欧米ブランドに「負けていないぞ!」

カテゴリー: 革づくり・ものづくり産地ローカルブランディング

皮革業界では、大阪、奈良、東京・・・と産地の取り組みが話題になっています。今回は靴産地の地域ブランド、新しいプロジェクトの最新トピックをまとめました。参考にしていただけますように。


大阪からレディスシューズを発信! 地域ブランド「コサエマ」

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大阪靴メーカー協同組合に加盟するレディスシューズメーカー10社が共同で立ち上げた地域ブランド「COSAEMA(コサエマ)」がデビュー! 大阪ことば「こさえまっ!」からネーミング。「"良い靴"のことを大阪では"ええ靴"といい、"つくる"のことを"こさえる"といいます。"ええ靴こさえまっ!(良い靴をおつくりいたします)"の精神で、大阪靴メーカー協同組合の加盟企業は日々がんばってまいりました」(「COSAEMA」公式サイトより)。

大阪靴メーカー協同組合は、靴づくりの受け継ぐ技術とノウハウを有し、実際に自分たちで靴をつくっている集団。
メーカーとユーザーがダイレクトにつながることができる時代、地域ブランドがその架け橋となるように・・・と、つくり手たちの心意気を反映した、熱くストレートなメッセージ「こさえまっ!」に想いを込めて。長い歴史を有する革靴の生産地、大阪のメーカーの技術、多種多様な靴づくりを生かしたコレクションを発表しました。

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「大阪三世代シューズ」をコンセプトに、年齢を問わず履くことができる快適なシューズがラインナップ。2月13日(木)~19日(水)、大丸心斎橋店 本館5Fで行うイベントでお披露目。サスティナビリティを意識したものづくり「日本エコレザー認定シューズ」展示やメーカー若手によるトークイベントなど盛りだくさんでした。(画像:「COSAEMA」公式サイトより)


東都製靴工業協同組合「東京の靴」第4弾お披露目
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東都製靴工業協同組合の注目企画、「東京の靴」プロジェクトの第4弾が「モノ・マガジン」最新号で紹介されました。
明治の実業家として活躍した、旧佐倉藩士 西村勝三さんが東京・築地入舟町に我が国初めての靴工場 伊勢勝造靴場を開設した明治3(1870)年3月15日から150年の節目。いまでは、100社近い靴メーカーが東京・浅草に存在し、高品質な革靴をつくっています。そんな、歴史を踏襲し、進化し続ける「東京の靴」が誌面で紹介されました。
今回は、「ヴァーブクリエーション」「エイゾー」「サンダー商事」「シバ製靴」「スピングルカンパニー」「デザインテーブルコム」「HALO」「宮城興業」「東京都立職業能力開発センター台東分校」「ライオン靴クリーム」・・・と、靴のメッカ、東京・浅草を中心としたメーカー、スクールが登場しています。
  <http://www.tokyo-shoemakers.jp/>

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なかでも注目したいのは「エイゾー」の新ブランド「ベルソー・プリュス」。産休明けのスタッフの企画により、デリケートな妊娠中の女性のための靴をリリースしました。

働く妊婦さんにも対応できるデザイン力が秀逸。大きいおなかで足もとの状況がわかりにくくても、脱ぎ履きしやすい仕様に。
出産前と出産あとで、中敷きを替えることで重心の変化にもしっかりサポートするなど、実体験をもとに女性の視点でつくられた履き心地のよい靴がラインナップ。ギフトにもぴったりですね。(画像:「Tokyo-shoemakers.jp」より)
  <http://www.eizo-collection.com>

東京都立職業能力開発センター台東分校のページでは、卒業試験に向けた教室のようすも。なお卒業制作展は、3月23日(月)に行われるそう。
このほか、各社の幅広いものづくりを丁寧に取材していて読み応え満点です。
 
同じく、東京・浅草を拠点とする人気ブランド「wisteriafujiwara(ウィステリア フジワラ)」のオーダー会が、2月19日(水)~3月3日(火)、銀座三越で行われます。美しく履きやすいパンプスをカスタムできますよ。こちらもどうぞお見逃しなく。
  <https://wisteriafujiwara.jp/>


奈良の靴工場7社による新ブランド「KOTOKA」、3月にデビュー!
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歴史的な建造物が多い観光地、というイメージが強い奈良県。実は、靴づくりが盛んなことでも知られています。
奈良県の製靴業は、1960年以降機械化が進み急速に発展。1965年11月、奈良県靴産業の中小企業者が団結し業界の発展と繁栄を図るべく、奈良県靴産業連合会を発足。1991年1月には奈良靴産業協同組合を設立。歴史あるその流れを受け継ぎながら、新たな取り組みを着々と準備中。

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この春、奈良の靴製造会社7社の協業による新ブラン「KOTOKA(コトカ)」のデビューが決定。ブランド名は、古都(コト)、奈良の靴(カ)からネーミング。「繊研新聞」(2月13日1面)で大きく取り上げられるなど、注目度も抜群です。
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SNSアカウント「奈良発靴」からさまざまな情報を発信。メーカーの職人がモデルとなり、着画をアップするなど、上質な紳士靴を手がける靴の街から、つくり手たちの想いを届けています。
その情報発信が奏功し、テレビ番組の取材が続々。じわじわと認知を拡げてきました。3月には東京・丸の内「KITTE」でデビューイベントの開催が決定。
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第1弾のコレクションでは、アッパーの素材として上質な国産天然皮革を採用。新喜皮革(兵庫県姫路市)の最高級馬革のコードバン、栃木レザー(栃木県栃木市)のタンニン鞣し革、マルヒラ(兵庫県たつの市)のタンブルレザーなどが使われているそう。産地と産地をつなぐ、ローカルな靴づくりに期待が寄せられます。(画像:「奈良発靴」より)

カテゴリー: 国内革事情

皮革業界を中心に各地で行われている、さまざまなセミナーと講座をまとめました。ビジネスパーソンをはじめ、クリエイター、ユーザーも対象としている内容をピックアップ。参考にしていただけますように。


「レザーソムリエ」Professional(中級)皮革講座 第一弾、無事終了
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日本革類卸売事業協同組合(JLTA)が実施・運営する、「レザーソムリエ」のProfessional(中級)皮革講座が2月9日(日)、東京会場(東京・浅草 東京都立産業貿易センター台東館)で開催されました。
皮革および革製品について正しい知識を持っていただき、皮革および革製品を愛用し、楽しみ、より多くの皆さまに使っていただきたい、そんな想いから、「皮革講座」や「皮革試験」などを活用し、「レザーソムリエ」を育成するプロジェクトです。
皮革の初心者を対象としたレザーソムリエ資格試験制度が始動。 2019年は第3回 レザーソムリエ Basic(初級)資格試験を実施し、新たに296名の「レザーソムリエ」が誕生しました。
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2020年より、中級が本格的にスタート。このProfessional(中級)皮革講座では、より実践的で皮革に関する、より深い知識を習得するための座学および染料・顔料の塗布などのさまざまな実技・実演が盛りだくさん。各ジャンルのエキスパートが講師として登壇。専門的な内容を丁寧にレクチャーしました。
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今後のスケジュールは、Professional(中級)皮革講座 第二弾として、4月11日(土)、大阪会場(大阪・大手前)で開催されます。なお、定員に達しているため、応募は終了しています。
レザーソムリエ資格試験公式テキスト Professional(中級)編も販売スタートとなりました。
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また、初級講座(参加無料)2020年度初級スケジュールは以下のとおりです。ぜひ、ご参加ください。
● 6月21日(日) :大阪会場(1回目)
● 6月28日(日) :東京会場(1回目)
● 7月 5日(日) :仙台会場
● 8月23日(日) :名古屋会場
● 8月26日(水) :大阪会場(2回目)
● 9月 9日(水) :東京会場(2回目)
● 9月13日(日) :福岡会場
  <https://www.leather-sommelier.jp/>


「大阪府皮革業界総合研修」<後期コース>

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大阪府皮革業界総合研修(主催:大阪府、近畿経済産業局、共催:地方独立行政法人大阪産業技術研究所)令和元年度後期コース 第5回が2月13日(木)、マイドームおおさかで行われます。
この研修は、皮革関連産業の振興のため、関連企業の経営者並びに従業員のかたを対象に最新の業界の動向やトレンド、あるいは実践的な経営の知識等をレクチャー。各界の著名な講師を招いて時流にあった内容で実施されています。

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第5回の研修テーマは「気持ちよく働ける会社作りで、人が人を呼ぶ。」
株式会社西川商店 代表取締役社長 西川 晃正さんが登壇。一般社団法人日本皮革産業連合会 公式ブログ連載でお馴染みの村木るいさんが司会進行を担当します。
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「(西川商店さんは)多数の人を雇いカバン・バッグを生産なさっていますが、どういう環境を築いているのか? これまでの経緯、現在の状況と、未来への展望についてお話しを伺います」と村木さん。大阪の皮革業界をリードするおふたりのクロストーク、ご期待ください。

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続いて、2月20日(木)には「若手が働きたい!とやってくる革屋のネット活用術」と題し、<Leather Craft Phoenix(レザークラフトフェニックス)>営業部長 吉川勝慈さんが登壇。同じく村木るいさんが司会進行を担当します。
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同社はGMOインターネットグループのGMOペパボ株式会社が国内最大級のネットショップ開業・作成サービス「カラーミーショップ by GMOペパボ(以下、カラーミーショップ)」が主催するコンテスト『カラーミーショップ大賞 2019』地域賞に選出され話題。ウェブ、SNSの先進的な取り組みとユーザーに真摯に向き合う企業姿勢が高く評価されています。
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2月28日(金)には、「2020年秋冬靴 ファッション&市場は、こうなる! 」(靴ジャーナリスト 大谷 知子さん)も予定されています。参加費無料です。
  <http://www.pref.osaka.lg.jp/annai/moyo/detail.php?recid=22877>


東京都立皮革技術センター台東支所「皮革関連ゼミナール」

東京都立皮革技術センター 令和元度第9回「皮革関連ゼミナール」が2月21日(金)、東京・浅草 東京都立皮革技術センター台東支所で開催されます。
今回は<皮革製品のクレーム事例>。一般財団法人日本皮革研究所 室長、大形公紀さんが登壇します。「商品クレームが発生した時には、原因を明らかにし、品質管理や再発防止に取り組むことが大切です。今回は、皮革製品の代表的なクレーム事例と品質管理の必要性について説明します」(東京都立皮革技術センター公式サイトより)。参加費無料です。
  <http://www.hikaku.metro.tokyo.jp/>


「マイスターによる皮革講座」(兵庫・豊岡)

一般社団法人日本皮革産業連合会は、一般社団法人日本鞄協会と共催で、日本皮革製品マイスター(植村美千男氏、土屋達男氏および長江幸雄氏。鞄部門)による鞄部門での次世代技術者育成・指導事業として、皮革講座を2月23日、兵庫・豊岡 但馬地域地場産業振興センター 会議室で開催します(参加費無料)。くわしくは下記リンク先をご参照ください。
  <https://www.jlia.or.jp/index.php?pg=event.detail&get=1725>


台東デザイナーズビレッジセミナー「"好き" をビジネスにするブランドの育て方」

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インキュベーション施設<台東デザイナーズビレッジ>恒例企画「ビジネスサポートセミナー」、次回は「"好き" をビジネスにするブランドの育て方~ あなたに足りないのはコレだ!! ~」。
学校法人文化学園 国際ファッション産学推進機構 機構長 兼 「Tokyo新人デザイナーファション大賞」事務局長、山地 保さんが登壇します。
「アパレルやファッション雑貨系の若手クリエイターがこれからのマーケットで成長するために、生き残っていく為に何をしたら良いのか。展示会やコレクションでの発表や海外を目指すには等、将来の方向性について IFF・プラグイン等のファッション合同展示会の運営に携わり、多くのアパレル系ブランドの支援に関わってきた山地さんに、ブランド運営やクリエイターのビジネスにとって大事なことをお話していただきます」(<台東デザイナーズビレッジ>公式サイトより)。
アパレル系クリエイターのケーススタディが中心となるようですが、レザークリエイターの皆さまにも役立つ内容だと思われます。貴重な機会をお見逃しなく。
  <http://designers-village.com/dezaville/20200218yamachi/>

カテゴリー: 国内革事情

バッグ、シューズほか、革製品づくりの技術を学ぶスクール、教室のニュースが続々届いています。
春は卒業、入学の時季ということもあり、学習の成果を発表する卒業制作展示や靴&バッグづくり教室のイベントまで幅広い内容をまとめました。参考にしていただけますように。


文化服装学院ファッション工芸専門課程卒業制作展示

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ファッショングッズのデザイナーを目指して専門知識と技術を学ぶ、文化服装学院ファッション工芸専門課程の帽子・ジュエリーデザイン科、バッグデザイン科、シューズデザイン科の学生による卒業制作展示が2月25日(火)から3月2日(月)まで開催されます。
今回の卒展のテーマは「黎明」"次への光景"。3年間積み上げてきた技術と経験を糧に、新たなステージへ突き進みたいという気持ちを込められているのだそう。
アジアからの留学生も多く、国際色豊か。「世界のなかの日本」「日本からアジアへ発信するファッション、カルチャー」、そんな状況をリアルに体感できると思います。必見です。


2019年度 専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ「卒業制作展」
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専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ「卒業制作展」が、今年も東京・青山 スパイラルガーデンにて開催されます。
ジュエリー、シューズ、バッグ、ウォッチ、各コースの学生たちの個性を表現した作品たちがそろうこのイベントは毎年グレードが高く、アートイベントのような雰囲気も楽しめます。造形テクニック、さまざまな素材やテーマから展開していく発想など秀逸な作品がズラリ。クリエイターの卵たちが羽ばたく瞬間に立ち会ってみては。


杉野服飾大学 2019年度 卒業制作・論文発表会
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杉野服飾大学 2019年度 卒業制作・論文発表会が同校・目黒キャンパスで行われます。「Japan Leather Award」歴代のグランプリ、部門賞受賞者を輩出したファッションプロダクトデザインコースの会期は2月7日(金)~9日(日)です。お見逃しなく。


東京都立職業能力開発センター台東分校 在職者向け「キャリアアップ講習」

東京都立職業能力開発センターおよび台東分校では、主に中小企業で働いているかたを対象に、スキルアップや資格試験受験対策のための短期講習を実施。台東分校では、『製くつ』に関しての「キャリアアップ講習」が好評です。働きながらキャリアアップしたいかたにおすすめです。2020年2月募集の「キャリアアップ講習」の締め切りは2月10日(月)まで。
なお、3月には毎年卒業制作展示も開催されます。詳細発表が楽しみですね。


神戸医療福祉専門学校三田校整形靴科 卒業製作展示会
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神戸医療福祉専門学校三田校整形靴科が卒業製作展示会を2月8日(土)~10日(月)に行います。製作技術、接客など学んだことを結集し、企画からディスプレイやDM作成、お客様対応までのすべてを学生たち自身で運営するそうです。
今年は2月8日(土)限定で三田校会場に、人気YouTuber・靴磨き芸人 奥野奏さんがゲストとして招かれ、靴磨きセミナーを開催! どうぞお見逃しなく。


atelier21「よりみちワークショップ」
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「染めの王国」と称される東京都新宿区。江戸の文化を受け継ぐ落合・中井は、かつて京都、金沢と並ぶ着物染色の三大産地として数えられていたそうです。そんなエリアの人気イベント「染の小道」の会期に合わせ、靴づくり教室<atelier21>が恒例企画「よちみちワークショップ」を2月22日(土)~23日(日)に開催します。今年のアイテムは、きんちゃくバッグです。
このワークショップは定員10名くらいの少人数制。靴づくり歴50年の切付清彦さんとスタッフ2名、3名の講師がマンツーマンに近い状態で丁寧に教えてくれるので、レザークラフト初心者も安心です。
材料費込み2,000円~と、びっくりプライスもうれしい。当日受付も可能ですが、予約優先となりますのでご注意ください。
「各パーツの色や形を選べるのでアレンジ可能です。あなただけのレザーきんちゃくをつくってください」とメッセージも届いています。革小物や革のハギレを格安で出品する「よりみちマーケット」も同時開催。どうぞお見逃しなく。


全国皮革振興会<皮革手芸教室>4月生募集

全国皮革振興会<皮革手芸教室>(東京・蔵前 )の4月生募集が今年も3月2日(月)からスタートします。公式サイトの一部がリニューアル。応募フォームが新たに設けられ、問合せがしやすくなりました。
一般社団法人 日本皮革産業連合会の会員団体のひとつ、全国皮革振興会は、皮革の楽しさや美しさをユーザーに広く周知すべく設立された任意の団体。1966年より皮革手芸教室を開講し、現在までに延べ3,400名が参加しています。共用費を除き、入会金・月謝は不要(上級クラスを除く)。
「ひとりでも多くのかたに皮革工芸の楽しさを知っていただきたい」という思いがうれしい。毎回応募者が多く、幅広い世代のユーザーが皮革工芸を学び、楽しんでいます。話題のエリア、イースト東京・蔵前で革のものづくりにトライしてみては?


「サンプル師が教えるバッグ教室」作品展「Bag Cafe」
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「Japan Leather Award」歴代の部門賞受賞 中村保義さん主宰「サンプル師が教えるバッグ教室」(大阪・奥なんば)の作品展「Bag Cafe」の開催が発表されました。
展示はもちろん、革素材、ファスナーなどの材料を販売するコーナーやコーヒーを味わえるカフェスペースもあるそうです。

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。2020年もスタート!
今月は村木さんが委員を担当するプロジェクト「キッズレザープログラム」のご紹介と、つくり手を目指すかたにご覧いただきたいお話です。日本のものづくりの未来に希望を。

*   *   *
通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしておりますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。
当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。
人気イベント「本日は革日和♪」。今後の予定、スケジュールなどは下記のリンク先をチェックしてください。
  「本日は革日和♪」
  <http://ccrui.sakura.ne.jp/kawabiyori/>
*   *   *


毎度です!「今年は暖冬なので過ごしやすいですけど、商売している人は大変だな」と思いつつ、バイクで毎日通勤しているムラキです!暖冬だとバイク通勤はほんとに楽です。空気が乾燥すると大気中の水分が減り、空気が澄んでいる気がしますので運転していて気持ちいいものですな。

さて、2019年12月にキッズレザープログラムの会議があり出席してきました。

今回は下記の話を。

・キッズレザープログラムってなに?そんなことやって意味あるの?
・その場で議題にあがった「子どもさんが将来革でものを作る職人さんになりたい、という相談があった」という話と結末
・革業界は「職人」という言葉の定義が曖昧

などを書いていきます。

目次 [hide]

キッズレザープログラムってなに?

なんのためにそんなことしているの?

そんなことをするよりも今、革製品が売れないと意味がない!という声も

具体的にはなにをしているの?

お子さんから「将来革鞄や靴を作る仕事につきたい」という質問が来ました

職人仕事は早ければ早いほど良い

住み込みで働ける場所あるの?

革業界は「職人」という言葉の定義が曖昧

職人になりたい!というのは曖昧な言葉なんだよ。

鞄靴財布なりの業界に入りたいならば

で、相談のあった子はどうなった?

露骨な宣伝になるけど、そういうセミナーをやります

キッズレザープログラムってなに?

日本皮革産業連合会(JLIA)が行っている取り組みで、私、ムラキは2012年の開始当初から関わっています。えっ!もう8年!?あのとき学んだ小学生も下手すりゃ高校生とか、20歳か、、、

HP:~革を学ぼう!革で遊ぼう!~ kids' leather programs

Insta:leatherkids (@leatherkids) on Twitter

FB:Kids' Leather Programs

過去の記事

2013年 革育、もといKLPで東京出張に行ってきた: レザークラフト・フェニックス

2014年 キッズレザープログラムの出張に行ってきた報告:山ほどいるんだ、専門家は。。専門家、はね。: レザークラフト・フェニックス

2017年 皮革産業連合会のキッズレザープログラムの会議に行っている、という話 | phoenix blog

2018年 キッズレザープログラムに送る革を準備していた。こんなハギレ革でも助かっている、という話し | phoenix blog

なんのためにそんなことしているの?

革という素材を幼いときから触れてもらうためです。小さなときに触ったものは将来親しみを感じてもらえます。将来的に革製品を買ってもらうor革業界で働いてもらうためにも種まきは重要という話ですわ。

当初も現在も目的はブレていないのですが、「お子さんに革を知ってもらう」という取り組みの中で、子ども向けに革の紙芝居などを行うと同伴者の親御さんも興味深く見たりします。なるほど!お子さんにアピールするというのは親御さんにアピールするのと同義なんだな、と学ばせてもらいました。

そんなことをするよりも今、革製品が売れないと意味がない!という声も

うん、こういう種まきをしてこなかったから今、革製品が売れなかったんちゃうんかなぁ。
この取り組みは成果が出るのに10年はかかる。今、じゃなくて、将来革業界で食べていく人のためにもやっておかなくちゃいけないわけで。

具体的にはなにをしているの?

初期の頃はワークショップなどを行っていましたが、人員・費用で問題がありました。

で、考えられたのが靴、鞄、財布メーカーやタンナーさんで不要となった裁断済みの革などを1箇所に集約。で、要望があれば相手にダンボール1箱分のハギレ革を送る。それを授業や活動の中で自由に使ってください、というものです。

キッズレザープログラムを行う前のお約束ごとは下記の通り。

・もらった革でお金儲けなどをするのは厳禁

・活動報告は出してもらう

・キッズレザープログラムを採用してもらう前にきちんとJLIAから専門家を派遣して、キッズレザープログラムの意義や、「他ではこういうことをしましたよ」という説明を受けてもらう

ハギレ革などは下記のものでも十分役に立っています。

キッズレザープログラムに送る革を準備していた。こんなハギレ革でも助かっている、という話し | phoenix blog

みんなの声|~革を学ぼう!革で遊ぼう~ kids' leather programs

常時ハギレ革などはキッズレザープログラム事務局で募集しています。みかん箱1つ分くらいを寄付できるならば代引きにて送ってください。ただ、倉庫の状況などで左右されますので事前問い合わせ<メール:leatherkids@jlia.or.jp>は必須です。

※倉庫をやっている人の都合で2020年4月まで大量のハギレ革の受け入れは難しいです。「いらない革あるんだよ!」という方は、受け入れ可能になれば連絡しますので問い合わせだけでもしてあげてください。

革いいBank|~革を学ぼう!革で遊ぼう~ kids' leather programs

お子さんから「将来革鞄や靴を作る仕事につきたい」という質問が来ました

職人仕事は早ければ早いほど良い

キッズレザープログラム事務局「だから、ムラキさん、どこか良い所しらない?」

めちゃくちゃ大雑把な質問だなぁ(´・ω・`)

キッズレザープログラム事務局「キッズレザープログラムは全国の児童館や養護学校、小学校などに送っていますよね?その中でネグレクトのシェルターさんからも要望が来たので送っているんですよ」

ネグレクト、、児童虐待ってこと?

キッズレザープログラム事務局「それも含まれますが、虐待以外にも育児放棄されたお子さんなどを匿う場所があるんですよね。で、キッズレザープログラムに関わってもらい、ハギレ革を提供。工作の時間などで革を材料として工作してもらっていたんですよ。

ある時、先生から『普段勉強などをしない中学生の子がこの時間だけすごく真面目にしている。将来この子が鞄や靴制作などの道に進むことは可能なのか?』という相談がきたんですよ」

ん~、、、キッズレザープログラムは靴や鞄の組合からも理事の人が来て、会議に参加しているから聞いてみよう。鞄会社社長さん、どないなん?

「ムラキくん、中学校卒業からミシンや裁断などの仕事に来てくれるならかなり望ましいね。」

大学卒業とか高校卒業じゃなくていいの?

「大学卒業してきてもらうのはそれはそれでありがたいけど、やってもらう仕事は営業や生産管理、企画などの仕事になるね。ミシン踏んだり裁断したりをしてもらうことはないかなぁ」

なんでまた?

「理由は2つ。

1つは若いほうが成長速度が早い。大学卒業よりも高校卒業。それよりも中学卒業のほうが向いている。教室通っていた、とかはどうでもいいかなぁ。

もう1つは給料の問題。
ミシンを踏むような職人仕事って最終的には『1日いくつ作れたら~~円払う』という仕事になる。重要なのはこちらの指定する品質を納期までにきちんと仕上げられるか、という問題だよね。

大学卒業で24歳だとするよね。でもミシンを踏む仕事って別に大学卒業の学歴って関係ない。これは中学卒業した子もそうだよね。大学卒業1年生も中学卒業1年生も給料は同じになるわけだ。

で、最初の1年は1日3個ほどしか作れなかったのが、働いて5年経てば1日10個、10年経てば1日20個作れるようになる、と。大学卒業しようが、中学卒業だろうが、1日10個作ったなら同じ給料になるんだよね。『僕は大学卒業したのに給料は同じなんですか!?』と言われたら同じだよ、としか言いようがないんだよ。それに、若いほうが成長早いから、10年かかることを中学卒業した子は5年でできることもありえるしねぇ」

早ければ早いほど良いってことか。

「大学卒業が悪い、というわけではない。ただ、職人仕事するならば大学卒業という学歴を加味した給料は払えない、ってことだね」

住み込みで働ける場所あるの?

キッズレザープログラム事務局「先方から住み込みで働けるような場所がいい、と言われたんですけど、そういう場所はあるの?」

ん~、、、今の時代数は減っているんだよなぁ。
それこそ先日のJLIAblogで書いた豊岡鞄なんかはあったような。(>村木るいさんの「人に話したくなる革の話」/豊岡鞄のセミナーを聞いたり、型紙セミナーを運営して思った 知ってもらう大切さの話

地方の鞄作っているメーカーやランドセルメーカーは寮があるような場所もあるね。靴会社も大手になれば確実にある。

キッズレザープログラム事務局「関東が良いとのことなんですよ(´・ω・`)」

ん~、そこらはJLIAに相談かなぁ。私も関東のメーカー事情とかわからんよ。
まぁ、行った先が地獄だとしてもJLIAとしては仲介に入れないだろうけどね。

キッズレザープログラム事務局「ひどいところもあるってこと?」

ひどい、というか、雇う側と雇われる側、双方の認識がズレている、というケースは多いだろうね。

『自分が若い時はこうだったので今もこうしている』『職人や職人仕事という言葉の捉え方が違う』などが原因で不幸になっているケースはちょこちょこ見かけるなぁ。

革業界は「職人」という言葉の定義が曖昧

キッズレザープログラム事務局「もうちょい詳しく言うと?」

あまり詳しく書きすぎるとまた恨み買うんだけどなぁ。ん~と、、当たり障りなく書くならば、、、

革業界って「職人」という言葉の定義が定まってないんですよね。別に教室卒業した子が1年でお金積んでお店建てて「靴職人です!」と名乗っても良い。今回話したように「鞄メーカーで住み込みで働いて3年たったので職人名乗っています」というのでも良いわけで。

キッズレザープログラム事務局「問題ないの?」

だって革業界の「職人」って資格もないし、試験もないからね。
JLIAがやっている技術認定試験もあるけど、「これを取らなきゃ職人と名乗れない」ということもないし、この試験を取ったら「これをやってもいい」という技術的なこともないよね。

鞄・ハンドバッグ・小物技術認定(皮革部門)試験について | 革製品技能試験

これはあくまで「技術認定試験」だから、「技術があるかどうか」を定める試験。取れたら胸を張って良いと思うし、「取ったから給料あげてくれ」と言うべきだと思うなぁ。ただ、「取ったから独立しよう!」「お店やろう!」というのは全然違う話だよね。

「だから職人という言葉を定義しよう!」というつもりはないよ。それよりも職人という言葉は曖昧なので、『自分が思う職人という言葉の定義を他人に強制・強要するのはやめようね』というのがこの項目の本旨かな。

「職人募集!」とか「職人教育します!」というのを見たときに、「募集者が考えている職人、というのは何をさすのかな?」と疑問に思ったほうが良い。
逆に「職人募集したいなぁ」と考える人は、「当方が考える職人はこういう定義で、こういう仕事をしてもらいます」と、自分の考えを伝える努力をしたほうが良い。

ここらあたりが曖昧だと、「職人教育、というから入ったのにひたすら裁断ばかりさせられた!」とか、「職人になりたい、というから雇ったのに糸切りを2日間させたら辞めた!」というような不幸な結果になるよね。

職人になりたい!というのは曖昧な言葉なんだよ。

「職人になりたい!」と言っている人のイメージと、私が考えている職人のイメージが一致することはほぼありません。

「お店を経営して人を働かせつつモノを作って売る職人になりたい!」と考えるならば、「モノづくり」よりも「営業」「企画」「コミュニケーション」能力のほうが重要だったりする。
「オーダーを受注してモノを作って売る職人になりたい!」と考えるならば、「営業」「デザイン」能力のほうが重要だったりする。
「メーカーから請負の仕事をしたい!請負職人になりたい!」と考えるならば、「モノづくり」の技術を高めたらできる。
(>村木るいさんの「人に話したくなる革の話」/ものづくりの甘美な地獄が味わえる請負職人の世界

ここらを曖昧にして活動をすると不幸なケースになることが多いように思えます。

鞄靴財布なりの業界に入りたいならば

例えば望んだメーカーさんがあり、そこで縫製なりのモノづくり仕事をしたい、というならば。

2年ほど修理業界に行くと勉強になりますね。靴でも鞄でも。「完成品をバラしてもとに戻す」というのはものすごく勉強になります。2年間みっちりと修理業界で働いてから望んだメーカーに打診すると向こうは興味もってくれますよ。

靴業界で修理修行しておくと鞄や財布メーカーに行くときにも立派なウリ文句になるねぇ。
まぁ、そこから「修理面白いからこのまま修理業界でやっていきます!」という子も何人か見たけどね (´・ω・`)

で、相談のあった子はどうなった?

キッズレザープログラム事務局「結局関東のメーカーさんで住み込みで働ける場所があったのでそちらに面接に行ったそうですよ」

いつか会えたら幸いですな。

露骨な宣伝になるけど、そういうセミナーをやります

1/30(木)-2/1(土)の3日間、横浜で行われる素材博覧会で「しくじりハンドメイド作家さん」「お金の話をしよう!~ハンドメイドの値段の付け方」というセミナーをやります。どちらのセミナーも「結局自分がやりたいことはなにかをきちんと決めて行動しよう」「時間、一番大事!」というオチとなります。他に革セミナーなど行います。

素材博覧会 YOKOHAMA 2020 冬
素材博覧会 YOKOHAMA 2020 冬セミナー・ワークショップ一覧

2/20(木)には「大阪府皮革業界総合研修」というセミナーで、大阪の西川商店さんという爬虫類のバッグメーカーさんと「気持ちよく働ける会社作りで、人が人を呼ぶ。」というセミナーをやります。
こちらでは「西川商店に入って生産管理などもする職人さんが独立したい!と言ったときに、西川商店はどういう聞き取りをしたか」「そして彼は今現在何をしているか」なども解説します。

紹介blog:大阪府皮革業界総合研修 第1回が面白かった&今後の予定セミナーが濃ゆい | phoenix blog

西川商店紹介blog:若い世代のつくり手が生き生き働く老舗ファクトリー 爬虫類皮革製品等メーカー 工場見学(株式会社西川商店)レポート | 鈴木清之 | BLOG | ファッション雑誌『装苑』のオフィシャルサイト ファッション、ビューティ、カルチャーなどの厳選した情報をお届け! 装苑ONLINE




カテゴリー: トレンド

東京・浅草周辺の皮革卸企業の2020年秋冬レザーコレクション 個展が1月15日から3日間行われました。その一部ですがご紹介します。


富田興業
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常に新しいレザーを創造し続ける、レザーライフクリエイター、富田興業では多彩なプレゼンテーションで「レザーのある生活」を提案しました。なかでも「蓼藍絞り染め」が話題です。
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第101回「東京レザーフェア」の恒例企画「極めのいち素材」では、2位を獲得しました。希少な徳島蓼藍を用い、発酵と酸化を利用。さらに日本古来の絞り染めを加えてアレンジ。故事成語「青は藍より出でて藍より青し」を表現するかのような鮮やかな青。藍の青さ、魅力を引き出し、令和時代に相応しいモダンなニュアンスで表現しています。

タペストリーのように展示した一枚革はヌメ革にインクジェットプリントを施し、ハンドメイドで着色。ワックスを塗り込み高圧プレスで焼き上げているのだそう。
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<オフ- ホワイト c/o ヴァージル アブロー>をはじめ、<ルイ・ヴィトン>メンズ アーティスティック・ディレクターとしても知られるヴァージル・アブローが雑誌「デイズド(DAZED)」が近年のトッププレーヤーを特集するシリーズのインタビューで、「(今後は)消費者がファッションの知識や個人のスタイルをヴィンテージで表現する、とても素晴らしい状態になっていくだろう」と語り(出典:「WWDジャパン」2019年12月26日更新分)、注目される「ヴィンテージ」感覚をいち早くとらえています。

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強力な撥水機能とソフト感をハイブリッドさせた進化版をはじめとした防水加工のバリエーションも拡充。伝統文化、古き良きものが現代の生活に溶け込む我が国ならではの新しい「日本らしさ」、近年の天候不順を鑑みた防水機能など、ニーズにしっかりと応えた価値ある革づくりに信頼が寄せられます。
★富田興業 は神戸展(1月30日~31日/神戸市長田区・ホテルウィングインターナショナル)を予定しています。

吉比産業
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創業以来、130年以上の歴史を有する吉比産業。ファッション性・機能性に優れた各種皮革素材を提示する革の卸売専門商社です。

「原点回帰」をテーマに展開する2020年秋冬コレクションは、第101回「東京レザーフェア」でお披露目した「チュウィーゴート」に代表されるタンニン鞣し、革らしいタッチ感、立体感を重視。

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国内の原皮、クラストにこだわりすぎず、国内タンナーの技術力、豊かな感性による仕上げを最大限に生かした「ベストチョイス」×「ハイブリッド」で、時代に即したものづくりを切り拓きます。

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新作として、レザー×マグネットのハイブリットが好評。建築(内装)資材メーカーと共同開発しました。インテリアコーディネートや模様替えがしやすい壁材としてはもちろん、暮らしが楽しくなる使い方を打ち出しています。
ジャケットへのダメージが少ないブローチ、コサージュやシート状のコインホルダー・・・といったアイテムへの活用もできそう。
「ビジネスとして産業として継続すべく、ファッション以外のジャンルへの訴求が欠かせません。レザーの価値を認知していただき、次世代の顧客を育成するための素材開発を進めています」(代表取締役社長 吉比 浩さん)さらなる広がりに期待したいですね。

タテマツ
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アドバンス、モードテイストのシューズ向けレザーを中心にトレンドを意識したカラー、質感をバリエーション豊富に展開するタテマツ。今回は「ナチュラル」と「エレガント」、相反するテイストが共存、調和するようなコレクションを展開。

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フラワー&ボタニカルモチーフ、艶感、メタリック・・・さまざまな表現でつくり手の創作意欲を刺激します。ツイード調、デニム調、チェックの型押しレザーも多くみられました。

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ニットスニーカーのヒットがきっかけとなり、ボーダレスな皮革素材が新鮮です。ファブリックのようなレザーも、その流れといえそう。ノームコア ブーム後、「脱シンプル」傾向が続きますが、振り切ったアバンギャルドではなく、ほんのりと感じられる程よい個性、価値が求められているようです。

フジトウ
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オーソドックスな素材からエキゾチックレザー、その他希少性の高いものまで、多種多様な皮革がそろう老舗企業。若いスタッフが生き生きと働く溌剌颯爽な社風が特長です。
第101回「東京レザーフェア」の恒例企画「極めのいち素材」に選出された「木目革」が人気を集めています。バッグ、フットウェア、小物はもちろん、家具、インテリア関連製品への活用もできそう。経年変化し、もっとリアルなニュアンスになるそう。愛用・愛着が、育てる楽しみにつながりますね。

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オットセイの革は独特のシボ感、ワイルドな雰囲気が漂います。力強い存在感、迫力抜群!
このほか、ユニークな革がそろい、目利きの業界関係者が絶え間なく訪れていました。

丸喜
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トレンドはもちろん、時代性をいち早く提示する皮革卸、丸喜。日・EU EPA(経済連携協定)発行によるヨーロッパ向け輸出(日本製革製品)関税撤廃を受け、海外市場で販売したい企業へのサポートを開始。支持を広げています。
ヨーロッパのREACH規制(化学物質管理の法規制)に準じる国内タンナーの皮革 在庫販売もスタート。ユーザーからの関心が高まるトレーサビリティー(履歴管理)の情報発信に注力しています。
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「環境配慮型のタンナーを支援していきたい」と藤田晃成社長。兵庫県たつの市のタンナーをはじめ、ネットワークを構築。2020年は「持続可能性(サスティナビリティー)」をテーマに掲げ、「Confort Elegance」、「Sustainability Japan」を基調に展示発表しました。
サスティナビリティーは、皮革関連産業全体を視野に入れ、産業を次世代へとつなぐためのサポートも。ファクトリー、メーカーとのコラボレーションも活発。社長をはじめ、若手社員がワンチームとなって取り組んでいます。
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スタッフ 大熊寛太さんは、若い世代の視点、ファッションが好きなビジネスパーソンならではの発想で企画を推進。
アニマル柄、メタリック、艶感の表現、色出しもタンナー、ファクトリーとの連携により、オリジナリティを追求。
周囲を巻き込み、自らも楽しみながら、ジャパンレザーのヴィジョンを語ってくれました。新たなプロジェクトも準備しているそう。楽しみですね。

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同じく丸喜ショールームでは<東京都/東京製革業産地振興協議会>「日本の革・ピッグスキン」の特別展示も行われました。
墨田エリアのファクトリーが切磋琢磨。可塑性に優れたピッグスキンを秀逸な加工技術で磨き上げています。ユニークなアート感覚、革らしい味わい・・・と表現も多様。
通気性・放熱性も高く、表面の摩擦にも耐性があるので、スマートフォン関連アイテムにぴったりですね。昨年末の「ジャパンクリエーション」「東京レザーフェア」でも公開されていますが、じっくりと見て触れることができる貴重なチャンスとなりました。




ファッションにイノベーションを感じることができない、「ワクワクする」価値を見出すことができないユーザーにジャパンレザーの魅力をどうお伝えするか? 
時代の大きな変化、醸成される空気感に対応し、進化し続けること、その先のヴィジョンを明確化し提示すること、情報発信の強化で、日本の革づくり、革のものづくりの今をお届けしたいですね。
浅草周辺を駆け足でまわり、個展にお邪魔してお話しを伺うなか、ジャパンレザーの未来を照らす、各社のチャレンジングに、胸が熱くなりました。
なお、今回のエントリでご紹介した企業につきましては、下記リンク先をご参照ください。

■ 参考URL ■
 「東京レザーフェア」http://tlf.jp/exhibit

カテゴリー: 革づくり・ものづくり産地ローカルブランディング

皮革業界では、各地で地域ブランドなど新しいプロジェクトが続々とスタート。姫路、豊岡、草加、奈良、東京・・・と、産地の取り組みが話題になっています。
「まち」と「ものづくり」をハイブリッドさせた「ローカル」の魅力とその発信が、各地で芽吹いているようです。
今年は、そんな潮流、ニュース、メディア情報などを「まとめ記事」としてご紹介します。参考にしていただけますように。

テレビ番組と連動「豊岡鞄 期間限定ショップ」羽田空港内で開催中
国内有数のかばん産地、兵庫・豊岡の地域ブランド「豊岡鞄」が「羽田土曜会 ニッポンを元気にする地方の星」(BSテレ東/毎週土曜 朝7:30~)で紹介されました。現在、同番組公式フェイスブックアカウントでも同じ内容が視聴できます。
  <https://www.facebook.com/haneda.doyoukai/>

「羽田土曜会 ニッポンを元気にする地方の星」は、2019年7月に開始されたテレビ番組。日本全国の市町村の中から元気な地方自治体を取材し、街おこしの「キーワード」を紹介しています。街のキーマンや自治体の首長たちをスタジオに招き、どんなリーダーシップで街を元気にしてきたのか、成功の裏にある知られざる苦労のエピソードにも迫ります。
番組には羽田未来総合研究所がパートナーとして参画。日本空港ビルデング株式会社のグループ会社、羽田未来総合研究所は羽田空港のブランド価値向上をミッションに、「文化・アート・ファッション」を国内・海外に発信し地方創生に寄与。番組では取材先の選定や地方創生のポイント分析などで番組制作に協力しています。

番組の収録スタジオは羽田空港内のイベントホールを活用し、「羽田空港」から発信する番組であることを強調。社長 大西洋さん(元伊勢丹 社長)も出演しています。
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今回紹介された「豊岡鞄」は「期間限定ショップ」が1月11日(土)からスタート。東京・羽田空港内 国際線入出国ターミナルフロア Japan Mastery Collectionスペースで行っています。会期は1月31日(金)まで。こちらもお見逃しなく。(画像:「豊岡鞄」公式SNSアカウントより)
  <https://www.toyooka-kaban.jp/news/240/>

テレビ番組で続々紹介される新プロジェクト「奈良発靴」
世界的な観光地、奈良。雄大な自然のなかに歴史が息づく古都というイメージですが、中川政七商店の躍進により、そのものづくりに注目が集まっています。

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2019年、新プロジェクト「奈良発靴(ならはっくつ)」が始動。上質な紳士靴を手がける靴の街からの情報発信がスタートしました。

奈良県の製靴業は、1960年以降機械化が進み急速に発展。1965年11月、奈良県靴産業の中小企業者が団結し業界の発展と繁栄を図るべく、奈良県靴産業連合会を発足。1991年1月には奈良靴産業協同組合を設立。今も歴史あるその流れを受け継ぎながらも、業界発展のため切磋琢磨しています。
  
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「奈良発靴」ではSNSアカウントからさまざまな情報を発信。奈良の靴製造会社7社の協業による新ブランド「KOTOKA(コトカ)」の開発も進行中です。ブランド名は、古都(コト)、奈良の靴(カ)からネーミング。7社7様の技術を活かして新たな靴づくりに挑戦しています。
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その情報発信が奏功し、テレビ番組の取材が続々。NHKに続き、「News ミント!」(MBS系/16:30~)にも登場。同番組公式サイトでは、放送内容と同じ動画が視聴できます。こちらも併せてチェックしてください。(画像:「奈良発靴」公式SNSアカウントより)
  <https://www.mbs.jp/mint/news/2019/12/19/073965.shtml>

皮革産地・草加にテレビ取材 2月放送予定
皮革産地、埼玉・草加のものづくりが「ひるまえほっと」(NHK総合テレビ・関東エリア/11:05~)に取材されました。
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取材は、野球のグローブ用レザーづくりで知られるタンナー、「ジュテル・レザー」ほかで行われたそう。2月放送予定だそうです。どのような内容になるか楽しみですね。(画像:「ジュテル・レザー」公式SNSアカウントより)

草加の新プロジェクト「草加皮革職人塾(そうかわ塾)」成果発表会が1月21日(火)、東武スカイツリーライン草加駅前 アコスホールで行われます。

「2019年9~11月に開講された計4回にわたって実施された講座について皆さまにご報告するとともに、15名の受講生が学んだ成果を発表する場となります。
"草加で皮革職人になろう!"をテーマに開講したこのユニークな講座は、実際どうだったのか? 受講生たちはこれからどこに向かうのか? 草加レザーの未来は? そして、今後の そうかわ塾は・・・?
皮革産業に携わる皆様、販路やメディア関係の皆様、レザークラフトを学んでいる方、来年度のそうかわ塾に興味をお持ちの方、関係各所の皆々様......お誘い合わせのうえ、ぜひご来場ください」(そうかわ塾広報ご担当 杉本恵理子さん)

レザー市場の今、草加レザーのこれから、皮革職人に必要なこと、草加で起業するメリット...などについて、専門家の意見も聞けるそう。起業・創業にご興味のあるクリエイターの皆さんにもおすすめです。参加無料。エントリーは下記リンクより。
  <https://forms.gle/yQgej48T814qqJtBA>

「台東ファッションザッカ」都内3か所でイベント同時期開催
古くからものづくりの街として歴史を受け継ぐ、東京都台東区。現在でもファッション雑貨の産地として国内有数の規模を誇ります。
そんな台東区が、同区内のインキュベーション施設「台東デザイナーズビレッジ」での展示・販売会(2月6日~8日)、青山・スパイラル「ショウケース」ポップアップイベント(2月4日~10日)、「東京インターナショナルギフト・ショー」(2月5日~7日)と3つのイベントを同期間に開催決定。
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展示会に上京するバイヤーが回遊しやすいような新しい試みとなります。ジャパンレザー関連でも、老舗ファクトリーから新進クリエイターまで幅広く参加予定です。出展ブランドなど詳細は下記リンク先をご覧ください。(画像:「台東ファッションザッカ」公式サイトより)
  <https://www.taito-zakka-fair.jp/event/other/2019-12-09/>

カテゴリー: トレンド 国内革事情

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2020年一回目の投稿は、ジャパンレザー関連のトピックをまとめてご紹介!
皮革産地の新プロジェクト、地域ブランドをフィーチャーしたポップアップ、地方を拠点とする実力派クリエイターが東京での催事出展・・・と注目のニュースが続々です。ぜひ、参考になさってください。


干支「ねずみ」をレザーで表現
令和初の新春、干支「ねずみ」をモチーフにした小物、雑貨で店頭は華やか。革製品でも、さまざまなアプローチで個性を競っています。
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イースト東京を拠点とする老舗ファクトリー「野村製作所」のショップ(エキュート東京)では1月1日より、2020年の干支を意識した革小物をリリース。凹凸感のあるチーズを添えたアメリカンコミック的なテイストがキュートです。
(画像:「野村製作所」公式SNSより)
  <http://www.nomura-purse.co.jp/>

女性クリエイター たかつよしえさんが手がける「Via」の定番素材として人気のカーピンチョ。
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カピバラ、鬼天竺鼠といわれ、ほっこりとしたイメージがありますが、意外と個体は大きめ。南米では一般的に食用とされているそうで、その副産物としてのレザーが出回っています。
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「アニマル柄」に含まれるような独特の地模様に加え、野生の証ともいえる、キズや穴なども多いのが特長。そんなダメージをポジティブに生かすデザインはクリエイターの腕の見せどころ。パッカブルタイプのバッグでは裏地がのぞくようなアイディアが楽しい。
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恒例イベント「JAPANレザークリエイターズ」(1月31日~/上大岡京急百貨店「ギャラリー旬」)でも販売予定です。
  <https://viavitavia.exblog.jp/>


「革きゅん」新コンテンツ公開
国産天然皮革の新しい魅力を紹介する注目サイト「革きゅん」で、服飾専門学校、上田安子服飾専門学校の生徒に、革についてのアンケートを行いまとめたコンテンツが公開されました。
上田安子服飾専門学校は大阪府大阪市にある西日本最大の服飾専門学校。実践的なカリキュラム編成で、即戦力のある卒業生を多く輩出しています。ファッション業界だけでなく、大手企業やメディアにも注目され、未来のクリエイターたちが新しい才能を磨いているスクールです。
そんな同校の在校生から5人を選抜。女の子たちがレザーに対してどう感じているのか? リアルなインタビューを直撃。ぜひ、チェックしてみてください。
  <https://kawa-kyun.jp/>


「日本革市」スペシャルコンテンツ公開
国産天然皮革の魅力を発信する人気サイト「日本革市」のスペシャルコンテンツが公開されました。
今回はインスタグラマーとクリエイターが参加。国産天然皮革のものづくりの現場を女性目線で紹介しています。なかでも「tokyo toff(トウキョウ トフ)」大河なぎささんに注目です。
日本有数の皮革産地、兵庫県たつの市のタンナー、株式会社モリヨシを見学。ファクトリーは規模が大きく、皮から革へと鞣すプロセスもダイナミック。例えば、大きな牛革はとても重いので、男性にとってもハードな力仕事。乾燥するスペースは広々として、革が並ぶようすは圧巻です。
「一枚一枚の仕上がりの違い」についてなど、ユーザーと同じ視点の質問は、聞きたかった~と共感するかたも多いのでは? その答えとして、「薬剤の違い」が挙げられ、思わずレザーの薫りが浮かんで・・・臨場感いっぱい。

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続いて大河さんのアトリエ(東京・蔵前)でのバッグ製作体験をレポート。わかりやすく、丁寧な指導に定評が。インスタグラマーのかたもスムーズにバッグを完成させました。
大河さんは多摩美術大学、東京都立職業能力開発センター 製くつ科卒業。インキュベーション施設「浅草ものづくり工房」入居中に、日本最大規模のレザープロダクトコンペティション「Japan Leather Award 2012」グランプリを受賞しました。
革靴と革の小物を "永く使うこと" を一番に考えてデザイン。 厳選した素材を使って手間を惜しまず、都内の職人とともに靴づくりを展開しています。
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現在、イースト東京・蔵前にアトリエを移転し、少人数制の革小物教室「class toff(くらすとふ)」も開設。
近年では、政府系機関が行うUAEへの技術指導にも協力。ミニチュア小物のつくり方提案の著書がヒットし、海外でも翻訳されアジア各国でベストセラーとなるなど、幅広く活躍しています。
また、人気俳優 菅田将暉さんと仲野太賀さんが雑誌「CUT」(ロッキング・オン)の連載企画で訪れ、大河さんが革財布づくりをレクチャー。DIY好きで知られる菅田さんは器用に完成度の高い作品を仕上げたそうです。
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そんな大河さんが登場する新企画のほか、「日本革市」公式サイトには国産天然皮革のものづくりに関する情報を網羅。工場見学を360°VR(ヴァーチャルリアリティ)体験できる動画など、レザー好き、ファッション好きユーザーのためのコンテンツが充実しています。必見ですよ。


「銀職庵 水主」 が東京の百貨店催事に出展
「Japan Leather Award 2019」特別賞受賞ブランド「銀職庵 水主(かこ)」の公式アカウントで、日本橋三越本店「長崎展」(1月8~13日)出展の告知がされています。
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(画像:「Japan Leather Award 2019」特別賞受賞作品)

「レザーの可能性を追求し、斬新かつ技の込められた作品をとおして楽しみながらレザーの魅力を知っていただきたい」そんな想いが込められた作品は、「これが革でつくられているのか?」一瞬では判別できないような個性的なものばかり。
「Japan Leather Award 2019」特別賞受賞作品をはじめ、革の玩具シリーズが登場予定です。唯一無二の存在感、世界観を堪能してみてはいかがでしょうか。
  <https://www.facebook.com/ginshokuankako/>


「豊岡鞄フェア」大阪タカシマヤで開催中
国内有数のかばん産地、兵庫・豊岡の地域ブランド「豊岡鞄」のポップアップイベントが大阪・なんば 大阪タカシマヤでスタートしました。各社の定番、自信作をはじめ、多様なバッグ、財布、小物がそろいます。
会期中には「マスミ鞄囊のオーダー受注会」、カバンコンシェルジュキヌガワによる「カバン・財布の修理、お手入れ相談会」を開催。また、恒例の「ワークショップ」も。レザークラフト体験を楽しめます。


草加皮革職人塾(そうかわ塾)成果発表会 1月21日開催
皮革産地 埼玉・草加の新プロジェクト「草加皮革職人塾(そうかわ塾)」が2019年から始動。2019年9~11月に開講された成果発表会が1月21日(火)、東武スカイツリーライン草加駅前 アコスホールで行われます。

「計4回にわたって実施された講座について皆さまにご報告するとともに、15名の受講生が学んだ成果を発表する場となります。
"草加で皮革職人になろう!"をテーマに開講したこのユニークな講座は、実際どうだったのか? 受講生たちはこれからどこに向かうのか? 草加レザーの未来は?、そして、今後のそうかわ塾は・・・?
皮革産業に携わる皆様、販路やメディア関係の皆様、レザークラフトを学んでいる方、来年度のそうかわ塾に興味をお持ちの方、関係各所の皆々様......お誘い合わせのうえ、ぜひご来場ください」(そうかわ塾広報ご担当 杉本恵理子さん)

レザー市場の今、草加レザーのこれから、皮革職人に必要なこと、草加で起業するメリット...などについて、専門家の意見も聞けるそう。起業・創業にご興味のあるクリエイターの皆さんにもおすすめです。参加無料。エントリーは下記リンクより。
  <https://forms.gle/yQgej48T814qqJtBA>

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。
今月はイベント、セミナーを主催する立場でもある村木さんが、ものづくりに関する技術、知識、その魅力の奥深さを多くのかたがたに伝えること、ご理解いただくことについて、マーケットの現状とともに語ってくれました。一年の締めくくりに相応しい内容となっております。
さて、今回が2019年最後の投稿です。一年ご愛読いただき、ありがとうございます。2020年は1月8日(水)からスタートです。来年も引き続き、よろしくお願いいたします。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしておりますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。
当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。
人気イベント「本日は革日和♪」。今後の予定、スケジュールなどは下記のリンク先をチェックしてください。
  「本日は革日和♪」
  <http://ccrui.sakura.ne.jp/kawabiyori/>

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毎度です!「今年の秋から冬のイベントの山場は無事終了!」のムラキです。

19年12月4・5日 水・木曜日に開催された東京レザーフェア。この9階で行われた革日和ブースの取りまとめを行いました。当日お越しいただいた方、ありがとうございました。

浅草エーラウンド主催イベント 同時開催 | TLF 東京レザーフェア - 革の展示

今回のblogでは、この革日和 in レザーフェアや豊岡鞄のセミナーを聞きに行った話を報告しつつ、思ったことなどをダラダラっと書いていきます。

 


目次 [hide]

今回のレザーフェアでエーラウンド&本日は革日和♪ということで1部屋借してもらえました

革日和は何をやったのか

ワークショップ

靴セミナー

バッグセミナー

なんでこういうセミナーを企画したか

レザーフェア次回にも同じことを革日和は行うのか?

19.11/15には大阪で特別セミナー「豊岡ブランドができるまで」を聞いてきた

内容抜粋

豊岡鞄の今後予定

この国はモノづくり&職人、という言葉が好きな割にそれらにお金を出すのは渋る

今回のレザーフェアでエーラウンド&本日は革日和♪ということで1部屋借してもらえました

レザーフェア開催中、会場である台東区民会館はレザーフェア運営である協同組合資材連が全部借り切っています。
で、9階が空いているし、ということで浅草で行われているイベント エーラウンドと私が運営している「本日は革日和♪」に、「なにかやってくれ」とお声がかかりました。
運営サイドとしては「従来レザーフェアに来ないような層を増やしてほしい」ということでしたが、なかなか難しい注文です。なんせ展示や販売は一切禁止というお達し。
結局ワークショップとセミナー主体と言うことで、知り合いなどを呼んでワークショップとセミナーを行いました。
レザーフェアは水曜・木曜日のみ行われるため、ワークショップは集客がちょっとなぁ、というものでした。ワークショップは土曜・日曜日なり絡めないと厳しいですね。

それに対して、セミナーは平日にも関わらず遠方は青森からも来られたり、靴の専門家なども来て満席に近い状況でした。

革日和は何をやったのか

大阪から靴のパタンナー 古瀬勝一氏、バッグのサンプル師 中村保義氏を呼んで型紙実演セミナーを行っていただいたり、nijigamitoolさんに来ていただきワークショップを行ってもらいました。

ワークショップ

nijigamitoolは東大阪にある木工の夫婦ユニットが主宰しています。木工による革の工具などを作ったり、ワークショップを行ってくれています。

今回は「展示販売禁止」という条件だったためワークショップのみの参加でした。下記の工具などもワークショップで使ったものです。

靴セミナー

靴のパタンナーという仕事は、「靴の木型から型紙を実際に作る」というのがお仕事です。木型から作る実演ということですので、2時間で木型から型紙を作る、という濃い内容でした。
当日は撮影環境を整えて、受講した方には復習用に後日動画もプレゼントという体制を整えました。

靴木型から型紙を作る実演 外羽根編 2019年12月4日(東京都) - こくちーずプロ
靴木型から型紙を作る実演 ニーハイブーツ編 2019年12月4日(東京都) - こくちーずプロ

古瀬氏には外羽根、ニーフットブーツ、という2つのセミナーを2時間×2回で実演。聴講者は靴メーカーの方、教室生徒さん、教室運営者さんなど多彩に聞きに来られ、充実した成果を得られたと思います。古瀬氏は専門学校の講師をしていたこともあって、「なぜこのラインはこのようになるのか」などを論理的に説明し、作業をしつつ解説する、というテクニックも有しており、このセミナーでも手と口を止めることなく解説していただきました。

バッグセミナー

翌日12/5は、大阪の「サンプル師が教えるバッグ教室」主宰の中村保義氏に来てもらいました。

サンプル師が型紙実演:つまみのついたハンドバッグ 2019年12月5日(東京都) - こくちーずプロ
サンプル師が解説『バッグメーカーの面白さ、辛さ、お金の流れ、型紙の意味を解説するセミナー』 2019年12月5日(東京都) - こくちーずプロ

型紙実演は実際のつまみのついたハンドバッグの型紙の作り方を実演してもらい、こちらも動画を後日聴講生にプレゼント、という形式で行いました。

で、2番めの「サンプル師が解説『バッグメーカーの面白さ、辛さ、お金の流れ、型紙の意味を解説するセミナー』 」は座学セミナーで、中村氏による「メーカーという仕事はどういう仕事か」を喋っていただきました。

このセミナーは1年ほど前に大阪で行ったのと同じセミナーです。

なんでこういうセミナーを企画したか

中村さん、サンプル師やメーカーってどんな仕事か教えるセミナーをやってみようよ

中村さん「そんなんやって聞きたい人いるんかなぁ?」

例えばバッグや鞄メーカーに入っても実際にミシン踏んでサンプル切る人って少ないやん?メーカーってクライアントと職人の間にたって利益を稼ぐ仕事だけど、お金の流れや苦労って理解しづらいやん?そういう利益はどこから出しており、どういう苦労があり、どういう喜びがあるか、を知ってもらえたら将来的に革業界で働きたい人の選択肢に幅が出ると思うんだよね。ネットは発達してきたけど未だに革業界や鞄業界って内部の情報発信が全然足りてないと思うんよ。だからやってみたいんだよね。

「無料でやるん?」

無料はあかんよ。無料でもらったものを人は大切にしない。だから必ずお金はもらう。その分しっかりしたものを提供する、という縛りがセミナー講師にも主宰者にも出てくるよね。だから「はい!中村さんに任せた!当日は自由に喋ってください!僕は依頼しただけです!」なんてせぇへんよ。レジュメも整えて用意するし、中村さんが必要ならば狂言まわしなり司会もするよ。だからやってくれへんかなぁ。きちんとお金も払うよ。

「そういうことならええよ、協力するよ~」

という流れで行ったセミナーです。

当日はメーカーの人や、請負職人さん、青森から来た方など満席状態でした。

レザーフェア次回にも同じことを革日和は行うのか?

多分行いません。
ワークショップはやはり平日のみでは集客できず、ワークショップをやっていただく方にメリットがありませんでした。セミナーは喜ばれるとは思いますが、もう少しターゲッティングしないと講師の方にも悪いかな、と。

多分このblogを読んで「えっ!そんなことやっていたの!行きたかった!」という声も出るかと思いますし、イベントは3回やらないと周知されないので最低あと2回やらないといけないんですけどね。

個人的には日本皮革産業連合会(JLIA)が作った「皮革の出来るまで」や「鞄の出来るまで」のDVD上映会なり、他の革関係の上映会などをやったほうが一般層へのアピールにはなるかな、と思います。その際は「動画を流した。さぁ、あとは勝手に見てくれ!」では駄目で、「この動画ではこの点が見どころです」などの解説がないと意味がないかもなぁ。下記の「出来るまで」DVDは個人的に全部購入して見ていますが、出来が良いんですよ、これ。売り切れたら再生産しないんじゃないかな、これ、、

2017/09研修用DVD「ランドセルの出来るまで」
ご購入を希望される方はこちら。
2017/04研修用DVD「手袋の出来るまで」
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2016/05研修用DVD「レザーウェアの出来るまで」
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2014/05研修用DVD「ベルトの出来るまで」
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2013/05研修用DVD「ハンドバッグ・小物の出来るまで」
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2013/05研修用DVD「鞄の出来るまで」
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2012/05研修用DVD「靴の出来るまで」
ご購入を希望される方はこちら。
2011/07日本の皮革産業の底力とJLIAの活動を
気軽な映像コンテツにして配信中 !
2011/03外国人のお客様をおもてなし !
中国語・韓国語・英語 接客会話集
2009/05研修用DVD「皮革の出来るまで」
ご購入を希望される方はこちら。

19.11/15には大阪で特別セミナー「豊岡ブランドができるまで」を聞いてきた

さて、大阪にて11/15に行われたシューカレッジおおさかによるセミナー、「特別セミナー「豊岡ブランドができるまで」を聞いてきました。

これがなかなか笑いあり涙ありの素晴らしい内容でした。

内容

このたびシューカレッジおおさかで、特別セミナーとして公開講座を開催することになりました。

2018年4月にシューカレッジおおさかを立ち上げた際に、地域の地場産業の振興の先進的な事例として、豊岡での取り組みを大きく参考にさせていただきました。人材の確保、育成(知識・技術の向上)、新規事業、地域との共生など、1つではなく、更にはお互いが絡み合う複雑さを増している課題を抱える状況の中、学校「Toyooka Kaban Artisan School」「鞄縫製者トレーニングセンター」を中心にしながら、「豊岡鞄」という地域ブランドづくりなどを展開することで好循環を作り出し、鞄の産地としての「豊岡」は内外共に輝きを見せています。

今回は数ある取り組みの中でも、「豊岡鞄」という地域ブランドについてのお話をお伺いしたいと思います。熟練の職人によって作られた高品質の鞄にしっかりとした品質保証をすることで、その価値を守り、結果として地場産業の振興や維持に大きな役割を果たしています。この地域ブランドの立ち上げに至るまでのきっかけや経緯、そして地域ブランドをどのように活用されているのかをお話しいただきます。

「豊岡鞄」「豊岡財布」「豊岡小物」オフィシャルサイト

靴に関わる方だけでなく、広くどなたでもご参加くださいませ。自社のブランディングだけでなく、業界や地域を巻き込んでのブランディング戦略を考えられている方など、新規事業づくりや企画に新しい知識や事例を知りたいという方には特にオススメの内容になっております。

■セミナ-講師

植村賢仁 氏
兵庫県鞄工業組合 副理事長
マスミ鞄嚢株式会社 代表取締役

内容抜粋

細かく書いちゃうとセミナー主宰にも講師の方にも失礼ですので抜粋だけでも。ブランド構築の苦労や、組合の苦労などが偲ばれて泣けてくる良いセミナーでした。細かい数字もバンバンと出してくれる生々しさもあり、靴鞄財布タンナーなど限らずに「ものを作って売る」という商売をしている人全員聞いて損のないセミナーでした。

・OEMの限界。ブランド構築を考える。

・商標取るのに苦労した

工業製品としては第一号の商標認定。

・ブランド構築のために苦労したこと
将来この地がどうなりたいか、子どもたちがどのように働いているか、などの未来を見据えて、その上でどのお客をターゲットにするか、など

・買う人が何を求めているかは現場にしか落ちていない。
ある程度 主 になる人は販売員として立ってもらった。

・ブランドとは続けなければならない

・組合都合を一切排除

・豊岡鞄には製品保証
自社じゃない品でも豊岡鞄として修理する

・豊岡鞄の認定
合格率5割から6割。
検査してアウト、ではなくて、アドバイスも惜しまず出す。

仲間内でそういうことをやるのは勇気がいる。

・豊岡鞄の活動について
売れるようになると展示会募集が増えるけど、見極めはバイヤーやマネージャーが熱意持ってきちんと取り組んでくれるかどうか。

・周知活動
今後を考えると消費者にアピールしないと意味がない。
消費者に知ってもらう活動を続けている。

・ふるさと納税でカバンを買おう、という人も多い。

・派手に動くと便乗して入ってくるところも多い。
組合としては周知活動はするが、儲かるかどうかは各社の仕事。

豊岡鞄の今後予定

お知らせ|兵庫県鞄工業組合「豊岡鞄」地域ブランド委員会

豊岡鞄フェア @髙島屋大阪店

毎年恒例の、大阪髙島屋でのフェアを新年早々に開催いたします!
【会期】1月3日(金)~1月7日(火)
午前10時~午後8時(最終日は午後6時閉場)
【会場】髙島屋大阪店 7階催会場

マスミ鞄嚢のオーダー受注会を始め、カバンコンシェルジュキヌガワによりますカバン・財布の修理、お手入れ相談会も開催いたします。

いつもご好評いただきます、ミニチュアボストンのワークショップも開催いたしますので、是非ご参加ください。

皆様のお越しを、心からお待ちいたしております。

この国はモノづくり&職人、という言葉が好きな割にそれらにお金を出すのは渋る

「良いものを作っていたら売れるんだ」というのは今の時代には全く即していません。

知ってもらう。理解してもらう。

それはTVに出たり、タレントが宣伝すればいい、というものではなく、作っている本人や社長、ブランドプロデューサーなどが自分自身で心からアピールしないと相手に理解してもらえないと思っています。

これは「アピールしよう!頑張れ!頑張れ!」という精神論の問題ではなく、「Youtubeだ!インスタだ!」というSNSなりの技術の問題でもありません。

生産技術を持ち、どこにターゲッティングし、それに基づいてデザインし、完成した品をどの媒体でどのようにアピールするか、という戦略戦術論になります。ここらを考えるのが社長&幹部の仕事なわけです。

今回のレザーフェアの中で行った革日和の型紙製作セミナーにせよ、座学セミナーにせよ、豊岡鞄セミナーにせよ、「ターゲットに理解してもらいたい」という思いが骨子にあります。今の時代、消費者はタレントが紹介したり、高額だから買う、というわけではなく「自分が納得したものを購入したい」「失敗したくない」という思いが強いように思えます。だからこそ「知ってもらう」「その上で買ってもらう」ことがすごく重要です。

個人的には「ものを作るよりも企画して売るほうが10倍難しい」と思っています。このblogでは「日本の革の生産の裏側にはこういう苦労がある」「こういう苦労も楽しい」なども伝えてきました。

「えっ!最終回なの、ムラキさん!」

いえ、全然。(´・ω・`) 単に年末だから挨拶として書いているだけですわ。
革業界はさらに面白い世界が広がっていますので来年も紹介していきたいものです。( ´∀`)bグッ!


カテゴリー: トレンド

前回に続きまして、「第101回 東京レザーフェア」をレポート。さまざまなコラボレーション企画、新しい取り組みを中心にご紹介します。

兵庫県皮革産業協同組合連合会
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兵庫県皮革産業協同組合連合会ブースでは、国内最大規模のレザープロダクトコンペティション「Japan Leather Award」2018年度と2019年度の学生部門 最優秀賞、2019年度の審査員賞 受賞作品を展示しました。
国内有数の皮革産地、兵庫・姫路の地場産業を盛り上げる「姫路皮革製品推進協議会×姫路工業高校デザイン科連携事業」。姫路工業高校デザイン科、姫路市内の製革業者(タンナー)、クリエイターのコラボレーションによる取り組みです。
生徒が考案したデザインに適した革素材をタンナーが無償で提供。クリエイターの指導のもと、生徒自らがつくり上げます。
前年度は、姫路市内でも「姫路皮革製品推進協議会×姫路工業高校デザイン科連携事業」展示発表会が行われました。今年度は・・・姫路周辺エリアの皆さま、ご期待ください。

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「JFW ジャパン・クリエーション 2020」に続き、姫路プレミアムレザー(姫路市花田町)が参加。大昌、ヒライコーポレーション、オールマイティ、カドヤ商店がグループ出展しました。
姫路市花田町高木地区でつくられるレザーは、手間をかけたなめしや仕上げが特徴。日本産の馬革はほぼ 95%以上がこのエリアで生産されています。
白なめしとその染色、藍染牛レザーほかクロムフリー革、兵庫県の害獣対策資源の鹿革や猪革など、現代社会が抱える課題を解消する、問題解決型ものづくりにも意欲的です。
従来のファッション関連だけでなく、ライフスタイルや生活雑貨関連など、幅広いマーケットへの提案を推進しています。

東都製靴工業協同組合<Nippon Value>
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情熱あふれるメーカーが集結して設立された<Nippon Value>。靴の街・浅草を中心に、東京で培われた靴づくりを紹介しています。
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今年度始動した「東京の靴」プロジェクトが好評です。人気雑誌「モノ・マガジン」とのコラボレーション。誌面掲載シューズをお披露目しました。
「モノ・マガジン」最新号(12月16日発売)では、第3弾を掲載。デコルテ、サンダー商事、菅生製靴、パイオニア、宮城興業、レジーナの6社が紹介されています。こちらも必見です。

和歌山県製革事業協同組合
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日本三大皮革産地のひとつ、和歌山の革のものづくりを紹介する和歌山県製革事業協同組合のブース。
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今年度も文化服装学院×和歌山県製革事業協同組合のコラボレーションを発表しました。和歌山県製革事業協同組合の協力のもと、シューズデザイン科&バッグデザイン科の学生たちの作品をお披露目。
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羽ばたく鳥をモチーフにした作品をはじめ、ユニークなデザインが光ります。

「浅草エーラウンド」「本日は革日和♪」
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「第101回 東京レザーフェア」では、初の試みとして「浅草エーラウンド」「本日は革日和♪」が出展。
「浅草エーラウンド」とのコラボレーションにより、レザーのエキスパートが会場を案内する「東京レザーフェア ガイドツアー」が行われ、好評です。
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さらに、9階のスペースを活用し、ワークショップやセミナーなど、参加型のプログラムを拡充しています。
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ビジネスパーソンだけでなく、DIY派ユーザーが次々と訪れ、ジャパンレザーの魅力に触れるきっかけとなりました。

このほか、お見せできなかったブースのご紹介は、日本皮革産業連合会SNSアカウント(フェイスブック)の投稿でもご紹介予定(2020年1月)です。どうぞ、お楽しみに。

■ 参考URL ■
 東京レザーフェア <http://tlf.jp/>

カテゴリー: トレンド

日本最大級の皮革及び皮革関連資材トレードショー「東京レザーフェア」が12月4日(水)から2日間、東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館で開催。100回を迎えた今回は「百人百様百レザー」、BEYOND 100 ~次なる高みへ~をテーマに行われました。

まずは、2020年-21年秋冬コレクションをひと足早く提案する「トレンドラボラトリー」をご紹介します。
各出展社の自信作をピックアップし、集積・編集する「トレンドラボラトリー」ディレクションご担当 ジャルフィック 池田さん、岡村さんにお話を伺いました。
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2020年-21年秋冬のトレンドは「成熟と解放の間を探索する」。
新しい商品づくりのコアとなる色と素材。時代のうねりの半歩先をとらえた美意識がマーケットの活性化へと。感性の解放による情感の昂揚がその糸口。成熟化と解放を繰り返すなかで描き出します。

パレット・1「静謐な時間」
ポイントカラー:オリンピックイヤーならではのゴールド。

パレット・2「働く色」
ポイントカラー:シルバーをアクセントに。

パレット・3「ボヘミアンな輝き」
ポイントカラー:安心感のある基軸色、ブラウン。

3つのカラーパレットを踏まえ、発表されたレザートレンドは以下のとおりです。
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1「TASTY」

「"新しい自然観との調和"をフィーチャーしました。
自然を連想させながら、進化するエレガンスを訴求する新機軸です。静かでエレガントな深いトーンとナチュラル感から派生した色相で構成しています」(ジャルフィック 池田さん、岡村さん)

《カラー》
・多様性で展開するブラック
・ブラキッシュなダークカラー
・ナチュラル感から派生した色相
・表情豊かなブラウン~ボルドー
・アクセントはゴールド

《サーフェイス》
・グレージングの自然な光沢
・ナチュラルなシュリンク
・鈍色や偏光する光沢
・多彩な装飾性のメタリック

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「シックなアースカラー」

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「自然のグリーンを華やかに」

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「情緒的なブラウンの階調」

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「ニュースタンダードなボルドー」


2「SIGN」

「"機能美を内在する"レザーに、さらなる注目が集まっています。日常に快適さを添えるライフスタイル指向の色と素材。スポーツやユーティリティーからのインスピレーションをまとめました」(ジャルフィック 池田さん、岡村さん)

《カラー》
・スポーティーなオレンジ系のブラウン
・基本色のボルドー系ブラウン群
・デニムを連想させるブルー群
・自然を想起させるグリーン~カーキ
・ニュアンスのあるスポーティカラー
・多彩な表面感のニュートラル
・アクセントはシルバー

《サーフェイス》
・タンニン鞣し×オイルの頼もしい基本素材
・肉厚なガラス素材
・ソフトで肉厚なディアやシュリンク素材
・デニムからのインスピレーション

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「ヌードなニュートラル」

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「森を抽象化した色彩」

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「ニュアンスで見せるニュースポーティー」

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「深みのある色とクリーンな表情」


3「LIBERTY」
「テーマは"自由な気分で"。70年代の革新性や元気をモチーフに、エナジーがみなぎっているようなイメージ。束縛から解放されて自由に輝く発散力を素材と色でとらえるご提案です」(ジャルフィック 池田さん、岡村さん)

《カラー》
・イスラミックな深いミッドナイトブルー
・自然に漂うような色彩のミックス
・解放的なピンキッシュ
・アジアンな力強いレッド
・濃厚なオレンジやブラウン

《サーフェイス》
・牧歌的な花柄
・ボヘミアンなボタニカル文様
・シンプルなエナメル

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「エス二カルな表情のオレンジ」

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「ボヘミアンな響きのパターンと色」

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「アジアな雰囲気の濃厚な赤」

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「イスタンブールの夜空」


「なかでも、ブラウンからボルドーにかけてのレンジ、あたたかみのあるオレンジが新鮮です」(ジャルフィック 池田さん、岡村さん)。エレガンスなテイストと、リラックス&フォークロア感覚が行き来するような、自由な潮流ですね。

このほか、日本流行色協会、パントンが2020年の色を発表しました。
日本流行色協会発表 2020年の色は、「ヒューマンレッド」。「デジタル化が進むなか、人間らしさに注目し、人ならではの豊かな感情や身体の躍動感を象徴する色として、鮮やかなレッド」が選定。

パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー 2020は、「クラシックブルー」。落ち着き、信頼、つながりをもたらす安心感のある存在。シンプルさの中にエレガントさを持つ時代を超越した永続的な色合いです。

新しい時代に向き合う色として、「鮮やかなレッド」、「落ち着いたブルートーン」と異なるアプローチですが、急速な変化に、「パワフルにトライするか?」それとも「冷静に対応するか?」。
多様性のある選択肢をそれぞれに委ねているかのよう。

そんな2020年のカラーをウエアに取り入れると想定すると、レザートレンド「ブラウンからボルドーにかけてのレンジ」、「あたたかみのあるオレンジ」を生かしたバッグ、シューズ、小物とのコーディネートは、革製品の存在感が際立つ新しいバランスとなるかもしれません。
ジャパンレザーのクリエイションをご期待ください!


■ 参考URL ■
 東京レザーフェア <http://tlf.jp/>

プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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