2024年7月 3日 の記事
July 3, 2024
ジャパンレザー NEWS【まとめ】2024年7月(1)
カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ
人気テレビ番組「マツコの知らない世界」(TBSテレビ系)6月18日放送分で紹介された「国産トロピカルフルーツの世界」に驚愕しました。温暖化の影響で農業の救世主になりつつあり、秋田ではバナナ(雪国バナナ/ハウス栽培)がつくられているのだとか。インパクトがあり付加価値性の高いフルーツが人気だそうです。
フルーツは輸出で成功している品目。メイドインジャパンのクオリティへの信頼感に応え、物流の進化で新鮮なまま輸送できることも奏功。海外マーケットで結果を残しています。ジャパンレザーも新しい発想のものづくりで海外マーケットを開拓できる日がくることを期待しています。
今回もイベントやメディアのトピックなどをまとめました。参考にしていただけますように。
【YouTube】「ジャパンレザーVOICE」
当連合会公式YouTubeチャンネル「JLIAtv」でお馴染みの「ジャパンレザーVOICE(#レザボイ)」が2024年度もスタート。6月20日(木)、第一弾の動画が公開されました。
今年度より、放送後記「ジャパンレザーVOICEダイアリー」が当ブログに移行。コンパクトに読みやすくまとめます。
今回の動画は「レザーソムリエ」皮革講座、「ジャパンレザーアワード2024」、ものづくり&デザインスクールの卒業作品展示レポートを紹介しています。その概要は・・・。
「レザーソムリエ」皮革講座
2024年度も「皮革講座Basic(初級)」がスタートしました!
レザーの基礎知識から、革製品による皮革の使い分けや革製品のお手入れ方法など実践的な知識まで網羅した内容が毎年好評。業界のプロ、日本革類卸売事業協同組合の講師陣がわかりやすく丁寧に解説する「座学」と「実習」で構成された「皮革講座Basic(初級)」を無料で開催しています。
この講座は、今年11月に予定している第8回レザーソムリエBasic(初級)資格試験の対策にもなります。
今年も東京・大阪・福岡・名古屋・札幌の5都市にて計7回の開催を予定。キャンセルが発生した場合は公式ウェブサイトに募集が再掲載されます。参加費は無料。皮革に興味・関心がある方ならどなたでも参加できます。定員は1日あたり70名まで。毎年人気の講座です。
「ジャパンレザーアワード2024」
「ジャパンレザーアワード2024」公式ウェブサイトが公開されました!
「ジャパンレザーアワード」は国内最大の革製品コンテスト。今年で17年目を迎えます。国産のなめし革などを使用した作品を対象とし、革を用いた製品の、新たな可能性を見出すアワードです。このアワードを通じて、新たな"発想・表現"のできる人材の発掘と育成に取り組んでいます。
今年のジャパンレザーアワードも進化しています!
今年度から「テーーマ賞」を新設。ジャパンレザーの総合プラットフォーム「テーーマ\teema」の受託事業者代表 岩城大典(いわき だいすけ)さんが厳正に審査。ファッションの視点で選出され、受賞作品は「テーーマ」への掲載が叶います。「テーーマ」では越境ECも好評。「テーーマ」賞受賞によって、越境ECでの販売が可能となり、世界中のレザーファンから注目されるきっかけに。海外展開を目指している方にぴったりですね。
また、昨年度から「選定作品」が新設。部門賞の審査時に選定された作品を発表。エントリーの可能性が大きく広がりました。毎年200点から300点の応募作品がありますが、受賞作品に選ばれる全体の4~5%にあたる10点にしか十分な評価がなされませんでした。残念ながら受賞には至らない優れた作品が多数存在することを考慮し、2022年度まで実施していた審査員賞の代替として「選定作品」が設置されました。
審査員がレザーアワード応募作品の中から高い評価を受ける作品を選び、全体の20%~30%程度に授与されます。
2023年度選定作品に選ばれた、中村光春さんは、2012年度部門賞を受賞した中村保義さんのお父さまであり、史上初の親子エントリー! 80歳を迎えたいまでも現役職人としてご活躍。ジャパンレザーアワードの応募に年齢制限はありません。学生部門には小学生の応募もあります。世代を問わず、つくり手・クリエイターの皆さまから応募いただき、新しいジャパンレザーのムーブメントを巻き起こしていただきたいですね。
グランプリは30万円、そのほか各賞10万円。そして、プロモーション動画の撮影、小冊子への掲載、さらに、大阪での受賞作品展示イベントへの出展などなど、メリットがいっぱいです。
事前エントリーは7月16日(火)まで。この事前エントリーに申し込まないと、作品応募ができませんので、応募される方は必ずお申込みください。デザイン画ではなく、製品で応募できることも大きなメリットです。企画・デザイン・ものづくりを分担しコラボレーションするチームでのご応募も可能ですよ。
公式ウェブサイトの申込みフォームに氏名、連絡先など、シンプルな内容を入力するだけ。スマートフォンにも対応しているので、どなたでも簡単にエントリーしていただけます。
ものづくり&デザインスクールの卒業作品展示レポート
2024年2月・3月に行われた、靴・バッグなどのものづくり、デザイン学校の卒業展示のレポートをお届け。
今回は、東京都立城東職業能力開発センター 台東分校 製くつ科、文化服装学院 シューズデザイン科・バッグデザイン科、専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ シューズ・バッグコース、杉野服飾大学ファッションプロダクトデザインコース、エスペランサ靴学院の5校をご紹介。
<東京都立城東職業能力開発センター 台東分校 製くつ科>
目をひいたのが家族の絆の表現。お母さまのためにつくった靴を作品として展示している方が複数いらっしゃいました。トレンドのカウボーイ・コアファッションもいち早くキャッチしています。チノパンツ、ジーンズなどボトムスとのコーディネートによるディスプレイも新しい提案でした。
同校は人気漫画作品「靴の向くまま」で紹介され、話題になっています。
<文化服装学院 シューズデザイン科・バッグデザイン科>
世界有数のファッションの専門学校らしい校風が反映され、今年度もコーディネートするための靴、バッグが数多く発表。人気のサンダルをブラッシュアップした作品など、ファッションを愛する気持ちがストレートに表現された作品がラインナップ。「装うことを楽しむ」というプリミティブな想いがあふれるハートフルな展示でした。
<専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ シューズ・バッグコース>
とにかく突き抜けている作品が多く、度肝を抜かれました。残念ながらレザー以外のマテリアルでしたが、手で履く靴や般若心経をモチーフにした作品などもありました。レザーを使用した作品では、ボトムスと一体化した靴や、シャーリングのような技法で連続性のある美しさなど、アート的なアプローチに驚きました。
また、AIの活用も進んでいて、シューズデザインのAI自動画像生成のプレゼンテーション、手仕事、デジタル、AIを融合させた次世代型ビスポークの提案なども素晴らしかったです。
<杉野服飾大学ファッションプロダクトデザインコース>
「着るバッグ」や、新しい機能の提案、ドイツホックをはじめとした金具使いに凝った作品が数多くありました。プレゼンテーションを拝見する機会をいただいたのですが、皆さん優秀! それぞれの想定ターゲット層は「モード感のあるクール系カジュアル」が中心で、なかには「ノームコア」をイメージする作品も。アフターコロナを体感するドレスアップ、個性派コーディネートからの揺り戻しで、早くも「ノームコア」を新鮮に感じているようです。新潮流「クワイエットラグジュアリー」は、若い世代だけに「ラグジュアリー」を本質的に共感しにくく、シンプル&クールなテイストとしてとらえているように感じ、そのアプローチも新鮮でした。
<エスペランサ靴学院>
2023年4月に入学して1年学んだ技術を詰め込んだ靴を展示するイベントを、大阪・難波 なんばマルイ 1Fで開催。来街者だけでなく、インバウンドの観光客の方々も多数来場し、とても好評だったそうです。SNS投稿をご覧になったジャパンレザーファンがなんと四国から駆けつけたそう。クリエイティブが引き寄せるパワーを改めて感じますね。
2024年度からはセグメント化を推進し、靴づくりとその周辺のカテゴリーをレクチャーするプログラムを創出。幅広い世代のビジネスパーソンが靴づくりを学び、リスキリングにトライできるのもうれしい。新しいスキルを身につけ、自らの可能性を広げてみたい方におすすめです。
「ジャパンレザーVOICE(#レザボイ)」、ぜひご視聴ください!
追記:7月7日
放送後記をこちらでも転載いたしました。
【メディア】「繊研新聞」
国際ファッション専門職大学 × 富田興業の産学連携のプロジェクト、「レッザレジリエンス」が「繊研新聞」(7月1日)で紹介されました。
国際ファッション専門職大学はキズやトラなどがあり、デットストックとなってしまっていた未利用レザーの再生をテーマに、産学連携の取り組みを2021年から始動。製品企画および販売へとつなげ、資源ロスの削減に貢献しています。
そのひとつ、猫用の爪とぎ「牛さんの爪サロン」が、国内最大の革製品コンテスト「ジャパンレザーアワード」の2022年度学生部門最優秀賞を受賞。小さくカットした同じサイズのレザーをボックスに敷き詰め、その表面が爪とぎとして使えます。こちらは、無縫製の作品。フレッシュなアイディアが高く評価されました。今後の展開も楽しみですね。
【イベント】「姫路 革の市」
毎月第一日曜日に行われる恒例イベント、「姫路 革の市」が7月7日(日)に開催されます。
国内有数の皮革産地・姫路のなかでもタンナー(皮革製造工場)が多く集積する高木地区を拠点とした直売市。「姫路で生み出された高品質な皮革を知っていただき、日本のものづくり文化の発展に寄与したい」との想いが込められ、地場産業である皮革を用いた革製品(鞄/靴/小物)を出品。天然皮革素材、副資材が豊富にそろい、DIY派ユーザーに人気を集めています。
【イベント】「Japan Creators' collection's(JCC)」
福島県郡山市 うすい百貨店で、本日7月3日(水)から人気イベント「Japan Creators' collection's(JCC)」がスタート。7月9日(火)まで行われます。
古き良き伝統技術を今に受け継ぎ昇華させ、秀逸な日本製のプロダクトを手がけているクリエーター集団がポップアップイベントを各地で開催。老舗メーカー 猪瀬、高梨、こらぼ、TORIHS、ide homme、ラ・ジョイアが参加。上質な鞄、財布、ベルトをはじめとした日本製革製品が紹介されます。
【公募】「LEON」11月号 広告出稿製品募集
エキゾチックレザー製品のPRを目的としてファッション雑誌「LEON」にタイアップ広告を出稿します。現在、この企画ページに掲載するエキゾチックレザー製品を募集中。なお、参加料・掲載料などは無料となっています。画像は昨年の掲載号です。
ご希望の場合はリンク先をご参照のうえ、お申込みください。
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プロフィール
鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター
東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。
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