欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2023年2月 1日 の記事

カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

2月4日は立春。暦の上では春を迎え、春らしい陽気の日もあるなど、徐々に変わりゆく季節を感じますね。中華圏の旧正月、春節の時期には、海外からの旅行客で賑わい、イベントや店頭が盛況でした。今回もイベント、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【イベント情報】「草加レザーフェスタ」
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埼玉県の東南部に位置する草加市の地場産業のひとつ、皮革産業をリードするつくり手集団 そうか革職人会の創立20周年記念「草加レザーフェスタ」が2月4日(土) 10:00~17:00、アコスホール(東武スカイツリーライン 草加駅前 イトーヨーカドーの上層階/アコス南館 7F)で行われます。

レザークラフト体験と革製品の展示即売会を中心に市内協力事業者製品の特別販売、大抽選会など盛りだくさん。

手づくりクラフト体験コーナーでは、市内全小学生に学校からのお手紙として「クラフト体験無料券」を配布。小学生以下の来場者、先着1,500名に、干支の「兎」のレザークラフトキットをプレゼント。状況に応じて、入場の人数制限もあるそうですのでご注意ください。くわしくは下記リンク先をご覧ください。


【イベント情報】「藤豊工業所」
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注目イベント「Leather Craft Fair 2023」<松屋銀座 5F/2月1日(水)~14日(火)>に「藤豊工業所」が参加します。

お求めになりやすい小さなクロコ製品、ロングセラーのラウンドジップ財布をはじめ、新製品のA4トートも登場予定。話題の「FLEDGE(フレッジ)」も各色ラインナップ予定です。


【レポート】「TOKYO嚢物展」
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東日本バッグ工業組合の新しいプロジェクト「BAG MAKERS TOKYO」が始動。そのお披露目となる展示会「TOKYO嚢物展」(東京・銀座 伊東屋 B1F Inspiration Hall)が1月27日(金)~28日(土)の2日間開催されました。
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組合が所蔵する江戸から明治期に日常使いされていた袋物のアーカイブ展示と、クリエイターとのコラボレーションによる新作コレクションを発表。
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このほか、コンセプトブック、コンセプトムービーも公開。さまざまなアプローチで、東京のものづくりをアピールしていました。貴重なアーカイブ展示を一部ピックアップ。
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提灯入火打石提物付(江戸中期)。提灯(ちょうちん)を内部に仕込ませ、手提げ部を持って使用したそう。火起こしに使う火種を一緒に持ち歩くための収納ケースを組み合わせています。現在ならキャンプグッズにもなりそう。単なる道具入れではない粋なデザインが素敵です。

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化粧袋(江戸中期)。印伝革の型押し彩色革に、亀甲紋をあしらった巾着型の化粧袋。華やかな色柄から若い女性向けにつくられたことが推察されます。当時の色合いに近い状態で保存されているのもうれしいですね。

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三徳腰提(江戸末期)。紙入れ、小銭入れ(懐中用の袋物)など多用途に対応した小物。収納部が細かく分かれ、使いやすさも見受けられます。身近な生物をモチーフにした留め具は凝った意匠で、江戸時代末期には金属の加工技術もかなり進んでいたのがわかります。

業界関係者も感激しきり。

国産天然皮革の魅力を発信する「日本革市」ほか多方面でご活躍の鎌倉泰子さんは、「着物を着ていた時代のミニバッグのデザインがおもしろかったです。ストラップをつけて斜めがけ、じゃない方法でいろいろな持ち方があって。直線裁ちで仕立てられている着物は、袋物をひっかけたり、収納できるところがあったからこそ、手で持つ以外の持ち運び方を工夫して楽しめたのだと改めて実感しました。そして、現在のミニバッグでもハンズフリーのアイディアとして、刺激をうけたクリエイターも多かったのではないでしょうか」とバイヤーならではの視点が鋭いですね。

オリジナルブランド「エヌ・ナンバー」をはじめ、他ブランドのデザインなど幅広く活動するバッグリスト 三上直美さんは、「今回のためにつくられた"月バッグ"も美しかったけど、とにかく江戸中期~明治の装身具が素晴らしかったですね。金唐革の贅沢な銭入や昆虫を型どった金具の銭入を見るとお金の入れ物は大切につくられていたなぁと実感。また、化粧道具入れなどは華やかな刺繍を施してあったり、お洒落をするときのウキウキ感が入れ物を通して伝わってくる気がしました」と語っています。

会期中360名以上が来場。そのうち10%が外国人観光客だったそうです。国際的なファッションタウン・銀座から東京のものづくりを世界へ発信する場となり、日本の歴史、美意識、手わざ、そして、ジャパンレザーの魅力・実力をご理解いただくきっかけとなったのではないでしょうか。

今後、アーカイブ展示についてはオンライン化の予定だそうです。正式発表後、改めてお知らせします。


【メディア情報】「ジャパンレザーVOICE」
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「ジャパンレザーVOICE」第8回(1月18日放送)の放送後記が「タイムアンドエフォート」公式ウェブサイトで公開。3つのコーナーを振り返りました。

★「キーパーソンインタビュー」
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皮革業界の第一線でご活躍、話題のキーパーソンをお迎えするコーナー。今回のゲストは、東日本バッグ工業組合 理事長 松村由美さん。東日本バッグ工業組合デジタルブランディングプロジェクトについてお話を伺いました。前述のイベント「TOKYO嚢物展」もご紹介しています。

★「ジャパンレザー 旬暦」
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毎回四季折々、そのときどきに合わせた、おすすめのアイテムをご紹介。今回のテーマは「春財布」。店頭をリサーチし、人気のラッキーカラーでセレクト。「コケット」と「エールック」「アフェット・レッチプロコ」(写真)「ダコタ」「クリーザン」から製品をビックアップ。

★「最新トピック紹介」
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スタイリングテーマを軸に、こだわりのあるレザーファッションコーデと、自分のこだわりを表現するレザークラフトを横断するこのサイトでは、革製品のコーディネートを提案する特集コレクションページやあらゆるアイテムのラインナップ、無料型紙ダウンロードも可能なレザークラフトのレシピなど多彩なコンテンツがあります。


【YouTube情報】「スキンがレザー」

一般社団法人日本タンナーズ協会 公式チャンネルで最新動画「スキンがレザー」が公開されました。今回はなんとダンス動画。しかも楽曲もオリジナル! かわいいダンスともに畜産副産物である本革の魅力を発信しています。

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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