欧米ブランドに「負けていないぞ!」

カテゴリー: トレンド

国内最大の見本市「第83回東京インターナショナル・ギフト・ショー」が、東京・有明 東京ビッグサイトで2月1日(水)から計10日間行われました。「日本最大から世界最大へ!」をスローガンにレベルアップ。同時開催の見本市と合わせ「ギフトショーウイーク」と称して展開。


「第83回東京インターナショナル・ギフト・ショー LIFE×DESIGN」を皮切りに、「第1回東京インターナショナルプレミアムビューティー・ヘルスショー 」、「第83回東京インターナショナル・ギフト・ショー」と「第55回東京インターナショナルプレミアム・インセンティブショー」、「第21回グルメ&ダイニングスタイルショー」と続きました。

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今までにない新しいコンセプトで「暮らし・デザイン・新時代」をテーマに「LIFE×DESIGN」を初開催。暮らし方から住まいをデザインする、洋服を着替えるように住まいをコーディネートする不動産、建築、施工、インテリア、雑貨、家電、伝統工芸、素材にアート&クラフト・・・など住まいのエレメントが一堂に会する展示会に。

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そのひとつ、「アクティブ&クラフトフェア」には東京都/東京製革業産地振興協議会が出展。東京スカイツリーのおひざもと、墨田エリアは、ピッグスキンの生産で知られています。豚革は可塑性が高く、加工技術に優れたつくり手がその実力を披露。<墨田革漉>、<墨田キール>、<三恵産業>、<ティグレ>などが最新作、自信作を出品しました。

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バッグなどの製品事業で注目される<ティグレ>はヒット中のウォッシャブルレザーシリーズをさらに強化。アイテムのラインナップを拡充しています。


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OEM、ODMのオファーが絶えない<墨田キール>。ノベルティとしてのニーズが高い革小物、フィギュアなどを紹介。

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豚革でつくられた豚を中心にさまざまな動物が仲間入り。お子さんはもちろん、幅広い世代に好評です。


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防水性に優れたピッグスエードを開発した<三恵産業>。ブースでは水を注ぐ実演も。水滴を弾くようすにビックリ。

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オリジナルブランド<チェトラ>では従来のコレクションパッカブルなバッグも発表。オファーも相次ぎ、商談も活発でした。

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<墨田革漉>はインキュベーション施設<台東デザイナーズビレッジ>入居&卒業生ブランドとコラボレーション。

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<カンマ>は新作、大きめのクラッチバッグをリリース。催事を重ねるなかで顧客からのリクエストを製品化。フリーアドレスのオフィスに勤務するビジネスパーソンやノマドワーカーにぴったりですね。

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光沢感のあるレザーをフィーチャーした<アトリエ65>。3D加工によりスティングレイ(エイ)調に仕上げたレザーではセレモニーケースを。

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ふくさとして慶事の席をスタイリッシュに彩ります。また、書類ケース、パスポートケースなど、さまざまな用途にも対応できるのがいいですね。

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クロコ調型押しレザーを使用したショルダーバッグはキラキラ光る素材感が女性に好評。着こなしの主役としてはもちろん、その煌きは写真撮影時にはレフ板替わりになりそう。写真投稿アプリ、インスタグラムが人気を集めるいまの流れにマッチしていますね。


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才能あふれるクリエイターと感度の高いバイヤーのためのビジネスの場「アクティブクリエイターズ」で出展した<DIARGE>。

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世の中に偏在する埋もれた資源と掛け合わせ、新たな価値を創出。化学変化しやすく、その変化も楽しめる銀のように、ユーザーの生活に馴染み、使用して行く過程で各々の価値に変化していくプロダクトを提供しています。海外で高く評価され、フランス・パリの著名なセレクトショップ<コレット>、台湾のライフスタイル型書店<誠品書店>をはじめ、国内では<蔦屋書店>でも展開中です。


世界各国の厳選された素材を用い、日本国内の職人の技術により精魂を込めて製造されるプロセスに意外性というエッセンスを加えて、これまでにない革小物を提案。そのひとつがこちら。

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パスケースにミラーをセットに。美容に関心が高く、自撮りをする男性も多いので、鏡は必需品。パスケースごとカードケースに収納することもできるので、さり気なくスムーズに取り出せるのがいいですね。


写真投稿アプリ、インスタグラムが急速に普及した近年では写真映えするモノ・コトを撮影・投稿し、多くのひとの共感を得たいというニーズが高まり、<インスタ映え>というキーワードも生まれ、話題となっています。スマートフォンを起点にした商品開発が進むなか、インスタグラムから派生する消費行動も見逃せません。ジャパンレザーでも、そんな時代の潮流をキャッチアップ。新たな切り口が新鮮でした。


レポートは次回に続きます。



■ 参考URL ■

 第83回東京インターナショナル・ギフト・ショー
 <http://www.giftshow.co.jp/tigs/>


カテゴリー: 国内革事情

販売スタッフの接客技術を競う「第22回SC接客ロールプレイングコンテスト全国大会」が1月27日(金)、神奈川・横浜みなとみらい パシフィコ横浜にて行われました。

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一般社団法人 日本ショッピングセンター協会が主催し、1995年度から続く歴史あるコンテスト。ショッピングセンター(SC)業界の一層の発展を願い、SC内店舗で働くテナント従業員のかたがたの資質向上を目的とし、お客さまにいつまでも支持され、愛されるSCづくりを目指して実施されています。各地の予選を勝ち抜いた精鋭、ファッション・物販部門18名と食品・飲食・サービス部門8名の合計26名が登壇しました。

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大賞・SC接客日本一及び経済産業大臣賞に輝いたのは原田 千紘さん(フラワーデコ/東京ソラマチ)。

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義理のご両親の訪問を控えた女性が玄関に歓迎の気持ちを表現すべく花を飾りたい、そんな思いをサポート。「香りが強いフリージアは、春の訪れを感じてもらえる」、「春の花は薄づきの花びらなので色を混ぜても嫌味にならない」など、豊富な知識とプロならではのアドバイスがいっぱい。このひとにアレンジをお願いしたい、このお店で買いたいと素直に感じる素敵な接客でした。


続いて、ファッション・物販部門、優勝は岩本 紗季さん(キャサリンロス/阪急西宮ガーデンズ)。

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仲のいい先輩の結婚式に出席し友だち3人で一緒に挨拶をする女性にドレスをお見立て。「花びらが舞い散るようなパープル」という色の表現に、特別な日のためのドレスを選ぶ非日常感が高まり、ショッピングをドラマティックな体験へと昇華して。


準優勝は西澤 真里沙さん(イセタン クローゼット/ルクア イーレ)。

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取引先から誘われたパーティに相応しい、上品できちんとした一着を探すキャリアウーマンに<ダイアンフォンファステンバーグ>のラップドレスをおすすめ。上質な服を長持ちさせるための日常のお手入れ方法が的確。程よい距離感で徐々に間合いを詰め朗らかな関西弁で展開する、磨き上げられたプロの接客術に魅了されました。


審査員長賞は内田 歩美さん(無印良品/ラスカ茅ヶ崎)。

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明るい声かけと抑えたトーンのアプローチのメリハリ、共感力の高いニーズチェックが際立っていた内田さん。演劇的なメソッドとも感じられるような豊かな表現が目をひきました。


総評として、「今日は(出場者の)気迫が突き刺さってきました。毎年素晴らしいが今年も素晴らしかった」と接客ロールプレイングコンテスト実行委員長の椋本 充士さん。受賞者の皆さんおめでとうございます!


皮革・バッグ関連からはサマンサタバサグループから2名が。


小島 あかねさん(サマンサベガ/イオンレイクタウンカゼ)

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普段の接客では、「パーソナルなコミュニケーションをベースにブランドの独自価値と魅力をプラスした、お客さまのこれからにつながるようなおもてなし」を心がけているそう。自信をもっておすすめする姿勢に好感がもてました。


出島 彩香さん(サマンサタバサ/天神地下街)。

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転勤で引っ越しが終わったばかりの女性に「白は新しいスタートが切れるカラー。お守り替わりになる」とおすすめ。ブランド独自の3年保証もご紹介。


2016年10月からスタートした新サービス<3YEARS GUARANTEE>は、縫製不具合(ほつれ・糸切れ) 、金具壊れ(機能不全になったもの) 、塗装(革の塗装剥がれ等々 補色実施)を保証(例外はあるそうですが)、という内容となっています。3年間の使用での不具合に対して保証するというのは画期的。もちろん、さまざまな条件や適用外となる条項もありますが、お客さまの安心感につながりますし、本革製品に不慣れなユーザーにとって、「レザーの特性とはなにか?」「レザーはどう使うのが適切か」を知る貴重なきっかけとなるはず。施行されたばかりですが、同サービスの推移、運用に注目したいですね。


そして、バッグでは寺久保 祐槙さん(マンハッタンポーテージ/金沢フォーラス)が出場。

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4泊5日のベトナム旅行のため、バッグを新調したいという男性に、スケジュールやアクティビティなどを丁寧にヒアリング。楽しみになさっているクルージングに対応すべく、防水性、ホールド力のあるリュックを提案。帰国後、お話しを聞かせてください、と再来店を促して。旅行でのリアルな使い勝手を確認するうえでも有効かもしれませんね。


今回、気になった傾向は<インスタ映え消費>へのフォロー。


グループで外出する場合、写真撮影はつきもの。女性に人気の写真共有アプリ、インスタグラムやフェイスブックで友だちと一緒に撮影する写真(比較対象がある)をどうするか、というのは大きな問題。たくさんの人に見られるうえ、削除しない限りネット上に残る存在というのも、悩ましいですよね。現在、販売スタッフの皆さんはSNSアカウントの運用・投稿するために写真を撮る・撮られることも多く、常に評価される対象であるため、その経験値の高さをフルに生かしていました。頼もしい!


今井 花奈子さん(レイカズン/サンシャインシティ アルパ)。

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ディズニーランドに行くというお客さまに、今井さん自身も好きなことから会話が盛り上がり、アトラクションをまわりながら、ディズニーランドのなかでインスタグラムで写真を撮るという行動パターンをしっかり把握したうえでの実践的なアドバイスが次々と。タブレットを活用し、すばやく着用感を伝える提案に感心しました。テンポがよく元気な応対もいいですね。


松岡 麻子さん(ユナイテッドアローズ グリーンレーベルリラクシング/アミュプラザ博多)。

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高校生からの友だちに6年ぶりに会い、ビュッフェに出かけるという女性にピンクとニットや花柄のスカートをおすすめ。すっかり垢抜けた友だちにちょっぴり引けめを感じているような雰囲気を察し「顔まわりに明るいカラー(のトップス)を」「(花柄の)華やかさがお客さまの笑顔につながる」と、自然な笑顔で写真を撮影できるよう、ファッションによる自信で背中をそっと押して。さり気ないやさしさが漂います。


多様化するニーズを把握するうえでも、話題のスポットや人気の施設へ実際に出かけ、自ら体験をすることの重要性を痛感。接客トークの引き出しが増えますよね。共感力・提案力を高め、お客さまの生活を豊かにするサポートをしたいものです。休暇をしっかりとって、よく遊び、よく学び、ファッションの楽しさ、その魅力を伝える存在として、販売スタッフの皆さんがもっともっと輝いてほしい! そして、次回は革製品関連企業の受賞を期待しています。



■ 参考URL ■

 一般社団法人 日本ショッピングセンター協会

 <http://www.jcsc.or.jp/>

カテゴリー: 国内革事情


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国内最大規模のレザープロダクトコンペティション、「Japan Leather Award(ジャパンレザーアワード)2016」受賞作品展示が、1月25日(水)~31日(火)、大阪・梅田 阪急うめだ本店 10F「うめだスーク」で開催され、連日たくさんのレザーファン、ユーザーが訪れました。

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「素材×デザイン×ファッション=∞」をコンセプトに、天然の皮革素材を生か、素晴らしいデザイン力やファッション性に富んだ作品を広く募集。東京藝術大学教授 菅野健一審査員長、ファッションデザイナー ドン小西ゲスト審査員をはじめとしたプロ審査員、そして、一般ユーザーも審査に参加。合計279点もの作品を大阪、東京の2段階で審査しました。

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秀逸なデザイン力やファッション性に富んだ作品から、グランプリ、部門賞(レディースフットウェア、メンズフットウェア、レディースバッグ、メンズバッグ、ファッション雑貨、生活雑貨、学生)、ゲスト審査員賞受賞作品に加え、初の試みとして各部門2位、3位の作品も決定。

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受賞作品展示会場には、22作品すべてを展示しました。


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グランプリにはモデル・タレントの宮瀬彩加さんが選出。「私はたくさんのコンプレックスがありますが、メイクで自信をもてた部分が本当に大きくて。女性のテンションを上げる、機能的で実用性の高いメイクアップバッグをつくろうと思いました」と宮瀬さん(「Japan Leather Award 2016」受賞作品紹介小冊子より)。ファッションはもちろん、バッグづくりが好きな彼女は人気ブランド<サマンサタバサ>ブランドレップをはじめ、幅広く活躍中。「いつかは自分のブランドを立ち上げられたら最高です!」という夢をぜひ、実現させてほしいですね。


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今年度の受賞作品はもちろん、歴代の受賞者のコレクションもラインナップ。同アワードから羽ばたき、活躍するジャパンレザーの次世代を担うつくり手たち、そのクリエイションが革製品を通して体感できる貴重な場。みずみずしい感性と新たな革製品の可能性にワクワクするような刺激いっぱいのスペースとなりました。


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会期中にはレディースフットウェア部門受賞<ちゃけちょけ>倉田彩加さん、ゲスト審査員賞受賞<クロスライン>辻野孝太郎さんの作品オーダー会や、歴代の受賞者によるプログラムも。

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「Japan Leather Award 2014」日本エコレザー雑貨部門賞受賞<革工房ABALLI>加藤光也さん、同じく「Japan Leather Award 2014」レディースバッグ部門賞受賞<madoromi>内山友徳さんが駆けつけ、実演を披露してくださいました。

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クリエイターの手仕事と自らの解説からぬくもりが届きました。ユーザーの皆さんもとてもよろこんでくださったようです。

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会場では、グランプリをはじめ、各部門賞、ゲスト審査員賞など全受賞作品、受賞者をご紹介する「Japan Leather Award 2016」受賞作品紹介小冊子を、「Japan Leather Award 2016」受賞作品展示会で設置・配布。オフィシャルサイトでは、この小冊子の内容とともにグランプリ、各部門賞、ゲスト審査員賞など全受賞作品を掲載しています。ご来場できなかった皆さま、ぜひ、ご覧ください。


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2016年11月に行われた表彰式において、審査員長の菅野健一東京藝術大学教授から総評として「作品をつくることは、遊び心の実現。自由な発想でこれまでにないものを提案してほしい」、ドン小西さんからは「受賞作品以外も高得点で、クオリティが高かった。次世代の発想、エネルギーをどんどんぶつけてください。次回はさらなる進化を!」との熱いエールが。


2017年はファッショントレンドの大きな転換点。これまで長く続いたシンプル&ベーシックの潮流から、デザイン性重視へシフト。さまざまなブランドがファッションを楽しむ提案を打ち出しています。


同アワードでは「素材×デザイン×ファッション=∞」というコンセプトのもと、いち早く新鮮なレザーファッションを提案。来場したユーザーの皆さまも時代感覚を敏感にとらえ、ジャパンレザーの現在進行形を楽しんでくださいました。来年度もどうぞ、お楽しみに!




■ 参考URL ■



 Japan Leather Award 2016<http://award.jlia.or.jp/2016/>


カテゴリー: トレンド

セールもひと段落。そろそろ春夏シーズンの立ち上がりですね。ファッションのロングトレンド、ノームコア(究極の普通、究極のシンプル)の終焉がさまざまなメディアで報じられ、ノームコアブームと同時期に始動したジュングループ<ル・ジュン>のブランド休止が発表されるなど、潮目の変化を実感します。そんな今シーズンのバッグと革小物の傾向を探ってみました。


■ トレンドカラーは暖色系から寒色系へ

2016年はテラコッタ、バーガンディ、レッドと暖色系に人気が集まりましたが、この春夏はアビス(深海)カラーが話題(写真:<キソラ>フェイスブックページより/<キソラ>横浜マークイズ店限定カラー)。

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深みのあるブルーに注目が。ストリートでは、その橋渡しとなるようなライトブルーのアウターや小物を取り入れているかたを見かけます。

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店頭ではライトブルー、ラベンダーといった寒色系のアイテムがローンチ(写真:ともに<エフィー>フェイスブックページより)。グレー×ホワイト、ベージュなどのコーディネートの差し色的な感覚で取り入れることが多いようです。


■ ネコモチーフに続き、フラワーモチーフにも注目

昨年、ブームとなったネコモチーフは人気継続。

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プリントを施したレザー、ネコをかたどったデザイン(写真:<高屋>/「東京ギフトショー」にて)に加え、繊細なディテールの金具使い(写真:<サクラヤマ>オフィシャルサイトより)などで個性を打ち出すなど、差別化も見られます。

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アパレルでは、花柄のワンピースがキーアイテムとして浮上していますが、バッグ、革小物でもフラワーモチーフは大注目です。

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バッグだけでなく、アップリケで立体的に表現した財布(写真:<フィオライア>オフィシャルサイトより)から花をかたどったレザーアクセサリー(写真:<セリュ>オフィシャルサイトより)まで幅広く展開されているようです。

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■ バッグ&財布の小型化

バッグと財布の傾向として顕著なのは、小さめサイズの増加。ロングヒットが続く、リュックもかなりコンパクトに(写真:<キソラ>フェイスブックページより)。

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小柄な女性も合わせやすくなり、裾野が広がりました。小さめバッグの流行にともなって、収納しやすいよう財布も小さめにシフトしています。


「全体的に(需要が)小型の商品に移っています。財布などもそうですが、数年前までカードが多く収納できる大きなサイズが主流でした。しかし、今は小ぶりになっています」とバッグ小売大手<サックスバーホールディングス>木山剛史社長(「繊研新聞」1月20日5面【トップインタビュー2017】より)。


大手メーカー<クイーポ>でも小さめ財布の流れをとらえ、新作として発売するそうです(「ワールドビジネスサテライト」1月10日(火)放映分「白熱! ランキング」より)。


iPhoneでの新決済サービス、アップルペイはもちろん、カード決済の普及によって財布に求める機能も変わりつつあります。

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それぞれの小型化だけでなく、財布機能を内包する一体型バッグ、財布ポーチ(写真:人物<キソラ>フェイスブックページより/売り場<のむら>「B.A.G.Number」より)も浸透。普段使いだけでなく、旅行、フェス...と多様なシーンで活躍する汎用性の高さも人気を後押ししているようです。


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そんなスタイルフリーな潮流は、ウエストバッグ(写真:スタイルストアより)復活にも波及。ファッショントレンドとしてのウエストマーク、ベルトマークの注目とともに再浮上しています。


2017~18年秋冬パリ・メンズコレクションでは<ルイ・ヴィトン>×<シュプリーム>のコラボレーションにより、小さめのショルダーバッグを発表。全面に配されたロゴもさることながら、ボディバッグのようなストラップの短さも気になりました。エクストリーム(極端な)シルエットやユニークなレイヤード(重ね着)と呼応する新しいバランス感も要チェックです。


■ 新決済サービス、ICカード化、電子化の影響

前述のアップルペイだけでなく、使用シーンが広がるフェリカ。<スターバックスコーヒー>と<ビームス>のコラボレーションにより、フェリカ内蔵型レザーキーホルダーの発売が発表され、話題になっています。

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スターバックス カードの非接触決済シリーズSTARBUCKS TOUCH(スターバックスタッチ)に、STARBUCKS TOUCH The Drip(スターバックスタッチザトリップ)が登場。ウェアラブルな新しい決済体験という<スターバックス>が掲げたテーマにもとづき、ビームスがデジタルとクラフトの融合をキーワードにプロデュース。かざすだけで支払いができ、使い込むほど表情を変える革の味わいも楽しめるプリペイドアイテムとなっています。国内の職人が手がけたレザーを使用し、フェリカチップというデジタルアイテムと融合。新しい感覚の革小物が生まれました(写真:STARBUCKS TOUCH The Drip オフィシャルサイトより)。


レジのない実験店舗アマゾンゴーをはじめ、国内で指紋認証、顔認証による決済サービスの実験もスタート。財布の在り方、その近未来はどうなるのか? 時代に合わせたものづくりと使い方の提案にビジネスチャンスがありそうです。


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世界的タバコメーカー<フィリップ モリス>が開発した加熱式電子タバコ アイコスの人気にともない、アイコスのレザーケースがヒット中(写真:「B.A.G.Number」より)。


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愛知県名古屋市では、2016年9月、シルバーパスをICカード化。リールつきレザーパスケースへの買い替え需要が生まれています(写真:<エフィー>フェイスブックページより)。スマートフォン以外にも技術革新に合わせた革製品の領域拡大にワクワクしますね。


■ レザーのアップサイクル

先日、「繊研新聞」(1月20日)で報じられ話題のリレザー。生産過程で生じてしまう商品に用いることができない残革をつなぎ合わせアップサイクル(写真:「繊研プラス」(1月20日更新分より)。

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サステイナブル(持続可能)な価値、エシカル(倫理的)なデザインが支持を広げそうです。

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インキュベーション施設<浅草ものづくり工房>卒業生ブランド<トートーニー>では、人気作家・曽田耕さんとのコラボレーションにより残革を利活用。ピース・2ピースでできているアイテムを中心に、その余り革をA・B・C 3種類のパーツに裁断し、それぞれをつなぎ合わせてつくるシリーズを展開しています。生産ラインでは避けざる得ない大きなキズ・スジ・検品時につけるペン跡をそのままに商品化。クッション、ボックス、カップなど、インテリア雑貨アイテムが好評です。


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雑貨ブランド<mhd>が手がけるリボンブローチ<Re:born(リボーン)>も財布やバッグなどをつくる際、どうしても出てしまう革の端切れを有効活用。クリエイターの祭典「ハンドメイドインジャパンフェス」におじゃました際も数多くのユーザーが手にとっていましたよ。


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農林業への被害軽減を目的に頭数調整された鹿の革を利活用する鳥獣被害対策レザーも大きな流れ。「日本皮革デザイン促進委員会国内展示会」で拝見して、生命の証を無駄にせず、生命のバトンをつなぐような取り組みに感激しました。


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インキュベーション施設<浅草ものづくり工房>入居ブランド、<シス・クー・ド・フードル>でも同様に野生の鹿・熊・猪などのジビエ革を使用し、エシカルでスタイリッシュなレザーアイテムを提案。特に熊の革製品化は世界的にみても非常に珍しい試み。クラウドファンディングサイト<マクアケ>では目標の2倍以上の金額を達成。ユーザーの関心の高さが感じられます。

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また、日本皮革産業連合会のキッズレザープログラム(KLP)でも残革をアップサイクル。実際に革に触れ、革製品づくりを体験できる機会を提供することで、本物の革の良さ、革に対する正しい知識、革製品づくりの楽しさ、などを知ってもらい、将来、「消費者」として、「生産者」として皮革産業とかかわることになる「こども達」に皮革文化を学び育んでもらうことを目的としています。KLPの承認を受けた全国の児童館やNPO団体などが革で遊べる場をつくり、すっかりおなじみとなりました。


トレンドや時代の変化に合わせて、革製品がますます進化しています。いまの気分に合うジャパンレザーに出会ってください。


カテゴリー: 国内革事情

ケア製品のトップメーカーとして知られる株式会社コロンブスが神奈川・厚木 湘北短期大学にて、学生向け「シューケア特別講義」を2016年12月8日(火)に行いました。

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「社会でほんとうに役立つ人材を育てる」ことを教育理念とした湘北短期大学は、1974年にソニー株式会社が設立。ソニーと同様にチャレンジ精神をもって新しい短期大学教育の創造に取り組み、21世紀という「変化の時代の社会」でも輝き活躍できる人材を育てる先端的な教育を追求しているそうです(校舎の画像は湘北短期大学公式ツイッターより)。

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この講義は2012年から実施され、4年連続の4回目。湘北短期大学 総合ビジネス学科「社会文化論」<「身だしなみ」の文化とビジネス>講義内にて、36名の学生を対象にシューケア方法を伝授。当日はメディア関係者が数多く取材に訪れるなど、注目されました。


【今回、湘北短期大学 総合ビジネス学科 小森潔教授と学生の皆さんにご了解いただき、取材させていただきました。お顔なども画像処理を加えず、そのままにさせていただいております。ご了承ください】


学生たちの関心が高いトピックからスタート。「靴を磨く女性がメディアに取り上げられる昨今、就職活動でも靴が重視されるそうです。100社の人事部面接官を対象としたアンケート<面接官がどこを見るか>では、髪型、表情、姿勢、靴、スーツ、ワイシャツ、ネクタイという順位に。1位~3位が身体の身だしなみ。4位以下は身につけるものでした。身につけるもののなかでのトップが、靴。印象が大きく変わるポイントとなるアイテムです。靴は自分で磨くものであり、自分磨きにもつながります」とコロンブス 小高公次さん。


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特製リーフレットをもとに進行。まずは、皮革とは何か?という基本的な知識から再確認。

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ケアの基本となるブラッシングをはじめ、クリーニング、クリーム塗布、防水スプレー...とプロセスとその効果をレクチャー。「革は、人間の肌と変わりません。スキンケアと同じようにお手入れしてください」との説明に女子学生たちは納得。大きくうなずいていました。


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座学の後は3つに分かれてグループワーク。間近で行われる靴磨きに真剣な眼差しで見つめる学生たち。

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代表者が靴磨きにトライしました。革靴を所有していない学生も多く、革製品のケアには興味津々。


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「靴用防水スプレーを知っていますか?」との質問には約50%が「知っている」と回答。防水スプレーの実演では、教室を出て、屋外へ移動。靴とスプレーボトルの距離感、まんべんなくかける方法などを紹介。

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教室に戻り、ペットボトル飲料(ウーロン茶)を靴に注ぐ、大胆なプレゼンテーションに大きな歓声が。ウーロン茶が靴のアッパー部に浸透せず、テーブルへと流れるようす、その効果がしっかりと伝わりました。なお、このあと、テーブルを拭き、素早く現状回復し、続けざまに次の内容へと展開し、飽きることなく集中し、講義が終わりました。


<就職の湘北>と称されるほど、人材教育と就職率の高さに定評がある同校。「卒業後は企業の受付や観光(ホテル、サービス業)といったジャンルへと旅立ちます。社会の第一線で活躍するかたを講師に招くこの講義は、実際のビジネスパーソンのかたがたと対面できるリアルな体験。学生たちにとって大きな刺激になっています。(この講義を)はじめたころは靴磨きを知らない学生も多かったのですが、最近は社会人の常識が身につくきっかけとして、とてもよろこんでいるようです」と、総合ビジネス学科 小森潔教授。


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学生たちの退室時には、ひとりひとりに、ケア製品セットをプレゼント。

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百貨店など商業施設での啓蒙イベントでは、若年層が訪れることが少ないですが、大学での講義というプログラムは効果が抜群。就職活動という大人の階段を昇る、重要なタイミングということもあり、学生たちの姿勢も真摯で貴重な体験を有効に活用してくれると確信できました。革製品の魅力を伝える草の根的なアプローチとして、また社会貢献として大きな意義を感じられます。このような活動が継続され、広がっていくことを期待したいですね。



■ 参考URL ■

 コロンブス <http://www.columbus.co.jp/>

 湘北短期大学<http://www.shohoku.ac.jp/>

カテゴリー: 国内革事情

日本皮革デザイン促進委員会による「国内展示会」が、2016年11月8日(火)~10日(木)の3日間、東京・市ヶ谷 クイーポ本社ビル1Fロビーで行われました。

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日本皮革デザイン促進委員会は、国内有数のハンドバッグメーカー、<クイーポ>が代表、主幹事として、皮革製造、卸、職人をはじめ、皮革産業に携わるメンバーにより構成。経済産業省の皮革産業振興対策事業における「皮革産業高付加価値化事業」の一環として、日本の皮革製品デザイン促進事業を推進すべく、国内外において、日本の皮革製品を広報し、海外市場の開拓と国内市場の充実を図ることを目的に活動しています。

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2015年には京都とイタリア・フィレンツェにおいて開催した<琳派>をテーマとしたファッション展示会に続き、今回は日本を代表する浮世絵師、<葛飾北斎>をテーマに展開。


2016年11月22日(火)には、生前ゆかりのあった、東京・墨田にすみだ北斎美術館がオープンしたほか、日本国パスポートの新デザインとして北斎の代表作のひとつ「富岳三十六景」の採用が決定。日本のイメージアイコンとしても注目が集まっています。

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同展示会では、北斎をテーマとするオリジナルブランド<創悦>新作コレクションを初お披露目。「現在版機会転写×北斎名作」、「焼印×北斎漫画」ほか、さまざまなアイテムが出品されました。


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皮革業界内で最も高性能と評される高精密インクジェット機により、名作を再現した「現在版機会転写×北斎名作」。


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百物語の妖怪「小はだ小平二」、「お岩さん」をプリントしたレザーバッグと帽子。和装にも似合うと好評。個性的なスタイリングが楽しめそう!


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江戸時代のゆるキャラともいえる、キャラクターたちを北斎漫画からピックアップ。昔ながらの職人技を生かした金属彫刻にて焼印を製作し、革製品へと落とし込んだ「焼印×北斎漫画」。「判を彫り、画を記す」というアートワークがスタイリッシュなライフスタイル雑貨として現在に蘇りました。


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コーヒーカップホルダー、ブックマークなどはすみだ北斎美術館のミュージアムグッズとして館内で販売されています。外国からのお客さまへのおみやげに最適。


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「持ち帰ることができる絵画」をテーマにしたパズル型のコースターには、北斎漫画の「百面相」、「魚」、「浮膜巻」を配して。ユーモラスな表情と上質な素材感とのコントラストが絶妙です。


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京都友禅彫刻の伝統工芸士 西村武志さんとのコラボレーションが実現。友禅彫刻の技法のすべてを引き継ぎ、第1回京都市「未来の名匠」に認定された西村さん。今回は北斎の名作を点描で表現しました。繊細な仕上がりに見入ってしまいます。


発表されたコレクションの一部は、雑誌「和楽」とのコラボレーションにより、ECサイトで販売中。大人世代に人気です。


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ほかにも、植物性タンニン鞣しレザー、鳥獣被害対策レザー(農林業への被害軽減を目的に頭数調整された鹿の革を利活用)のカテゴリーも展示。

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同じデザインのバッグを20種類の異なる革でつくることにより、それぞれのレザーの個性や表情の違いが感じられます。


同展示会は、国内だけでなく、フランス・パリ、イタリア・フィレンツェにて開催され、大きな反響がありました。クイーポ広報室室長 岡田育美さんは「(今回のコレクションは)アニメに代表される日本のカルチャーとも共通するポップなテイストで表現しました。北斎の作品は数が多くて、セレクトが大変でしたが、海外のかたにも受け入れていただきやすいと思います。次回、東京オリンピックに向けて、日本の伝統文化と日本製皮革製品の魅力を発信していきたい」と意欲的に語ります。


今後、海外と日本をつなぐ、レザーファッションの架け橋、親善大使のような存在になってくれそうですね!



■ 参考URL ■


 クイーポ<http://www.kuipo.co.jp/>


カテゴリー: トレンド

前回に続き、革と皮革関連資材のトレードショー「第95回東京レザーフェア 2017-18 A/W Collection」レポートの第三弾は、各ブースをご紹介。

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リーディングカンパニーとして知られる富田興業では、「Gender Bending」「Glamorus Soul」「NOCTUREN」「Urban Utility」をシーズンテーマに展開。ヨーロッパで注目される日本の革、エコレザーに加え、機能革をフィーチャー。ファッション素材として革素材にも機能性を求める要望が高まっています。

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同社では撥水、抗菌、反射に加え、軽量革(ライトウエイト)に注目。軽さを出すために、厚さを薄くする表面仕上げ層を薄くする繊維の絡みを強くするための加脂剤を軽いものにするといった手法をバランスよく設定して強度、風合い、質感を高いレベルで実現。視覚的にも艶感や発色のよさを追求しているそうです。

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購買層として見逃せない、アクティブシニア世代の女性たちは、バッグや靴のセレクトポイントとして「軽さ」を重視しています。これまでは、ナイロンなど革以外の素材が求められていましたが、その領域を切り拓くトライアル。時代をとらえた着眼点が秀逸です。


仕上げにこだわるタンナー 山陽では「100BASIC」と題した展示が目をひきました。

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同社にとっての基本中の基本。ここから、それぞれのつくり手からのリクエストに応え、革の可能性を追求するそうです。

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横軸(レザーの種類)と縦軸(仕上げの方法)でチャートをつくり、微妙な色合いの違いを巧みに表現しています。シンプルなレザーが100通りの仕上がりに。受け継がれた技術の素晴らしさに圧倒されました。

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また、レザープロジェクト第一弾として2015年に発表された「絹革」も展示。革が本来、動物の体を包むものだったということを発想の原点とし、カーフに特別なクロム鞣しを施し、布のように柔らかく「包む」ことができる革として開発され、好評です。


日本タンナーズ協会では、次世代PR事業活動の一環として、展示方法を刷新。

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コンテストで受賞するなど国内外で高く評価されたレザーをはじめ、各地のタンナーでつくられた皮革素材をそろえ、スタイリッシュに紹介。生産者とその連絡先、特長だけでなく、靴、バッグ、ベルトといった用途なども提示しています。

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絞り革(和歌山・和歌山市/藤本安一商店)

希少価値が高い鹿革をベースに、すべて手作業で絞り加工を施し、その後特殊な色付けを施すことにより、従来にない感覚の絞り革に。世界じゅうに絞り技術はありますが、この有松絞りは名古屋地域特有の絞り方法です。


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墨流し(兵庫・たつの/岡本製革所)

日本の伝統技法を皮革素材で生かせないか、というテーマで開発。京都・西陣で着物などに用いられていた伝統技法で仕上げられています。


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オルガノ II(東京・墨田/福島化学工業)

国内のピッグスキン原皮のなかから10~20%しか出ない、キズが少ない皮革を厳選し、ノンクロム、ノンホルマリンによる環境と人にやさしい製法で仕上げています。黄変しにくく、耐光性に優れており、ホワイトレザーでありながら、日やけなどに強いのも特長です。


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生産者とその連絡先、特長だけでなく、靴、バッグ、ベルトといった用途なども提示。革になじみのないアパレル業界関係者にもわかりやすく伝えています。触ることもでき、ジャパンレザーの魅力をよりよく体感できるブースでした。


吉比産業ではポップなテイストのレザーをラインナップ。

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美しい発色と独特な立体感が楽しい。TLFトレンドラボラトリーにもピックアップされたため、注目度が高く、アイキャッチに。

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学生や若い世代の来場者が数多く立ち寄っていました。


この秋、ファブリックメーカー 小松精錬が、国際見本市「プルミエール・ヴィジョン」にて新世代の素材としてフェイクレザー<KOMATSU レザー>を発表し、国内外で話題に。すでに鞄用途としてヨーロッパのラグジュアリーブランドで採用されている素材もあるとか。


フェイクレザーの評価が高まるなか、問題意識をもち、皮革だからこそできる表現、個性、機能の創造に取り組む つくり手たちが多く頼もしい限りです。さまざまな新しい挑戦、新しい価値を提案する情熱に感激しました! 「脱シンプル」傾向が強まり、トレンドの変化が顕著ないま、パワフルなジャパンレザーの潮流がピンチをチャンスに変えて。さらなる進化に期待が寄せられます。




■ 参考URL ■


 東京レザーフェア
 <http://tlf.jp>



さて、当ブログは年内の更新は終了し、次回は2017年1月11日からとなります。本年中はご愛読いただき、誠にありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。


カテゴリー: トレンド

前回に続き、革と皮革関連資材のトレードショー「第95回東京レザーフェア 2017-18 A/W Collection」レポートの第2弾は、レザートレンドをご紹介します。

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7F TLF トレンドラボラトリーでは、2017年秋冬シーズンに向けて、グローバルな視座に立ち、日本の華、翳り、水、空などの色彩、そして、風をとらえて鮮やかに、たおやかに素材感を提示。トレンドセレクションとして参加各社の提案を3つのテーマに分類しています。

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ベーシックシーン:「伝統を継承する和のニュアンスでカラフルなベーシックを描き出す」


ポップシーン:「弾むような秋冬のポップから―はやわらかく洗練されたイメージの調和」


ニュアンスシーン:「ナチュラルな空気感のニュアンスを軽やかに楽しむ」


それぞれのテーマは・・・


ベーシックシーン:「伝統の継承」

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基本に学び、ブラッシュアップ! 今年らしさで未来につなげる「伝統の継承」。革らしさこそ、頼れる素材の決め手。革の表面にあらわれる素材の資質とその個性を堪能したいものです。ヴィンテージ的な表現も見逃せないですね。


「深いグリーン」

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2016-17年秋冬からじわじわと頭角をあらわすディープカラー。フォレストグリーンからこっくりとしたオリーブグリーンまで幅広く。


「ナチュラル感を活かすライトブラウン」

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2017年春夏シーズン、ブレークが期待されるフォークロアテイストから継続するライトブラウン。「土っぽい」色合いが人気を集めそう。


ポップシーン:「冬にポップ」

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やわらかく弾むように革らしさに新鮮さを加える「冬のポップ」。重厚になりがちな秋冬素材にフレッシュさ、軽やかさをプラスする、新味あるポップセンス。ソフトで洗練されたテイストの表現が増えています。


「グラフィカルなアニマル」

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「脱シンプル」傾向を強く打ち出す潮流が感じられます。「ファッションの楽しさ」を再確認できるデザインはインパクト抜群ですね。


「軽やかな色・パターン」

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2016-17年秋冬、トレンドとなったレオパード柄を中心に、アニマルパターンが進化。多様なバリエーションが登場しています。


ニュアンスシーン:「ニュアンス」

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オーソドックスな均衡にしなやかさをプラスする「ニュアンス」。穏やかなナチュラル感、スエードやヌバックのあたたかなタッチ。さまざまなニュアンスの変化をつくり出してくれる色と素材がフィーチャーされました。


「ソフトな布帛のように」

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イースト東京・すみだエリアで生産されるピッグスキンは、可塑性の高さが特長。そんなメイドイントーキョーの魅力を詰め込んだレザーは、工夫を凝らした表面効果と軽やかさが表現されています。


「艶感を効かせるブルーのタッチ」

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2016年冬から17年春にかけて、テラコッタ、レンガといった暖色系から、寒色系へとシフト。特にパステルブルー、パープルが先行しています。その流れでブルーが再浮上しそうです。大人っぽい艶やかさをまとって。



ポップな色柄、華やぎあふれる色合い・・・。これまでのシンプル&ベーシックのトレンドとは、大きく変化していますね。つくり手たちの想像力・創造力が最大限に生かされたジャパンレザーでファッションがもっともっと楽しくなりそうです。レポートは次回に続きます。



■ 参考URL ■


 東京レザーフェア
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カテゴリー: 国内革事情

先日もお知らせしました、革と皮革関連資材のトレードショー「第95回東京レザーフェア2017-18 A/W Collection」が、東京・浅草 都立産業貿易センター台東館で12月8日(木)~9日(金)に開催されました。

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そのスペシャルコンテンツとして、"次世代を代表する日本のデザイナー"と評価が高い<ミキオサカベ>の坂部三樹郎さんと、出展企業とのコラボレーションプロジェクトが実現。前回の「東京レザーフェア」で行われた公開コンペティションで<株式会社ニッピ・フジタ>、<墨田革漉工業株式会社>、<株式会社コロンブス>の3社が選出。10月22日に披露された<ミキオサカベ> 2017年春夏コレクションに続き、オリジナルレザーファッションショーとしてお披露目されました。

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このプロジェクトが進行するなかで、タンナーやファクトリーを見学したという坂部さん。食肉の副産物として生命のバトンをつなぐようにして利活用される皮革。その製造現場を知ることで湧きあがった生命への感謝や畏怖のような想い、真摯な姿勢が作品から伝わります。


コレクションのコンセプトは「ホラー」。クール且つポップに表現しています。死を迎えた後に蘇り、生き生きと踊る、マイケル・ジャクソンの「スリラー」ミュージックビデオに登場するゾンビたちの躍動感を表現したかのような、ユニークなクリエイションですね。

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金箔加工を施したレザーにプリーツ加工を施したシャツ、ワンピースほか、多様なデザインを展開。

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ルーズさを強調したボトムの腰履き、ゴールドのミニスカートとメンズライクなシャツとの着合わせ、装着部から剣先までの長さを通常よりも極端に伸ばし、ひざ下まで垂らしたベルトなど、スタイリングのバランス感が楽しい。

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コレクションの一部には和牛のレザーを使用。「和牛は柔らかくて着やすいし、海外の革よりも和牛の方が安い。(食用の)和牛は世界的にも有名だし革もブランドとして価値があるのではないか」と坂部さん(「Fashionsnap.com」12月8日更新分より)。既成概念を打ち砕く発想とアプローチがとても新鮮でした。


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東都製靴工業協同組合が出展するブース<ニッポンバリュー>ではデコレーター細貝泉さんとコラボレーション。

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細貝さんが手がけるリメイクフラワー<パコス>による、アート的なインスタレーションが素敵でした。

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<パコス>は結婚式で使用されたり、役目を終えた花を回収してアップサイクル。生命を吹き込み、蘇らせています。<ニッポンバリュー>出展メーカーが生産過程において生じてしまう端革やパーツを大胆にコーディネート。

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これまでにないアプローチにより、ジャパンレザーの新たな風が吹き込み、皮革業界の活性化のきっかけになりそうです。レポートは次回に続きます。



■ 参考URL ■


 東京レザーフェア
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カテゴリー: トレンド

前回に続き、繊維総合見本市「ジャパン・クリエーション 2017」のレポートをお届けします。

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11月29日(火)、30日(水)の2日間、東京・丸の内 東京国際フォーラムで行われ、407社が2017年~18年秋冬向けの素材を発表。素材だけでなく、製品ブースもあり、その存在感が際立ちます。

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東京皮革製品展示会実行委員会による「東京レザー&グッズエキシビジョン 2017」にも多くの来場者が立ち寄りました。東京皮革製品展示会実行委員会は、東京の皮革・革製品産業のいまと未来を伝えるべく発足。「ジャパン・クリエーション 2017」に継続的に出展し、「メイドイン東京」を発信しています。


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<フルグレイン>は<上質なナチュラル>をベースとしたものづくりが人気。来春のトレンドカラー サックスブルーが目をひきました。


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バリエーション豊富な素材づかい、デザインで40年以上、日本製レディスベルトを手がける<高梨>。OEMではスピーディーな対応が好評です。


東日本ハンドバッグ工業組合では野村製作所が出展。ロングヒット中のお財布ポーチなど、財布、革小物がズラリ。「時代の変化にいかに対応するか。メイド・イン・ジャパンであるということは責任の所在も明確になりますし、国産を強化しようとしています」と野村製作所 大泉和也さん(「繊研新聞」11月16日7面より)。

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また、東日本ハンドバッグ工業組合の有志による新通販サイト<KAWANOWA(カワノワ)>がこの夏始動。<オトナと革のいい関係>を提案し上質なバッグ、革小物を紹介。参加各メーカーのブログも次々に更新され、革好きのユーザーに人気を集めています。現在、クリスマスギフト特集も公開中。こちらも要注目です。


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金具メーカー<上白石>は真鍮金具を中心に展開。その表情はレザーとともに豊かな経年変化が楽しめますね。熟練職人の手仕事により仕上げられ、大量生産品にはない、ぬくもりが漂います。

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<KNOT>は実際に使用されている道具とともに展示。ものづくりの魅力がさらに伝わりますね。


「伝統の力に加えて、たゆみなく進化を続けることで生まれた高い付加価値により、国際的な見地からも高い評価を受けている<東京皮革産業>の現在をシンボライズする多彩な旬の製品を提案します。時代の感性やファッション性に加えて、品質・耐久性などにも気配りのなされた逸品の数々は、ご来場いただいた皆さまのご期待にお応えできるものとなっています」と、東京皮革製品展示会実行委員会委員長 依田光展さん(ナース鞄工 社長)。(「繊研新聞」11月16日6面より)


国産回帰の流れ、そのニーズにしっかりと対応してきた東京のものづくり、その自信と誇りが感じられました。2020年東京オリンピックへ向け、<体験型消費>に注目が集まるなか、歴史的背景、立地特性を生かした新たな提案が楽しみですね。


■ 参考URL ■

 JFW JAPAN CREATION 2017
 <http://www.japancreation.com/>


鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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