欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2024年8月 の記事

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。

今回は、20年工房をやっている靴工房さんでも勉強する、大阪で行われたJIS革(レザー)-用語の制定・日本エコレザーの改訂に関する説明会に行ってきた・・・と各地に突撃取材。ものづくりの現場の変化するいまの状況を村木さんならではの視点で伝えています。ぜひ、ご覧ください。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。


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毎度です!「大阪商人のメリットって、お金の話をしても許されることだと思う」ムラキです。インタビューでも挨拶でも、平気で「儲かりまっか?」と平然と聞けることは強みですね。

さて今回は、
・20年工房やっている靴工房さんでも勉強する。勉強して儲かる、と思った?などの生々しい質問
・大阪で行われたJIS革(レザー)-用語の制定、日本エコレザーの改訂に関する説明会に行ってきた
などを紹介します。

今回の結論は、次のとおりとなります。
・大人になって勉強をすると、それだけ利益を出すことができる

年齢性別問わず、努力が報われると信じたいですね。

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京都で20年以上!靴工房「吉靴房」さんに話を聞いた「まだまだ勉強する」という意味


吉靴房、でキッカボウと読みます。


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吉靴房さんはオーダー・OEM・教室などを行っており、京都の地で20年以上工房を運営されています。

靴の型紙や理論を学ぶ古瀬シュースティリスタ研究会

大阪のフェニックスの3Fには2つの教室が存在しています。1つは「サンプル師が教える鞄教室」。


バッグ出身のサンプル師である中村さんが教えています。バッグや財布の型紙作りを教えており、実際に作ります。
で、他方が古瀬シュースティリスタ研究会というものです。


こちらの教室は、「靴を実際に作る」という方法を教えているわけではなく、「型紙をどう作るか」という型紙の作り方を教えたり、「その型紙を作るために、足の骨格や神経構造を学ばないといけない」という理論を教える教室となっています。

教室では、「革を切る」「ミシンで縫う」などの行為は一切ありません。
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靴と服の型紙作りはとても似ている

靴と服は基本型を元にして型紙をおこす、という意味ではとても似ている

靴と鞄やバッグ、は考え方が根本的に違いまして。
靴は足という3次元の物体を包み込むものである「靴」を、平面である革で作る、というものです。そのため、靴は木型という足の形をした原型から型紙を作り出します。

靴の型紙は靴をバラバラにしてもあまり意味がありません。以前聞いた話では、「靴はな、型紙パクられても同じものは作れない。でも、靴の木型と型紙がセットでパクられると同じものが作れる」というもの。靴を作る際には、「木型の上に甲革と呼ばれる靴の上部パーツを載せて、底革と呼ばれる底パーツを合体!最後に靴の木型を抜く」という考え方をします。木型が基本となるパーツなわけです。服もトルソーを本体としてそこから基本となる型紙を作り出します。 3次元である基本型を元として立体物を覆うものを平面で作る、という意味では靴と服は考え方がとても似ています。

靴が怖いのは包むもの=足の中には神経や骨がある

「悪い靴は人を殺す」と言われます。足の中には骨や神経が存在しています。これらを押さえ込んだり、神経を圧迫する靴を作ってしまうと、そのままその人の健康を損なうことになります。

以前古瀬氏と話していた際に、「サンダルって型紙作成は楽なんですか??紐とかだから楽じゃないですか?」と聞いたところ、「逆です。足には神経が存在しており、この部分を圧迫したらいけない、という部分が存在します。ですのでサンダル設計の際にはそこを圧迫しない、もしくは、かかる力が分散するように型紙を作るわけです。面積が少ないサンダルのほうが設計は難しいんですよ」とのことでした。

古瀬シュースティリスタ研究会で教えている「足と靴の相関理論セミナー」では、このような人体に関しても学んでいきます。
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吉靴房さんにインタビュー

このセミナー受けて良かった?という生々しい感想を聞く


先日セミナー全10回の8回目ほどが終わったところで、セミナーの感想を聞きました。

動画では吉靴房さんの半生も聞いた

下にインタビューの目次を載せておきますが、靴作りに限らず「食べていくためにはどうするか」「何を考えて作っているか」など、ものづくりで食べていきたい人にも参考になるかと思います。

0:41 どんなお仕事?
2:40 仕事遍歴 仕事遍歴 どういう仕事をしました?
4:35 個人でできて個人に売れて新しいものが生み出せそうなジャンルは靴だと思った
6:58 願書1週間遅かった!婦人靴メーカーに7年就職
8:40 仕上げ、製造企画や型紙作成や営業や鞄持ち
10:30 靴の面白さの理由は「難しかったから!」
12:30 独立したかったから全部の仕事を出来るようになりたかった
13:20 働いたメーカーさんには頭があがらないです
15:40 理論セミナー、どう?何を教わった?
17:20 このセミナーはどういうキャリアや性格の人が聞きに来たら意味があると思う?
18:40 そもそも足と靴の相関理論セミナーって何を教わりました?
20:50 このセミナー終盤ですが満足度は?費用や時間はどうだった?どういう授業方式?
22:55 授業は座学だけではなく手も動かして学ぶ
24:15 このセミナーで自分の仕事にどう役立ちそう?儲かりそう?
25:54 このセミナー受講するかどうか悩んでいる人への助言
29:10 吉靴房さん、どんな教室なの?
30:30 オーダー,OEM,教室でどれが儲かると思う?
31:10 OEMってやりがいある?楽しい?お金になる?
32:09 高いレベルに上がってはじめて見える「わからない技術」がある
35:40 違う視点を学べる。学べてよかったです

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20年くらい工房やっていたらもう勉強いらない、とか思わなかったの?

「いえいえ、そんなことないです。靴が面白かった最大の面白さは難しかったからですね。簡単にできることを面白い、と思えなかったんです。いろいろなものを分解して、逆算して作ってみました。服とか鞄とかも。でも靴だけはわからなかった!それにイラッとしたので靴で働こうと思いました」(吉靴房さん)

この靴技術を身に着けたら一生食っていけると思わなかった?

「思わなかったですね。やればやるほど疑問が出ます。剣道やっていたのでわかるんですが、高いレベルになると疑問が増えていきました。このセミナーで過去の自分の考えの答え合わせをしたり、過去の先人が発見した理論を学べました」(吉靴房さん)
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大阪で開催されたJIS革(レザー)-用語の制定、日本エコレザーの改訂に関する説明会に行ってきた


さて今度は、大阪で7月29日(月)に行われた「JIS革(レザー)-用語の制定、日本エコレザーの改訂に関する説明会」に行ってきました!



JISに関しては過去に取り上げたりしていますのでそちらを参照してもらいます。この説明会、オンラインでも開催されていたのですが、わざわざ行ったのは会場で質問するためです。
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リアルとオンライン両方あるなら、リアルイベントに行ったほうが良い

オンラインでも聞ける時代ですが、あえて会場に行きました。会場のほうが情報量が桁違いにあります。オンラインはどうしてもカメラの範囲内でしか見ることができませんが、リアルに見に行くと会場のカメラ外の部分が目に入ったり、どういう人が質問しているのか、を実際に見られます。なによりも、講演者自身の息吹や気力やこの点に力を入れているな、などが見ることができます。

コロナ禍の初期にあったオンライン飲み会が現在行われないのは、「画面越しから得られる情報量が少ない」からですね。

講演会に行ったなら質問をしないともったいない

人の質問も聞かないともったいない

講演会にいったら必ず質問をします。セミナーや講演の最中に疑問を感じますし、専門家に直接聞ける機会はとても貴重です。

また今回の質問者を見ていると、革のメーカーなどよりもアパレル(大手メーカー)の方も多かったです。(ムートンやベロアなどの質問が多かった) ライターさんもいましたね。実際講演終了後に受講者の方々と話をしましたが、販売員関係の人などもおられました。これだけの人が勉強に来ているんだな、と感心しました。

大人になって勉強する意味とは?

大人になってから勉強をする、というと「すごく偉い!」「なんで大人になってまで勉強せないかんねん」と言われます。逆です。

「大人になったら好きなことを勉強できる」「お金になることを勉強すれば、その分お金にすることができる」「嫌なことは勉強しなくてもいいが、勉強しないと損したり、得をしないことが増えてくる」

この勉強が、型紙技術の勉強だったり、足の構造を学ぶ理論の勉強だったり、JISを学ぶことで、お客に販売する時の説得力になります。

自分が勉強しなくても競合他社が勉強すれば自分が取り残され、売れなくなる=儲からなくなるわけです。勉強は自分のために行い、勉強すれば、その努力に応じたリターンがあるわけです。

マイナーなことでもきっちり勉強していたらそれが報われる時代

マイナーなことでも勉強や記録しており、それをきちんと公表していたら、同士や助けが入る時代になりました。

例えば、下の写真は、趣味で調べている刃形の歴史調べの一環で見てきた香川のてぶくろ資料館の刃型や裁断工具です。


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刃形の歴史はマイナーな調べものですが、これをやっていると結構いろいろな縁が広がり、それでビジネスにつながったりします。得をする・しない、ではなく、勉強し、行動し、公表していたら、そこから利益が得られる時代です。そういう意味では今はとてもおもしろい時代ですね。

ムラキの今後予定

さて、コロナ禍の前にあった秋のイベントが続き、地獄が始まります!

9月23日(月・祝) 愛知・名古屋「本日は革日和」

9月28日(土)・29日(日) 東京・渋谷 「ジャパンレザーアワード2024 応募作品展」革日和ぷち 出展予定

10月18日(金)~20日(土) 東京・浅草「浅草エーラウンド」

10月25日(金)・26日(土) 札幌 来年の革日和本開催前の種まきとしての「ぷち革日和」

11月8日(金)~10日(日) 大阪「O-ROUND」


カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

地域によって異なりますが、小学校の夏休みがあと10日ほどとなりましたね。夏休み期間中、各地でレザークラフト体験イベントが行われています。Z世代の次の世代といわれる「α(アルファ)世代(2010年~2024年生まれ)に、ジャパンレザー、本革の魅力を伝える貴重な機会です。自由研究や探求学習などで、「実は、革ってサステナブル」であることを理解していただき、革製品を選び、使うことの楽しさ、よろこびを見出していただけるとうれしいです。

なお、今週末、皮革産地でレザークラフト体験イベントを開催予定。3つ目のトピックでお知らせいたします。
今回もイベントやメディアのトピックなどをまとめました。参考にしていただけますように。


【レポート】「ジャパンレザーVOICE」

Web動画配信コンテンツ「ジャパンレザーVOICE(レザボイ)」、今年度4回目の収録を行いました。暦の上では立秋であるものの夏の出口が見えぬまま酷暑の日々が続きそうですが、レザーの季節 秋に向けた内容を企画しております。
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時代に寄り添い、エレガントな表現を受け継ぐシューズメーカーの取材と、革製品づくりが盛んなイースト東京の人気エリアの特集(ニューショップとリニューアルオープンしたショップをまとめました)の2本です。
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公開をどうぞお楽しみに。

今年度は配信スタイルをリニューアル。当連合会公式YouTubeチャンネル「JLIAtv」から発信。従来どおりのさまざまなトピックに加え、ジャパンレザーのものづくりにフォーカスし深堀りするコンテンツもご用意しております。



【イベント】「靴の魅力 靴を観る!読む!聴く!」

靴の街・浅草のイベント「靴の魅力 靴を観る!読む!聴く! ―シューカルチャーミュージアム」が、浅草文化観光センター 7F 展示スペース(東京・浅草 雷門前)で8月22日(木)からスタート。
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靴をテーマとした映画、音楽、文芸にスポットを当てた展示や、靴の街として知られる浅草の歴史、ユニークなエピソードもパネルガイドなどにより、靴の文化性や多様性、影響を改めてアピールします。


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期間中の土曜、8月24日(土)と31日(土)にはトークイベント「靴族会議」が行われます。

時代のターニングポイント=靴産業(靴製作者)にとってはパラダイムシフト必至の今後、靴の世界に何が起こり、よりよく〝靴に生きる〟には何をどうするべきか? 来年は昭和100年・戦後80年・靴産業155年の節目の年。新しい時代・市場への変化が進み、従来とは異なる対応が求められています。その新しい波に向かって突き進んでいるフロントランナーを囲みお話を聞き、参加者と交流するトークセッション。靴を夢見る人のミライを拓くミーティングとなります。

パート1:「わたしとくつのものがたり――靴の歴史・文化・魅力について」
8月24日(土) 14:00~16:00
市場激変の令和に、従来にないアプローチで靴関連の仕事を行う若者たちの活動ぶりを聞き、靴の魅力と私の生き方を再確認。合言葉は"やっぱり靴が好き"

パート2:「どうする、どうなる、靴ミライ――靴産業・ビジネスの可能性について」
8月31日(土) 14:00~16:00
産業危機の今、業界をリードする人や異分野の人の話を聞き、ビジネスの展望や靴の新たな価値の創造について考える2時間。伝統は革新によって守られる!
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なお、写真は昨年の開催時に撮影させていただきました。


【イベント】レザークラフト体験

皮革産地、埼玉県草加市のものづくりの歴史や魅力を紹介する草加市文化会館伝統産業展示室ぱりっせが、「夏休みにも! コドモもオトナも楽しめる レザークラフト体験!」を8月24日(土)に開催。多彩な動物モチーフで自分だけのオリジナル作品を仕上げることができますよ。



【イベント】「Stage-1987-」

皮革産地 埼玉県草加市のものづくり集団、そうか革職人会に所属する腕利きファクトリーのオリジナルブランド「Stage-1987-」が、8月22日(木) ~ 9月9日(月)、草加マルイ 1F カレンダリウムでポップアップイベントを行います。

高品質のレザーを使用した、少量生産によるカラー限定アイテム、数量限定のバッグ・財布・革小物を多数展開。

イベント期間中、カラーオーダー受注やL字財布の「無料刻印サービス」の予約販売も行います。
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東日本バッグ工業組合 組合員有志による人気イベント、「TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」にも定期的に参加。注目のバッグチャームなどもバリエーション豊富で好評です。



【イベント】高松三越「日本革市」
 
一般社団法人日本タンナーズ協会が主催する人気イベント、「日本革市」の2024年秋冬シーズン第1弾が8月28日(水)~9月2日(月)、高松三越 新館5F 催物会場で行われます。全国各地の革製品メーカーが本革の製品を展示販売。四国では取り扱いのない製品も多数登場します。



【メディア】「繊研新聞」

8月6日(火)、「繊研新聞」の人気インタビュー企画《業界団体トップに聞く》に、一般社団法人日本バッグ協会の宮昌弘会長が登場。

宮会長は7月に会長に就任。財布をはじめとする革製品製造のミヤ・レザークラフトの社長を務めています。「サイフの日」のプロモーションや、日本かばん協会と連携して注力する技術認定事業など、バッグ・財布業界の取り組みを紹介。ウェブ版では有料会員向け記事となっていますので、ご注意ください。



【イベント】「フェニックスナイト」

大阪の人気ショップ「レザークラフトフェニックス」の恒例企画、「Phoenix night(フェニックスナイト)」が8月30日(金)に行われます。

月に一度の延長営業日をイベント化。レザークラフトに関する相談や質問などもしやすく、普段は来店しにくい方も仕事帰りに立ち寄れると好評です。酷暑が続くなかでも若干日没後涼しく感じるようになりましたので、暑くて外出が億劫な方にもおすすめしたいですね。

当ブログ月イチ連載でお馴染みの村木るいさんが登壇する、初心者さん向けセミナー(無料)も人気です。今回は「接着剤の話」をテーマにレクチャー。「革で使う接着剤はどういう種類があるのか?」「どういう塗り方?どういう工具を使うのか?」「万能な接着剤は存在しない」「接着の原理と目標地点をどこに定めるのか」「下地処理の考え方」「接着剤が効力を発揮する最適な状況を用意する」などなど、知りたかったことをわかりやすく丁寧に解説してくれます。

少人数制なので、参加者のペースに合わせてくれるのも人気の理由です。「途中からわからなくてついていけなかった」という後悔ゼロ。どしどし質問して有意義な時間にしてください。
なお、セミナーは要予約。エントリーがない場合には行われない可能性がありますので、必ず予約してください。


カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

先日からの円高と株価の乱高下・・・あまりにも突然で言葉になりませんね。急激な円高の進行はどう着地するのでしょうか。原皮や資材の輸入にいい影響があることを祈るばかりです。

今回もイベントやYouTubeのトピックなどをまとめました。参考にしていただけますように。


【YouTube】「ジャパンレザーVOICE」

当連合会公式YouTubeチャンネル「JLIAtv」でお馴染みの「ジャパンレザーVOICE(#レザボイ)」が2024年度もスタート。7月26日(金)、最新動画が公開されました。
今年度より、放送後記「ジャパンレザーVOICEダイアリー」が当ブログに移行。コンパクトに読みやすくまとめます。

 新企画「ジャパンレザー・イノベーション ―日本製革製品の進化を探る―」

今回の動画は、2024年度 新企画「ジャパンレザー・イノベーション ―日本製革製品の進化を探る―」。ジャパンレザーのメーカー、ファクトリーに取材ご協力いただき、その企業・事業者のものづくりの歴史をじっくり掘り下げ、オリジナルブランドの代表的な定番アイテムやカテゴリーの進化をご紹介。
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老舗鞄メーカー 株式会社猪瀬に取材
会長の猪瀬昇一さんが令和2年春の叙勲において、旭日小綬章を受章

初回は、老舗鞄メーカー株式会社猪瀬です。タイムアンドエフォート公式サイト 革鞄特集の際のインタビュー企画でもご紹介しております。



会長の猪瀬昇一さんが令和2年春の叙勲において、旭日小綬章を受章されました。平成19年10月から平成24年5月までの長きに渡り、日本鞄協会理事長を務められ、また鞄職人の育成や日本鞄ハンドバッグ協会設立など、さまざまな事業を通じて、業界の発展に尽力した功績を評価されての受章となりました。
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技術面で大変優れている猪瀬さん、鞄づくりに関しては業界でも歴史が長く、技術認定一級の職人さんも在籍。最近では若い職人がや、女性の職人さんが増え、会社全体が若返っています。

人材獲得・人材育成に欠かせないオリジナルブランド

オリジナルブランドを 2004 年にスタートしたオリジナルブランド「フラソリティ」を立ち上げた理由は、OEMだけでなく、「自分たちがつくりたいものをつくろう」いう想いと、「若手の職人さんに入社してほしい」という願いから。専門学校の入学希望者との面談などで、「つくりたいものがつくれるか」を重視する学生が多くおられたそうです。ものづくりが若い世代の希望になっていることがとてもうれしいですね。

現在では、メンズの鞄、財布、革小物を中心にものづくりをなさっていますが、ジェンダーレスの流れもあり、女性ユーザーも増加中。イベントなどで、製品の紹介はもちろん、お手入れの方法もしっかりとお伝えすることで長く愛用・愛着してくださるファンの方が広がっているとのことです。

鞄とバッグのものづくりの違いを意識したことがあるでしょうか? 

普段何気なく使っている鞄とハンドバッグ。その違いを代表取締役 猪瀬繁晴さんにお伺いしたところ、鞄とハンドバッグっていうのはもちろん両方とも入れ物であることに違いはないですが、大きな違いというのはその用途。

鞄がツールという役割を重視するってことに対して、ハンドバッグは特に今女性向けということもありますが、その時々のトレンドを意識したファッション性を重視したアイテム、という用途・役割で区別しているそうです。

鞄とハンドバッグの違いをデザインやクオリティでご理解いただき、使い分けをなさっている女性ユーザーが着実に増えています。手にとるもの、お買い上げのアイテムなどなど店頭の取材をさせていただいているときにも実感します。日本国内で受け継がれた職人の技術、クオリティに対して、今後ますますご支持が広がることを期待しております。

顧客へのあたたかな想いが起点となった、大胆なイノベーション

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また、動画内では、代表的なアイテムをして、リュックを2点ご紹介。定番アイテムとしてロングセラーを記録するコーカサスリュックは昆虫のコーカサスカブトムシをデザインモチーフにした流麗なフォルムが特徴。顧客のリクエストに応え、裏地のカラーをオレンジからグレーに変更するなど、使う人の気持ちに寄り添っているのも素敵です。

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オイルミーリングPCリュックは、ノートPC、モバイルデバイスの発達やコロナ禍を経て、リュックのデザインも進化させたモデル。カジュアルダウンしたオフィススタイルに大人の品格をプラスするような佇まい、華奢で身長が低い女性も身体とのバランスがとりやすいすっきりしたデザイン、通勤電車のなかで迷惑にならないよう手持ちができるハンドルなどなど・・・令和時代にレザーリュックにも求められる要素を加え、ブラッシュアップされました。

多様化するニーズをキャッチし顧客に向き合っているからこその大胆な進化。使うひとへのあたたかな想いが起点となったイノベーションに感激しました。

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また、動画内では財布もご紹介しております。ぜひ、ご視聴ください。



【イベント】「tlgfc」

人気イベント「TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION(tlgfc)」が新宿タカシマヤ2F ハンドバッグ 特設会場で開催中です。
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8月20日(火)までの期間、前半後半で会場が変わります。腕利きメーカーによる上質なバッグ、財布、小物を展開。8月10日(土)~13日(火)はレザークラフト体験ワークショップも。

クロコダイル、パイソン、リザード、シャークなど多彩なエキゾチックレザー製品が登場します。ぜひ、お出かけください。



【イベント】「靴磨き選手権2024 1st Round」

2023年から一般社団法人日本皮革製品メンテナンス協会が主催する靴磨き選手権。2018年にスタートし"靴磨き文化の発信と発展"を合言葉に行う大会です。8月17日・18日、福岡県福岡市博多の岩田屋本店 本館 7F 大催事場で「靴磨き選手権大会2024」1st Roundを開催。全国から勝ち上がった総勢32名の猛者達が、Final Round進出をかけて競います。

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昨年の開催時には皮革・革製品などのサステナビリティを発信していくプロジェクト、「Thinking Leather Action/シンキングレザーアクション(TLA)」が同選手権とコラボーレション。ご好評いただき、今年度も継続となります。

靴磨き選手権の選手名鑑に「JIS K 6541:2024 革(レザー)-用語」の制定をお知らせする広告を掲載しました。

また、最も会場を沸かせた出場者又は最もサステナブルな磨きをされていた出場者へ、「実は、革ってサステナブル賞」を贈呈します。
(靴に使われる革は食肉の副産物であることから、お肉のカタログギフト)

各会場では、TLAポスターが掲出され、リーフレットが配布されます。

なお、今後の予定は以下の通りです。

1st Round
東京・代官山 T-SITE GARDEN GALLERY
10月12(日)(土)1回戦
10月13日(日)2回戦

Final Round
大阪・阪急うめだ本店 うめだホール
11月9日(土) 準決勝
11月10日(日) 決勝戦

北海道大会
北海道・大丸札幌店 5階 特設会場
9月14日(土)




【イベント】村瀬鞄行

上質なランドセルに信頼が寄せられる鞄メーカーの株式会社村瀬鞄行の夏休みイベント、ランドセルについて学べる自由研究ツアーを同社名古屋本店で8月3日(土)・4日(日)開催し好評。
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続いて、8月17日(土)・18日(日)にも追加開催(予約制/参加費500円)されることが発表されました。参加者自身で組み立てるキーホルダーや、自宅で復習できるテキストもプレゼント。当日はツアー以外にも、革小物を作るワークショップ(予約不要)やサンプル市(予約不要)も行われます。

くわしくは、下のリンク先をご覧ください。


【YouTube】「leatherstudioCC」

当ブログ月イチ連載でお馴染みの村木さんが手がけるYouTubeチャンネル、「leatherstudioCC」の最新動画が公開されました。今回は「ニッピ機械のスライスミニ! 1m四方で設置可能で従来品の半額のすごいバンドマシン探訪」です。

なぜ小型化できたのか? こういう工房には向いている! 金額から助成金の話まで幅広く伝えてくれます。ぜひ、ご視聴ください。



【イベント】「プレレザークラフトワークショップ」

大阪の人気ショップ「レザークラフトフェニックス」(大阪・難波)が8月10日(金)、「プレレザークラフトワークショップ」を開催。「レザークラフトって面白そうだな。ちょっとやってみたいな」「でも材料とか揃える前に一度どんなものか試してみたいな」という方に向けたワークショップになっているそうです。
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ここ数年の物価上昇の煽りを受けて、レザークラフトの材料や工具も軒並み値上がり。初心者向けの道具も同様のため、「最初に道具を揃えるとなると結構な出費になってしまう」という新規ユーザーの悩みをレスキューすべく「つくるアイテムよりも体験を重視したワークショップ」が立ち上げられました。

今回はカードケースづくり(所要時間は2~3時間。個人差があります)。参加費2,500円。少人数制でじっくりレクチャーしてもらえます。開催場所は、レザークラフトフェニックス 教室スペース (大阪市浪速区敷津東1-4-17)です。刃物などを扱うため参加は小学校高学年の方以上、かつ日本語でのコミュニケーションが可能な方に限ります。体験を目的としておりますので、革の色や種類は選べません。ご注意ください。

くわしくは、下のリンク先をご覧ください。

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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