欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2023年5月 の記事

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。

今回はオンラインとリアルは相互に補う、という話。コロナ禍による変化と、オンライン、オフラインの特長を生かしたワークスタイル、レザーイベントの運営の今を村木さんの視点でリアルに提示します。ぜひ、ご覧ください。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

今後のスケジュールなどは下のリンク先をチェックしてください。


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毎度です!「イベント終わるとしばらくはぐったり」ムラキです。

先日、東京レザーフェアにあわせてイベントを3日間行ってきました。

無事に終わりましたが、コロナ禍による強制的な10年の進化は色々なところで影響を及ぼしています。
コロナだからテレワーク!オンライン!と思われがちですが、最近は「やっぱりオンラインは限界がある」とも思います。

今回は下記について報告や説明をします。

・コロナ禍で急激に出てきたオンラインシステムの昨今

・オンライン飲み会・テレワークにおける新人教育

・リアルイベントの減少

・ではリアルイベントは駄目なのか?

結論としては、「革やものづくり、なんてのは実際に触らなきゃわからない情報が多い」「だから、リアルとオンライン、情報で補完しあわなきゃいけない」、です。

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コロナ禍で10年は時代が強制的に進んだ


コロナですが、良いことも悪いことも10年の時間は強制的に進んだ、と思います。実際問題、革業界でも各種会社で「高齢の社長が引退された」、「高齢のじいちゃん職人がやめた」「重要な内職のおばちゃんがやめてしまった」などの悲鳴を聞きました。

コロナ禍で出てきたオンラインシステムは今見返すとどうなっているか、ということを簡単に書いていこうと思います。

オンライン飲み会、どうだった?

コロナの初期に出てきたオンライン飲み会を何度か試してみました。で、現在はさっぱり行っていません。

実際にやってみてわかりましたが、オンライン飲み会ですと「あ、私は喋りすぎたから次はあなたがしゃべる番だね!」「相手がしゃべりたそうだ」などの些細な情報が拾いづらい。これが致命傷でした。

また、「こいつの話くどいから、私は違う人と話そう」ということもできないのも致命傷だったように思えます。

ただ、オンライン飲み会やオンライン会議が増えたことにより、「場を管理する管理者を任命しないといけない」「管理者はトップの人じゃない方がいい」「たとえトップでも管理者の言うことは聞く」などのルールを守ろう、という暗黙のルールはできたように思えます。この暗黙のルールにより、これ以降のオンライン会議のルール作りは急速に広まり、高齢のえらい方でも参加する空気が形成されたように思えます。

実際、「60歳越えて高校の同窓会をオンラインをやったよ。翌週、その中で仲のよかった友達5人でオンライン飲み会したよ!」や、「名古屋、兵庫、鹿児島の機械屋同士でオンライン会議したよ」など、今までそういうことを一切拒否していた年代が使うようになったのには驚いたものです。

テレワーク時代の新人教育や社員のコミュニケーション

コロナ最初期の時の新入社員や新入学生はほんとに大変でした。特に学生さんは入学、即座に休校でオンライン、ということでしたので現場の先生方の苦労を考えるとほんとにお疲れ様です、と心から言いたくなります。

このドタバタで被害も大きかったのですが、このコロナがなかった場合、学校や仕事場におけるオンライン化・テレワーク化は不可能だったんじゃないかな、とすら思っています。

若手に聞いたところ、IT業界などではすでに新人などは「テレワーク化されていない職場では働きたくない」という声も出てきているとか。

私のような若手じゃない人間からしたら「じゃぁ今の時代若手は楽だな!」「おじさんの若いころはなぁ・・・」と愚痴ろうかとも思ったのですが、先日読んだ本や実際の若手に話を聞くとそうでもないようです。


上記は、「ゆるい職場」という 今年頭に出た書籍の著者による記事です。文中で著書の8割はまとめられているように思えます。

内容をまとめると、

・現代はコロナによるテレワーク増加や、人手不足により間違いなく若い人にとって働きやすい環境になっている

・働き方改革や法整備によりブラック企業、と呼ばれる環境も減っている。残業も減っている

・その一方で残業減少により給与が減っているのも事実

・これらにより、若手は職場が『ゆるい』と感じており、自分の若い時代のキャリアをここに使っていいのか、と不安に思う

というようなもの。

また、テレワークが増えたことによりOJT(オンザジョブトレーニング=実際の仕事を通じて指導する)がやりづらくなっているとか。上司も上司で若手がどこで躓いているかを判別しづらい。若手も「これを上司に言ってもいいのだろうか」というので悩みが聞きづらいとか。

多分、今現在は失われた30年からの脱却をする過渡期であり、若手も上司も新しい環境に慣れる時期なんだと思います。オンラインですべてを終わらせるには多分まだ5年から10年くらいは慣れる時間が必要です。同時に「そんなの慣れられない!」という人間が出て行くのにもう10年かかるかな、と。

コロナが一段落ついた今、いろいろな企業、事業者を見ていて思うのは、「コロナの最中に将来のために何かをやっている会社は、落ち着いた今伸びているな」ということ。

今の時代は、コロナ前の成功体験なりにすがりつくのではなく、10年進んだ未来に適合しないと生き残れないんだろうな、個人も会社も、とは思います。

オンラインは10年は進んだと思う。では、リアルは?


上記にあげたのは、「コロナになり人間もオンラインに対応できるようになった」という一例として書いています。その一方でリアルはどうなったでしょうか?

リアル展示会が消えていっている

この数年で驚いたことはたくさんありますが、印象的だったのは下記の事例です。

●高級時計の展示会 バーゼルワールドが中止





イベント出展社にしたら、コロナで強制的に「オフラインイベントに出なかったらどうなるか」「その浮いたお金をネット広告に費やしたらどうなるか」という実験ができてしまったわけです。ほんとに10年進んだなぁ、世界は。そして「リアルイベントに多大なお金でなくていいんじゃね?」「やるなら自分たちでやればいいんじゃね?」と気づいてしまったわけです。

これらの商材は五感のどれに訴えているのか? リアルイベントはだめなのか?

ゲームなどはゲーム実況やeスポーツがより知られるようになったから、というのはよくわかります。ゲームは五感のうち、視覚と聴覚に頼り切っている媒体ですので、オンラインと相性が良すぎます。

他方、高級時計も五感のうち、視覚情報が強すぎました。持ったときの質感なども重要だったのですが、やはり消費者的には視覚情報が第一義だったようで。

革は触らないとわからない情報が多すぎる

先日行った「本日は革日和♪ in 浅草エーラウンド」イベント報告

「東京レザーフェア」会場9Fにて行われた「浅草エーラウンド」にて、「本日は革日和♪」としてセミナーを二つ取りまとめました。

一つは、大阪の靴の型紙制作の古瀬さんを招いての実演を見学するセミナー。他方は、当ブログ4月更新分でお伝えした千葉レザーの話。




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両セミナーは「実際に見る」「実際に触る」のがとても重要でした。


「本日は革日和♪ in 東京・八広」
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「東京レザーフェア」の会期が木曜・金曜なので、「本日は革日和♪」は金曜・土曜に行いました。


コロナになり来場者の緊急連絡先を確保しておかないといけない、費用捻出のために事前予約制かつ有料化(入場料1,000円で2,5時間滞在可能)。1日2,5時間✕3枠✕2日、という設定ですね。

トータルで来場者は2日で60人くらいです。

「わずか60人?」と思われるかもしれませんが、入場料1,000円、かつ、事前予約までしてきた60人以上もの方が来場してくださいました。つくり手対象のイベントですので、そもそもの市場規模も小さいですしね。

お金払わない1万人よりもお金払う100人のほうが大事

このイベント、出展料は私個人が運営していますのでそれほど高くないです。ただ、来場者はせいぜい数十人くらいしか呼べません。そもそも数百人来たらイベントが破綻します。

出展者の中にはほぼマンツーマンで1時間以上喋っているだけ、という人もいます。私などは客寄せパンダ的に来場者に20分くらいで「人に話したくなる革の話」や「固定と摩擦」の話をしていたくらいです。


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これらの話などをオンライン動画であげたらそりゃ1年やれば数千再生なり稼げるかもしれません。ただし、それは「無料で、単なる作業しながら見ているだけ」の数千回です。

それよりも、確実にお金を払ってきちんと聞いてくださる10人のほうが遥かに価値があります。そして、その10人は1,000円払ってきちんと聞いてくださっているわけです。

革は丁寧な接客を心がけないと売れないし、革素材と食材は似ている

革素材は金属や布に近いと思われますが、個人的には食材に近いと思います。触感や匂い、聴覚、なども使って判断するわけですから。

どれだけきれいな写真を使って説明したり、小綺麗なお兄ちゃんが商品説明したとしても、それは見た目と機能性しかアピールできません。革素材は触らないとわからない情報が多すぎます。

オンラインが悪いわけではない。リアルとオンライン、両方で補わないといけない


例えば、インフルエンサーなりユーチューバーなりに仕事を依頼すると「登録者数✕~~円」なりが要求されます。ですが、この登録者数の「質」がさっぱりわかりません。お金で買った登録者かもしれませんし、登録しているだけで見てくれない人かもしれない。更には無料だから見ているだけの人かもしれないわけで。

今回、革日和の出展者にしても動画なりSNSをやっている人は多いです。ですが、漠然とオンラインだけでやっていても登録者数も増えませんし、お金も儲かりません。

リアルイベントで見てもらって、そこから登録してもらったり。逆に、オンラインでSNSや動画を見て、そこからリアルイベントに来てもらう。そのうえでお金を払ってもらう。

現状の登録者数を稼いでお金儲けする、というシステムはどこまでいってもYouTube=グーグル、という神の手のひらの上です。彼らの都合一発で売上などぶっ飛んでしまいます。更にはどんどんと競争相手は増えていっています。それがわかっているからこそ、ユーチューバーさんたちも数年前から準備をしてきていました。今から、オンラインの数字を増やすことに価値を見出してももう遅いわけで。




数を稼ぐよりもきちんと革は触ってもらって、信頼してもらって、お金を稼がなきゃいけないわけです。
鞄でも靴でも革素材でも、革の販売は、売り手の信頼を売る商売だな、と思うわけですわ。

実際に革を触ってもらいたい、ムラキの今後予定




カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

今週は「東京レザーフェア」をはじめ、「浅草エーラウンド」など、ものづくりやまちづくりをテーマにしたイベントが同時期に行われます。コロナ禍を経て、本格的な「ウィズコロナ」時代に突入した今、展示会やイベントの進化に期待したいですね。

今回もイベント、展示会やセミナーほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【展示会情報】「東京レザーフェア」

日本最大規模の皮革・布帛・機能性素材・パーツの展示会「東京レザーフェア」が、5月25日(木)~26日(金)、東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館 4~7Fで行われます。「R.O.O.T.S. ~自然をまとう~」をテーマに、2024年春夏コレクションを発表。会場での展示をはじめ、インスタライブも配信予定。さまざまなアプローチで情報発信されます。



一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)の新プロジェクト「TLA (Thinking Leather Action)」のセミナー、「天然皮革がサステナブル素材である理由とは」が5月26日(金) 11:00~12:00、「東京レザーフェア」会場(東京・浅草 都立貿易センター 台東館)8F 第二会議室で行われます。
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TLA座長の川北芳弘さん(株式会社川善商店 代表取締役)が登壇。皮革のサステナビリティについて詳しく学べるセミナーです。参加無料。会場でエントリー可能ですので、「東京レザーフェア」にご来場予定の方はお見逃しなく。

さらに、「東京レザーフェア」会場の4~7Fにてスタンプを4つ集め、TLAブース(4F入口)にお持ちいただくと、抽選で各日先着280名に素敵な賞品をプレゼント! 「東京レザーフェア」TLAブース(4F入口)では、皮革・革製品がなぜ、エコでサステナブルな素材なのかを知ることができます。あわせて、お立ち寄りください。


【イベント情報】「浅草エーラウンド」

東京都台東区の浅草・奥浅草エリアを対象とする地域イベント、「浅草エーラウンド2023 spring ~革とモノづくりの小さな博物館」が「東京レザーフェア」と同時開催。5月25日(木)~26日(金)、東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館 9Fで行われます。

アトリエ、ギャラリー、トークラウンジ、フリーカフェラウンジの4つのエリアで構成。入場無料。事前申込も不要です。



会場内で、セミナー「鹿・イノシシを獣害駆除から経済の円環に入れる千葉レザーの面白さ」が5月25日(木)に開催されます。
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ジビエレザーとして注目されている鹿やイノシシ。全国各地で問題となっている農林業への被害軽減のため、有害捕獲された個体を利活用するサステナブルな取り組みが話題。
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製品原材料はもちろん副資材や使用するエネルギーにまでもこだわった、究極の循環型レザーアイテム「土に還る革製品」をリリースした千葉レザーを紹介。当ブログ月イチ連載でお馴染みの村木るいさんも登壇します。必聴です!



【イベント情報】「くつくつ雑貨ひろば」

「靴の記念日」にちなみスタートした展示企画シリーズが2023年度も好評です。今年度は大地との接点・人類文化の原点であり、足の霊力が宿る<靴>の魅力を多彩な角度から紹介することを試みています。
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3月に続くシリーズ第二弾は、靴をデザインモチーフに用いたスカーフやTシャツ、アクセサリーやインテリア小物などを一堂に集めた「くつくつ雑貨ひろば」を5月22日(火)からスタート。東京・浅草 雷門前 浅草文化観光センター 7Fで行われています。
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「ささやかマイペースな展示イベントですが、"靴の街・浅草"のブランディングと"靴(革靴)の新たな消費価値の創出"を実現するための試行錯誤であり、日本の靴の歴史文化資料を集める回りくどい手立てでもあります。

思いがけない発見があったり、まったりと楽しめたりするかもしれません。浅草にちょっと出かけてみてください。レザーフェアのついでに覗いてみるのも一興かと思います」(クツミライパートナーズ/シューフィル 城 一生さん)。5月29日(火)まで。


【イベント情報】「本日は革日和♪」

人気イベント「本日は革日和♪」が5月26日(金)~27日(土)、東京・八広 八広地域プラザ 吾嬬の里で行われます。

各日三部構成となっており、サンプル師が教えるバッグ教室「サンプル師が教える『東京』型紙講座」、セミナー、ワークショップ(「nijigamitool」新企画・絞り型のワークショップほか)など盛りだくさんの予定です。

出展社は、「獣害駆除の千葉レザー」「レザークラフトフェニックス」「lized染料」「zittools」「クラフト社」「愛産商会」「goodleather」が予定されています。事前予約・2,5時間入れ替え制・有料制です。



【イベント情報】「TLGFC」

東日本バッグ工業組合 組合員有志による「TLGFC/TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」のポップアップイベントが、JR船橋駅構内(改札外/北口方面 東武百貨店前)で5月25日(木)からスタートします。
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今回、4月に続き、船橋は二回目。地元のお客さまがあたたかくお迎えくださってうれしいですね。
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前回は新生活をスタートした方へのギフトとして、上質な革小物が好評。写真は前回開催時に撮影させていただきました。通常、船橋周辺エリアの商業施設にお取り扱いのないジャパンレザーがそろいます。
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各社ECサイトでも展開していますので、とっておきの「父の日ギフト」をお探しのかたにおすすめです。



なお、5月29日(月)からはJR東京駅構内(改札内)「グランスタ東京」でもポップアップイベントが行われます。お見逃しなく。








カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

今週、東京でバッグ・鞄業界2023年5月展示会が行われていますが、近年では、BtoBはもちろん、BtoCにも注力。ビジネスパーソン向けだけでなく、ユーザー向けのイベントも行われています。また、外出が楽しい時季にあわせ、テレビ番組でジャパンレザーを紹介する機会が増えています。早くも父の日商戦も盛り上がっていますね。

今回もイベント、展示会やセミナー、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【セミナー&展示会情報】「TLA」

一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)の新プロジェクト「TLA (Thinking Leather Action)」のセミナー、「天然皮革がサステナブル素材である理由とは」が5月26日(金) 11:00~12:00、「東京レザーフェア」会場(東京・浅草 都立貿易センター台東館)8F 第二会議室で行われます。
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TLA座長 川北芳弘さん(株式会社川善商店 代表取締役)が登壇。皮革のサステナビリティについて詳しく学べるセミナーです。参加無料。会場でエントリー可能ですので、「東京レザーフェア」にご来場予定の方はお見逃しなく。

さらに、「東京レザーフェア」会場の4~7Fにてスタンプを4つ集め、TLAブース(4F入口)にお持ちいただくと、抽選で各日先着280名に素敵な賞品をプレゼント!

「東京レザーフェア」TLAブース(4F入口)では、皮革・革製品がなぜ、エコでサステナブルな素材なのかを知ることができます。あわせて、お立ち寄りください。



【イベントレポート】「豊岡鞄展」

国内有数の鞄産地、兵庫・豊岡の地域ブランド「豊岡鞄」の展示会が5月13日(土)~16日(火)、東京・丸の内 KITTE B1F 東京シティアイ パフォーマンスゾーンで行われました。
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今回のテーマは鞄の本質に向き合い続ける豊岡鞄の鞄づくりについて、より深く知っていただくこと。初の試みとして一般ユーザーを対象にしています。
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兵庫県豊岡市の寄付の返礼品に選出された「豊岡鞄」。
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返礼品としても人気のある製品をセレクトし多数出品されました。
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冠婚葬祭の変化とともに再注目のフォーマルバッグ(写真右)。家族葬などではドレスコードはカジュアルでも、バッグできちんと感を表現できるのがうれしいですね。

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若い世代の足もとの定番となっているホワイトスニーカーに合わせ、バッグもホワイトレザーの人気が高まっています。


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展示製品はすべて購入可能。つくり手たちによる説明に耳を傾け、色やサイズ感、使い勝手をひとつひとつ確かめるようにお試しくださるユーザーの皆さまが多かったようです。「豊岡鞄」はECサイトも充実しているので、会期中以外にもお求めいただけるのもうれしいですね。

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展示パートでは、まず、ものづくりを支える道具がお出迎え。
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インパクトのあるディスプレイが目をひき、フォトスポットとして好評でした。
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幅広い世代の来場客が記念の一枚をパチリ。

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このほか豊岡鞄、豊岡財布について製品、パーツ、歴史、地域、環境への配慮などを丁寧に解説。
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サステナブルレザー「LEZZA BOTANICA (レッザボタニカ)」とのコラボレーションも展開中。
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このコーナーに一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)の新プロジェクト、「TLA (Thinking Leather Action)」のパンフレットを設置。ユーザーの皆さまにメッセージが届くきっかけとなりました。

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ミシン縫製コーナーでは、豊岡鞄職人の匠、コニ―株式会社 取締役常務 玉那覇幸二さんが実演。その技術に見入ってしまう来場客が続々。

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このほか、ミニチュアボストンづくり 体験ワークショップも好評。鞄の街、豊岡からつくり手と数々の自信作が出張してきているので、東京・丸の内にいながらバーチャルなショッピングツーリズム気分を味わえました。
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今後もこのスタイルを継続するそうで、次回は12月上旬に開催予定。冬は近隣の城崎温泉も最高。日本海で水揚げされるカニのベストシーズンということもあり、旅行の下見にもぴったりですね。

バッグ・鞄業界の展示会週とは異なる会期となりますが、クリスマス商戦の時季、ECサイトを検討するユーザーの皆さまも多いのでは。ギフト発送にもまだ余裕があるベストタイミングとなりそうです。ジャパンレザーファンの皆さま、ご期待ください。



【イベント情報】「TLGFC」

東日本バッグ工業組合 組合員有志メーカーによるプロジェクト「TLGFC/TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」による恒例のポップアップイベントが5月18日(木)~5月21日(日)、池袋駅構内南改札外イベントスペースで行われます。写真は前回開催時に撮影させていただきました。
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今回は、三和袋物、きくひろ、ミヤ・レザークラフト、駒屋、フルカワ商会の参加が予定されています。
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上質なレザーを使用したバッグ、財布、小物などの革製品がラインナップ。発色のよい革製品が多いので、気持ちが華やぎます。
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大型連休後、モチベーションが上がらないというお悩みが少なくない今、デスクまわりやバッグのなかにキレイ色の革製品をプラスして気分をリフレッシュしてみてはいかがでしょうか?



【メディア情報】「ジャパンレザーVOICE」

インターネットラジオ×YouTubeハイブリッド型動画コンテンツ配信、「ジャパンレザーVOICE」(#レザボイ)2023年度の配信がスタートします。第11回は5月17日(水) 16:00~、アズーリFM公式サイトよりライブ配信(生放送)が行われます。おもな内容は以下のとおりです。ぜひ、ご視聴ください。

■「ジャパンレザー 旬暦」製品紹介
 靴学校の卒業展示レポート
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■「最新トピック紹介」
 「ジャパンレザーアワード2023」「TLA (Thinking Leather Action)」の最新ニュース



【メディア情報】「桂宮治の街ノミネート」

落語家・桂宮治さんが、地元の人々が紹介する地元ならではの行きつけの場所を巡り、地元を愛する人々とのふれあいを楽しむ新番組「桂宮治の街ノミネート」(BSフジ/毎週木曜 22:00~)最新回・5月18日(木)放送分は、北千住・後編。ゲストに原田龍二さんを迎えます。創業88年の老舗鞄メーカーのランドセルが紹介されるそうです。どうぞお見逃しなく。



【メディア情報】「がっちりマンデー!!」

人気テレビ番組「応援! 日本経済 がっちりマンデー!! ~日曜に勉強! 月曜に実践!~」(TBSテレビ系/毎週日曜 7:30~)最新回は、実は日本生まれ!「国産」な会社。お馴染みの靴メーカー、リーガルコーポレーションが登場。新潟工場も紹介されました。期間限定で見逃し配信も行われています。



【メディア情報】西成高校靴作り部

第11回開高健ノンフィクション賞受賞・黒川祥子さんのルポルタージュ短期集中連載(集英社新書プラス)ルポ 大阪府立西成高校<反貧困学習>の現場・第6回で、同校の靴作り部(NSC)が紹介されました。「彼らはね、やっぱり新しい発想なんです。だから、僕らが教わってるんです。16歳が作る靴って、もう、夢しかないでしょう?」と、靴作り部をサポートする大山一哲さん。

革と靴の歴史を刻み続ける街の抱える課題は複雑ですが、その土地に生まれ育った大山さんの課題解決型活動により、注目が集まっています。「黒川さんの文字のもつパワーに圧倒されながら、NSC活動に光を照らしてくださいましたこと、心より感謝申し上げます。お時間ございますときにご一読のほど、よろしくお願いいたします」(大山さん)


カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

2023年5月8日(月)より新型コロナウイルス感染症の法的位置づけが季節性インフルエンザなどと同様の「5類」に移行となりました。引き続き感染対策ともに、経済活動の活性化を強く推し進める時代に。旅行ニーズとインバウンド消費が復調するなか、スタッフの確保を両立しながら、本格的な「ウィズコロナ」に対応していきたいですね。

今回もイベント、展示会やセミナー、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【展示会レポート】「knot collection 9th」

大阪バッグ協同組合を中心に名古屋バッグ協同組合、東日本バッグ工業組合の各団体が連携し、日本バッグ工業連合会の主催により、地域を超えた展示会を目指してきた「knot collection」が9回めを迎え、4月19日(水)~20日(木)、東京・浅草橋 浅草橋ヒューリックホール&カンファレンス 3F カンファレンスROOMゼロで行われました。
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今回は大阪バッグ協同組合加盟メーカーが参加。出展社は、株式会社上西、株式会社ナダヤ、株式会社パンクリエーション、ビーイング株式会社、袋物なかむら、株式会社メイク、株式会社山川工芸の7社です。
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会期中、皮革業界関係者をはじめ、メディア関係者、OEM先をお探しのバッグ関連企業の担当者が訪れ、盛況となりました。そのなかからジャパンレザーの取り扱いメーカーのブースをご紹介。自社オリジナルブランドをはじめ、さまざまなバッグ、財布、革小物が発表されました。

【株式会社メイク】
カジュアルなバッグ、革製品を手がける株式会社メイク。
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国内で鞣した馬革を使用したバッグシリーズはロングセラー。
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シーズンごとに新作・新色を追加し、バリエーション豊富に展開しています。

【袋物なかむら】
口金を使用したバッグや小物を中心としたファクトリー。
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希少となっている がまぐち文化を独自の製法により、発信しています。
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このほか、パステルカラーのハンドバッグなど、トレンドを意識したアイテムも発表しました。

【株式会社ナダヤ】
革に関するあらゆる事業にチャレンジし、革の未来を創造する、そんな会社を目指す株式会社ナダヤ。
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スマートフォンポーチを中心とした財布、革小物シリーズが目をひきました。
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キャッシュレス決済を行うユーザーのライフスタイルに寄り添う革製品が求められるなか、アイテムとカラーの組合せを楽しめるコレクションを提案。
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好みのカラーで一色コーディネートすると、統一感があり、ユーザーのコレクション欲を刺激しそう。
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二色でコーディネートしても色のトーンがそろっているので意外とスッキリした印象。赤は赤字を連想するので避けるユーザーもいるため、財布以外のアイテムで赤を選びたいというニーズにマッチしつつ、ポジティブなカラーコーディネートを楽しむことができます。
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コードバンの美しい光沢感を表現した牛革の財布・小物シリーズも好評。革の持ち味を生かし、シンプルシックに仕上げています。

大阪バッグ協同組合のホームページには出展社をはじめとしたメーカーの情報や問合せフォームなどもありますので、ぜひ、ご活用ください。



【イベント情報】「豊岡鞄展」

国内有数の鞄産地、兵庫・豊岡の地域ブランド、「豊岡鞄」の展示会として初の試み、一般ユーザーに向けたイベントを5月13日(土)~16日(火)、東京・丸の内 KITTE B1 東京シティアイ パフォーマンスゾーンで行います。各日10:00~19:00開場。入場無料です。

鞄の本質に向き合い続ける豊岡鞄の鞄づくりについて、より深く知っていただくことを目的に開催。鞄職人が日々使い込む愛着ある道具たちをはじめ、豊岡鞄を形作るひとつひとつの大切なパーツの展示。豊岡鞄の始まりや地域についてもお伝えする展示内容となっています。

豊岡鞄職人のミシン実演やプロの鞄職人によるミニチュアボストンづくり体験ワークショップなど、コンテンツ盛りだくさんです。



【メディア情報】「Bagazine bit」

鞄・バッグの専門誌のウェブ版、「Bagazine bit」の恒例企画<バッグ・鞄業界2023年5月展示会場マップ>が公開されました。
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バッグ・鞄業界2023年5月展示会は5月16日(火)から開催する企業・事業者が多いようです。各社の展示会場をグーグルマップ上で紹介。それぞれのピン(マーカー)をクリックすると、社名、場所、日程、コメント(テーマ、コンセプト、商品ラインナップなど、内容は各社によって異なり、記述がない場合も)が閲覧できます。移動ルート確認にとても便利な仕様ですよ。



【ショップ情報】「Nishikawa Leather」

西川商店のショップ「Nishikawa Leather」(大阪・大国町)はエキゾチックレザーをはじめ、多彩なレザーがそろい人気です。平日に加え土曜営業日もスタートし大好評! 

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次回の土曜営業日は5月13日(10:30~11:30・13:30~16:00)。通常は第一土曜ですが第二土曜となります。

豊富なバリエーションと、使い方提案がうれしいですね。ぜひ、店頭でチェックしてみてください。



【イベント情報】「LEATHER WORLD 2023」

一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)が日本の皮革及び革製品の流通促進を図るため、9月30日(土)・10月1日(日)の二日間、東京・渋谷 渋谷スクランブルスクエア(渋谷駅直結)で行う「LEATHER WORLD 2023」内で展示するアイテム(革製品)の募集がスタートしました。

11月03日「いいレザーの日」PRイベントとしてスタートし、恒例企画としてレザーファンに広く認知されています。

会場では各アイテムごとにポップを設置。ブランドの紹介文に添えられたQRコードから自社ECサイトへ誘導でき、ショールーミング効果が年々高まっています。くわしくはリンク先をご覧ください。


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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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