欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2024年8月 7日 の記事

カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

先日からの円高と株価の乱高下・・・あまりにも突然で言葉になりませんね。急激な円高の進行はどう着地するのでしょうか。原皮や資材の輸入にいい影響があることを祈るばかりです。

今回もイベントやYouTubeのトピックなどをまとめました。参考にしていただけますように。


【YouTube】「ジャパンレザーVOICE」

当連合会公式YouTubeチャンネル「JLIAtv」でお馴染みの「ジャパンレザーVOICE(#レザボイ)」が2024年度もスタート。7月26日(金)、最新動画が公開されました。
今年度より、放送後記「ジャパンレザーVOICEダイアリー」が当ブログに移行。コンパクトに読みやすくまとめます。

 新企画「ジャパンレザー・イノベーション ―日本製革製品の進化を探る―」

今回の動画は、2024年度 新企画「ジャパンレザー・イノベーション ―日本製革製品の進化を探る―」。ジャパンレザーのメーカー、ファクトリーに取材ご協力いただき、その企業・事業者のものづくりの歴史をじっくり掘り下げ、オリジナルブランドの代表的な定番アイテムやカテゴリーの進化をご紹介。
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老舗鞄メーカー 株式会社猪瀬に取材
会長の猪瀬昇一さんが令和2年春の叙勲において、旭日小綬章を受章

初回は、老舗鞄メーカー株式会社猪瀬です。タイムアンドエフォート公式サイト 革鞄特集の際のインタビュー企画でもご紹介しております。



会長の猪瀬昇一さんが令和2年春の叙勲において、旭日小綬章を受章されました。平成19年10月から平成24年5月までの長きに渡り、日本鞄協会理事長を務められ、また鞄職人の育成や日本鞄ハンドバッグ協会設立など、さまざまな事業を通じて、業界の発展に尽力した功績を評価されての受章となりました。
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技術面で大変優れている猪瀬さん、鞄づくりに関しては業界でも歴史が長く、技術認定一級の職人さんも在籍。最近では若い職人がや、女性の職人さんが増え、会社全体が若返っています。

人材獲得・人材育成に欠かせないオリジナルブランド

オリジナルブランドを 2004 年にスタートしたオリジナルブランド「フラソリティ」を立ち上げた理由は、OEMだけでなく、「自分たちがつくりたいものをつくろう」いう想いと、「若手の職人さんに入社してほしい」という願いから。専門学校の入学希望者との面談などで、「つくりたいものがつくれるか」を重視する学生が多くおられたそうです。ものづくりが若い世代の希望になっていることがとてもうれしいですね。

現在では、メンズの鞄、財布、革小物を中心にものづくりをなさっていますが、ジェンダーレスの流れもあり、女性ユーザーも増加中。イベントなどで、製品の紹介はもちろん、お手入れの方法もしっかりとお伝えすることで長く愛用・愛着してくださるファンの方が広がっているとのことです。

鞄とバッグのものづくりの違いを意識したことがあるでしょうか? 

普段何気なく使っている鞄とハンドバッグ。その違いを代表取締役 猪瀬繁晴さんにお伺いしたところ、鞄とハンドバッグっていうのはもちろん両方とも入れ物であることに違いはないですが、大きな違いというのはその用途。

鞄がツールという役割を重視するってことに対して、ハンドバッグは特に今女性向けということもありますが、その時々のトレンドを意識したファッション性を重視したアイテム、という用途・役割で区別しているそうです。

鞄とハンドバッグの違いをデザインやクオリティでご理解いただき、使い分けをなさっている女性ユーザーが着実に増えています。手にとるもの、お買い上げのアイテムなどなど店頭の取材をさせていただいているときにも実感します。日本国内で受け継がれた職人の技術、クオリティに対して、今後ますますご支持が広がることを期待しております。

顧客へのあたたかな想いが起点となった、大胆なイノベーション

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また、動画内では、代表的なアイテムをして、リュックを2点ご紹介。定番アイテムとしてロングセラーを記録するコーカサスリュックは昆虫のコーカサスカブトムシをデザインモチーフにした流麗なフォルムが特徴。顧客のリクエストに応え、裏地のカラーをオレンジからグレーに変更するなど、使う人の気持ちに寄り添っているのも素敵です。

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オイルミーリングPCリュックは、ノートPC、モバイルデバイスの発達やコロナ禍を経て、リュックのデザインも進化させたモデル。カジュアルダウンしたオフィススタイルに大人の品格をプラスするような佇まい、華奢で身長が低い女性も身体とのバランスがとりやすいすっきりしたデザイン、通勤電車のなかで迷惑にならないよう手持ちができるハンドルなどなど・・・令和時代にレザーリュックにも求められる要素を加え、ブラッシュアップされました。

多様化するニーズをキャッチし顧客に向き合っているからこその大胆な進化。使うひとへのあたたかな想いが起点となったイノベーションに感激しました。

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また、動画内では財布もご紹介しております。ぜひ、ご視聴ください。



【イベント】「tlgfc」

人気イベント「TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION(tlgfc)」が新宿タカシマヤ2F ハンドバッグ 特設会場で開催中です。
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8月20日(火)までの期間、前半後半で会場が変わります。腕利きメーカーによる上質なバッグ、財布、小物を展開。8月10日(土)~13日(火)はレザークラフト体験ワークショップも。

クロコダイル、パイソン、リザード、シャークなど多彩なエキゾチックレザー製品が登場します。ぜひ、お出かけください。



【イベント】「靴磨き選手権2024 1st Round」

2023年から一般社団法人日本皮革製品メンテナンス協会が主催する靴磨き選手権。2018年にスタートし"靴磨き文化の発信と発展"を合言葉に行う大会です。8月17日・18日、福岡県福岡市博多の岩田屋本店 本館 7F 大催事場で「靴磨き選手権大会2024」1st Roundを開催。全国から勝ち上がった総勢32名の猛者達が、Final Round進出をかけて競います。

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昨年の開催時には皮革・革製品などのサステナビリティを発信していくプロジェクト、「Thinking Leather Action/シンキングレザーアクション(TLA)」が同選手権とコラボーレション。ご好評いただき、今年度も継続となります。

靴磨き選手権の選手名鑑に「JIS K 6541:2024 革(レザー)-用語」の制定をお知らせする広告を掲載しました。

また、最も会場を沸かせた出場者又は最もサステナブルな磨きをされていた出場者へ、「実は、革ってサステナブル賞」を贈呈します。
(靴に使われる革は食肉の副産物であることから、お肉のカタログギフト)

各会場では、TLAポスターが掲出され、リーフレットが配布されます。

なお、今後の予定は以下の通りです。

1st Round
東京・代官山 T-SITE GARDEN GALLERY
10月12(日)(土)1回戦
10月13日(日)2回戦

Final Round
大阪・阪急うめだ本店 うめだホール
11月9日(土) 準決勝
11月10日(日) 決勝戦

北海道大会
北海道・大丸札幌店 5階 特設会場
9月14日(土)




【イベント】村瀬鞄行

上質なランドセルに信頼が寄せられる鞄メーカーの株式会社村瀬鞄行の夏休みイベント、ランドセルについて学べる自由研究ツアーを同社名古屋本店で8月3日(土)・4日(日)開催し好評。
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続いて、8月17日(土)・18日(日)にも追加開催(予約制/参加費500円)されることが発表されました。参加者自身で組み立てるキーホルダーや、自宅で復習できるテキストもプレゼント。当日はツアー以外にも、革小物を作るワークショップ(予約不要)やサンプル市(予約不要)も行われます。

くわしくは、下のリンク先をご覧ください。


【YouTube】「leatherstudioCC」

当ブログ月イチ連載でお馴染みの村木さんが手がけるYouTubeチャンネル、「leatherstudioCC」の最新動画が公開されました。今回は「ニッピ機械のスライスミニ! 1m四方で設置可能で従来品の半額のすごいバンドマシン探訪」です。

なぜ小型化できたのか? こういう工房には向いている! 金額から助成金の話まで幅広く伝えてくれます。ぜひ、ご視聴ください。



【イベント】「プレレザークラフトワークショップ」

大阪の人気ショップ「レザークラフトフェニックス」(大阪・難波)が8月10日(金)、「プレレザークラフトワークショップ」を開催。「レザークラフトって面白そうだな。ちょっとやってみたいな」「でも材料とか揃える前に一度どんなものか試してみたいな」という方に向けたワークショップになっているそうです。
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ここ数年の物価上昇の煽りを受けて、レザークラフトの材料や工具も軒並み値上がり。初心者向けの道具も同様のため、「最初に道具を揃えるとなると結構な出費になってしまう」という新規ユーザーの悩みをレスキューすべく「つくるアイテムよりも体験を重視したワークショップ」が立ち上げられました。

今回はカードケースづくり(所要時間は2~3時間。個人差があります)。参加費2,500円。少人数制でじっくりレクチャーしてもらえます。開催場所は、レザークラフトフェニックス 教室スペース (大阪市浪速区敷津東1-4-17)です。刃物などを扱うため参加は小学校高学年の方以上、かつ日本語でのコミュニケーションが可能な方に限ります。体験を目的としておりますので、革の色や種類は選べません。ご注意ください。

くわしくは、下のリンク先をご覧ください。

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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