欧米ブランドに「負けていないぞ!」

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合同展示会「rooms(ルームス) 32」が、
国立代々木競技場第一体育館で2月17日(水)から3日間行われました。

国内外のファッション&カルチャーをリードする、
「rooms」でしか見ることができない演出、
「rooms」でしか出会うことができないブランド、
クリエイター、アイテムが盛りだくさんで毎回楽しみにしています。

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出展ブランド約500、来場者2万人と世界でも有数の展示会、
「rooms」に参加したジャパンレザー関連ブランドからピックアップし、
その一部をレポート。

第一弾として、注目のカテゴリー、<財布>をご紹介します。




アート感覚あふれるポップなテイストが特徴的な<carmine(カーマイン)>。

「Enjoy Accessory!」をコンセプトに展開しています。

アクセサリーを中心に革製品を数多く手がけ、
ニューヨークのミュージアムショップで取り扱いがスタートするなど

海外でも高く評価されています。当日は女子中学生が見学していましたよ。

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レザー、バッグ、小物の生産のほとんどはイースト東京。

加工技術に優れたつくり手とのコラボレーションにより、
グラフィカルなパターンでカラフルなコレクションを発表。


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<森の切り株>をモチーフにした新作が好評でした。

木目調というだけではなく、
樹皮の表面感、凹凸感を再現しているところがいいですね。




人気ブランド<SAN HIDEAKI MIHARA(サン ヒデアキ ミハラ)>の
新作財布は、星を散りばめたようなデザイン。エキゾチックレザーを配しています。

上質な素材をカジュアルに落とし込むことで新たな表情に。

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エキゾチックレザーは商品づくりのプロセスで生じてしまった端革を

ムダにすることなく利活用。

ラグジュアリーでありながらも、買いやすいプライスを実現しました。




伝統工芸・印伝にフォーカスした<YASHIMA(ヤシマ)>。

新旧の技術を組合せ、これまでになかったプロダクトを開発。

モノグラム調のパターンへモダナイズし、
モード感あふれる財布、小物へと昇華しています。

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漆で装飾する技法、印伝には鹿革を使用。

中国人にとって鹿は金運アップの象徴とされているそうです。

中国語で<鹿>は<ルー>と発音され、
給料を意味する<禄>と発音が同じなのだとか。

日本らしいプロダクトとして中華圏のユーザーへ提案したいものですね。




自転車マニアのつくり手による自転車を愛するすべてのひとに向けた
<Decibell BY SATOH SHOTEN(デシベル バイ サトウショウテン)では、
サドル、サドルバッグ、U字ロックなど、
さまざまな関連レザーグッズをリリースするほか、財布もラインナップ。

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自転車柄のプリントレザーを使用するなど、遊び心いっぱい。

イースト東京・墨田エリアで1956年に創業された
財布メーカーのプライベートブランドだけに、本格的な仕上がりです。


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地場産業である、ピッグスキンを使用したアイテムもそろいます。

「2020年に開催される東京オリンピックに向け、新たなおみやげをつくりたい。
メイドイン東京、メイドインイースト東京の革製品をアピールすべく準備しています」
と、
代表 内田潤さん。意欲的な取り組みに注目が集まります。




財布を本格的に始動した<comma(カンマ)>。

女性デザイナーが立ち上げた新進バッグブランドらしく、リアリティを追求。

「ざくざくといろいろなものを入れたい」というニーズに
対応した大きめサイズが目をひきます。

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預金通帳はもちろん、パスポート、母子手帳などもすっぽり収納可能。

ストラップはありませんが、このところ、ヒット中の財布ポーチや
クラッチバッグに近い感覚で使えそう。シボ感がユニークなレザーを使用。

異なるニュアンスが響き合うミックス感がいいですね。


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同じアイテムの素材違いには、アクセントとしてオリジナルのパーツをプラス。

雰囲気がかなり変わりますね。シンプルななかにも、

さり気なく個性を表現されて。

バイヤーやジャーナリストからも高評価でした。




財布といえば、ライセンスブランドの画一的な商品ばかりでしたが、
独自のスタンスを反映したアイテムが次々と発表され、
バリエーションも多様化。

ライフスタイルのキーアイテムとして存在感を高め、売れ行きも好調です。


ファッショントレンドがこれまでのように機能せず、
定番アイテムに支持が広がるなか、
<ファッション>から<エモーション>へと移行する
ユーザーのニーズを
象徴しているようですよね。


風水の影響などで<縁起もの>としての認知度がアップし、
買い替えサイクルも年々短くなっているよう。

気分のリフレッシュや運気をリセットすべく、
一年に一度以上、新調するかたも増えています。


年始から4月くらいまでがハイシーズン。

春に取り換える財布は
<春財布=張る(お金がたくさん入ってくる)財布>として
おなじみになりました。

「3月12日は、サイフの日」と制定され、キャンペーンも行われています。


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また、<SAN HIDEAKI MIHARA>がプロデュースするバッグ職人育成学校

<アトリエフォルマーレバッグクラフトマスタースクール>では、

この春、4月より革小物コースがスタート。

革小物の職人が不足する現状を危惧し、立ち上げたそうです。

同スクールは安倍首相夫人が学校見学に来訪し話題になっています。

つくり手を目指すかたにはおすすめですよ。


商品開発だけでなく、人材育成も進む財布、革小物カテゴリー。

今後、さらに盛り上がっていきそうですね。




レポートは次回に続きます。




■ 参考URL ■


 rooms

 <http://www.roomsroom.com/>


カテゴリー: トレンド 国内革事情

 

前回に続き、第93回「東京レザーフェア」をご紹介します。


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TLFが提案する16-17A/Wの傾向をまとめ、素材を編集し、
<トレンドラボラトリー>で展示されました。


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テーマは「明日の光彩」、「穏やかな日々」、「感嘆符」。

それぞれのテーマから自然な色調の革らしい素材感、装飾性、アリニンの透明感、
アブストラクトなパターン、光沢感といったファクターが浮上しています。


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シンプルかつニュートラルなブラウンがフィーチャーされました。

ブラウンはオフブラックでありながら、
定番色に陥ることのないようにその彩度を充分に高めています。


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さらに、ブルー~グリーンの中性色、レッド~ピンクの暖色もキーに。

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バランス良く明暗の対比によって、豊かな表情と奥行きをつくりだします。


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各社ブースでも、レザーの本質を改めて訴求するような、
ブラウン系が多くみられました。こちらは富田興業のブースです。

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クリエイティブディレクター 藤田さん(写真左)もいち早く
ニュートラルなブラウンのアウターでコーディネート。

ファッションの潮流を自ら発信なさっています。



日本の靴づくりのポテンシャルを伝えるため、
<Nippon Value>が今回もブース出展。

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メードインジャパンの革靴業界でつくる団体が技術力をアピール。


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パイロットシューズは、墨田区のタンナーのクロコダイルを使用し試作。

鮮やかな色合い、素材感をシンプルなデザインで引き出して。

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熟練の職人の美意識が生かされ、履きやすくなるような工夫が盛り込まれています。



皮革だけでなく、ケア製品なども展示。

こちらは老舗メーカー、コロンブス社のブースです。

天然皮革(ツヤ革・起毛革)を使用した
スニーカーをクリーニングするシャンプーが好評でした。

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皮革を硬くせず、色落ちしにくい皮革用柔軟剤を配合した弱酸性タイプです。

防水・撥水スプレーもラインナップ。

スニーカーブームが定着するなか、使い捨てではなく、お手入れをして
長くキレイに使う提案をしています。


こちらのパンプス用インソールも注目ですね。

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ピッタリなはずの靴が、歩くと痛くなってしまう・・・

原因は、靴の内底と足裏形状の不一致。

このソールを装着することによって足と靴とを一体化。靴が足に吸いつくように。

歩行時の体重負荷に合わせて変化し足を支えます。

その結果、靴と足裏の不一致がアジャストされ
痛みが軽減されるそうですよ。


ビジネスパーソンはもちろん、就活がスタートする女子学生にもおすすめ。

慣れないパンプスをたくさん履き、

たくさん歩く時期を乗り切っていただき、この機会に

パンプスを好きになってほしいものですね。

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恒例となっている、ワークショップは今回も盛況でした。


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参加型のアプローチは他のブースでも。

一般社団法人 日本タンナーズ協会ではレザーのサンプルを展示。

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加工方法やなめしなどで分類された革を実際に触って、
その持ち味、魅力を知ることができます。

流通業界のかた、ユーザー、
学生が絶えず立ち寄り、かわるがわる体験していました。



また、各社の得意ワザを生かしてつくり上げた
渾身の一点を<トレンドラボラトリー>で展示する<極めのいち素材>では、
来場者による人気投票を実施。上位3点が発表されました。


極めのいち素材<http://tlf.jp/news/2445.php>


 フジトウ商事[撥水ヌバック]

 松岡商店[HORSE NUME NATURAL]

 墨田革漉工業<東京製革業産地進行協議会>[PAX ステップ13 KCO]


本来の持ち味を生かした革、
機能性を付加した革、
繊細かつ先進的な加工技術を生かした革...と、それぞれ、
しっかりとトレンドの傾向が反映されていますね。


マーケットが求めるニーズに読み、
新たなチャレンジに取り組み続けるジャパンレザーの進化が止まりません。



次回「東京レザーフェア」の会期は、
2016年6月16日(木)~17日(金)に決定。どうぞ、お楽しみに。



■ 参考URL ■

 東京レザーフェア <http://tlf.jp/>


カテゴリー: トレンド 国内革事情

 

前回に続き、繊維総合見本市
「JFW JAPAN CREATION(ジャパン・クリエーション) 2016」の
ロビーギャラリーに新設された
レザークリエーションのようすをご紹介します。



2年ぶりに復活したファッションショーのほか、
東京ピッグスキンブースでは、早くも
2016-17 AWシーズンに向けたトレンドが発表されました。


メードイントーキョーの
ピッグスキンならでは、といえる特長、
<精緻な製革技術>、<高度な表面加工技術>を
生かし、<革の普遍性を目指した>新作がローンチ。


その傾向は、

シンプル : 革のベーシックな要素を際立てる
精緻な素材開発技術 : 加工度を極める
新しい機能 : 機能性で目指す普遍性
新しいカテゴリー : スポーティ素材の開発


そして、3つのテーマに分け展示されました。


テーマ 1 : CONCISE

革の風合いをシンプルに生かし、
革のもつ普遍性を探求、ピッグスキンらしさの強調、
ブラウンの表現力をフィーチャー。

カラーは色彩感を高めたブラウン~オレンジや
シンプルなオフブラックに注目。

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テーマ 2 : WEVING

立体感で素材感をクリエーション。

独自の加工技術による凹凸感、3D効果をさらに高めて。

トリコロール、オフホワイト&ニュートラル、
オフブラックなどのカラーが中心。

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テーマ 3 : GLYPH

視覚効果で革に新しい表情をプラスしています。

ブラック&ホワイト、
スポーティなライトカラーが中心。

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こちらはデジタルスネーク。

カモフラージュ柄をスネーク調にアレンジ。

モノトーンでシックに仕上げて。

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ほかにも、新たな可能性を拡げるピッグスキンの
多様性に目を奪われました。



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東京都・東京皮革製品展示会実行委員会が主催する
「TOKYO LEATHER & GOODS EXHIBITION」
ブースでは、最新の製品を紹介。


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靴内環境歩行改善協同組合、全日本爬虫類皮革産業協同組合、
東京毛皮商工業協同組合、東京服装ベルト工業協同組合、
東京洋装雑貨工業協同組合、東都製靴工業協同組合、
日本ソフトレザー事業協同組合、
東日本鞄工業組合、東日本ハンドバッグ工業組合
以上の9団体(50音順)が参加しました。


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「東京の職人たちの、革へのこよなき愛着と探求が、
 常にあらたなクリエーションへと導きます。

 革だけがもつ豊かな表情、
 使い込むほどに持ち主の個性を表現するやさしい素材感、
 日本の斬新できめこまかいデザイン感性、
 職人の丹念な縫製・加工・装飾・仕上げ技術・・・

 すべてが<東京レザープロダクツ>の魅力です。

 伝統の力に加えて、たゆみなく進化を続けることで生まれた
 高い付加価値により、国際的な見地からも高い評価を受けている
 <東京皮革産業>の<現在>をシンボライズする
 多彩な旬の製品を提案します」と、
東京皮革製品展示会実行委員会 委員長 金澤守利さん。


東京発オリジナルレザー製品の進化、加速していますね。



兵庫県皮革産業協同組合連合会が、
恒例のブース出展。


兵庫のタンナー=レザーコンセルジェ(R)が
<環境にやさしい
兵庫の天然皮革(TM)>をコンセプトに展示しました。

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「ニューレザーコンテスト」入賞作品、製品を一堂に紹介。

経済産業省製造産業局長賞、
JES日本エコレザー賞を受賞作は坂本商店によるもの。

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「2014香港APLFアワードMM&T展(素材展)」にて日本人初の
ベストニューレザー部門グランプリも受賞。

日本製革製品のコンペティションとして最大規模を誇る
「Japan Leather Award 2015」グランプリ作品への
素材提供など国内外で高く評価されています。


このほか、ブランドとのコラボレートによる
製品開発など意欲作も続々。

エネルギッシュなパワーにあふれていました。



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クローム、ヌメ、トコなど、多様なレザーを生産する
和歌山県製革事業協同組合。


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トレンドとして注目されるプリントほか、
それぞれの事業者の自信作が個性を競いました。



ものづくりの歴史、伝統を受け継ぎながらも、
さらなる飛躍を求めたチャレンジがそれぞれの産地で結実。

ジャパンレザーのクオリティが一段と高まっています。

国際的な競争力を有するマテリアルとして、今後の展開にご期待ください!



■ 参考URL ■


JFW JAPAN CREATION 2016

< http://www.japancreation.com/ >


カテゴリー: トレンド 国内革事情

 

繊維総合見本市
「JFW JAPAN CREATION(ジャパン・クリエーション) 2016」が、
東京・丸の内 東京国際フォーラムで
11月25日(水)からスタートしました。


前年度より10社増え、279社が参加。過去最大級の規模に。


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そして、なんといってもうれしいのが、
ロビーギャラリーに新設されたレザークリエーション。

受付と同じエントランスフロアに、
東京、兵庫、和歌山と国内有数の産地がブースを出展。

ジャパンレザーを集積して展示されました。

吹き抜けの広々としたスペースは、なんとも華やかです。


初日の11月25日は急に冷え込んで
真冬のような寒さでしたが、
つくり手たちの熱気があふれていましたよ。


ピッグスキン コラボ.JPG

そして、今回は2年ぶりにピッグスキン・ファッションショー
「PIGGYʼ S SPECIAL」が復活。

若手クリエイターのショーとともに作品の展示が行われました。

その一部をご紹介します。



MIKIO SAKABE

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人気クリエイター 坂部三樹郎さんが手がけた
コレクションのテーマは「存在感」。

一般的なアイテムを
ベーシックなままサイズを大きくしたり
プリントを施したりすることで、
いつも見ていたと思っていたものが
違和感とともに、
そこに存在する強さ
のようなもの、を表現しています。

手前のシャツは、かなり大きめで、
ショーではワンピースのようにスタイリング。

とても新鮮でした。




Soshi Otsuki

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大月壮士さんは「ブッタスキン」をテーマに、
土くさいメンズウエアを
女性が着用するイメージで制作。

モノトーン中心のなか、個性的なプリントや
差し色がほどよいアクセントに。



KEISUKE YOSHIDA

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「思春期の背伸び」をテーマに掲げた吉田圭祐さん。

多感な時期の感情や装いにフォーカス。

2016年春夏シーズンから始動したレディスでは、
より大人を意識した
クールな印象のコレクションを発表。



AKIKO AOKI

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少女の反抗期をイメージしたテーマ
「サマーヌード」で構築したコレクションは、
デザイナー・青木明子さんによるもの。

繊細なディテールは甘さのなかに力強さが宿り、
揺れ動く多面性が感じられました。



会期中には学生によるショーも開催予定。

若いパワーが
レザーファッションに革命を、
皮革に新たな生命を吹き込むような
ポジティブなエネルギーが伝わって、ワクワクしますね。

本日(11月26日)18:30までなので、間に合うかたはぜひ !!


レポートは次回に続きます。どうぞお楽しみに。



■ 参考URL ■


JFW JAPAN CREATION 2016

 11月25日(水)~26日(木) 10:00~18:30 開催
 東京都千代田区丸の内3-5-1  東京国際フォーラム
 <http://www.japancreation.com>


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前回に続きまして、
2014年12月24日(水)、東京・浅草 浅草文化観光センターで行われた
東京都素材開発支援事業セミナー

「15-16年秋冬のシューズ & バッグトレンドを読む」をレポートします。


後半は、カラーとマテリアルの傾向をご紹介。

15-16年秋冬シーズンに向け発表されたJALFIC COLOR TRENDSでは、
「語れる色と素材」を打ち出しました。

ストーリー性とは、
 色と素材感の一体感で語るファンタジー、
 オーソドックスから脱却するストーリー性、
 刹那的なシーズン性を超えて未来を語る力、
 感性をシックなミックスで表現、
以上の方向性を5グループのカラーパレットで提示しました。


テーマ1  RICH : 濃厚に濃密

重厚で濃厚なレッド群からブラウンかけて、
ワイン系からパープルにかけての
色合いで憂いのある奥行きを出す...ダークで渋く
重い色調がフィーチャー。


テーマ2  HARMONY : 調和する安らぎ

解放・発散・浮遊感の色彩、調和を図るライトカラーほか
寒と暖が調和するカラーが浮上しています。



テーマ3  AXIS : 優美な基準

柔らかいニュートラル(グレー)と
ナチュラル(ベージュ)に加え、オレンジが
カラーミックスの基軸に。
他のレンジの色彩感を強調する役割も新傾向です。


テーマ4  CALM : 静寂な海

静かなブルー、バランスをとるグリーン、
落ち着いた寒色&中性色など、
穏やかな海を表現したカラーグループもホット。


テーマ5  ZIP : 活力の実感

ピンクにひねったレッド、オレンジ、イエローとの
コンビネーション、そして、活気に満ちたブラウンが注目されます。



レザー素材の傾向は、
 抑制の効いたメタリック効果、
 存在感を増すエナメル、
 手の込んだ細やかでさりげない表現、
 骨太の植物タンニン鞣し、
が改めて新鮮となるようです。

以下、6カテゴリーで解説されました。


1 : SIMPLIFY「スムーズ&シンプル」

上質な素材ならではの自然な風合い、革らしいシボの風合い、
素材の質感を強調するようなソフト感、
複雑な要素をハイブリッドした
<シンプル>さが、旬のニュアンスに。


2 : LIGHT「光沢」

艶、エナメル、透明感、偏光するオーロラの輝き、
金属の輝き...<光沢>のさまざまな
バリエーションが豊富にそろうシーズン。


3 : MUSEUM「ヴィンテージ」

プルアップ、ワックス×バフィング、
経年変化した濃淡、
革らしい表情を追求したマテリアルが欠かせません。


4 : WILD「レリーフ」

深いエンボスやシボ、艶、光沢、
メタリックといった、さまざまなニュアンス、
加工による立体感で
レザーの特性を引き出すのも、主流のひとつに。


5 : MIMESIS「擬態」

伝統的<フ>や柄、ひとひねりした素材感、
比喩的なおもしろさや意外性といった
色彩効果、立体効果も見逃せないようです。


6 : ICONOGRAPHY「モダン」

図像学や未来を引き込むような
グラフィカルな訴求力がポイントとなるそう。



ファッションでは
70年代~60年代調が復活していることもあり、
その表現にマッチする
カラー、マテリアルが提案されています。

秋冬の新作づくり、
展示会などに向けて準備なさっているかたも
多いと思います。

ぜひ、参考になさってください。






■ 参考URL ■


 ジャルフィック <www.jalfic.jp/>




★次回の更新は1月22日(木)夜となります。ご了承ください。






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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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