足サイズ計測実行委員会 靴と体の大切な関係 いつまでも美しく歩くために
2021年 大人の足サイズ計測から

男女で異なる足のプロポーション

足長が同じであっても、男性と女性では他の部位のサイズや角度が大きく異なることが示されています。
図5-1は、足長23.5、24.0、24.5cmの足長グループにおける各項目の男性平均値をゼロとした時に、女性の平均値がどれくらい小さい/大きいかをモリソンの関係偏差折線で表したものです。 結果、ほぼ全ての項目で男性が女性の平均値を高度に有意に上回りました。性差がとくに多く出現したのは幅径項目、周径項目、高径項目なので、足長が同じであっても、男性の足の方が女性より広く、太く、厚いというプロポーションの性差が存在することがわかります。ユニバーサルデザインとして、男女共通の木型でサイズ展開している商品もみられますが、足にはこうした性差が存在するので、履き心地という点では今ひとつでしょう。
性差が観察されない項目、あるいは逆に女性の平均値が男性のそれを上回る項目は数が少ないです。性差がほとんど観察されない項目は、前足長、足長第一~五趾、内不踏長、外不踏長、内果-踵距離、外果-踵距離といった長径項目に多く出現することから、足長が同じであれば、例えば趾の長さや踏まず落ちまでの距離は男女であまり変わらないことがわかります。逆に、女性の平均値が男性を有意に上回る項目として、第一趾側角度と内側角度が挙げられます。すなわち、同じ足長の足でも女性の足は男性よりも母趾の外反度が強く、同時に第一中足骨の内反度も強いというプロポーションの違いがあることがわかります。

図5-1

図5-1. 同一足長群における男性平均値を基準としたときの女性平均値

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