王 陽

私は、2005年に留学生として中国の大連から来日しました。今は東京で、コンピューター関連の会社に勤めています。

中国大連労働公園TV塔からの眺め

私はバッグが大好きです。ショッピングをするたびに、必ずバッグコーナーに行きます。中でも、日本製革バッグの愛用者です。最初に手に入れた日本の革製品もバッグでした。就職の内々定をもらった時、自分へのご褒美として購入したものです。

当時、軽量のナイロンバッグが流行っていましたが、革バッグを選んだ理由は、革の肌触りのよさとその高級感です。また、他の素材に比べ丈夫ですし、手入れをきちんとすれば、長く使うことができます。さらに、一番気に入っているのは、バッグを使い込むことで革の色に深みと艶が増し、使えば使うほどに味が出て、ゆっくりとバッグは表情を変えてゆき、その変化を楽しめることです。

中国にいた時には、中国製革バッグを何個も購入していました。中国製と日本製の革バッグには相違点があります。例えば、日本製のバッグの仕上げのよさや、繊細な色出しなどです。中でも、非常に感心したことが2点あります。

1点目は、革の天然性に対する追求です。日本製の革バッグは、革が持つキズ・シワ、そして、色の深さの変化は天然の証として、あえてそれを隠す表面加工はせず、素顔のままに仕上げることが多いのです。

それに対して、中国ではきれいに表面加工して、その天然の証を隠すのが普通です。天然皮革の特徴の一つであるキズ・シワ、そして色の深さの違いを持つことはありません。きれいに表面加工をした革バッグは、天然の証ががなくなり、その革の魅力も減ってしまいます。これはすごく残念なことだと思います。

2点目は、バッグとしての実用性とファッション性の両立です。日本製の革バッグは実用性を重視すると同時に、その革の柔らかさ、色などを通して、ファッション性も追求しています。

その一方、中国製の革バッグは実用性が高いけれど、ファッション性が足りません。革バッグというと、正式なスーツとしかコーディネートできないイメージが強く、熟女層に向けた商品が多いようです。

無論、革バッグの価格をくらべれば、日本製より中国製のほうが安いです。しかし近年、経済の発展とともに、中国の物価もどんどん高くなり、日本との差も少なくなっていますが。そんな状況を考慮しても、日本製のバッグは丈夫だし、デザインもおしゃれだと思います。

私のようなバッグのファンにとっては、今でも購入するバッグが日本製であることが、優先すべき選択肢であります。それくらい、日本のバッグはとても魅力的であるのです。

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