欧米ブランドに「負けていないぞ!」

カテゴリー: 国内革事情

レザーの秋に先駆けて、各地で行われるジャパンレザー関連イベント、トピックをまとめました。業界関係者、バイヤー向けの展示会からユーザーの皆さまが参加していただけるワークショップ、キャンペーンまで幅広い内容のプログラムが続々。ぜひ、参考になさってください。


10月8日・9日「ハンドバッグの日」<Happy Bag Day キャンペーン>9月14日からスタート
一般社団法人日本ハンドバッグ協会が主催する、10月8日・9日「ハンドバッグの日」に向け、<Happy Bag Day キャンペーン>が9月14日からスタートしました。
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「Come & Find your best friend」素敵なバッグとの出会いに! をテーマに展開。アンケートに答えるか、写真投稿サイト インスタグラムでの投稿(気分をあげてくれるバッグの写真を「#1089happybag」をつけて投稿)し、抽選で旅行券(5万円分×10名)をプレゼント。10月14日締切です。

 一般社団法人日本ハンドバッグ協会
 <http://www.handbag.or.jp/>


<ジェイアール名古屋タカシマヤ>「パンプスメソッド研究所i/288 ポップアップイベント」9月19日から開催
<パンプスメソッド研究所i/288>2018年秋冬シーズン ポップアップイベント第3弾は愛知・名古屋。札幌、東京に続き、9月19日からジェイアール名古屋タカシマヤで行われます。最大288通りのサイズから、おひとりおひとりの足にいちばん近いサイズを選ぶことができ、最高のフィット感が好評です。左右違うサイズでもお求めいただけますよ。東海エリアでの2018年度の開催は今回がラストとなります。どうぞ、お見逃しなく。
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このほか、スケジュールのお知らせが公式サイトで公開されています。最寄りの会場をチェックしていただき、この機会にぜひ、お試しください。

 パンプスメソッド研究所i/288
 <http://pumps288.jp/>


日本橋タカシマヤS.C.シューワールド<パンプスメソッド研究所i/288>9月21日オープン
<パンプスメソッド研究所i/288>の新しい拠点となるショップ(日本橋タカシマヤS.C. 本館 3F シューワールド)のオープンが発表されました。
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ご自分のサイズを知ることができ、288ものサイズから"ベストな履きごこち"、本当のジャストサイズのパンプスと出会えます。左右、片足ずつ違うサイズもお求めいただけるのもうれしいですよね!

 パンプスメソッド研究所i/288
 <http://pumps288.jp/>


<羽田空港国際線旅客ターミナル>「HOKUSAI×JAPAN LEATHER 2018」9月21日から開催
日本皮革デザイン促進委員会が、日本のレザー製品の魅力を伝えるオリジナルブランド<創悦>をフィーチャーしたイベント、「~ジャパンレザーと北斎で遊ぶ4日間~ HOKUSAI×JAPAN LEATHER 2018」を開催。羽田空港 国際線旅客ターミナル 5F お祭り広場にて9月21日からスタートします。
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このイベントでは、日本発のヌメ革や害獣被害対策の鹿革に葛飾北斎の作品をダイナミックにプリントした雑貨を中心に展示、一部商品の販売を予定。バッグや小物に加え、升や下駄、提灯などがそろいます。
江戸時代にタイムリップしたような会場では、北斎の代表作である「神奈川沖浪裏」に扮した等身大超の力士像やトントン相撲も登場。ヌメ革の絵馬やフライトタグに文字や絵を描いたり、ブレスレットを編むワークショップも注目です。


東京ソラマチ「Souvenir by TOKYO LEATHER」9月21日から開催
東京都墨田区の鞣製業者を中心とした5団体で構成された東京製革業産地振興協議会による恒例企画、「Souvenir by TOKYO LEATHER(スーベニール バイ トーキョーレザー)」が東京スカイツリータウンの商業施設、東京ソラマチ内の墨田区産業観光プラザ すみだ まち処で9月21日からスタート。

オリジナルブランドやクリエイターとのコラボレーション製品を出品。区内でつくられた素材、企画・製造されたピッグスキン製品(バッグ、小物、雑貨)ほか、さまざまな革製品がそろいます。

 すみだ まち処
 <http://machidokoro.com/event.html>


<東京ビッグサイト>「IFF MAGIC JAPAN」9月展(「Japan Shoes Makers」ブース)9月26日から開催
「IFF MAGIC JAPAN」9月展が東京・有明 東京ビッグサイトで9月26日~28日の3日間開催されます。
「Japan Shoes Makers」から9社が参加。革の街・靴の街、浅草をはじめ、日本全国から秀逸な靴がそろいます。「繊研新聞」(8月21日7面)に「Japan Shoes Makers」出展のお知らせが掲載されました。くわしくは紙面をご覧ください。


<東京・二子玉川ライズ>「Japan Leather Award 2018 審査会」9月28日から開催
9月28日、iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズにて「Japan Leather Award 2018 審査会」を開催。
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長濱雅彦審査員長、ドン小西特別審査員をはじめ、プロ審査員11名による厳正な審査と協議により、全応募作品255点のなかから、グランプリ、各賞を決定します。(写真:2017年度審査会より)

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また、9月28日・29日の2日間は全応募作品255点を一般公開いたします。お気に入りの作品にメッセージをお寄せいただいた方、先着200名様に「革の動物指人形」をプレゼント。29日には、「靴磨き芸人 スバル奥野さんによる実演」や「レザーケア相談コーナー」、「革小物のワークショップ」など、超充実のイベントです。

全応募作品255点は公式サイトで公開されています。こちらも併せてご覧ください。

 Japan Leather Award 2018
 <http://award.jlia.or.jp/2018/>


東京・浅草 全日本革靴工業協同組合連合会「企業ガイダンス」10月4日開催
毎年恒例の合同就職セミナー、全日本革靴工業協同組合連合会主催「企業ガイダンス」が10月4日に行われます。会場は都立産業貿易センター 9F 特別会議室。追加情報は下記リンク先で随時公開予定です。

 企業ガイダンス
 <http://www.g-shoemakers.jp/>


「本日は革日和♪ IN スチームパンク」10月6日から開催
人気のイベント「本日は革日和♪」が東京・新宿 オカダヤで10月6日から開催されます。「今回はスチームパンクのイベントに招かれましたので、革以外の素材も扱いますが、ものづくりをやっている人なら興味をもちそうな素材、スチームパンクに興味ある人ならば食指が動きそうな材料やセミナー・ワークショップをそろえました」と主宰 村木るいさん(当ブログでもお馴染みですね)。なお、セミナー・ワークショップは日程が異なり、9月29日~30日となりますのでご注意ください。


東京・平和島<東京流通センター>合同展示会「k・n・o・t collection 2nd」10月11日から開催
日本ハンドバッグ工業連合会が主催する合同展示会「k・n・o・t collection 2nd」の概要が発表されました。
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東京・平和島<東京流通センター>に20社以上が出展しバッグ、財布、革小物の最新作を披露します。10月11日~12日の2日間開催。お問合せは大阪ハンドバッグ協同組合(電話/06-6771-0231)まで。

 大阪ハンドバッグ協同組合
 <https://osaka-handbag.or.jp/index.html>


東京・東墨田「都立皮革技術センター施設公開」10月14日開催
都立皮革技術センターの主要施設・設備を一般公開する恒例企画が10月14日に開催されます。

東京の伝統的地場産業である皮革関連産業の振興のため、皮革に関する試験・研究・技術支援などを行う同センターの施設見学(皮革素材を製品革に仕上げていくためのいろいろな機械や品質検査を行うための試験機器など)ができます。
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このほか、革工芸体験(ピッグスキンを使って巾着をつくります)、皮革何でも相談(当センター専門技術指導員が、革製品の保管やお手入れの方法などあらゆる相談ができます)、さらには先着100名様に苗木(ブルーベリー2本、またはサツキ1本)プレゼント、来場者アンケートに答えるとレザーグッズをプレゼント。どうそ、お早めに。


カテゴリー: トレンド

国内最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市「第86回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2018 LIFE×DESIGN」が9月4日(火)から4日間、東京・有明 東京ビッグサイトで行われました。
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約3,500社もの企業、クリエイターがジャンルフリーで出展。バッグ、財布メーカーが多数出品するなか、「レザーグッズ研究会」(日本ハンドバッグ工業連合会)のブースからジャパンレザーの新傾向を探ります。


消費動向をとらえたアフォータブルラグジュアリー

2020年東京オリンピック開催へ向けたインバウンド消費、2019年10月に予定される消費税率10%への引き上げを前にした駆け込み需要にフォーカスしたアフォータブル(手に届く)ラグジュアリーな製品開発、既存コレクションの再強化などが目立ちました。

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エキゾチックレザー製品の老舗メーカーは、圧倒的なラインナップで展開。色合い、加工などのバリエーションで細分化するニーズに応えます。【サンバッグ坂本】

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エキゾチックレザーを贅沢に使用したミニショルダーバッグに財布機能を加え、ポーチをプラス。
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中仕切りとして便利なうえに、コインケースとしての単独使用も可能です。【EL VAQUERO/OFFICE164】

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ランドセルづくりを追求する企業姿勢、真摯なクラフトマンシップはもちろん、「有吉くんの正直さんぽ」(フジテレビ系)ほかテレビ番組での取材が話題に。本革を使用した高級ラインも堅調です。【ナース鞄工】


ファッショナブルに進化、活性化するアクティブシニアマーケットを開拓

かつて、Hanako世代と呼ばれた大人たちが60歳を迎え、シニアマーケットが変化しています。60代女性向けファッションムック「大人のおしゃれ手帖特別編集 素敵なあの人の大人服」(宝島社)がヒットし、50代60代男性向けモノ雑誌「モノマスター」(宝島社)が刊行形態を変更。月刊誌として9月22日に創刊されます。そんなファッショナブルに進化、活性化するマーケットをとらえ、各社が新たな切り口の製品をリリースしました。

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コインケースにベルトループを配し、ミニベルトポーチとしても使えるアイテム。大人の女性のマニッシュな着こなしにも似合います。
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生命保険会社が続々と参入する健康増進型保険が注目されるいま、万歩計(ミニサイズ)などの持ち歩きにも用途が広がりそう。【EVERWIN/山一インターナショナル】

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増え続けるポイントカード類の整理整頓に最適の一品。スマートフォンアプリに頼らず、やはりカードを所持・管理したいという大人世代に人気。ミニ財布との2個持ちも増えています。【THINLY】

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万年筆ケースをはじめとした革小物で大人の男性を魅了してきた老舗ファクトリーが、新プロジェクトで女性にも使いやすいアイテムを拡充。
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メガネケースやアクセサリートレイとして旅行で活躍するレザートレイなどが好評です。【猪瀬】


自分らしい使い方・楽しみ方、暮らしを彩る新提案

女優・タレントによるインスタグラム投稿の炎上や、自然災害が多い今年、いわゆる不謹慎狩りを引き起こす「ソーシャル・ジャスティス・ウォリアー」の存在もクローズアップ。被災地への配慮の意味もあり、消費傾向の潮目に変化の兆しが。自分らしい使い方・楽しみ方を提示するプロダクトが増えています。

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パーツやキットをそろえ、気軽にレザークラフトを楽しめるDIYレザー小物ブランドが始動。「ママの毎日に、もっとカラフルを」との願いが込められて。【Lucky & Happy/サカタ】

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スマートフォンを機能的に持ち運ぶ財布、ケースづくりへの取り組みに定評のある財布メーカーの新機軸。長財布にスマートフォンを入れ、クラッチバッグ感覚での活用を訴求しています。わかりやすいポップが接客をサポート。【ラモーダヨシダ】

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LEDライトを搭載し自動改札などにかざすと光るレザーパスケース。カラータイマーモチーフのパーツを配した「ウルトラな男」のアイテムが戦い(仕事)の始まりと終わりを演出してくれます。いつまでも少年の心を忘れない紳士たちに。【三和袋物】


9月11日からコンビスエンスストア ローソンでは、カード決済にタッチ決済を導入。タッチ決済は世界では浸透しつつある便利な機能。カード(クレジット・デビット・プリペイド/リップルマークつきカードに対応)での支払い時、端末にタッチするだけ、と電子マネーに近い感覚でスピーディに決済できるそう。パスケースが財布替わりになりそうですね。





特徴的なレザー、モチーフで差別化を図る革財布

キャッシュレス化の進行に合わせ、機能性を重視する傾向が高まっていますが、一方、シンプルすぎてもの足りないというユーザーも多いよう。丁寧な仕上げ、上質なものづくりに加え、特徴的なレザー、モチーフで差別化を図っています。

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特殊加工を施し、さらに友禅染の技法で染めたピッグスキンを使用。ふっくらとした立体感に目を奪われます。【デコブランシェ/アバンクール】

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クロコダイル×ドクロ! ワイルドなニュアンスが再び新鮮。【レザージュエルズ/太閤】

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アート感覚のモチーフが程よい華やかさを添えて。【野村製作所】

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高級感漂うアドバンレザーを独自のデザインでカジュアルに。【山万


■ 参考URL ■
 日本ハンドバッグ工業連合会 <http://fukuromono.net/>




■ 合同展示会のお知らせ ■

日本ハンドバッグ工業連合会が主催する合同展示会「k・n・o・t collection 2nd」<10月11日(木)~12(金)10:00~17:30 最終日は16:00まで>が東京・平和島 東京流通センターで行われます。
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今回の出店メーカー、OFFICE164、サカタ、アバンクールをはじめ、20社以上がバッグ、財布、革小物の最新作を披露します。

大阪ハンドバッグ協同組合 


カテゴリー: トレンド

外国人観光客も多数訪れるお馴染みのかっぱ橋道具街周辺が、近年、クリエイターの街へと進化。<エンダースキーマ>をはじめ、新進ブランドのアトリエ&ショップがオープンしました。
今回は、レザークリエイターの注目ショップをご紹介します。松が谷から3店、続いて東上野から2店をピックアップ。浅草方面・道具街から上野にかけて街をめぐるのも楽しいですよ。秋はレザーの季節、下町さんぽにおすすめです。


と革

インキュベーション施設<浅草ものづくり工房>を卒業した高見澤篤さんによるブランド、<Six COUP DE FOUDRE(シス クー・ド・フードル)>を軸としたギャラリーショップ、<と革>がこの夏オープン。社会の中での革の在り方を探りながら、国内外の作家や地域に焦点をあて、発表できる場所を目指しています。
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2008年より<ジビエ革>プロジェクトを始動。エシカルでスタイリッシュなデザインで提案しています。
「野生動物の革、鹿や熊、猪の革などをわかりやすく伝えられるよう<ジビエ革>と名づけました。年々人口減少が進み、地方の過疎化、農業に従事するかたの高齢化とともに、耕作放棄地や放置された山林が増加。鳥獣被害が広がっています。最新のデータ(『鳥獣被害の現状と対策』農林水産省農村振興局)によると、国内では鹿や猪などによる食害が年間約200億円に。農林業への被害を防止すべく、約113万頭もの生命が有害駆除、廃棄されていることに胸を痛めています。なかでも食肉以外の皮革での利用は全体の0.2%ほどにすぎず、残念でなりません」(高見澤さん)。
動物の権利が世界的に話題となるなか、日本ではこんなにも深刻な状況になっているそうです。
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「捨てられてしまう、捨てられるだけの生命を有効に活用したい、と思い、試行錯誤し、各地に出かけ、猟師さんたちとも出会い、やっとかたちになってきました。あくまでもフレンチレストランなどで提供されるジビエ料理や、ペットフード用に処理されている食肉の副産物として使わせていただいています。
アニマルライツ(動物の権利)が注目されていますが、自然と人間の関係を見直しながら、レザーを通じて社会問題を考え、解決できれば」(高見澤さん)。
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シンプルなデザインのアイテムに熱い想いが込められています。このほか、野生に生きた証として、キズなどもあるのですが、あえてそのままに。素材の個性をデザインとして生かしたプロダクトに共感が寄せられています。ベルトのオーダーメイド(店舗限定)や小さながまぐちも人気です。
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ナスタチウム

同じく<浅草ものづくり工房>の卒業生ブランド<ナスタチウム>は、国内最大規模のレザープロダクトコンペティション「ジャパンレザーアワード」で受賞歴がある実力派。
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同ブランドはご夫婦で運営。デザインと生産を分業して活動しています。東京・墨田区エリアで生産されるピッグスキンを中心に上質な素材、女性らしいデザイン、丁寧な仕上げ、抑えめのプライスの絶妙なバランスが好評です。
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ECサイトでじわじわと人気を集め、「実際の商品を見たい」とのユーザーからのリクエストに対応すべく、アトリエの一部を週末のみショップとしてオープンしました。受賞作品のバブーシュ、ロングヒット中のリバティプリントとの組合せによる異素材コンビのシリーズほか、財布が売れ筋。特に小さめサイズがヒット中。「毎年、お正月にお買い替えくださるかたなど、リピーターのお客さまが増えました」(大澤さん)。
最近では、スマートフォンを収納できるポーチ、ミニバッグがほしいというご要望が多いので開発にとりかかっているそうです。

 ナスタチウム <http://www.nasturtium.jp/>


メゾンショウジフジタ

「時が作るデザイン」をコンセプトに、素材がもつ神秘な力を見極め、思いを引き出すように作り出したカタチ、単純でありながらも美しいプロダクトをリリースする<SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)>のショップ、メゾンショウジフジタはオープン3周年を機にリニューアル。
店舗スペースが広くなり、棚も増え、見やすく手に取りやすく改良。入り口もホワイトからブラックに塗り替え、よりシックな雰囲気になりました。
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(写真:<SHOJIFUJITA>フェイスブックページより)

ご近所のかたはもちろん、富山など遠方から駆けつける熱烈なファンも。シンプルでありながらも、存在感のあるデザインで魅了しています。
定番・PIEACEシリーズのフォルムは、なんと六角形。「四角形だけが持ちやすい形ではないのでは?」と、固定概念にとらわれない、しなやかな視点、新しい快適さを追求。大手文具メーカーから近隣の人気ベーカリーまで、幅広いコラボレーションでも話題に。しっかりと地域に根差しながら、ファン層が広がっています。

すべて、藤田さん自身がミシンを踏んで、ひとつひとつ丁寧に縫製。そのため、販売イベントではすぐ完売してしまうことも。また、名入れやステッチのカラーをチェンジできるカスタムオーダーにも対応しています。

この秋は著名な百貨店からのオファーが続々。残念ながら、この店舗の営業日が少なくなる予定です。下記リンク先、公式サイトではイベント、ショップの営業日スケジュールが掲載されていますので、ご確認のうえ、お出かけください。



アトリエ65

このほか、松が谷に隣接した東上野にもクリエイターのアトリエ&ショップがあります。ともにインキュベーション施設<台東デザイナーズビレッジ>の卒業生です。

<アトリエ65>は、女性デザイナー 久村かよさんが手がけるシューズブランドの拠点。履きやすく疲れにくいパンプスをカスタムオーダー。クオリティもさることながら丁寧なヒアリングも評判です。
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このたび、スニーカーも登場。軽量な厚底ソールのスリッポンタイプ。滑りにくく歩きやすさ抜群です。既存のウォーキングシューズでは満足できない高感度ユーザーにぴったり。
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さらには革小物もリリース。ファニーなデザインもあり、忙しいビジネスパーソンを癒しています。
この秋は横浜そごうの恒例企画ほか、販売イベントに出展予定です。お見逃しなく。

 アトリエ65 <http://atelier65.com/>


m.ripple

人気レザーブランドに長年在籍し、独立した村上裕宣さんが始動したバッグ、革小物のブランド<m.ripple(エムリップル)>。古い建物をリノベーションしたビルの一室にアトリエ&ショップを構えました。

職人的な製作と自由な発想が融合した独自の世界観を表現。自由な発想によるデザイナーとしてのクリエーションと革職人としての裁断、縫製、手作業による仕立てのよさが際立ちます。
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(写真:<m.ripple>フェイスブックページより)

奄美大島で泥染めしたピッグスキンや、姫路の黒桟革など特徴あるレザーを使用し、それぞれの持ち味を最大限に引き出したアイテムをリリース。革好きユーザーの支持を集めています。
なお、こちらの場所は、かっぱ橋道具街からはやや離れていて、上野駅からのアクセスが便利です。ご注意ください。


カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

すっかりお馴染みとなった恒例企画、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」第5弾は、「箔押し」にフォーカス。皆さんがお使いになっている革製品の革に押されたブランドロゴ。それらを手がけるスペシャリストの仕事を徹底解説してくれます。

通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしておりますが、この春から人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが加わりました。

イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにもわかりやすくお伝えすべく、ていねいな解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介。

次回の「本日は革日和♪」は9月29日~30日に開催予定です。下記のリンク先をチェックしてください。


*  *  *



毎度です、1か月に1回のお約束。


大阪の地から自由に書かせてもらっている革のブログ記事。


ここしばらくは「革業界を支えてくれているけど、あまり表に出てきていない職業の面白さ」を知ってもらいたく、書き散らかしています。そろそろ「もっとメーカーさんとか革の職人さんとかタンナーの紹介してよ! 」とツッコミが入りそうで怖いですね。


今回は「人生108回あるならば4回くらいはやってみたいな」と思っている職種、「箔押し屋」の紹介です。

これがまた奥が深く面白い仕事なのですが、箔押し屋も数が少なくなかなか表に出てきません。

最近ではヤフオクなどで安価な5万円くらいの箔押し機も出ていますが、道具を買ったら箔押しを極められるというものでもないです。

今回は箔押しがどんな仕組みで行われているか。この仕事はどう奥が深いかを解説してみましょう。

箔押しの箔ってどんなもの?

金や銀などの箔押しは金色や銀色の箔押しのフィルムがまず必要となります。
こちらを箔押し機にセットして温度・押す時間・押す力を設定したらあとはスイッチポンです。
わぁ、なんて簡単なんでしょう!

はい、もちろん大嘘ですヽ(・ω・)/
箔押しという仕事は、素材や表面処理、入れたい文字や絵柄の細かさ、使う版、使う箔の種類を見極め、手持ちの技術、設備を随時選択するという、非常に細やかな神経と技術を要求される仕事です。


箔押しの原理から

箔は銀色の箔フィルムが基本となります。この表面に黄色や茶色などのフィルムを貼れば金箔や黄銅箔などができ上がります。
で、裏面に接着剤が張り付いており、版に熱を与えて押し付けることで接着剤が溶ける。革の表面に付着する、という原理です。

言葉だけで説明したら簡単なものです。

選択肢が莫大な箔押し、という仕事


まず機械

手で押すような簡易的なものもあります。簡易といっても軽く10万弱はします。

箔押し屋さんはこのような機械は使わず、エアーの力で圧を与えるような機械を使います。重さにして300kgくらいかな?
こちらは購入すると数百万クラス。
エアー以外にも機械式の箔押し機や合皮用の箔押し機など、種類があります。

作業中に油断すると指を潰しますが、以前紹介した裁断屋さんに比べるとまだ安全な仕事です。

「じゃぁ、この機械買えば箔押し全部できるんだろ?」というほど甘くありません。


箔を買うときも選択肢が多い

前述のようにまず箔を選択します。箔はものすごく色々な種類があります。そりゃもう目移りするほど。ただ、1本が数万円します。幅が30cmほどあります。

購入時に指定すると「10cm、3cm幅に輪切りにしておいて。残りはそのまま」など幅切りして納品してくれます。

「幅30cmもいらないんだけど、、、、つぅか、こんなにあっても使い切れないんじゃないの、箔押しでは?」と思って相談したところ「この箔は本来はポテトチップスの袋の裏面などに大量に使われるんですよ。ほかは化粧品の箱とか」との回答。

なるほど!!それら容器業界が大量に使ってなんぼの素材なのか!と目から鱗が出たものです。箔押し業界のほうが使用量は格段に少ないわけですね。

購入時にはさらに裏面につける接着剤も選択します。合皮と革では接着の種類が異なるわけです。


箔を購入するだけでも、

1 色
2 幅
3 接着剤

と選択肢がこれだけあります。


版の種類、絵柄や文字の種類

文字や絵柄が書かれた版。これも値段に落差があります。
手持ちの版をお見せしますが、ちょっと見られたら困る部分もあるので拡大したものをお見せしましょう。

箔押しに使える金属版としては私が使っているのはこの3種があります。
右に行くほど高額になります。

横から見るとわかりますように安いほうが高さがありません。

重要なのは文字部分の高さです。せいぜい1mm程度しか変わらないのですが、これがものすごく変わります!
文字の高さが低いものは、強く押すと簡単に面部分が革に設置してしまいます。
文字や絵柄をがっつりと深く押すことができないわけです。

さらに写真をよく見ると亜鉛・マグネ版は文字部分が山形になっています。
これは版の制作工程で必ず生じるものです。
大きな文字や図の場合は大きな問題にならないのですが、小さな文字になるとこの山がお互いに干渉し、悪さをします。
深くガッツリと文字を入れづらくなるわけですね。

上のJLIAという版を亜鉛版で作り、横幅を2cmほどにしてしまうと、「J」と「L」の間は山が干渉してしまい文字が浅く押されてしまいます。

それに対して真鍮の版は横から見ればわかりますように垂直にストンとした崖状態。さらに他の版に比べると高さもあります。
結果的にガッツリと文字を入れることが可能となっています。お互いに干渉する山もないため小さな文字の箔押しもきれいに入ります。
その分お値段高めですね。

(これらの版は私が取引している箔押し屋さんや版屋さんで取り扱っている品です。そのため真鍮版だから日本全国これと同じです、とは到底約束できません。また、どこで頼めるのか、などのご質問は尋ねられても答えられません。)

箔押し屋さんは入れる文字や図柄の大きさ、細かさを見て「これは高い版を作らないとできませんよ」「これくらいならばちょっと安い版でも大丈夫」と判断するわけです。

もっと細かく説明すると、白や原色系の箔は入れづらいとか、細いものはそれだけ欠けやすくなるが版にお金かけたらなんとかなる、など入れる文字・図柄の模様でも左右されます

まとめると、箔押し屋さんは「この版で押してください」「こういう文字を押してください」と言われた際に次の選択をしています。

1 どれだけ細かいのか。面が多いのか。
2 使う版はどの種類か

選択はまだまだ続きます。


革の種類

押す革を受け取った際に、箔押し屋さんは次の選択肢を瞬時に行います

1 革の表面はどんなものか?

 (起毛しているか、表面に張りがあるか、エナメルなのか? などなど)


2 革のどの部位を使っているのか?

 (腹部分は繊維がゆるいのできれいに入らない。背中は繊維が密。などなど)


例えばブランドロゴを入れたいならば、繊維が密な背中部分なりを使ったほうがきれいに箔押しが可能です。お腹部分は繊維がゆるいため、きれいにできません。

上の説明ではちょっとイメージしづらいですね。


それでは「背中部分は繊維がぎっちりと詰まっている紙、お腹部分はスポンジ」だとイメージしてください。
どちらの方がハンコがきれいに入るか、という想像をしたらイメージしやすいかと思います。


技術

ここに来るまで色々と選択をしましたね。
でもまだ、機械に設置してポン! には至りません。

機械に版を設置して、箔押し屋さんは次の選択を考えます

1 版の温度
2 押す圧力
3 押す時間

クローム革などは、版の温度は低すぎると押しても文字を押し返してきます。でも、高すぎると革を痛めます。革の表面の状態によっても温度は変えなければいけません。

タンニン革の背中部分などは繊維が密集していますので弱い力だときれいに入りません。押す圧力はどれくらい強くするかを考えます。
温度が低くても押す時間を長くすることできれいに入ることもあります。でも長すぎるとやはり革を痛めます。

温度・圧力・時間。この3つはそれぞれが密接に結びついています。革と版の種類、文字や図柄の細かさでこれらは変わります。
箔押し屋は長年の経験と手先の感触、目で見る視覚情報でこれらを見極めます。

これが箔押し屋の"技術"なわけですね。

これらの設定を終えてはじめて「あとはスイッチポン」で箔を押すことができます。

もちろん押しながらも「きちんと箔は入っているかな?」「ずれていないかな?」などを常時チェックしていきます。

箔押しもやはり奥が深い仕事なわけです。


大前提として、永遠に残る箔押しというのは存在しない

箔押しは「金や銀色の箔を革の表面に貼り付けている」ということです。
そのため曲げると箔が割れてしまったり、ヒビが入り、剥がれる原因となります。
箔の裏面には接着剤がついており、熱で溶着されますが、これだっていつかは必ず剥がれます。


それでも箔を押すのは何故か?
そりゃもう、押したほうがかっこいいからです!


下の写真は同じ銀箔ですが、ツヤありとツヤなしです。
これを購入すると銀ツヤあり1本で数万、銀ツヤなし1本でさらにもう数万かかってしまいます。
この箔押し屋さんはさまざまな色の箔を持っているので、一財産ですね。

箔押し屋はどこにいる?

体感ですが、今でもそれなりの数が存在します。
ただ、「紙専門」などのところが多く、革に箔を押せる箔押し屋は数が少ないですね。
前述しているように革は部位の違い、なめしの違いが存在するため安定性に欠けます。
そのため革に箔押ししてくれる箔押し屋さんはなかなかレア職種です。


いくら位でやってくれるものなの?

過去に紹介した加工屋さんもそうですが、彼らの加工賃は1回数10円の世界です。
「じゃぁ、3か所やってもらったら200円払ったら良い?」
これをやると加工屋さんは二度と仕事をしてくれません。

彼らの工賃は安いからこそ、最低限100個は持っていくのが礼儀です。
また、1回こっきりの仕事ではなく、数か月後、1年後でもいいから同じ仕事を再度投げかけたり、毎月きちんと仕事を持っていくのがお約束です。

10個、20個くらいの数で加工屋さんにお願いしなければいけない場合はお金を積みます。
「じゃぁ3か所やったら200円のところ、3倍の600円払えばいいんか?」
これも駄目です。
最低でも1時間の時給として2000円以上はほしいです。

「えっ! 3か所押すだけで2000円もかかるの!?」
その3か所押すために箔押し屋さんは機械のセッティングに30分かかることもありえるわけです。

箔押し屋は仕事はものすごく地味。でもできたものはかっこいい!

箔押し屋は地道な仕事です。
相手の革の状態や版の種類、図柄や字の大きさなど考える要素が多くあります。その作業の殆どはすごく地味なものです。

ですが、ブランド名が刻印されたものはかっこよく、この技法は応用性が高く表現力も多彩です。

下の写真は見る人が見たら一発でわかるロゴですが、金銀、艶あり・ツヤなし、黄銅箔、黒光箔、透明箔などさまざまに押したものです。
ほら、すごくかっこいい!

革業界にとってなくてはならない職種のひとつ、箔押し屋の紹介でした。


最後にお約束

今回のような加工屋さんはどこにあるのか。版はどこで頼めばよいのか、などをJLIAに問い合わせられても対応できませんので、ご了承ください。



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夏休みも後半戦。各地で行われるジャパンレザー関連企画をまとめました。ワークショップ、参加型プログラムで素敵な想い出をつくってください。お子さんの自由研究にもおすすめです。また、一部9月の情報も加えました。ぜひ、参考になさってください。


<松坂屋上野店>「パンプスメソッド研究所i/288 ポップアップイベント」8月22日から開催
<パンプスメソッド研究所i/288>2018年秋冬シーズン ポップアップイベントが始動。大丸札幌店開催に続く第2弾として、東京・上野 松坂屋上野店で8月22日(水)からスタートします。
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ベージュコレクションが人気。ヌーディな足もとは、脚長効果が期待できそう。このほか、スケジュールのお知らせが公式サイトで公開されています。最寄りの会場をチェックしてみてください。

 パンプスメソッド研究所i/288 


「素材博覧会 -YOKOHAMA 2018-」8月24日から開催
ハンドメイド素材の未知なる魅力と出会うイベント「素材博覧会 -YOKOHAMA 2018-」が、神奈川・横浜 横浜港大さん橋ホールで8月24日(金)から開催されます。糸・布・革・ガラス・石・樹脂・メタル・陶・木・紙など、めずらしい素材やツールのブースが多数登場。
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大阪の人気イベント「本日は革日和♪」が出張し、ブース出展。素材、道具などの展示販売のほか、セミナー&ワークショップもお見逃しなく。

 素材博覧会 -YOKOHAMA 2018-
 <http://sozai-expo.com/yokohama18sm/ws_lec.html>


東京・入谷「ワークショップのはじめ方講座」8月24日開催
東京・入谷 シェアアトリエ<reboot>で、「ワークショップのはじめ方講座」が8月24日(金)に開催されます。
「手作り市の出展でワークショップを取り入れたい」「ワークショップができるようになって他の作家と差別化したい」「手づくりワークショップの企画・運営をお仕事にしたい」・・・初めてワークショップを企画・運営する手づくり作家やクリエイターを対象に、累計2,000人以上にワークショップをしてきたプロの講師が、仕事として通用する運営ノウハウをレクチャー。

「ワークショップをビジネスで活用する方法を学べます。手作り市から次の段階に進みたい、ワークショップでお客様を集めたいクリエイターにおすすめです」と台東デザイナーズビレッジ 鈴木村長も太鼓判。
秋からのイベント&マルシェシーズンに向けて、新しいジャンルにトライしたいかたにおすすめです。


<kissora>大阪くずはモール店「夏休みレザークラフトワークショップ」8月25日開催
人気ブランド<kissora(キソラ)>が、「夏休み子ども向けDIYワークショップ」を全国各店舗で実施し、その締めくくりとして、大阪くずはモール店で8月25日(土)に行います。
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「夏休み期間中のイベントとして、子供向けのレザークラフトワークショップを開催します。つくるものはランドセルに取りつけられるレザーネームタグ。お子様でも安全にかんたんにオリジナルをおつくりいただけます。開催日時は店舗によって異なりますので、詳細、ご予約は各店舗までお問い合わせください。楽しい夏休みの想い出になりますように」(秋月ディレクター)。
店長兼職人が丁寧にサポートするので安心ですよ。参加費2,000円(税込み)。

 kissora


<高松三越>「日本革市」8月28日から開催
人気イベント「日本革市」秋冬シーズンがいよいよスタート。同公式サイトで発表されました。第1弾は香川・高松 高松三越。8月28日(火)から行われます。
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実際の製品に使用している国産天然皮革の展示や、さまざまな映像を自由に視聴できるデジタルサイネージなど、革の魅力に迫る特別展示が装いも新たに登場。同店での開催は5回めですが、今回も新しい発見、出会いがありますよ。



<台東デザイナーズビレッジ>「沖縄工芸クリエイターと一緒に学ぶ
デザビレ村長のクリエイター起業塾ミニ&交流会」8月30日開催
東京・新御徒町 インキュベーション施設<台東デザイナーズビレッジ(デザビレ)>で、「沖縄工芸クリエイターと一緒に学ぶ デザビレ村長のクリエイター起業塾ミニ&交流会」が8月30日(木)に開催されます。
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「沖縄で伝統工芸やものづくりに関わっているクリエイターのみなさんが、東京に研修に来ます。
東京のクリエイターと交流したい、デザビレ流で指導してほしいということで、起業塾のミニ版を実施する予定です。
グループワークを東京・沖縄のクリエイターが一緒になって行いたいので講座参加者を募集します。通常年数回しか開催しない、10時間×5日間のクリエイター起業塾のエッセンスを学んでもらえる機会です。
起業塾での講義を少しだけ体験できます」とデザビレ 鈴木村長。大好評の起業塾にご興味があるかたにおすすめしたい入門編です。お時間があればぜひ。

 台東デザイナーズビレッジ
 <http://designers-village.com/>


<コロンブス>SNSキャンペーン実施中
ケア製品国内トップメーカー<コロンブス>SNSキャンペーンがスタートしました。
「大切な靴」を磨いて、指定のハッシュタグをつけて投稿してください。

2019年、同社が創業100周年を迎えるにあたり、コーポレートカラーである「赤」を入れた写真を募集しています。飾りや雑貨、景色・背景でも大丈夫だそうです。3万円分の商品券が1名にプレゼントされますよ。


「ミュージアムキャラクターアワード 2018」に<世界のカバン博物館>公式キャラクターがエントリー
インターネットミュージアム主催「ミュージアムキャラクターアワード」が開催中。東京・駒形<世界のカバン博物館>公式キャラクター「かばンくん」がエントリー(47番)しています。応援お願いします!

 ミュージアムキャラクターアワード 2018
 <https://www.museum.or.jp/museum-chara/>


新刊書籍「一流の革職人に学ぶ 極上の革財布」発売
「一流の革職人に学ぶ 極上の革財布」(スタジオタッククリエイティブ)が発売され、話題です。さまざまなブランドの革製品を手がける<kawacoya>代表 松澤邦幸さんが監修。5種類の革財布を製作しつつ、プロの技を披露しています。とても参考になると好評です。
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「ギャルソンロングウォレットのつくり方が掲載されています。学んでおくと応用性も高く使いやすい財布ですよ。ページ数的に短いですが、コバ処理の方法も。<接着剤と下地剤、これでこうやって使っていたのか>と勉強になりました」と、当ブログで執筆中の村木るいさんからも推薦コメントが寄せられています。
財布、革小物に取り組む若い世代のつくり手の皆さんにおすすめの一冊です。

 スタジオタッククリエイティブ
 日本クラフ党
 <https://www.facebook.com/japancraftparty/>


<豊岡鞄>KITTE丸の内店 9月13日オープン
かばんの有力産地、兵庫・豊岡の地域ブランド<豊岡鞄>の初の旗艦店が9月13日(木)、東京・丸の内 東京駅丸の内南口前の商業施設<KITTE>1Fにオープンします。

ビジネスからカジュアル、トラベルまで幅広い商品(メンズ&ウィメンズ)をラインナップ。シーズンごとにテーマを設けたコレクションを展開予定です。オープン記念としてお買い上げのかた先着300名にノベルティをプレゼント。どうぞ、お早めに。

カテゴリー: 国内革事情

前回に続き、一般社団法人 日本かばん協会が主催する恒例イベント、『信頼の日本製かばん』で、お出かけしよう!「かばんフェス」のレポートをお届けします。

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小学生の通学用アイテムという本来の役割を超え、ファッション製品として大人たちからも愛されるランドセル。全国36社の伝統的な日本製ランドセルを提供しているメーカーたちの団体、日本かばん協会 ランドセル工業会の会員メーカーの自信作がズラリ。
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成長、個性に合わせ、バリエーションも豊富です。展示しているランドセルは実際に背負うことができ、学校をイメージしたフォトスポットも設置。ご家族連れのユーザーさんが足を止め、思い思いに楽しんでくださいました。さらにはランドセル認定証のご紹介も。
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ランドセル認定証はランドセル工業会が定める規格に合致する製品にのみ、つけられています。

ランドセル工業会が定めるランドセル規格とは、
1. すべての縫製が日本国内で行われ6年間の使用に耐え得るもの。
2. 日本鞄協会発行の「信頼のマーク」を縫着したもの。
3. 素材は皮革又は人工皮革とする。
4. 形状はかぶせ部が本体を覆う長さで縦型であるもの。
5. サイズは大マチ部分の内寸の縦(最高部)が31cm前後、幅が23cm前後であること。

認定証の付いたランドセルは6年間の修理対応も。メーカー番号等により、生産者を確認し、迅速なサービスを行っているので安心ですね。


世界的なファスニングメーカー、YKKの展示コーナーが幅広い世代のユーザーさんに好評。多様なファスニング製品をお披露目しました。
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このところ注目を集めている止水ファスナー、AquaGuard®。ファスナーテープの表面をポリウレタンフィルムでラミネートし、止水性を持たせる処理を施しています。これまでアウトドア用品につけざるをえなかったファスナー部分のフラップが必要なくなりました。ファスナー裏面のポリウレタンフィルムの光沢感が、ウェアや鞄類のデザイン性をいっそう高めてくれます。
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ネオンカラータイプが登場。ファッショントレンドとして「スポーツ」が人気継続。素材やアイテムだけでなく、色合いでスポーツを感じさせてくれますね。ストライプテープのタイプもあるので、トレンドディテール、「ライン」として取り入れても新鮮です。

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デザインフィルムタイプも出品。レザー調、カーボン調など、新しいファスナーテープの質感を表現しています。

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SNS映えする大きなファスナーも。お子さんたちに大人気。写真撮影をするかたも続々と。生活のなかに溶け込むファスニング製品が より身近に感じられました。


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かばん協会関連事業コーナーでは技術認定試験1級合格者の作品が展示されました。
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そのおひとり、篠田英志さん(大阪かばんブランド委員長)は実演を披露。多くのユーザーさんが熱心にご覧くださいました。
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ビンゴ&じゃんけん大会では、実演中に素早く仕上げたバッグが賞品に。当選者のかたはとてもよろこんでおられました。終了後には、使い方、お手入れ方法の質問などコミュニケーションも弾んで。
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篠田さんが委員長に就任した大阪かばんブランド事業は、大阪鞄協会が地域ブランド<OSAKAかばん>として始動しました。メイドイン大阪かばんの品質のよさを日本全国に、そして世界へと発信!

「一昨年、大阪鞄協会が創立130周年を迎えたことを契機に、地域ブランドを立ち上げました。大阪のものづくりの認知が高くない現状を打破し、効果的に周知を広げたい、と会員メーカーが一丸となって取り組んでいます」(篠田さん)。

同協会に所属する鞄メーカーは世代交代が進行。伝統と技術を受け継ぎ、若い感覚、パワーで新プロジェクトを牽引しています。

2017年に日本を訪れた外国人は2,800万人超で過去最高を更新。そのうち大阪は初めて1千万人の大台を突破したそう(大阪観光局 発表)。アジアからの観光客を中心に<OSAKA>の認知度、人気は絶大。東京を上回る勢いがあり、百貨店の売り上げはキタ・ミナミとも伸びているよう。

そんなインバウンド消費のニーズも踏まえ、アルファベット表記でネーミングしたのだとか。「来年は大阪でも開催したい」と、大阪鞄協会会長 十川和夫さん。熱く語ってくださいました。


国内外のユーザーに、メイドインジャパン、メイドインオオサカのかばんをPRする場にも最適ですね。参加型プログラム、SNSの活用、インフルエンサー&ユーザーの写真投稿・・・これまでのチャレンジングをベースとして、さらなる情報発信・拡散の効果に期待が寄せられます。次回開催をどうぞお楽しみに。


■ 参考URL ■
 日本かばん協会 <http://www.kaban.or.jp/>

*  *  *

■ 夏季休暇のお知らせ ■
平素はJLIAホームページをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
一般社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA)では、
下記の期間を本年度の夏季休暇とさせていただきます。
みなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、
何卒ご了承いただきますようお願い申しあげます。
【 夏季休暇期間 】
2018年8月13日(月) から 2018年8月16日(木) まで

*  *  *

つきましては、当ブログの更新もお休みさせていただきます。
次回更新は8月22日(水)です。ご了承ください。

カテゴリー: 国内革事情

一般社団法人 日本かばん協会が主催する恒例イベント、「かばんフェス」が、2018年度「信頼のマーク」PRキャンペーンの一環として、7月28日(土)、千葉・幕張 イオンモール幕張新都心 グランドモール1F グランドホールで行われました。

台風12号が接近・通過するあいにくの悪天候でしたが、会場には続々とユーザーが立ち寄り、熱気に包まれていましたよ。
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「『信頼の日本製かばん』で、お出かけしよう!」をテーマに、「信頼のマーク」が付いた日本製かばんの魅力を、多くのユーザーに認知・理解が深まるよう、多彩なプログラムでアピールしました。

日本かばん協会の会員企業が国内生産したかばんには、旅行用かばんからビジネス・ファッションバッグまで、すべて「信頼のマーク」を配した下げ札がつけられています。品質、デザインともに「信頼」のシンボルです。優れた日本製であるとともに、日本かばん協会が定めた信頼の3ヵ条をしっかりとクリア。

信頼の3ヵ条とは、
「1. 鞄づくりにプライドを持ち、伝統を守り続ける」、
「2. 常に挑戦し続ける、革新の姿勢を忘れない」、
「3. 日本製品として、世界に誇れる鞄づくりに取り組む」。

腕利きの職人たちの技術、誠実なものづくり精神が反映し、向上心・探求心にあふれています。「信頼のマーク」は、かばん選びの間違いない目印になりますね。

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今年度のキャンペーンは、かばんと深い関わりがある「お出かけ」「旅」を軸に、インフルエンサーとコラボレーション。
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旅行を中心とした情報を発信するインフルエンサー5人が実際に日本製かばんを持ってお出かけ。そのシーンを撮影、SNSに公開。日本製かばんの使いやすさ、今回のイベント情報を投稿しました。
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それらの写真を掲載された日本製かばんとともにパネル展示。来場者による人気投票や、SNSでの投稿を促し、さらなる情報拡散につなげて。
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会場では、起用されたインフルエンサーから選抜されたかたがトークショーに登場。
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実際に使い、お出かけした際の感想(ポケットが多くて便利など)、日本製かばんの使い心地や魅力を紹介しました。

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毎回人気のじゃんけん大会、ビンゴ大会は大盛況。会場がひとつになりました。

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恒例のものづくり体験も。ミニバッグづくり、YKKファスナーストラップづくり、かばんぬりえコーナーなど、参加型ブログラムが盛りだくさん。
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夏休み期間中ということもあり、お子さんをはじめ、たくさんのファミリーが楽しんでくださったようです。
このほか、展示や実演も好評。レポートは次回に続きます。


■ 参考URL ■
 日本かばん協会 <http://www.kaban.or.jp/>

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

お待たせしました! 月1回恒例のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」第4弾です。

今回は、革を裁断する仕事「裁断師」にフォーカス。
皮革業界のスペシャリストの仕事を、写真、動画、イラストを加え徹底解説してくれます。

通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしておりますが、この春から人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが加わりました。

イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにもわかりやすくお伝えすべく、ていねいな解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介。

次回の「本日は革日和♪」は、「素材博覧会YOKOHAMA 2018・夏」(8月24日~26日)に出展決定。ブースでの物販のほか、セミナー、ワークショップも予定されています。下記のリンク先をチェックしてください。



*  *  *


毎度です。

今回は革業界になくてはならないのにいまいちすごさが伝わりづらい「裁断屋」という仕事です。


革業界では巨大なカッターを折り曲げたような「刃型」という工具をフルオーダーで作ります。


値段はピンキリですが、小さいから安い、ということはなく、基本的に作成時間に応じて値段が決められます。

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巨大なカッターの刃であるスウェーデン鋼を熱して柔らかくして曲げて溶接していきます。

そのため1mm以下の精度で作るのは困難な工具です。


刃型の作成依頼をする人は薄い紙を折り曲げるかのようにスウェーデン鋼を曲げられるんでしょ、と思いがちです。実際はダンボールを曲げるようなイメージですね。



それほど大雑把な素材です。


例えば下記の刃型などは小さいですが7,000円くらいはします。
その分精度抜群できちんと平行にドーナッツの形が形成されています。

刃型の話でも1回またいつか話しましょう。



で、この刃型で革を裁断するのが裁断師という仕事


刃型を裁断するのにはクリッカーという機械を使います。

重さは1トンを越えるもので、油圧の力で動きます。

スイッチを入れると体に響く唸り声をあげてゆっくりと天板が下がり刃型を押さえつけて革を切り離します。


だいたいこの機械がピンきりですが、中古で30万くらいかな? 

移動費で10万弱は見ておいたほうが良いです。重さ1トンくらいはありますので頑張ったり、人数多くしたら運べる、というものでもありません。


また、設置する地面もきちんとコンクリ引いておかないと水平が出ません。


昔々の裁断師は

クリッカーやスウェーデン鋼、という工具が日本に出回ったのは1970年台手前くらいと聞いています。
それまでは型紙をベニヤ板などに写して、革包丁1本でベニヤ板型紙をなぞって手作業で裁断していたそうです。


手で裁断していた時代があり、さらにその後に火造りの刃型が存在し、これを手作業でガンガンと叩いていたとか。


ですので当時の靴工場などはものすごくうるさかったということも聞いたことがあります。

この頃の記録写真などがさっぱり残っていなくて探し中です。

で、70年台手前くらいにようやくスウェーデン鋼とクリッカーが来たそうな。


文献記録や証言を集めていますが、工具や機械の記録ってなかなか残っていなくて難儀しますね。┐(´д`)┌



革の特性を知ろう! 

「この機械さえあれば誰でもできるの、裁断師というやつは?」というとそんなことはありません。
まず革という素材がどれだけ気を使うものなのかから理解してみましょう。


1 革は傷があって当然

革素材は食肉を取るためにトチクした動物からいただいたもととなる皮「原皮」の段階で傷があることがあります。
それらの傷は革素材を使う以上避けられません。
また、識別のために焼印がついていることがあります。


2 革には流れがある

人間と同じですが、革素材には繊維の流れがあります。
それも一方向ではありません。


下記の図のように背中から頭、おしりに。背中からお腹に繊維の流れが走っています。


この流れが曲者です。


部位的には背中の部分が一番頑丈です。
例えば人間も幼少期に「地震が起きたら頭を抱えて背中を丸くしてうずくまってください」と言われたと思います。


これはお腹よりも背中の部位が繊維が密集し、頑丈なことも一因しています。
お腹や首の下、肩の周り部分はお腹いっぱいになると膨らんだり、可動する部分なだけあって柔らかくなっています。

基本的に革は図の真ん中にある背中のほうが頑丈であり、価値も高いです。

3 革の表面が硬いか柔らかいかで話が異なる

硬い革・柔らかい革、などと言いますが、硬い柔らかいだけでは大雑把な表現となります。


・表面にピンッ!と張りがあるから硬い


・張りがあるけど、シワシワにシボが寄せられているためふんわりとしている。でも表面はピンっとしているので硬いとも言える


・背中の部分をつまむとギュッと圧縮され固く感じる。この場合は「コシがある」と言います。


・でもお腹の部分は繊維がゆるいので柔らかく感じる。この場合は「コシがない」と言います。


硬い柔らかいでも表面状態や繊維密集地帯により異なります。


これらの特性を今回の話では是非覚えておいてください。



仕事的にはスイッチ入れてポンポンと誰でもできる仕事じゃないの?

この仕事の難しさは上記にあげた特性と、裁断して作るもの=靴やカバン、により要求される内容が異なります。
靴が得意な裁断師は手袋についてはさっぱり詳しくないこともありえます。


今回はさらに作る対象物それぞれに関して、どこに注意をしなければいけないかも解説してみましょう。


靴はとにかく数が多い

教材用DVD「靴の出来るまで」 | JLIA 日本皮革産業連合会より


今回話を聞いたのは普段からお世話になっている裁断屋さんです。
クマみたいな風体ですが、ものすごく繊細に仕事をしてくれる方です。
財布や鞄から靴までいろいろと裁断しています。


で、靴の裁断の大変さってなに?


I氏「靴の場合は繊維の流れが重要やねん。
例えば大阪は婦人靴で有名やから、その裁断が持ち込まれることもある。
AからEの5つのパーツがあるならばそれぞれのパーツにより要求される繊維の方向が異なる。


が、大変なのは靴は要求される枚数が多いんや。
例えば100足分裁断、と言われても革がきちんと足りるかどうかわからないんや」


100足で1足あたり6DSかかるならば600DS。革3枚で足りる、みたいな計算じゃないの?
(※DS=日本における革の基本的単位。1DSは10cm×10cm。革1枚あたりで220DS前後)


「傷を避けたり、繊維の流れを考えると600DSできっちりとれるとは限らないんや。
そこらは裁断してみないとわからない。


だからパーツAだけ100足分=200パーツだけ取ったらあかんのや。
まずAパーツだけ100パーツだけ様子見で裁断して、その次にBも100パーツ、Cも100パーツ、、、と50足分だけ取っていく。


で、残りの量を見て『あぁ、これだけの残りならばあとは40足分くらいだけ取っておこう』と考えるんや。
何も考えずにAパーツを200パーツだけポンポンと取れたら楽なんやけどな」


「他にもスムースレザー(※均一な色一色の革)ならば楽だけど、ムラ染め的な革は裁断が大変や。
流れと模様、両方に気を使わなければいけないからな」

 

カバンやバッグは大きさがネックに

教材用DVD「鞄の出来るまで」 | JLIA 日本皮革産業連合会より


「こちらも靴のように繊維の流れを考えなければいけないんや。
靴よりもパーツの大きさがでかいから見落とすわけにいかない。


また、持ち手部分などは革の繊維の流れに沿って裁断しないと使っていたら伸びることになるな。
そしてそういうパーツは大きいからこれまたどう取るか悩みどころや」


ランドセルは表からは傷がわからない

「ランドセルの場合は6年使うことが前提の鞄やろ。
だから表面にウレタン塗装なりが施されているから表面だけ見たら傷はほぼないんや。
その分裏側から見たら、削れている傷などが存在する。それは表部分から押すとポコンと凹んでしまう。
だから、裏から目視して、傷がないな、とチェック。表も軽く撫でて凹んでいるところがないか確認するんや」


財布などの小物は小さくて注文が細かい

教材用DVD「ハンドバッグ・小物の出来るまで」 | JLIA 日本皮革産業連合会より


「財布などの小物はあまり力がかからないからそれほど革の向きは気にしない。
それにパーツが小さい。それだけ革の取りがってはいいよな。
でも一部のパーツで『こっちは隠れる部分だから多少傷が入っても良い』など細かい注文が多いんや。
さらには『このパーツは漉きを細かくするから良い部分で取ってほしい』『こちらは漉きは細かくないから腹の部分で構わない』などパーツ1つ1つの要望が細かいな」


手袋はそもそも革が難儀

教材用DVD「手袋の出来るまで」 | JLIA 日本皮革産業連合会より


手袋は四国の香川県で生産されることが多いので香川の方に聞いてみました。


「手袋は鹿や羊などのふんわりとしつつもしなやかな革がよく使われる。
また、製造工程で手の形をしたアイロンを中に入れて革を伸ばすんや。
だから裁断する時はふんわりしているけど、なるべくピンと伸ばして裁断する。
もちろん傷があるなんてもってのほか。傷がないように確認しつつ裁断するよ」



裁断師はプロの仕事


「例えば鞄メーカーや靴メーカーにはそれぞれの会社に裁断をする人がいるもんや。
ホントはそれが一番望ましい。


この傷はいいのか? 

この部位はこのパーツに使って良いのか?というのはメーカー自身が一番よくわかっているからな。


でも人手が足りなかったり、クリッカーがない場合は俺らみたいな裁断師の出番となるわけや。
裁断師もそれぞれに得意分野が異なる。
靴の得意なやつもいれば、財布が得意などもある。
全部に通じている裁断師はそうそうおらへんやろうなぁ。


だからこそ依頼者がきちんとメモで

『この刃型はこの向きで裁断してくれ』

『このパーツはこの程度の傷はokです』など

書いてくれていると助かる。
『それくらいプロなんだからそっちで判断しろ!』とか言うような依頼者は断るな」


機械だけみたら簡単そうに見える仕事ですが、実際は繊細さが要求される仕事ですね。



裁断師はどこにいる?


基本的に裁断師に限らずですが、革の加工屋さんというのは「数で稼いでなんぼ儲けるか」という仕事です。
そのため鞄メーカーや靴メーカーと呼ばれる会社が多数あるところじゃないと儲けられません。


東京ならば浅草に靴メーカーが多いですが、こちらは紳士靴のメーカーが多いです。
大阪は西成に婦人靴メーカー。ここら近辺には裁断師なりが存在します。

神戸の長田には合皮靴メーカーが集まっています。こうなると長田の裁断師は合皮の裁断が得意となります。


鞄メーカーは東京・大阪に点在しています。
大阪ならば堺市や東大阪に多いと聞きます。
ここらを対象とする裁断師さんは革や裏地となる布地の裁断を得意とします。


兵庫県の豊岡市は鞄メーカーが100社ほどあると聞いています。
豊岡の鞄メーカーは革に限らず布地などを得意としていますので、裁断師も革以外を得意と聞いています。

香川県東かがわ市は手袋を得意とします。
前述しているように柔らかい手袋用革の裁断が得意と思われます。



じゃぁ裁断師ってどうやって探せばいいの?


基本的に「~~裁断所」などと名前をあげているところはあまり見ません。


また、タウンページやインターネットで検索してもあまり見つかりません。


加工屋さんというのは「1回やっていくら。次に注文来るのは半年後」という個人や会社さんよりも「定期的に仕事をくれる取引先」を好みます。


定期的にくれるならば個人でも気にしません。


また、きちんと細かい注意点や仕様書をくれる取引先をありがたく思います。
「プロだからそこらは任せるよ!」「電話で10分かけて説明します」「口頭で説明しますからメモ取ってくださいね」などはとても嫌がります。


彼らは手を動かしてなんぼ儲けるか、という仕事ですので、口頭のみの説明というのは時間を浪費するので嫌います。

裁断師に限らず加工屋さんや専門職種というのはタウンページやインターネットに情報を載せたがりません。


なんで載せないの? と聞いてみたことがあります。


「紹介で十分やねん。
タウンページやインターネット載せると営業電話かかってきて面倒くさい」

ということでした。


材料店舗などで継続的に購入し、信頼を重ねた上で相談すると教えてくれることもあります。



どれくらい存在するの?


さっぱりわかりません。


組合があるわけでもない職業ですので、この世にどれくらいの裁断師や加工屋がいるのかはほんとにわかりませんね。



革業界っていろいろな加工屋さんや専門職種で成り立っています。


前回紹介した漉き割屋さんもそうですが、この裁断師さんもなくてはならない仕事です。


機械があるからってなんでもできるわけではなく、それぞれが経験に基づいた文章化できない知識や技術を持っていますね。




過去の関連ブログ:

カテゴリー: 国内革事情

前回に続き、日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス<Creema(クリーマ)>が主催する「HandMade In Japan Fes 2018(HMJ/ハンドメイドインジャパンフェス)」から注目ブースをピックアップしてご紹介します。


地元の伝統技術を活用し、社会問題を解決
<DIYA(ディヤ)>
里山の現実をより多くの人に伝えていくことを目指し、始動。徳島県の祖谷(いや)地方で、有害駆除された野生の鹿を製品にすべく、ブランド化したそう。
「年間約1,500頭を超えるシカが駆除されますが、そのほとんどが山に放置されているのです。DIYA は、この里山の現実をより多くの人に伝えていくことを目指し、立ち上げた鹿革プロジェクトです。
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駆除した個体の価値を高めていくことは、問題解決につなげるための大切な視点であると考えています。柔らかな鹿革素材の魅力を最大限にいかし、丁寧に作りあげたDIYAの製品。手に取ってくださった皆様が、鳥獣被害と里山の暮らしのいまを知る、貴重な一歩となりますように」と、"シカけニン(仕掛け人)"蔦 哲一朗さん。
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2013年に地元・徳島の祖谷地方を舞台にした映画「祖谷物語-おくのひと-」を発表。東京国際映画祭をはじめ、トロムソ国際映画祭で日本人初となるグランプリを受賞するなど多くの映画祭に出品され話題となり、2014年、個人として徳島県庁より『阿波文化創造賞』を受賞しました。
異なるジャンルから飛び込み、プロデュース。新たな風を吹き込んでいます。


ステイショナリー感覚の革小物がアイキャッチに
<KUGIRI(クギリ)>
デザイナーの藤本さんがブランドを立ち上げ、シンプルかつ機能的なバッグ、革小物をリリース。特にステイショナリーの評価が高く、専門紙・誌の編集者から高く評価されています。
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現在、カードケースがブレイク中。フラップに小さなパーツを配することでカードスタンド替わりに。名刺交換時、有効に活用でき、ビジネスシーンのコミュニケーションが円滑になりそう。
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バッグクラフトマン養成スクール<アトリエフォルマーレ>卒業生で活動するユニット「JAPAN レザークリエイターズ」では、藤本さんがリーダーシップを発揮。百貨店に催事出店し人気です。


「革らしさ」を生かした「革らしくない」プロダクト
<革作家 ayato(アヤト)>
ナチュラルマーク(個体の特性、キズなど)をそのままに使用するなど「革らしさ」を生かしながらも、ドット柄や蟻の刺しゅうなど、相反するポップなテイストのものづくりがユニーク。
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作家自身が裁断、染色、縫製・・・とすべてのプロセスを手がけ、ぬくもりのあるニュアンスが漂う作風がオリジナリティにあふれています。
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革小物から野球用グローブまでと、幅広いコレクションを展開。好みの型と柄の組み合わせでセミオーダーも可能だそうです。
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フォトジェニックなルックスと、熱いトークで女性ユーザーから注目を集めています。


ショップのような空間と接客で差別化
<chi.wata(チ.ワタ)>
ショップのようなしつらえの大きなブースで、ひと際、存在感を放っていた<chi.wata(チ.ワタ)>。東京・高円寺に構えるアトリエ兼ショップの世界観を移設したような、スタイリッシュな雰囲気です。
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姿見を設置、全身のバランスを見ながら、丁寧に接客し「素材感、サイズ感を確認してから買いたい」というリピーターのニーズにしっかりと応えて。
デザイナーの千綿さんをはじめ、応対するスタッフも多く配置し、マンツーマン、ハンドトゥーハンドで次々と売れていくようす、拝見していてホッとしました。
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スタイリングに合わせやすく、使うひとの魅力を引き出すバッグたち。すれ違うひとが思わず目を留めてしまうような、さり気ない個性が光ります。


人気のおにぎりケースをシンプルに表現
<Natural Intelligence(ナチュラルインテリジェンス)>
「持つことで特別感を感じられるような製品をつくりたい」との思いを込め、活動するブランド。
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イヤホンクリップやキーケースなど、革小物に加え、なかには、超個性派アイテム、おにぎりケースも。
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会場では、おにぎりケースをほかにも見かけましたが、シンプルなデザインで革の持ち味を引き出しています。パーツが少なく女性も使いやすそうですね。


ブランドの核となるスモッキングでさらなる進化
<kaunis sormus(カウニスソロムス)>
スモッキングの技法を生かしたコレクションが目をひく同ブランド。昨年もピックアップさせていただきましたが、今年は進化した表現に感激。
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スモッキングというと、70年代テイスト、ペザント(農夫)ルックなどに代表されるナチュラルなニュアンスが特徴ですが、技法を生かしながらも、素材を艶感のあるレザーにチェンジし、ゴールドをあしらったパール調のパーツをプラス。フェミニンかつエレガントなアクセサリーに昇華しました。
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厚手の素材が多いので、指ぬきをしていても、作業はなかなかハードだと思われますが、クラフト感だけにとらわれない自由な発想がいいですね。今後の活動が楽しみです。


ハンドメイドマーケットプレイスやリアルイベントがあることで、若いクリエイターたちが伸び伸びと自由な活動をしているのがうれしいです。ユーザーと向き合い、直接つながることでいままでになかったマーケットが醸成されています。
ジャパンレザーが身近になり、「革製品を使いたい」「革製品を贈りたい」といったニーズが広がっていきますように。


■ 参考URL ■
 HandMade In Japan Fes <https://hmj-fes.jp/>

カテゴリー: 国内革事情

日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス<Creema(クリーマ)>が主催する「HandMade In Japan Fes 2018(HMJ/ハンドメイドインジャパンフェス)」が、7月7日(土)~8日(日)の2日間、東京・有明 東京ビッグサイトで行われました。
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HandMade In Japan Fes 」は日本各地で活動する多くのハンドメイドクリエイターが集結する人気フェス。アート、雑貨、ファッション、アクセサリーほか多彩なプロダクトがそろいます。

クリエイターエリアでは、伝統工芸職人・人気クリエイターたちの作品に触れ、ものづくり体験ワークショップも。このイベントでしか出会えないつくり手たちとコミュニケーションも楽しい。
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新進気鋭のアーティストや人気フェスバンドによるライブステージをはじめとしたミュージック&プレイエリア、フードコーナーなど、ファッション以外のプログラムも充実しています。

開催時期の七夕に合わせ「織姫と彦星」をテーマに展開。天の川をイメージしたトンネルの中にクリエイターによる「織姫と彦星」をモチーフにした100作品の展示、フリーワークショップも実施。クリエイティビティあふれるサマーバレンタインとなりました。
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「HMJの思い(=初心)に返る」との方針のもと、あえて規模を縮小したものの、昨年より10%多い国内外から5万人を超える来場者を記録。顧客満足度も大きく高まったようです。

駆け足でお邪魔してきましたので、注目ブースをピックアップしてご紹介します。


日本最大のレザープロダクトコンペティション「Japan Leather Award(ジャパン・レザー・アワード)」が昨年に続き出展。
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6月1日にオフィシャルサイトがオープン。事前エントリーの受付がスタートしました。
「ファッション産業である皮革産業に、その時々の消費者ニーズなどに即応できる新たな"発想・表現"のできる人材を発掘・育成したい」。このような目的のもと、一般社団法人 日本皮革産業連合会(JLIA)が毎年開催する同アワード。誰もが無料で応募できるのが魅力です。今年は東京・二子玉川ライズで審査会・表彰式・受賞作品展示が行われます。

応募部門はフットウェア部門/バッグ部門/ウェア部門/フリー部門の4部門。フューチャーデザイン賞(新奇性、新たな市場形成の可能性を評価/賞金10万円)、ベストデザイン賞(優れた商業的な価値を評価/賞金10万円)の各2賞が。さらに学生部門(最優秀賞/新奇性、発展性を評価/賞金10万円)があり、グランプリは上記9賞の中で最も優れた作品から選ばれ、賞金30万円と3つの中から選べる副賞も用意されます。

プロ審査員としてウェブメディア「Fragments」編集長 伊藤瞳さんが加わりました。審査員長は東京藝術大学美術学部教授 長濱雅彦さん。特別審査員としてドン小西さん。
阿部浩さん(レガーレ)、天津憂(エーディグリーファーレンハイト)、有働幸司さん(ファクトタム)、鎌倉泰子さん(フリーランスバイヤー/ライター)、佐藤直人さん(NAOTOSATOH)、中山路子さん(ミュベール)、橋本太一郎さん(ノーノーイエス)、矢口真弓さん(PR・アドバイザー)と活躍中のデザイナー、ビジネスパーソンが審査員を担当予定。厳正に審査されます。
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皮革業界関係者だけでなく、幅広いジャンルのクリエイター、海外のかたも立ち寄り、日本製革製品の魅力を知っていただく、きっかけに。ブースでは今年度の特長や応募部門などの説明とともに、それらの内容をまとめた印刷物を設置・配布。事務局スタッフがおひとりおひとりに丁寧に応対、説明しました。
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また「Japan Leather Award 2017」グランプリ受賞作品を展示。雨や水に濡れることで、グラフィックが鮮明に浮かび上がる特性を伝えるべく、その場で水をスプレー! その変化がとても好評。
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グランプリ受賞作品だけでなく、トロフィーを展示することで、受賞のイメージがわき、モチベーションが上がったかたも多いようです。
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なお、ご応募には事前エントリーが必須となっています。現在、事前エントリーの申し込みを受付中です。くわしくは下記リンク先公式サイトをご参照ください。

「HandMade In Japan Fes 2018」レポートは次回に続きます。


■ 参考URL ■
 HandMade In Japan Fes <https://hmj-fes.jp/>
 Japan Leather Award <http://award.jlia.or.jp/2018/>

プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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