGE(フレッジ)」も各色ラインナップ予定です。


【レポート】「TOKYO嚢物展」
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東日本バッグ工業組合の新しいプロジェクト「BAG MAKERS TOKYO」が始動。そのお披露目となる展示会「TOKYO嚢物展」(東京・銀座 伊東屋 B1F Inspiration Hall)が1月27日(金)~28日(土)の2日間開催されました。
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組合が所蔵する江戸から明治期に日常使いされていた袋物のアーカイブ展示と、クリエイターとのコラボレーションによる新作コレクションを発表。
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このほか、コンセプトブック、コンセプトムービーも公開。さまざまなアプローチで、東京のものづくりをアピールしていました。貴重なアーカイブ展示を一部ピックアップ。
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提灯入火打石提物付(江戸中期)。提灯(ちょうちん)を内部に仕込ませ、手提げ部を持って使用したそう。火起こしに使う火種を一緒に持ち歩くための収納ケースを組み合わせています。現在ならキャンプグッズにもなりそう。単なる道具入れではない粋なデザインが素敵です。

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化粧袋(江戸中期)。印伝革の型押し彩色革に、亀甲紋をあしらった巾着型の化粧袋。華やかな色柄から若い女性向けにつくられたことが推察されます。当時の色合いに近い状態で保存されているのもうれしいですね。

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三徳腰提(江戸末期)。紙入れ、小銭入れ(懐中用の袋物)など多用途に対応した小物。収納部が細かく分かれ、使いやすさも見受けられます。身近な生物をモチーフにした留め具は凝った意匠で、江戸時代末期には金属の加工技術もかなり進んでいたのがわかります。

業界関係者も感激しきり。

国産天然皮革の魅力を発信する「日本革市」ほか多方面でご活躍の鎌倉泰子さんは、「着物を着ていた時代のミニバッグのデザインがおもしろかったです。ストラップをつけて斜めがけ、じゃない方法でいろいろな持ち方があって。直線裁ちで仕立てられている着物は、袋物をひっかけたり、収納できるところがあったからこそ、手で持つ以外の持ち運び方を工夫して楽しめたのだと改めて実感しました。そして、現在のミニバッグでもハンズフリーのアイディアとして、刺激をうけたクリエイターも多かったのではないでしょうか」とバイヤーならではの視点が鋭いですね。

オリジナルブランド「エヌ・ナンバー」をはじめ、他ブランドのデザインなど幅広く活動するバッグリスト 三上直美さんは、「今回のためにつくられた"月バッグ"も美しかったけど、とにかく江戸中期~明治の装身具が素晴らしかったですね。金唐革の贅沢な銭入や昆虫を型どった金具の銭入を見るとお金の入れ物は大切につくられていたなぁと実感。また、化粧道具入れなどは華やかな刺繍を施してあったり、お洒落をするときのウキウキ感が入れ物を通して伝わってくる気がしました」と語っています。

会期中360名以上が来場。そのうち10%が外国人観光客だったそうです。国際的なファッションタウン・銀座から東京のものづくりを世界へ発信する場となり、日本の歴史、美意識、手わざ、そして、ジャパンレザーの魅力・実力をご理解いただくきっかけとなったのではないでしょうか。

今後、アーカイブ展示についてはオンライン化の予定だそうです。正式発表後、改めてお知らせします。


【メディア情報】「ジャパンレザーVOICE」
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「ジャパンレザーVOICE」第8回(1月18日放送)の放送後記が「タイムアンドエフォート」公式ウェブサイトで公開。3つのコーナーを振り返りました。

★「キーパーソンインタビュー」
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皮革業界の第一線でご活躍、話題のキーパーソンをお迎えするコーナー。今回のゲストは、東日本バッグ工業組合 理事長 松村由美さん。東日本バッグ工業組合デジタルブランディングプロジェクトについてお話を伺いました。前述のイベント「TOKYO嚢物展」もご紹介しています。

★「ジャパンレザー 旬暦」
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毎回四季折々、そのときどきに合わせた、おすすめのアイテムをご紹介。今回のテーマは「春財布」。店頭をリサーチし、人気のラッキーカラーでセレクト。「コケット」と「エールック」「アフェット・レッチプロコ」(写真)「ダコタ」「クリーザン」から製品をビックアップ。

★「最新トピック紹介」
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スタイリングテーマを軸に、こだわりのあるレザーファッションコーデと、自分のこだわりを表現するレザークラフトを横断するこのサイトでは、革製品のコーディネートを提案する特集コレクションページやあらゆるアイテムのラインナップ、無料型紙ダウンロードも可能なレザークラフトのレシピなど多彩なコンテンツがあります。


【YouTube情報】「スキンがレザー」

一般社団法人日本タンナーズ協会 公式チャンネルで最新動画「スキンがレザー」が公開されました。今回はなんとダンス動画。しかも楽曲もオリジナル! かわいいダンスともに畜産副産物である本革の魅力を発信しています。

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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