欧米ブランドに「負けていないぞ!」

カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

西日本に続き、今週、関東甲信越地方も梅雨入りの見込みだそうです。日本気象協会によると、2023年は夏前半の梅雨期を中心に台風の接近数が多い可能性があるそうです。台風の傾向にともない、例年よりも雨量も多い可能性もありますので、室内で楽しめる、革製品のお手入れ提案などの取り組みも強化したいところです。
今回もイベント、展示会やメディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【レポート】「東京レザーフェア」(1)

日本最大規模の皮革・布帛・機能性素材・パーツの展示会「東京レザーフェア」が、5月25日(木)・26日(金)の二日間、東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館 4~7Fで開催。「R.O.O.T.S.~自然をまとう~」をテーマに、2024年春夏コレクションが発表されました。

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一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)の新プロジェクト「TLA (Thinking Leather Action)」が初のブース出展。皮革・革製品がなぜ、エコでサステナブルな素材なのか、を発信しました。
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近年、皮革・革製品に対する否定的で誤った情報が拡散されており、それらの情報を収集・分析。正確な情報を皮革業界全体で統一的に発信していくために、皮革・革製品のサステナビリティを発信していく「Thinking Leather Action(TLA)」事業が始動しました。
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「東京レザーフェア」会場の4~7Fにてスタンプを4つ集めた方には、抽選で各日先着280名に素敵な賞品をプレゼント。多くの来場者がご参加くださいました。
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ブースのパネルには美しいイラストレーションが描かれて、若い世代の女性ユーザーにもわかりやすく伝わっています。写真映えする効果もあり、会場の一部はフォトスポットに。SNSでの投稿により、拡散していきそうです。

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同じく、セミナー「天然皮革がサステナブル素材である理由とは」が5月26日(金) 11:00~12:00、「東京レザーフェア」会場(東京・浅草 都立貿易センター台東館)8F 第二会議室で行われました。
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TLA座長の川北芳弘さん(株式会社川善商店 代表取締役)が登壇。皮革のサステナビリティについて詳しく学べる内容で、学生からビジネスパーソンまで幅広い世代の皆さまが受講。質疑応答も活発で、専門学校生の質問も相次ぎ、若い世代への広がりに期待したいですね。


【展示会情報】2024年春夏個展

皮革関連企業各社が2024年春夏コレクション個展を東京・浅草周辺エリアで開催中です。

「富田興業」
日程:6月7日(水)~9日(金) 10:00~17:00
場所:富田興業株式会社 本社 2F ショールーム(台東区今戸1-3-12)

「吉比産業」
日程:6月7日(水)~9日(金) 10:00~17:00
場所:吉比産業株式会社 東京支社 ショールーム(台東区東浅草1-2-2)

「丸喜」
日程:6月7日(水)~9日(金) 10:00~17:00
場所:株式会社丸喜 4F ショールーム(台東区今戸2-33-5)

鞄・バッグの専門誌「Bagazine」最新号(6月1日号)「2024 S/S Leather collection 皮革卸企業・個展プレ情報」特集では、各社の情報を網羅しています。紙面をご参照ください。


【イベント情報】「TLGFC」

ジャパンレザーの魅力を紹介する人気ポップアップイベント「#TLGFC/TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」がグランスタ東京 丸の内坂エリア(JR東京駅構内/改札内)で開催中です。
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会期は6月11日(日)まで。
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丸の内地下南口改札に向かって通路左手、こちらの看板が目印です。

「affetto reciproco」
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上質レザーを使用した財布、多彩な革小物がバリエーション豊富にラインナップしています。

「Petrarca」
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この夏注目のメタリックレザーやエキゾチックレザーを使用したバッグたち。エレガントな大人顔が好評です。


【メディア情報】「日本革市」

国産天然皮革の魅力を発信する人気イベント「日本革市」が2023年度もスタート。福島県郡山市・うすい百貨店(1F 中央ホール)で、5月31日(水)~6月12日(月)の約2週間開催されています。週ごとに出展社が異なりますので、さまざまなブランドの革製品と出会えます。


【メディア情報】「ジャパンレザーVOICE」

インターネットラジオ×YouTubeハイブリッド型動画コンテンツ配信「ジャパンレザーVOICE」(#レザボイ)、2023年度の配信がスタートします。
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第11回は5月17日 16:00からアズーリFM公式サイトからライブ配信(生放送)が行われました。その放送後記が、タイムアンドエフォート公式サイトで公開。「ジャパンレザーVOICE」のコーナーを振り返りました。
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■「ジャパンレザー 旬暦」製品紹介
特別編・作品紹介
靴学校(東京、大阪)卒業展示レポート
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東京都立城東職業能力開発センター 台東分校 製くつ科

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文化服装学院 シューズデザイン科

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専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ シューズコース

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エスペランサ靴学院

■「最新トピック紹介」
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「ジャパンレザーアワード2023」6月19日から事前エントリー受付開始

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皮革・革製品のサステナビリティを発信する「TLA (Thinking Leather Action)」


【メディア情報】「U字工事の旅!発見」

人気テレビ番組「U字工事の旅!発見」( #201/嘉右衛門町)が栃木テレビで放送され、「栃木レザー」が紹介されています。各地のネット局で放送予定です。

サンテレビ(兵庫) 6月7日(水) 6:00~6:30
テレビ神奈川 6月8日(木) 10:00~10:30
テレ玉 6月16日(金) 8:30~9:00


【イベント情報】「minca」

東京・北千住の人気ショップ「minca」で恒例企画「メンテナンスフリー」がスタート。7月21日(金)まで行われています。

同ブランドの製品を持参し、スタッフの丁寧なレクチャーとともにケア。ワックス、ブラシ、クロスを自由に使うことができ、ご自身でオイルアップします。

現在、公式インスタグラムアカウントでは、お手入れのショート動画を投稿。その手さばきに見入ってしまいます。お手入れの参考になりますね。

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。

今回はオンラインとリアルは相互に補う、という話。コロナ禍による変化と、オンライン、オフラインの特長を生かしたワークスタイル、レザーイベントの運営の今を村木さんの視点でリアルに提示します。ぜひ、ご覧ください。

*   *   *

通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

今後のスケジュールなどは下のリンク先をチェックしてください。


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毎度です!「イベント終わるとしばらくはぐったり」ムラキです。

先日、東京レザーフェアにあわせてイベントを3日間行ってきました。

無事に終わりましたが、コロナ禍による強制的な10年の進化は色々なところで影響を及ぼしています。
コロナだからテレワーク!オンライン!と思われがちですが、最近は「やっぱりオンラインは限界がある」とも思います。

今回は下記について報告や説明をします。

・コロナ禍で急激に出てきたオンラインシステムの昨今

・オンライン飲み会・テレワークにおける新人教育

・リアルイベントの減少

・ではリアルイベントは駄目なのか?

結論としては、「革やものづくり、なんてのは実際に触らなきゃわからない情報が多い」「だから、リアルとオンライン、情報で補完しあわなきゃいけない」、です。

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コロナ禍で10年は時代が強制的に進んだ


コロナですが、良いことも悪いことも10年の時間は強制的に進んだ、と思います。実際問題、革業界でも各種会社で「高齢の社長が引退された」、「高齢のじいちゃん職人がやめた」「重要な内職のおばちゃんがやめてしまった」などの悲鳴を聞きました。

コロナ禍で出てきたオンラインシステムは今見返すとどうなっているか、ということを簡単に書いていこうと思います。

オンライン飲み会、どうだった?

コロナの初期に出てきたオンライン飲み会を何度か試してみました。で、現在はさっぱり行っていません。

実際にやってみてわかりましたが、オンライン飲み会ですと「あ、私は喋りすぎたから次はあなたがしゃべる番だね!」「相手がしゃべりたそうだ」などの些細な情報が拾いづらい。これが致命傷でした。

また、「こいつの話くどいから、私は違う人と話そう」ということもできないのも致命傷だったように思えます。

ただ、オンライン飲み会やオンライン会議が増えたことにより、「場を管理する管理者を任命しないといけない」「管理者はトップの人じゃない方がいい」「たとえトップでも管理者の言うことは聞く」などのルールを守ろう、という暗黙のルールはできたように思えます。この暗黙のルールにより、これ以降のオンライン会議のルール作りは急速に広まり、高齢のえらい方でも参加する空気が形成されたように思えます。

実際、「60歳越えて高校の同窓会をオンラインをやったよ。翌週、その中で仲のよかった友達5人でオンライン飲み会したよ!」や、「名古屋、兵庫、鹿児島の機械屋同士でオンライン会議したよ」など、今までそういうことを一切拒否していた年代が使うようになったのには驚いたものです。

テレワーク時代の新人教育や社員のコミュニケーション

コロナ最初期の時の新入社員や新入学生はほんとに大変でした。特に学生さんは入学、即座に休校でオンライン、ということでしたので現場の先生方の苦労を考えるとほんとにお疲れ様です、と心から言いたくなります。

このドタバタで被害も大きかったのですが、このコロナがなかった場合、学校や仕事場におけるオンライン化・テレワーク化は不可能だったんじゃないかな、とすら思っています。

若手に聞いたところ、IT業界などではすでに新人などは「テレワーク化されていない職場では働きたくない」という声も出てきているとか。

私のような若手じゃない人間からしたら「じゃぁ今の時代若手は楽だな!」「おじさんの若いころはなぁ・・・」と愚痴ろうかとも思ったのですが、先日読んだ本や実際の若手に話を聞くとそうでもないようです。


上記は、「ゆるい職場」という 今年頭に出た書籍の著者による記事です。文中で著書の8割はまとめられているように思えます。

内容をまとめると、

・現代はコロナによるテレワーク増加や、人手不足により間違いなく若い人にとって働きやすい環境になっている

・働き方改革や法整備によりブラック企業、と呼ばれる環境も減っている。残業も減っている

・その一方で残業減少により給与が減っているのも事実

・これらにより、若手は職場が『ゆるい』と感じており、自分の若い時代のキャリアをここに使っていいのか、と不安に思う

というようなもの。

また、テレワークが増えたことによりOJT(オンザジョブトレーニング=実際の仕事を通じて指導する)がやりづらくなっているとか。上司も上司で若手がどこで躓いているかを判別しづらい。若手も「これを上司に言ってもいいのだろうか」というので悩みが聞きづらいとか。

多分、今現在は失われた30年からの脱却をする過渡期であり、若手も上司も新しい環境に慣れる時期なんだと思います。オンラインですべてを終わらせるには多分まだ5年から10年くらいは慣れる時間が必要です。同時に「そんなの慣れられない!」という人間が出て行くのにもう10年かかるかな、と。

コロナが一段落ついた今、いろいろな企業、事業者を見ていて思うのは、「コロナの最中に将来のために何かをやっている会社は、落ち着いた今伸びているな」ということ。

今の時代は、コロナ前の成功体験なりにすがりつくのではなく、10年進んだ未来に適合しないと生き残れないんだろうな、個人も会社も、とは思います。

オンラインは10年は進んだと思う。では、リアルは?


上記にあげたのは、「コロナになり人間もオンラインに対応できるようになった」という一例として書いています。その一方でリアルはどうなったでしょうか?

リアル展示会が消えていっている

この数年で驚いたことはたくさんありますが、印象的だったのは下記の事例です。

●高級時計の展示会 バーゼルワールドが中止





イベント出展社にしたら、コロナで強制的に「オフラインイベントに出なかったらどうなるか」「その浮いたお金をネット広告に費やしたらどうなるか」という実験ができてしまったわけです。ほんとに10年進んだなぁ、世界は。そして「リアルイベントに多大なお金でなくていいんじゃね?」「やるなら自分たちでやればいいんじゃね?」と気づいてしまったわけです。

これらの商材は五感のどれに訴えているのか? リアルイベントはだめなのか?

ゲームなどはゲーム実況やeスポーツがより知られるようになったから、というのはよくわかります。ゲームは五感のうち、視覚と聴覚に頼り切っている媒体ですので、オンラインと相性が良すぎます。

他方、高級時計も五感のうち、視覚情報が強すぎました。持ったときの質感なども重要だったのですが、やはり消費者的には視覚情報が第一義だったようで。

革は触らないとわからない情報が多すぎる

先日行った「本日は革日和♪ in 浅草エーラウンド」イベント報告

「東京レザーフェア」会場9Fにて行われた「浅草エーラウンド」にて、「本日は革日和♪」としてセミナーを二つ取りまとめました。

一つは、大阪の靴の型紙制作の古瀬さんを招いての実演を見学するセミナー。他方は、当ブログ4月更新分でお伝えした千葉レザーの話。




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両セミナーは「実際に見る」「実際に触る」のがとても重要でした。


「本日は革日和♪ in 東京・八広」
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「東京レザーフェア」の会期が木曜・金曜なので、「本日は革日和♪」は金曜・土曜に行いました。


コロナになり来場者の緊急連絡先を確保しておかないといけない、費用捻出のために事前予約制かつ有料化(入場料1,000円で2,5時間滞在可能)。1日2,5時間✕3枠✕2日、という設定ですね。

トータルで来場者は2日で60人くらいです。

「わずか60人?」と思われるかもしれませんが、入場料1,000円、かつ、事前予約までしてきた60人以上もの方が来場してくださいました。つくり手対象のイベントですので、そもそもの市場規模も小さいですしね。

お金払わない1万人よりもお金払う100人のほうが大事

このイベント、出展料は私個人が運営していますのでそれほど高くないです。ただ、来場者はせいぜい数十人くらいしか呼べません。そもそも数百人来たらイベントが破綻します。

出展者の中にはほぼマンツーマンで1時間以上喋っているだけ、という人もいます。私などは客寄せパンダ的に来場者に20分くらいで「人に話したくなる革の話」や「固定と摩擦」の話をしていたくらいです。


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これらの話などをオンライン動画であげたらそりゃ1年やれば数千再生なり稼げるかもしれません。ただし、それは「無料で、単なる作業しながら見ているだけ」の数千回です。

それよりも、確実にお金を払ってきちんと聞いてくださる10人のほうが遥かに価値があります。そして、その10人は1,000円払ってきちんと聞いてくださっているわけです。

革は丁寧な接客を心がけないと売れないし、革素材と食材は似ている

革素材は金属や布に近いと思われますが、個人的には食材に近いと思います。触感や匂い、聴覚、なども使って判断するわけですから。

どれだけきれいな写真を使って説明したり、小綺麗なお兄ちゃんが商品説明したとしても、それは見た目と機能性しかアピールできません。革素材は触らないとわからない情報が多すぎます。

オンラインが悪いわけではない。リアルとオンライン、両方で補わないといけない


例えば、インフルエンサーなりユーチューバーなりに仕事を依頼すると「登録者数✕~~円」なりが要求されます。ですが、この登録者数の「質」がさっぱりわかりません。お金で買った登録者かもしれませんし、登録しているだけで見てくれない人かもしれない。更には無料だから見ているだけの人かもしれないわけで。

今回、革日和の出展者にしても動画なりSNSをやっている人は多いです。ですが、漠然とオンラインだけでやっていても登録者数も増えませんし、お金も儲かりません。

リアルイベントで見てもらって、そこから登録してもらったり。逆に、オンラインでSNSや動画を見て、そこからリアルイベントに来てもらう。そのうえでお金を払ってもらう。

現状の登録者数を稼いでお金儲けする、というシステムはどこまでいってもYouTube=グーグル、という神の手のひらの上です。彼らの都合一発で売上などぶっ飛んでしまいます。更にはどんどんと競争相手は増えていっています。それがわかっているからこそ、ユーチューバーさんたちも数年前から準備をしてきていました。今から、オンラインの数字を増やすことに価値を見出してももう遅いわけで。




数を稼ぐよりもきちんと革は触ってもらって、信頼してもらって、お金を稼がなきゃいけないわけです。
鞄でも靴でも革素材でも、革の販売は、売り手の信頼を売る商売だな、と思うわけですわ。

実際に革を触ってもらいたい、ムラキの今後予定




カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

今週は「東京レザーフェア」をはじめ、「浅草エーラウンド」など、ものづくりやまちづくりをテーマにしたイベントが同時期に行われます。コロナ禍を経て、本格的な「ウィズコロナ」時代に突入した今、展示会やイベントの進化に期待したいですね。

今回もイベント、展示会やセミナーほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【展示会情報】「東京レザーフェア」

日本最大規模の皮革・布帛・機能性素材・パーツの展示会「東京レザーフェア」が、5月25日(木)~26日(金)、東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館 4~7Fで行われます。「R.O.O.T.S. ~自然をまとう~」をテーマに、2024年春夏コレクションを発表。会場での展示をはじめ、インスタライブも配信予定。さまざまなアプローチで情報発信されます。



一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)の新プロジェクト「TLA (Thinking Leather Action)」のセミナー、「天然皮革がサステナブル素材である理由とは」が5月26日(金) 11:00~12:00、「東京レザーフェア」会場(東京・浅草 都立貿易センター 台東館)8F 第二会議室で行われます。
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TLA座長の川北芳弘さん(株式会社川善商店 代表取締役)が登壇。皮革のサステナビリティについて詳しく学べるセミナーです。参加無料。会場でエントリー可能ですので、「東京レザーフェア」にご来場予定の方はお見逃しなく。

さらに、「東京レザーフェア」会場の4~7Fにてスタンプを4つ集め、TLAブース(4F入口)にお持ちいただくと、抽選で各日先着280名に素敵な賞品をプレゼント! 「東京レザーフェア」TLAブース(4F入口)では、皮革・革製品がなぜ、エコでサステナブルな素材なのかを知ることができます。あわせて、お立ち寄りください。


【イベント情報】「浅草エーラウンド」

東京都台東区の浅草・奥浅草エリアを対象とする地域イベント、「浅草エーラウンド2023 spring ~革とモノづくりの小さな博物館」が「東京レザーフェア」と同時開催。5月25日(木)~26日(金)、東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館 9Fで行われます。

アトリエ、ギャラリー、トークラウンジ、フリーカフェラウンジの4つのエリアで構成。入場無料。事前申込も不要です。



会場内で、セミナー「鹿・イノシシを獣害駆除から経済の円環に入れる千葉レザーの面白さ」が5月25日(木)に開催されます。
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ジビエレザーとして注目されている鹿やイノシシ。全国各地で問題となっている農林業への被害軽減のため、有害捕獲された個体を利活用するサステナブルな取り組みが話題。
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製品原材料はもちろん副資材や使用するエネルギーにまでもこだわった、究極の循環型レザーアイテム「土に還る革製品」をリリースした千葉レザーを紹介。当ブログ月イチ連載でお馴染みの村木るいさんも登壇します。必聴です!



【イベント情報】「くつくつ雑貨ひろば」

「靴の記念日」にちなみスタートした展示企画シリーズが2023年度も好評です。今年度は大地との接点・人類文化の原点であり、足の霊力が宿る<靴>の魅力を多彩な角度から紹介することを試みています。
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3月に続くシリーズ第二弾は、靴をデザインモチーフに用いたスカーフやTシャツ、アクセサリーやインテリア小物などを一堂に集めた「くつくつ雑貨ひろば」を5月22日(火)からスタート。東京・浅草 雷門前 浅草文化観光センター 7Fで行われています。
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「ささやかマイペースな展示イベントですが、"靴の街・浅草"のブランディングと"靴(革靴)の新たな消費価値の創出"を実現するための試行錯誤であり、日本の靴の歴史文化資料を集める回りくどい手立てでもあります。

思いがけない発見があったり、まったりと楽しめたりするかもしれません。浅草にちょっと出かけてみてください。レザーフェアのついでに覗いてみるのも一興かと思います」(クツミライパートナーズ/シューフィル 城 一生さん)。5月29日(火)まで。


【イベント情報】「本日は革日和♪」

人気イベント「本日は革日和♪」が5月26日(金)~27日(土)、東京・八広 八広地域プラザ 吾嬬の里で行われます。

各日三部構成となっており、サンプル師が教えるバッグ教室「サンプル師が教える『東京』型紙講座」、セミナー、ワークショップ(「nijigamitool」新企画・絞り型のワークショップほか)など盛りだくさんの予定です。

出展社は、「獣害駆除の千葉レザー」「レザークラフトフェニックス」「lized染料」「zittools」「クラフト社」「愛産商会」「goodleather」が予定されています。事前予約・2,5時間入れ替え制・有料制です。



【イベント情報】「TLGFC」

東日本バッグ工業組合 組合員有志による「TLGFC/TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」のポップアップイベントが、JR船橋駅構内(改札外/北口方面 東武百貨店前)で5月25日(木)からスタートします。
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今回、4月に続き、船橋は二回目。地元のお客さまがあたたかくお迎えくださってうれしいですね。
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前回は新生活をスタートした方へのギフトとして、上質な革小物が好評。写真は前回開催時に撮影させていただきました。通常、船橋周辺エリアの商業施設にお取り扱いのないジャパンレザーがそろいます。
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各社ECサイトでも展開していますので、とっておきの「父の日ギフト」をお探しのかたにおすすめです。



なお、5月29日(月)からはJR東京駅構内(改札内)「グランスタ東京」でもポップアップイベントが行われます。お見逃しなく。








カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

今週、東京でバッグ・鞄業界2023年5月展示会が行われていますが、近年では、BtoBはもちろん、BtoCにも注力。ビジネスパーソン向けだけでなく、ユーザー向けのイベントも行われています。また、外出が楽しい時季にあわせ、テレビ番組でジャパンレザーを紹介する機会が増えています。早くも父の日商戦も盛り上がっていますね。

今回もイベント、展示会やセミナー、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【セミナー&展示会情報】「TLA」

一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)の新プロジェクト「TLA (Thinking Leather Action)」のセミナー、「天然皮革がサステナブル素材である理由とは」が5月26日(金) 11:00~12:00、「東京レザーフェア」会場(東京・浅草 都立貿易センター台東館)8F 第二会議室で行われます。
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TLA座長 川北芳弘さん(株式会社川善商店 代表取締役)が登壇。皮革のサステナビリティについて詳しく学べるセミナーです。参加無料。会場でエントリー可能ですので、「東京レザーフェア」にご来場予定の方はお見逃しなく。

さらに、「東京レザーフェア」会場の4~7Fにてスタンプを4つ集め、TLAブース(4F入口)にお持ちいただくと、抽選で各日先着280名に素敵な賞品をプレゼント!

「東京レザーフェア」TLAブース(4F入口)では、皮革・革製品がなぜ、エコでサステナブルな素材なのかを知ることができます。あわせて、お立ち寄りください。



【イベントレポート】「豊岡鞄展」

国内有数の鞄産地、兵庫・豊岡の地域ブランド「豊岡鞄」の展示会が5月13日(土)~16日(火)、東京・丸の内 KITTE B1F 東京シティアイ パフォーマンスゾーンで行われました。
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今回のテーマは鞄の本質に向き合い続ける豊岡鞄の鞄づくりについて、より深く知っていただくこと。初の試みとして一般ユーザーを対象にしています。
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兵庫県豊岡市の寄付の返礼品に選出された「豊岡鞄」。
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返礼品としても人気のある製品をセレクトし多数出品されました。
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冠婚葬祭の変化とともに再注目のフォーマルバッグ(写真右)。家族葬などではドレスコードはカジュアルでも、バッグできちんと感を表現できるのがうれしいですね。

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若い世代の足もとの定番となっているホワイトスニーカーに合わせ、バッグもホワイトレザーの人気が高まっています。


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展示製品はすべて購入可能。つくり手たちによる説明に耳を傾け、色やサイズ感、使い勝手をひとつひとつ確かめるようにお試しくださるユーザーの皆さまが多かったようです。「豊岡鞄」はECサイトも充実しているので、会期中以外にもお求めいただけるのもうれしいですね。

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展示パートでは、まず、ものづくりを支える道具がお出迎え。
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インパクトのあるディスプレイが目をひき、フォトスポットとして好評でした。
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幅広い世代の来場客が記念の一枚をパチリ。

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このほか豊岡鞄、豊岡財布について製品、パーツ、歴史、地域、環境への配慮などを丁寧に解説。
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サステナブルレザー「LEZZA BOTANICA (レッザボタニカ)」とのコラボレーションも展開中。
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このコーナーに一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)の新プロジェクト、「TLA (Thinking Leather Action)」のパンフレットを設置。ユーザーの皆さまにメッセージが届くきっかけとなりました。

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ミシン縫製コーナーでは、豊岡鞄職人の匠、コニ―株式会社 取締役常務 玉那覇幸二さんが実演。その技術に見入ってしまう来場客が続々。

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このほか、ミニチュアボストンづくり 体験ワークショップも好評。鞄の街、豊岡からつくり手と数々の自信作が出張してきているので、東京・丸の内にいながらバーチャルなショッピングツーリズム気分を味わえました。
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今後もこのスタイルを継続するそうで、次回は12月上旬に開催予定。冬は近隣の城崎温泉も最高。日本海で水揚げされるカニのベストシーズンということもあり、旅行の下見にもぴったりですね。

バッグ・鞄業界の展示会週とは異なる会期となりますが、クリスマス商戦の時季、ECサイトを検討するユーザーの皆さまも多いのでは。ギフト発送にもまだ余裕があるベストタイミングとなりそうです。ジャパンレザーファンの皆さま、ご期待ください。



【イベント情報】「TLGFC」

東日本バッグ工業組合 組合員有志メーカーによるプロジェクト「TLGFC/TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」による恒例のポップアップイベントが5月18日(木)~5月21日(日)、池袋駅構内南改札外イベントスペースで行われます。写真は前回開催時に撮影させていただきました。
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今回は、三和袋物、きくひろ、ミヤ・レザークラフト、駒屋、フルカワ商会の参加が予定されています。
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上質なレザーを使用したバッグ、財布、小物などの革製品がラインナップ。発色のよい革製品が多いので、気持ちが華やぎます。
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大型連休後、モチベーションが上がらないというお悩みが少なくない今、デスクまわりやバッグのなかにキレイ色の革製品をプラスして気分をリフレッシュしてみてはいかがでしょうか?



【メディア情報】「ジャパンレザーVOICE」

インターネットラジオ×YouTubeハイブリッド型動画コンテンツ配信、「ジャパンレザーVOICE」(#レザボイ)2023年度の配信がスタートします。第11回は5月17日(水) 16:00~、アズーリFM公式サイトよりライブ配信(生放送)が行われます。おもな内容は以下のとおりです。ぜひ、ご視聴ください。

■「ジャパンレザー 旬暦」製品紹介
 靴学校の卒業展示レポート
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■「最新トピック紹介」
 「ジャパンレザーアワード2023」「TLA (Thinking Leather Action)」の最新ニュース



【メディア情報】「桂宮治の街ノミネート」

落語家・桂宮治さんが、地元の人々が紹介する地元ならではの行きつけの場所を巡り、地元を愛する人々とのふれあいを楽しむ新番組「桂宮治の街ノミネート」(BSフジ/毎週木曜 22:00~)最新回・5月18日(木)放送分は、北千住・後編。ゲストに原田龍二さんを迎えます。創業88年の老舗鞄メーカーのランドセルが紹介されるそうです。どうぞお見逃しなく。



【メディア情報】「がっちりマンデー!!」

人気テレビ番組「応援! 日本経済 がっちりマンデー!! ~日曜に勉強! 月曜に実践!~」(TBSテレビ系/毎週日曜 7:30~)最新回は、実は日本生まれ!「国産」な会社。お馴染みの靴メーカー、リーガルコーポレーションが登場。新潟工場も紹介されました。期間限定で見逃し配信も行われています。



【メディア情報】西成高校靴作り部

第11回開高健ノンフィクション賞受賞・黒川祥子さんのルポルタージュ短期集中連載(集英社新書プラス)ルポ 大阪府立西成高校<反貧困学習>の現場・第6回で、同校の靴作り部(NSC)が紹介されました。「彼らはね、やっぱり新しい発想なんです。だから、僕らが教わってるんです。16歳が作る靴って、もう、夢しかないでしょう?」と、靴作り部をサポートする大山一哲さん。

革と靴の歴史を刻み続ける街の抱える課題は複雑ですが、その土地に生まれ育った大山さんの課題解決型活動により、注目が集まっています。「黒川さんの文字のもつパワーに圧倒されながら、NSC活動に光を照らしてくださいましたこと、心より感謝申し上げます。お時間ございますときにご一読のほど、よろしくお願いいたします」(大山さん)


カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

2023年5月8日(月)より新型コロナウイルス感染症の法的位置づけが季節性インフルエンザなどと同様の「5類」に移行となりました。引き続き感染対策ともに、経済活動の活性化を強く推し進める時代に。旅行ニーズとインバウンド消費が復調するなか、スタッフの確保を両立しながら、本格的な「ウィズコロナ」に対応していきたいですね。

今回もイベント、展示会やセミナー、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【展示会レポート】「knot collection 9th」

大阪バッグ協同組合を中心に名古屋バッグ協同組合、東日本バッグ工業組合の各団体が連携し、日本バッグ工業連合会の主催により、地域を超えた展示会を目指してきた「knot collection」が9回めを迎え、4月19日(水)~20日(木)、東京・浅草橋 浅草橋ヒューリックホール&カンファレンス 3F カンファレンスROOMゼロで行われました。
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今回は大阪バッグ協同組合加盟メーカーが参加。出展社は、株式会社上西、株式会社ナダヤ、株式会社パンクリエーション、ビーイング株式会社、袋物なかむら、株式会社メイク、株式会社山川工芸の7社です。
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会期中、皮革業界関係者をはじめ、メディア関係者、OEM先をお探しのバッグ関連企業の担当者が訪れ、盛況となりました。そのなかからジャパンレザーの取り扱いメーカーのブースをご紹介。自社オリジナルブランドをはじめ、さまざまなバッグ、財布、革小物が発表されました。

【株式会社メイク】
カジュアルなバッグ、革製品を手がける株式会社メイク。
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国内で鞣した馬革を使用したバッグシリーズはロングセラー。
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シーズンごとに新作・新色を追加し、バリエーション豊富に展開しています。

【袋物なかむら】
口金を使用したバッグや小物を中心としたファクトリー。
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希少となっている がまぐち文化を独自の製法により、発信しています。
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このほか、パステルカラーのハンドバッグなど、トレンドを意識したアイテムも発表しました。

【株式会社ナダヤ】
革に関するあらゆる事業にチャレンジし、革の未来を創造する、そんな会社を目指す株式会社ナダヤ。
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スマートフォンポーチを中心とした財布、革小物シリーズが目をひきました。
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キャッシュレス決済を行うユーザーのライフスタイルに寄り添う革製品が求められるなか、アイテムとカラーの組合せを楽しめるコレクションを提案。
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好みのカラーで一色コーディネートすると、統一感があり、ユーザーのコレクション欲を刺激しそう。
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二色でコーディネートしても色のトーンがそろっているので意外とスッキリした印象。赤は赤字を連想するので避けるユーザーもいるため、財布以外のアイテムで赤を選びたいというニーズにマッチしつつ、ポジティブなカラーコーディネートを楽しむことができます。
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コードバンの美しい光沢感を表現した牛革の財布・小物シリーズも好評。革の持ち味を生かし、シンプルシックに仕上げています。

大阪バッグ協同組合のホームページには出展社をはじめとしたメーカーの情報や問合せフォームなどもありますので、ぜひ、ご活用ください。



【イベント情報】「豊岡鞄展」

国内有数の鞄産地、兵庫・豊岡の地域ブランド、「豊岡鞄」の展示会として初の試み、一般ユーザーに向けたイベントを5月13日(土)~16日(火)、東京・丸の内 KITTE B1 東京シティアイ パフォーマンスゾーンで行います。各日10:00~19:00開場。入場無料です。

鞄の本質に向き合い続ける豊岡鞄の鞄づくりについて、より深く知っていただくことを目的に開催。鞄職人が日々使い込む愛着ある道具たちをはじめ、豊岡鞄を形作るひとつひとつの大切なパーツの展示。豊岡鞄の始まりや地域についてもお伝えする展示内容となっています。

豊岡鞄職人のミシン実演やプロの鞄職人によるミニチュアボストンづくり体験ワークショップなど、コンテンツ盛りだくさんです。



【メディア情報】「Bagazine bit」

鞄・バッグの専門誌のウェブ版、「Bagazine bit」の恒例企画<バッグ・鞄業界2023年5月展示会場マップ>が公開されました。
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バッグ・鞄業界2023年5月展示会は5月16日(火)から開催する企業・事業者が多いようです。各社の展示会場をグーグルマップ上で紹介。それぞれのピン(マーカー)をクリックすると、社名、場所、日程、コメント(テーマ、コンセプト、商品ラインナップなど、内容は各社によって異なり、記述がない場合も)が閲覧できます。移動ルート確認にとても便利な仕様ですよ。



【ショップ情報】「Nishikawa Leather」

西川商店のショップ「Nishikawa Leather」(大阪・大国町)はエキゾチックレザーをはじめ、多彩なレザーがそろい人気です。平日に加え土曜営業日もスタートし大好評! 

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次回の土曜営業日は5月13日(10:30~11:30・13:30~16:00)。通常は第一土曜ですが第二土曜となります。

豊富なバリエーションと、使い方提案がうれしいですね。ぜひ、店頭でチェックしてみてください。



【イベント情報】「LEATHER WORLD 2023」

一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)が日本の皮革及び革製品の流通促進を図るため、9月30日(土)・10月1日(日)の二日間、東京・渋谷 渋谷スクランブルスクエア(渋谷駅直結)で行う「LEATHER WORLD 2023」内で展示するアイテム(革製品)の募集がスタートしました。

11月03日「いいレザーの日」PRイベントとしてスタートし、恒例企画としてレザーファンに広く認知されています。

会場では各アイテムごとにポップを設置。ブランドの紹介文に添えられたQRコードから自社ECサイトへ誘導でき、ショールーミング効果が年々高まっています。くわしくはリンク先をご覧ください。


カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。
今回はタンナーに革製作を依頼した人のセミナーをやりつつ、「最悪は想定を乗り越えるからこそ最悪だ」と実感した話。村木さん主催セミナー(トークイベント)で、千葉県の獣害対策により生じた原皮を利活用している事業者が登壇。サステナブルな革づくりの現状を村木さんがまとめました。
また、オンラインイベントの運営についても紹介されていますので、自社で企画する際や担当になった場合の参考になさってください。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

今後のスケジュールなどは下のリンク先をチェックしてください。


*   *   *

毎度です!「失敗の話を嬉々として話すのは関西人だけですよ」と言われた村木です。

関東では、「失敗話をすると自分の評価が下がると考えられるのでわざわざ失敗話をしたがらない」と言われましたわ。失敗のほうが学べることは多いのになぁ。あと、「自分じゃない失敗の話」って聞いていて面白いですしね!

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さて、今回の話は、
・セミナーの内容「鹿・イノシシを獣害対策から経済の円環に入れるチバレザーの面白さ」
・先日行ったオンラインセミナーのやり方とトラブル・対応策
というものです。

オチを先に話しておくと、
「オンラインセミナーも革づくりもトラブルの原因追求が一番たいへん」
というものです。

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獣害対策のイノシシや鹿から作られているチバレザー


今回、千葉県の獣害対策から原皮を引っ張り、タンナーで革を作っている1008(センノハ)株式会社さんを招いてセミナーを行いました。




獣害と害獣の違い

獣害は、「イノシシやシカ、クマ、サル、ネズミなどの、野生動物によって起こる害のこと 」。


害獣(がいじゅう)は、「人間活動に害をもたらす哺乳類に属する動物一般をさす言葉である。人間の多い地域では、家畜などの飼育動物以外はほとんどがこれに含まれる可能性がある」。


獣害対策、害獣駆除、という言葉は正しいわけです。
ですが、獣害駆除、というのは言葉的にちょっと違うわけです。

チバレザーはこの獣害対策として狩られたイノシシや鹿を千葉の解体場で解体し、そこから出てきた原皮を姫路のタンナーさんで作ってもらっています。

セミナーで「こんな人に聞いてほしい!」ターゲット層を設定

第一部は作り手。革でなにか作っている人・商売している人。獣害の鹿やイノシシはどういう革?自分のものづくりに応用できるかな?と思っている人向けです。

第二部は第一部の上級バージョン。ならびに、「自分でタンナーに頼んだら安く済むんちゃうか!」と思っている人。獣害駆除で肉で利益出ないから革で利益だそう、と思っている人。

結論から言っておきますが、「タンナーさんがいても革づくりはめちゃくちゃ大変!」「お金が溶ける!」。

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土に還る、のが特徴のチバレザー

獣害対策、としてイノシシや鹿が狩られ、肉を使い、皮も有効活用、というのがチバレザーのコンセプトです。その代償、というか、特徴として、必ず傷があります。ダニ傷や喧嘩傷、ひっかき傷、など確実に傷があります。まぁ、牛、豚なりの肥育農家で育てられていない動物である以上は傷があって当然です。ですので、「傷がない革がいい!」といっても不可能です。

で、ジビエでは当たり前の特徴以外に、この革の特徴として「土に還る」が生産のコンセプトとなっています。

使っているタンニンの薬剤は土に還ります。さらに仕上げ加工もしていませんので、汚れも吸いやすいです。それが嫌な人はご自身でレザーラッカーなりで仕上げ加工をしてください、というものです。

第一部は肉を食べよう!という話が半分。そうしないと革が出ない、というオチ


 


今回のセミナーはオンラインとオフラインの両方で行いました。


オンラインの参加者は北は北海道、南は高知県までご参加していただきました。ご参加いただいた皆様、トラブルが多かったのにほんとにありがとうございました!

出席者は、作り手さんや、ハンターさん、地方行政の方などもおられ、多彩なメンツでした。その各々に興味ありそうな話をしてもらいました。くわしくは上のブログをまた見ておいてください。

第一部は革の特徴や「イノシシや鹿の肉食ってくれないと革は出てこないんだよ!」という話を重点的にしてもらいました。前半20分は肉の話ばっかりです。下の画像はプロジェクタ資料です。

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ちょうど、TLA(Thinking Leather Action)に通ずるところのある熱い内容でした。


第二部は「タンナーで革づくりってこんなに大変!」という技術、じゃなくて、依頼する立場の苦労の話

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「解体場とツテができて原皮が手に入ってタンナーに持っていったら革は作れるのか?」「革屋飛ばして金積んでタンナーと付き合えば、安く革は手に入るのか?」というような意地悪な質問をしました。

結論から言うと「おすすめできない」というものでした。だろうなぁ・・・。

不確定要素が多すぎるのです。
革は。

下の動画で彼の失敗話をしてもらっています。



 


失敗しないと経験値は積めない

専門家だからこそ、失敗をする。新しいことをするなら失敗をして当然

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上の動画でも言われていますが、8~9月に仕込んだ革は革の吟面(革の上部部分。一番頑丈)が溶けてしまったそうです。

この場合の原因ですが、複数考えられます。
・タンナーの技術なのか、薬品なのか
・元の原皮の保存方法か
・原皮を取る解体の方法なのか
・屠畜した時期なのか
・イノシシや鹿がどれだけの栄養状態にあったのか

これらすべての原因をひとつひとつ調べたり、対照実験をするしかありません。

対照実験>ある条件の効果を調べるために、他の条件は全く同じにして、その条件のみを除いて行う実験。 除いたときと除かないときの結果を比較する。 医療や統計学では対照試験ともいう。 コントロール実験。

失敗のお金は誰が払うか?

失敗はマイナス、ではなく、「同じの条件下でやれば同じ失敗をするのか」まで調べなきゃいけないわけです。では、その費用は誰が負担するのでしょうか?もちろん「革を依頼した人間」です。

さらには、各々の専門工程のどこに問題があるのか、を調べなきゃいけません。
タンナーさんも解体場の人も誰も他業種のところにまでいって原因追求なんてしてくれません。
電話して怒鳴られたり、実際に行って説明するのは誰でしょうか?

もちろん、「革を依頼した人間」です。 これが従来では革屋さんがやる仕事なわけです。

労力を提供して、お金を払うのも「革を依頼した人間」です。

失敗したからお金払わない、は駄目なわけです。依頼者はお金を払って、「あぁ、専門家がこうやれば失敗するんだ。お願いしている専門家さん、失敗を次に活かしてね!お金は払うから」と言わなきゃいけないわけです。

ちなみに、前述の8~9月の革づくりがうまくいかなかったのは「水温が上がりすぎるため、8.~9月は仕込まない」という結論になったそうです。

失敗はほかでも生かせるのか?

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専門家は失敗を積んだならより良くなるし、ほかでも生かせるのか、というとケースバイケースです。

例えば、上記のセミナー中に北海道の方が、「水温高いならば北海道でタンナーを作れば問題ないのだろうか?」というとても良い質問をいただきました。

これも本編で言っていたのですが、「多分、今度は冬には寒すぎるから違うトラブルが起きる」とのことです。過去に聞いた話では、「姫路の革を作る製法は姫路のタンナーだからできる。例えば違う地域の川の水を使うと同じレシピでも作れなかった」ということもあるそうです。

違う地域に行くと今度は違う失敗があります。例えば、この革などはあくまで「千葉の地域で捕れた鹿やイノシシの原皮から作った」革でしかありません。

捕獲した地域や時期によっても微妙に皮は変わり、革に影響します。

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だから、このチバレザーを鞣しているタンナーさんが習得しているのはあくまで「千葉の特定地域の皮を鞣して革にする技法」です。もちろん埼玉なり高知の鹿やイノシシでもうまくできるかもしれませんが、それを知るためには一度作らないといけません。

設備がでかいので、量産のことを考えると20~30枚を一気に仕込まないと同じデータは取れません。「練習で1枚鞣してよ!」といってうまくできても、20~30枚仕込むと問題が発生しかねません。これが革づくりの恐ろしいところです。

第一部、第二部はまた後日お知らせします。下のリンクをご覧ください。



ここからはネットでどう配信するか。環境はどういうものだったか。実際にどう失敗してリカバリーしたか、を載せていきます。興味ない人は全くないでしょうし、興味ある人は以下の箇条書きでもご理解いただけると思います。

配信はこういう環境でやろうとした

・マイクロソフトTeamsの会議機能+ノートパソコンのOBSで配信
・カメラはビデオカメラをノートパソコンに接続。OBS経由で取り込み予定
・音声はボイスレコーダーを保険として録画しておく
・ビデオカメラには外部マイクを接続
・事前募集はこくちーずで作成。支払いは銀行振り込みか、paypalによるクレジットカード支払い
 ※こくちーず、便利ですよ、ほんとに。
・保険and後日販売用にビデオカメラで全体撮影
・私自身MVNOを2つ契約。それぞれでテザリング予定。さらには会場となるレザークラフトフェニックスのwifiも保険として使う予定
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実際にあったトラブル

・会場となるフェニックスの教室スペースだが、docomoが恐ろしく回線速度が遅い。300kpsなんて数字久々に見た
・手持ちのMVNOの1つはdocomoだが、他方はau。こちらは80MBなり速度があるので、配信大丈夫だろ!と思ったら、テザリングしたら速度が10MBなどに低速になってしまう。この時点で真っ青
・近くにいた知人にグローバルwifiを端末ごと借りたが、これもdocomo回線なのか、配信場所だけ速度がものすごく遅い
・セミナー開始の時間が迫る どうする!?

対処法

・スマホのau回線は爆速だったので、最終的には2時間のセミナー中、ずっとスマホを片手で保持してプルプル震えながら参加
・スマホをスタンドで立てかけていたら、途中で「バッテリー20%ですよ!」と
・手持ちのPD充電対応のモバイルバッテリーをPD充電可能なタイプCケーブルで充電。おかげで20%以下にはならずに配信を続けられた
・オンライン参加者には謝罪して、撮影していた動画を無料でプレゼント、と言っておきました

反省点と良かった点

・定額で多人数・事前徴収の必要があるセミナーは、こくちーずの有料プランで参加料を回収代行依頼したほうがいいな。依頼しておくと一覧で「この人は払った」「払っていない」が一目瞭然。paypal経由でクレジットカード振込も可能。
 ※こくちーずは「キャンセル待ち」や参加者csvダウンロードが基本機能としてあるので、とても楽です。


・まさか4つの回線を使っても全部死亡寸前とは思わなかった。想定が甘かったな、と。今どき都会のど真ん中であんなにdocomo回線が通じづらい場所があったんだなぁ
・スマホ用の三脚買っておこう
・PD対応のバッテリーとケーブルなかったら多分止まっていたな


・ウェビナー専門ツールをあきらめて月額サブスクで契約するべきか?


・ビデオカメラ用意しておいてほんとに良かった。カメラと録音機材はどれだけ持っていても無駄にならない。高い機材一つよりも信頼おける型落ち品のカメラ2つのほうが安心感あります。(私が使っているSONYのビデオカメラ、多分8年ほど前のやつです)


最悪を想定していてもそれを乗り越えてくるのが最悪

配信話については興味がない人は全くないと思います。ですが、技術の話を聞いてほしいわけじゃありません。

「最悪に備えていたが、そんなものはあっさり乗り越えてくるのが最悪」「それでも色々な対抗策用意していたのでなんとかなった」=「卵を一つのかごに盛るな」ということです。


これはオンラインの話に限らずです。最初に話したチバレザーで走り回っている1008(センノハ)株式会社さんも同じです。失敗なんて起こり得るんです、必ず。その時に走り回るか、手持ちの秘密道具なり、人の縁を使えるか、です。


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なにかひとつの選択肢にすがりつくのではなく、いつでも最悪を考えて、選択肢を複数用意しておかないといけない。それでも最終的には覚悟決めたら大概のトラブルは解決できるよ、という話でした。

今後予定(&お知らせ)


●4/28(金) 「フェニックスナイト」
 「レザークラフトフェニックス」(大阪・奥なんば)で月末恒例の夜間延長営業「フェニックスナイト」を開催(20時まで営業)。革の無料セミナーなど行います。



5/25(木) 「本日は革日和♪ in 浅草エーラウンド」
「東京レザーフェア」と連動して行う「浅草エーラウンド」の会場内で「本日は革日和♪ in 浅草エーラウンド」を予定しています。毎年5月の恒例になってきている"ぷち革日和"です。

午前は上記の千葉レザーさんを招いて大阪でやったのと同じセミナーを開催予定です。午後は大阪の古瀬シュースティリスタ研究会の古瀬氏を招いての靴の専門セミナーをとりまとめしています。


5/26(金)~5/27(土) 「本日は革日和♪ in 東京」
「本日は革日和♪ in 浅草エーラウンド」の翌日は会場を変更して、「本日は革日和♪ in 東京」を開催予定です。今回も事前予約制(有料・お土産あり)です。

●最近メールマガジンのやり方を変えました。
何を言っているやら、と思いますが、写真使ったり、リンク繋いだり、と考えるとこのほうがいいかな、と思いまして。これで遠慮なく写真とか使えます。古いネット利用者なのでメール容量が大きくなるのには罪悪感感じますので。メールマガジンの冒頭と末尾にはそこだけでしか書いていない雑談をちょっとだけ書いています。


カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

4月下旬は全国的に低温傾向との予報が発表されました。「若葉寒」ともいわれるそうです。こんな時季の防寒、体温調節に重宝するのが、レザージャケット。春先は重ね着などで活躍しますし、長く愛着できてサステナブル。ユーザーの皆さまが身近なアイテムからレザーの魅力に触れるきっかけにしていただけるとうれしいですね。

今回もイベント、展示会やセミナー、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【イベント情報】「TLGFC」

東日本バッグ工業組合 組合員有志による「TLGFC/TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」のポップアップイベントが、JR船橋駅構内(改札外/北口方面 東武百貨店前)で開催中。
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今回、船橋初開催。地元のお客さまがあたたかくお迎えくださっています。新生活をスタートした方へのギフトとして、上質な財布、革小物、バッグが好評です。

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コードバンを使用した名刺入れ、キーケース【ともにSanwa】がファクトリーブランドならではのプライスで。

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藍染めのレザーを使用した革小物はロングヒット中の定番シリーズ【Sanwa】。

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収納部が多く、整理しやすく便利なカードケース【KAWAFUL】。差し込みベルトタイプでしっかりホールド。名刺とクレジットカードなどを一緒に収納してもいいですね。ロングネイルや指に力が入りにくい場合にも安心なユニバーサルデザインがうれしい。

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カードが20枚収納できる財布【Thinly】は独自の仕様(実用新案取得)により、スマートかつコンパクト。
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カードをタテに入れ、まとめて収納する、という柔軟な発想と自由度の高さにも支持が寄せられています。

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カラーバリエーションが豊富なバッグもラインナップ【Furukawa】。小さめリュックは小柄な女性に好評です。

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トレンドのニュートラルカラー(ベージュ~ホワイト)のバッグが充実【Petrarca】。スタイリングに馴染ませつつ、個性のあるデザインが主張するので、着こなしがさり気なく華やぎます。
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つくり手自ら丁寧に説明し、製品の魅力をしっかりとお伝えしています。会期は本日4月19日(水)まで。
続いて、4月20日(木)~23日(日)<10:00~21:00 (初日11:00~ 最終日17:00閉場)>は、JR上野駅中央改札前(改札外)グランドコンコースでポップアップイベントを開催。



4月24日(月)~5月7日(日)には品川エキュート(JR品川駅構内/改札内)2Fで行われます。
くわしくは「TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」公式ウェブサイトをご参照ください。




【メディア情報】「繊研新聞」

「繊研新聞」(4月14日3面)に、当連合会の新プロジェクト「Thinking Leather Action(TLA)」事業について掲載されました。「繊研新聞」オンライン版「Senken plus」でも一部掲載されています(会員限定/会員登録<有料>で記事全文を閲覧可能です)。


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同じく、「繊研新聞」(4月18日7面)に「Thinking Leather Action(TLA)」事業のインタビュー記事が掲載されました。座談会形式となっており、5名の関係者が熱く語っています。

出席者
日本皮革産業連合会シンキング・レザー・アクション座長、(川善商店社長)川北芳弘さん
日本靴工業会副理事(リーガルコーポレーション取締役営業統括本部長)青野元一さん
日本バッグ協会会長(野村製作所社長)野村俊一さん
日本鞄協会理事長(水野鞄店代表取締役会長)水野一樹さん
日本タンナーズ協会会長(モリヨシ社長)森脇繁行さん

オンライン版「Senken plus」でも一部掲載されています(会員限定/会員登録<有料>で記事全文を閲覧可能です)。ぜひ、ご覧ください。



【展示会情報】「knot collection」

大阪バッグ協同組合を中心に、名古屋バッグ協同組合、東日本バッグ工業組合の各団体が連携し、日本バッグ工業連合会の主催により、地域を超えた展示会を目指してきた「knot collection」が9回めを迎え、東京・浅草橋 浅草橋ヒューリックホール&カンファレンス(東京都台東区浅草橋1-22-16)3F カンファレンス ROOMゼロで行われます。会期は4月19日(水)~20日(木) 10:00~18:00(最終日は16:00まで)。


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今回は大阪バッグ協同組合 加盟メーカーが参加。参加企業は、株式会社上西、株式会社ナダヤ、株式会社パンクリエーション、ビーイング株式会社、袋物なかむら、株式会社メイク、株式会社山川工芸の7社です。自社オリジナルブランドをはじめ、さまざまなバッグ、財布、革小物が発表されます。なお、写真は前回開催時に撮影させていただきました。

問い合わせは大阪バッグ協同組合(tel. 06-6771-0231)まで。下記リンク先ホームページにはお問い合わせ用フォームもありますのでご活用ください。



【セミナー情報】「鹿・イノシシを獣害駆除から経済の円環に入れる千葉レザーの面白さ」

人気ショップ「レザークラフト・フェニックス」(大阪・奥なんば)が 4月21日(金)~22日(土)、セミナー「鹿・イノシシを獣害駆除から経済の円環に入れる千葉レザーの面白さ」を開催します。
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ジビエレザーとして注目されている鹿やイノシシ。全国各地で問題となっている農林業への被害軽減のため、有害捕獲された個体を利活用するサステナブルな取り組みが話題。製品原材料はもちろん副資材や使用するエネルギーにまでもこだわった、究極の循環型レザーアイテム「土に還る革製品」をリリースした「千葉レザー」を紹介します。
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当ブログの連載をはじめ、多方面で活躍する村木るいさんと「レザークラフト・フェニックス」スタッフ横井さんも登壇。オンラインでも参加できるのでご興味あるかたはぜひチェックしてみてください。



【イベント情報】「wisteriafujiwara」

人気シューズブランド「wisteriafujiwara(ウィステリアフジワラ)」がイベント開催(日本橋髙島屋 3F シューワールド)を発表。会期は4月29日(土)~30日 (日)です。

今回は「シューコンシェルジュおもてなしイベント」。靴を製作するシューコンシェルジュが、計測、フィッティング、色選び、デザインなど、お客さまのご要望に合わせたオーダーシューズを提案する貴重な機会です。くわしくは下のリンク先をご覧ください。



【イベント情報】「姫路 革の市」

毎月第一日曜日に行われる恒例イベント「姫路 革の市」が5月7日(日)に開催されます。

国内有数の皮革産地・姫路のなかでもタンナー(皮革製造工場)が多く集積する高木地区を拠点とした直売市。「姫路で生み出された高品質な皮革を知っていただき、日本のものづくり文化の発展に寄与したい」との想いが込められ、地場産業である皮革を用いた革製品(鞄/靴/小物)を出品。天然皮革素材、副資材が豊富にそろい、DIY派ユーザーに人気を集めています。


カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

桜前線はかつてない速さで北上。札幌でも4月18日に開花すると発表されました。移動の制限もなくなり、国内旅行のニーズも増加。店頭でもトラベル関連商品が好調のようです。新しい季節、新しい気分を体感できるジャパンレザーと出会っていただきたいですね。

今回も学びの情報、メディア情報ほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【講座情報】「皮革講座 Basic(初級)」

毎年好評のレザーソムリエ「皮革講座 Basic(初級)」2023年のスケジュールがレザーソムリエ公式ウェブサイトで発表されます。皮革業界のエキスパートたちが多彩な皮革素材の知識をレクチャーしてくれます。本日4月12日(水) 13:00より受講申し込み受付がスタートとなります。13:00以降、トップページに「Basic(初級)皮革講座はこちら!」ボタンが出現しますので、クリック後、エントリーしてください。



【メディア情報】「東京レザーフェア」

2022年10月からオンラインと東京レザーフェア会場にて計4回にわたって開催された「TLF主催 リーダーズセッション」、マザーハウス代表・山崎大祐氏と学ぶ「これからの時代に生き残る会社のつくり方」シーズン3・<チェンジ企業に学ぶ>のショート版が、YouTubeにて公開されています。ショート動画は忙しいビジネスパーソンにぴったりですね。


【メディア情報】「JLIAtv」

一般社団法人日本皮革産業連合会の公式YouTubeチャンネル「JLIAtv」で、【革の名刺入れ・カードケース】春の新生活おすすめレザーアイテムをご紹介 [ジャパンレザーVOICE:TIME&EFFORT]が公開されています。

今回のテーマは、「名刺入れ・カードケース」。この春、新生活をスタートする方、人事異動、昇進、転職などによって新しい環境、新しいステージを迎える皆さまに向けて提案。あわせて放送後記もチェックしてください。




【メディア情報】「Exotic leather News CLIP by JLIA」

エキゾチックレザーの魅力を発信するSNSアカウント「Exotic leather News CLIP by JLIA」で特別企画、「レザー&バッグ業界のエキスパートが聞く、エキゾチックレザー企業最前線」が公開されました。SNSでは掲載しきれなかった画像を多数加え、読みやすくブラッシュアップしお届けいたします。
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レザー業界、バッグ業界の第一線で活躍するエキスパートがエキゾチックレザーを手がける企業・事業者にインタビュー。レザーファン、ファッション好きのユーザー、そして、幅広いジャンルのビジネスパーソンの皆さまに、日本製エキゾチックレザーおよび、エキゾチックレザー製品の魅力をご紹介します。
新シリーズ第1弾は、株式会社レザーマニア東京にお邪魔し、長年バッグ業界でものづくりをサポートする宮城基郎さんにお話しを伺いました。
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Q 多様化するニーズに応えるショップづくりとは?

当店はエキゾチックレザーの取り扱いが多く、お客さまにご好評いただいています。クロコダイル、パイソン、リザード(トカゲ)、シャーク(サメ)、スティングレイ(エイ)に加え、珍しいところではウミヘビ、ジャクルシーなどもご用意しています。
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東京スカイツリーのある押上駅の近くにあり、アクセスが便利な場所ですが、地方のお客さまからのご要望にお応えして通販にも力を入れています。サイトの写真だけではわかりにくいというお客さまには、LINEでリクエストなどを受け付けています。特に、質感に関するご質問が多いので、動画に撮ってお送りするサービスが好評です。通販は触ることができないので最大の欠点ですから。店内でレザーを触って、柔らかさ・硬さを感じていただければと。そんなやりとりでご自分のイメージと近いか検討していただき、多くのお客さまに安心していただいています。

Q 見やすさ・探しやすさを意識なさっていますか?

2階では素材別・色別の陳列で構成しています。同じ系統の色をまとめ、お好みの色合いに近いレザーを探していただきやすいようにしています。
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また、ハンガーで陳列したり、カットレザーを個包装にして陳列したり、初めてご来店なさったお客さまにも探しやすいとよろこんでいただいています。

Q 特別感のある素材はありますか?

皮革産地で知られる兵庫県姫路市の老舗タンナー、坂本商店さんの「黒桟革」の別注レザーをリザードでご用意しております。
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「黒桟革」は「革の黒ダイヤ」と称される希少なレザーです。
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黒毛和牛の革表面に日本古来の伝統技法である「漆塗り」を施してつくるのですが、エキゾチックレザー版をご依頼して試行錯誤するなか、リザードの質感とマッチし、ほかにないレザーができました。

Q クリエイター向けの便利な製品はありますか?

カットレザーがご好評いただいています。あらかじめ、財布用のサイズにカットしておりますので、すぐにものづくりをはじめていただけます。サイズもいろいろありますので、お好みのサイズを選んでいただけます。このところ、人気のスマホショルダーにも対応しております。
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エキゾチックレザーは縫いにくい場合は、このカットレザーをメインにして牛革などでベースとなる額縁に囲むデザインをおすすめしています。とてもつくりやすくなりますので、お試しいただきたいです。

Q 人気のレザー素材や製品は?

このところ、パイソンが人気ですが、女性の場合、柄のワイルドさがちょっと怖い、というお声もあります。特に、ダイヤモンドパイソンのハッキリとした白×黒カラーは強烈過ぎて...というご要望に応え、白黒紋様を薄くするために軽く漂白加工を施した無染色革、ハーフブリーチタイプをご用意しました。
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このヘビ革は、背割(蛇腹の柄、ハシゴ状のウロコ部分がメイン)のマット仕上げで、柔らかいので、本物の証であるウロコの立体感を堪能していただけます。ソフトな肌触りが魅力で、引っ張ったり釣り込んだりする時に弾力があるので扱いやすい素材です。
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このほか、パイソンのバリエーションは豊富にご用意。レザークラフトファンだけでなく、皮革業界のビジネスパーソンにもご支持いただき、多彩な加工、染色、柄のバリエーションを実際に見るとデザインのインスピレーションが湧くと言っていただいています。ぜひ、店頭でご覧いただきたいです。

インタビューを終えて

現在、バッグを中心としたポップアップイベントを主催しており、「他の人と違うちょっと変わったものがほしい」というご要望をよくお聞きします。高級なもの、上質なものでいま手持ちにないものをお探しです。そんなお客様におすすめしたくなるようなエキゾチックレザーが豊富にあり、しかも個性的なレザーが多いのがいいですね。
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シャークレザーの充実も目を奪われました。気仙沼産のヨシキリザメは復興の一助にもなるのがいいですよね。私自身も ものづくりに使用し数多く取り扱いましたが、あまり見かけない種類があり新鮮! クロコダイルに関しては、発展途上国の雇用創出、所得および就学率向上につながっているとお聞きし、「SDGs」にマッチしていることを改めて実感しました。

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パイソンはロングトレンドですが、私の主催イベントでも人気です。大人世代は白スニーカーを軸としたコーディネートが定着しているので、合わせるバッグ、革小物も白もしくは淡色をお探しです。
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そんなニーズに合う色柄の豊富さがうれしいですね。やはり、今回ご紹介いただいたハーフブリーチタイプに注目しています。便利なカットレザーはサイズもさまざま。
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なかには時計ベルト用も。革漉きのサービス(有料/対応レザーは店頭でご確認ください)もあり、トライしやすいので、クリエイターの皆様にも活用いただきたいです。
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百貨店の売り場を中心に同質化してしまっていますので、個性を打ち出す方法のひとつとして、エキゾチックレザーをおすすめします。製品に使用することで上代アップにつながり、店頭でのディスプレイのアイキャッチにもなります。エキゾチックレザーをお好きな方はリピーターになりやすく、売り上げ向上にも貢献してくれますよ。限定アイテムや一点ものアイテムなどからトライアルしてみてはいかがでしょうか?
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株式会社レザーマニア「レザーマニア 東京」


宮城基郎
DCアパレル、大手バッグ製造卸会社に30年間勤務。営業、MD業務や新規ブランド立ち上げに関わった後、2015年1月より独立。「革業界、バッグ、革小物業界を元気に」を理念に、生産・企画・営業まで、トータルにアドバイスできる強みを有し、現在数社とコンサルティング契約。現在、タンナーと協業でオリジナルブランドを立ち上げ、新たなメイドインジャパンの切り口でものづくりにもチャレンジ。また、自身でセレクトショップをオープン。各地の百貨店などからオファーが相次ぎ、ポップアップイベントも開催。


【JLIA HP更新情報】「ファッションローガイドブック2023」

経済産業省では「ファッションローガイドブック2023 ファッションビジネスの未来を切り拓く新・基礎知識」を3月31日に公開しました。

同ガイドブックは、ファッション産業の健全な発展を目指し、「ファッション未来研究会~ファッションローWG~」を立ち上げ、とりまとめられたものです。

「ブランドを立ち上げたらまずやるべきこと」「ファッションデザインの権利について知っておくべきこと」「海外でのビジネスを検討する際に知っておくべきこと」など7つのテーマに分けて、ファンションローの観点からぜひ知っておいてほしい内容が実用的なチェックリストにまとめられています。


カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

4月に入り、新年度を迎えました。皮革業界でも、年間のスケジュールが発表されたり、新しいプロジェクトが始動したりと賑やかな時期。この春はジャパンレザーと著名人のコラボ企画も話題です。

今回もイベント、メディア情報のほか、さまざまなトピックをまとめました。参考にしていただけますように。


【展示会情報】「東京レザーフェア」

5月25日(木)~26日(金)の2日間開催される「105th 東京レザーフェア」の情報が解禁されました。今回のテーマは「R.O.O.T.S.~自然をまとう~」。併せてポスターも公開されています。くわしくは公式ウェブサイトをご覧ください。



【イベント情報】「TLGFC」

東日本バッグ工業組合 組合員有志による「#TLGFC/TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」のポップアップイベントがJR大宮駅構内(改札内)中央改札南 コモレビ広場で行われています。4月9日(日)まで開催中です。
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今回の日程は2週間。週ごとに出展メンバーが入れ替わります。1週目は清川商店、きくひろ、ミヤ・レザークラフト、ラモーダヨシダ(mic)の4社です。
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会期中、出店スペースもチェンジ。いつ訪れても新鮮な印象があるかもしれません。先日お邪魔して撮影させていただきました。
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<きくひろ>
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新作・クロワッサンバッグがブレイク! かっちりし過ぎない、ほどよいカジュアル感を表現。
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ショルダースタラップの結び直しで長さをアジャストできるので、ななめがけでボディバッグ的な使い方も可能。マチもしっかりとあるので収納力もあり便利ですね。大人世代に人気を集めています。

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リゾート感覚のプリントを施したレザーミニバッグもリリースされました。サコッシュタイプのデザインなので、ジェンダーレスで活用できそう。


<清川商店>
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ライトブルー、ネイビーブルー、ベージュなど、この春のトレンドカラーのバッグ、財布、革小物が豊富にそろいます。
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特にオレンジが目をひきます。この春注目のベージュを中心とした茶系のワントーンコーディネート、さらにカーキをプラスしたアースカラーの着こなしの差し色にもぴったりですね。


<ミヤ・レザークラフト>
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ものづくりを国内で完結する「アリエルパール」シリーズが人気。姫路のタンナーとの革づくりからはじまり、手塗りで染色。ムラ感とグラデーションが際立つ、アンティーク調のニュアンスも素敵です。
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わかりやすいポップを設置。改札前で行き交う人が多いものの、歩くスピードが速いため、時間帯によっては、ちょっと立ち止まりにくいこともあるようです。駅構内での催事ではアイキャッチになり、印象に残るポップが重要ですね。
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さらにつくり手自ら体温のこもった製品説明でものづくりの魅力を丁寧に伝えています。


<ラモーダヨシダ(mic)>
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定番から新作まで幅広く財布をラインナップ。コイン収納部が便利な長財布に目を奪われました。
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500円硬貨のサイズを確保したつくりになっていて、大きく開閉するので、見やすく出しやすいですね。キャッシュレス決済の普及でコンパクト財布が支持を広げるなか、まだまだ長財布のニーズは底堅く、こうした工夫がユーザーの皆さまに喜ばれています。

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トレンドのスマホショルダーも登場。ポーチタイプだけでなく、ストラップも充実。ありそうでなかなかない、上質なレザーで仕上げたストラップがヒット中です。企業努力により、レザー以外の製品との価格差を抑えています。天然皮革ならではの美しい色合い、優れた風合いは若い世代のユーザーの皆さまにもご理解が広がっているようです。


【メディア情報】「WWDジャパン」

「WWDジャパン」紙面&WEB連動企画、短期集中連載「革製品のサステナビリティを考える」第3回が「WWDジャパン」のWEBおよびSNSで公開されました。

三原康裕デザイナーが語る、革の過去・現在・未来を通して、革製品のサステナビリティにご注目ください!



【メディア情報】「魔裟斗チャンネル」

エキゾチックレザー×「魔裟斗チャンネル」コラボ動画 第2弾が公開されました。

2022年末に公開された第1弾ではザオー産業、イシカワでのショッピングが紹介されましたが、今回は、その振り返りとともにリゾート地へお出かけして・・・。ぜひ、ご視聴ください。


【ショップ情報】「Nishikawa Leather」

西川商店のショップ「Nishikawa Leather」(大阪・大国町)は多彩なエキゾチックレザーがそろい人気です。平日に加え土曜営業日もスタートし大好評! 次回は4月8日(10:30~11:30/13:30~16:00)。通常は第1土曜ですが第2土曜となります。お見逃しなく。


カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。
今回はコロナ禍以降のイベントの動向と、革で信頼をお金に変える、という話。西日本で行われたイベントのレポートとともに、イベント主催者でもある村木さんがコミュニティづくり、ファンづくりと信頼関係の大切さ、そして有料イベントについて伝えてくれます。ぜひ、ご覧ください。

*   *   *

通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

今後のスケジュールなどは下のリンク先をチェックしてください。



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毎度です! 「近所で大相撲春場所があったんですが、スーツケース転がしている外国人観光客・修学旅行生・大相撲力士が一緒になんばの繁華街を歩いている光景はなんてSFなんだろう」と感心したムラキです。

コロナ禍が一応、明けた、ということになっていますが、仕事場のある難波近郊は観光客の往来が激しめです。人の往来が激しくなった、ということで今回はイベント視察にからめて下の2点について書いていきますわ。

・コロナ禍以降のイベント動向 ~大阪・アート&てづくりバザール、名古屋革の相談会、姫路ペレテリア
・入場料を取るのは是か非か。コロナで変わったイベント参加者のマインド


オチとしては下の4点となります。

・各種値上げやコロナ禍により、消費者は価値ある、と思うものには有形無形問わずお金を出す
・失敗はしたくないから、「信頼」したところにお金を落とす
・「信頼」を積む行為を「継続」していくのが大事
・コロナ禍の最中になにか行動しているところは今、成長している

大阪アート&てづくりバザールを見てきた


3月18日(土)・19日(日)に行われた上記イベントを視察してきました。いつもお土産袋を作って革の出展者に話しかけます。



最終日の15時くらいに行きました。このくらいの時間帯ですとお客さんも少なくなり出展者もまったりとしているので、声かけやすいんですよ。接客中などは絶対声かけられませんので。

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行ってみると、休憩スペースでは「席をあけるように」などの注意書きもなし。入り口では消毒液はありますが、検温は強制ではなし。事前登録制などのシステムも一切なしでした。

来場者も多く、記憶にある限り最終日の15時過ぎでここまでお客さんがいるのは非常に珍しいです。

出展者に声をかけようにも、接客中の頻度が高く、挨拶しきれませんでした。(だいたいこのバザールでは革の出展者や、革を一部でも使っている出展者は50ブースはあります。)

コロナ禍の最中は来場者は少なくなっていましたが、昨年終わり頃から来場者数は急激に回復している気がします。また、出展者数も増えており、現在は抽選で落とされるようになった、とのことです。

このイベントはコロナ禍でこんなことをしていた


傍から見ているだけですので内情は詳しくわからないのですが、コロナ禍の最中でも「あぁ、こういう新しいことしているんだな」と見ていました。


・ハンドメイドがテーマのWebメディア構築


あなたの毎日を満たす、「好き」に出会う場所。

MeTAS+は
ハンドメイドのある暮らしに特化した
ライフスタイルメディアです。
ハンドメイド作家やものづくりに関わる人たちの
制作現場やこだわり、日常のお気に入りなどを共有していきます。

これ、すごいのは動画チャンネルも始めているんですよね。


このようなネット媒体やYouTubeチャンネルを作っても知名度なんて突然あがりません。ですが、リアルイベントでYouTubeチャンネルを宣伝できるので相乗効果が見込めます。

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さらに、会場で「会場で買ったものをハッシュタグ #てづバ戦利品をつけて投稿してね!」「投稿したのを見せてくれたら抽選でプレゼント!」なども行っている。つえぇなぁ・・・。



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動画やWebコンテンツ作成ってコスト(人的・時間・金銭)がかかりますので、手を出すのはかなり覚悟がいるのですが、よくやったなぁ、と驚きながら見ています。


・手作り品のイベント「アート&てづくりバザール」から猫限定イベント開始


次回は、7月1日(土)・2日(日)に開催されるそうです。こちらは手作り品限定ですが、猫がテーマのイベント。

このように特定もの(鳥なり犬なり)をテーマにイベント開催するのは個人のイベント主催者が多かったのですが、主催のテレビ大阪が猫限定で乗り出すとは、と驚きました。今年1月にも開催されていますが、おそらくこちらのほうを試験的に行い、来場者や出展者などを計算して大きなイベントにするか、と考えたのかな、と思います。


姫路 ペレテリアのレザーフェスティバル

3月24日(金)・25日(土)に兵庫県姫路市で行われたレザーフェスティバルを見てきました。

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このイベントは今後、秋口は新喜皮革で行い、春は今回のようにペレテリアメインで行われます。

今回はきたなか皮革さんのタンナー見学が行われました。以前こちらのblogでも紹介したことがありますね。





2日目の終わり付近に行ったのですが、初日は小雨・2日目曇りでしたが、前回よりも来場者も増えているようでした。タンナーや革屋さんによるアウトレットもありますが、製品販売もあり、賑わっているように思えました。

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このイベントはコロナ禍でこんなことをしていた


兵庫県姫路市の高木地区のタンナーは、このペレテリアと新喜皮革でイベントを大きくしようとしています。ペレテリアの運営母体であるユニタスは、「姫路高木地区のタンナーの革を小売販売」ということも始めています。こちらも2022年6月からスタートしています。



姫路高木地区はこれとは別に、姫路レザーという革素材としてのブランドを確立させようと動きを始めています。

名古屋 革の相談会


名古屋で開催された革の相談会。こちらは私が属しているレザークラフトフェニックスや染料会社、他の革屋と共同で行う小規模イベントです。なんと入場料1,500円で3時間しか滞在できません。



革で何かを作っている人または修理業の人、などというニッチターゲット、かつ、入場料が1,500円もかかります!
2日間で来場者が40名弱だったかな?

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このイベントはコロナ禍でこんなことをしていた


私個人が運営しているイベント「本日は革日和♪」でも同じですが、入場料を取ります。
入場料を取るとお客さんの数が確実に減りますが、その分接客する方としては「この人は入場料払ってでも聞きに来てくれた人なんだ」と、無料のイベントよりも格段に優しくなれます。

過去のblogでも書いていますが、革素材、というのは実際に触らないとわからない情報が多すぎです。表面のテクスチャーはもちろん、手触り・コシの強さ・ハリの強さ、などは触らないとわかりません。ネットの動画でどれだけ細かく説明しても触らないとわからないわけです。

私ムラキも「固定と摩擦」という話を名古屋ではじめて行いました。固定と摩擦、という概念。言葉にすると難しそうですが、実際に触ると一発でわかります。 当日は初級者・中級者・上級者問わず、きちんと理論だてて説明し、実際に体験してもらい、確実に何かを得てもらえた、と思います。

このイベントで重視しているのは「お金払ってくれた人に優しくする」「実際に触る、という体験を重視する人を大切にする」ということ。


「なんだ、金を払わないと客じゃないのか!初心者お断りなのか!」と思われがちですが、真逆です。
「聞くだけならコスト0!」「お店にTELで聞いたら無料で聞けるじゃないか!」という人はいます。
そういう人にお店サイドや会社サイドはコスト(時間・人・お金)が費やされてしまい、「お店の時間奪ったら申し訳ないから聞かないでおこう」という人が損をしてしまいます。

それなら、お金をくれる人を大事にしよう!というのは関西商人のえげつなさ、というわけではありません。当たり前ですが、お金を貰わないと生きていけないんです。だから、お金を払ってでも見にきたよ!という人を大事にしたいわけです。

お金払いたくない!という人は店頭に直接お越しください。今回ならば6社が集まりましたが、これらを1社ずつ回れば無料で話はできます。

このイベントに集まった会社は「商品を売って現金稼ぐぜ!」という思いではなく、「信頼」を稼ぎに集まったわけです。

コロナ禍で促進した「推しを応援する」「投げ銭」「オンラインサロン」などの直接お金を送るという行為


コロナ禍以前からもアイドルなりスポーツなりを応援する、という文化は強くありました。推し、という概念自体は2000年代のAKB48から強く始まったかな、と思います。(モー娘。などと違い、運営サイドが露骨に所属タレント同士を競わせたり、AKB48自体が複数の事務所による共同運営なので競争になりがち、とか)

コロナ禍以前、、例えばオンラインサロンは2011年頃から始まり、徐々に広まり、最盛期は2017年前後。その後も増えています。



YouTubeのスーパーチャット(=動画を見つつ、相手に投げ銭=お金を送る、というシステム)は2017年から。2010年頃からありましたが、この10年で市場規模は3倍になったとか。



クレジットカードの普及率の増加、メルカリや各種スマホのプラットフォームの課金システムの発展により、昔に比べると格段に「オンラインで送金する」という物理的心理的ハードルは下がりました。

これらの発展とコロナ禍は相性がよく、「オンラインでお金を払う」という行為は促進され、2021年時点でのオンライン市場規模は20.7兆円に迫っています。



個々人が個々人とやり取りする=メルカリやヤフオクやキャッシュレス決済などの「個人間が金銭を簡単にやり取りできる」システムの発展が身近でわかりやすい例かと思います。

実際の金銭のやり取りが手を介さず行われず、スマホやネットの数字だけのやり取りは、心理的なハードルが低く、使われやすい傾向になります。(ETCを導入したドライバーは確実に高速道路を使う心理的ハードルは下がります)

継続する、というのは信頼を高める行為


さて、有形無形問わず、人はお金を払いやすくなるシステムは整いました。では、どうやってそこからお金を儲ければいいか?

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1 信頼を積んでいるから、推し活なりスーパーチャットでお金がもらえる

「よぅし!ユーチューバーでお金を稼ぐぞ!」 全然違います

今更ユーチューバーになって稼ごう!なんてのは現実的ではありません。レッドオーシャン過ぎます、あの海は。そして費やすコストに対してお金が見合っていません。

現状、ユーチューバーにしてもYouTube運営からのお金は期待していません。釈迦の手のひらの上であがいているようなもので、運営のご機嫌を損ねると一瞬にしてお金がなくなる、というのはリスクが高すぎます。

ユーチューバーがメインにしたいのは、スポンサーについてもらい広告案件をすることでお金をもらう、もしくは自分で商品開発をして売る、視聴者からのスーパーチャットでお金をもらう、という3点がメインの柱かと思います。これらをどれにメインに据えるかで戦い方は異なります。YouTubeの運営からの収入をメインに戦えるのは上位数%のみです。

ユーチューバーが売っているのは「信頼」です。信頼を積むことで、広告を依頼され、商品を販売して利益が出せる。販売で利益があがるのは「信頼」の結果です。

「このアイドルを応援したい!」「ユーチューバーに頑張ってほしい!」なりは応援、ではなく、「この人を見ることで面白い・気持ちよくなれる」という安心感=信頼を積んでいるから、お金を払うわけです。

2 失敗したくない、という心理が年々強くなっている


下のリンクは20~39歳世代へのアンケート。


価値観に関する考え方を2つずつ提示し、それぞれどちらにあてはまるか聞いたところ、「失敗」に関しては「絶対に失敗したくない」が73.0%、「失敗を恐れずチャレンジしたい」が27.0%という結果に。また、「無駄」に関しては「無駄なことはしたくない」が68.0%、「人生に無駄なことはない」が32.0%と、失敗や無駄を避けたいと考える若者が多いことが明らかに。


まぁ、日本人自身が失敗を大きく見積もる国民性ではありますが、この「失敗したくない」という欲望は年々大きくなっています。

商品を買う。誰かを推す。応援する、にせよ、お金は使うのですが、「使ったお金が無駄だった」「失敗だった」というのが耐えられない・したくない、という考え方は増えています。

若い人だけの特徴?というとそんなことはありません。歳を取れば取るほど、失敗への恐怖心は強くなります。肉体的にせよ精神的にせよ、回復に時間かかるようになりますので。


1+2=「革製品や素材販売で信頼を積む意味があるの?」革だからこそ信頼を積まなきゃいけない

革という素材はあまりに不安定です。強度はきちんとあるのですが、供給や品質が市場や天候など諸条件で左右されすぎます。どれだけ需要が高くなっても所詮食肉産業の副産物です。誰かが肉を食わないとこの素材はこの世にでてきません。



「信頼」を積むことで、「ここから購入したら安心だ」「このブランドならば大丈夫」と思ってもらえる。それで購入してもらう。お金がほしいならば「信頼」を積み重ねていくしかないわけです。(まぁ、一時的に安売りして大量に稼ぐことも可能ですが、所詮は一時的です)

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どうやって「信頼」を積むのか?>継続すること


継続することです。お店を構えるにせよ、販売するにせよ、YouTubeをやるにせよ、SNSをやるにせよ、イベントをやるにせよ、継続していくこと。地道に。丁寧に。

来場者なりフォロワーなり視聴者数なりの数字をたくさん稼がなくてもいい。数字を稼ぐことを目的にするのではなく、継続をきちんとしていく。これが信頼を積み、結局お金を稼ぐことに繋がります。



上のリンクにある分析にもありますが、「気に入ったものにお金を払う」「自分が気に入った付加価値には対価を払う」というのは増えてきています。

推し活でアイドルにお金を払う、スーパーチャットでYouTubeの配信者にお金を払う、有料でもイベントに参加する、革製品を買う、革素材を買う。どれにしても、信頼の結果です。

継続しつつ、新しいことにチャレンジしていく


コロナ禍が落ち着いてきた昨年末から各種メーカーさんなりで忙しい!というところは、押し並べてコロナ禍の最中に「なにか」をしつつ「継続」していました。上記に各種イベントあげていますが、どれも「なにかチャンレジ」しています。もちろん失敗もありますが、失敗を気にしていたら前に進めません。

例えば、以前取り上げた山陽さんはコロナ禍の最中にホームページの刷新を行っています。その後、毎月blogを10投稿以上更新しています。毎月10投稿ってかなりとんでもないです。blog更新は地味ですが、ストック型のコンテンツは、フロー型のコンテンツ(SNSなど)に比べると効果が細く長く続きます。


今後のムラキ


●4月15日(土) 最近力を入れている染められる靴、のWSを行います。



●4月28日(金) 毎月最終金曜日に行っている営業時間延長のフェニックスナイト、でセミナーなどやっています。



●5月25日(木)~27日(土) 「東京レザーフェア」にあわせて東京・八広で「本日は革日和♪」を開催します。

昨年の内容

プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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