欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2017年6月 の記事

カテゴリー: 国内革事情

東京から世界へ向けて、ライフスタイルを提案する国際見本市「インテリア ライフスタイル」レポート第2弾は、「NEXT」ゾーンからピックアップ。

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これからのインテリア・デザイン業界を担っていく若手起業家をサポートするための新規ブランドを集積。可能性あふれる、商品化された新規ブランドを国内外に広く発信し、"次なる"ステージへとつないでいくためのビジネスプラットフォームとなっています。


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<craft_one(クラフト ワン)>のブースで、コインケースに目を奪われました。


<craft_one>は、1950~60年代の北欧の陶磁器に見られる風景画のような自然美をもつ器と、それに合うと思われる暮らしにまつわるアイテムをセレクトするショップ。フィンランドの伝統工芸品をモチーフに、日本人の使い勝手に合わせてアレンジ。フィンランドではトナカイの革が使われているそうですが、このコインケースは国産牛革を用い、国内でつくられています。

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ワンアクションで開閉できる利便性が魅力。ラフなつくりに見えますが、コインがこぼれないとのこと。つくり手のぬくもりと知恵が手のひらから伝わります。


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著名セレクトショップのバイヤーを務めてきた野元千星允(のもと・かずまさ)さんが立ち上げた<CARRYNEST(キャリーネスト)>。大切な持ちものを運ぶ、巣をイメージしたシリーズがヒット中です。

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イントレチャートレザーのように編み込んでいるのではなく、切れ目のない一枚の革を折り紙のように折りたたんで自ら加工しているそう。素材は、スコッチガードレザー。防水・防油剤を浸透させ、撥水性に優れています。ファスナーはYKKの最高級ライン、エクセラを使用。手わざを生かしたものづくりを洗練されたプロダクトへと昇華。人気ショップ<藤巻百貨店>ほかで販売され、好評です。


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注目ブランド<SHOJIFUJITA(ショウジフジタ)>は繊細なデザイン、素材との組合せ、バランス感が絶妙。さり気ない存在感を放ちます。主にベジタブルタンニンレザーを使用。キズやシワもひとつの個性ととらえ、「革や天然素材のただひとつのデザインとして楽しんでほしい」と提案。ユーザーから共感が寄せられます。

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一年ぶりの新作として小さめサイズのハンドバッグシリーズを発表。正円の底のバケツ型バッグは、70年代テイストの印象が強いですが、素材のセレクト、バランスを微調整しモダナイズ。今の気分を感じながらも、長く愛着できるシンプリティを楽しめますね。


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バッグ業界でキャリアを重ねてきた女性クリエイター 三上直美さんが始動した新進ブランド<エヌ・ナンバー>。ブランドポリシー「本質はシンプルで美しい」を掲げ展開しています。車のシートや家具用の革を手がけるタンナーに依頼し、ソフトでデリケートな革を開発。オリジナル柄のプリントと、クラック加工を革の片面ずつに施し、一枚でリバーシブルのような仕上がりに。その佇まいが雄弁に語るようなオリジナルレザー。使うたび、新しい発見にときめき、使うごとに愛着が深まっていきそう。

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「初回の企画は、一枚の革を最大限に生かすことを考えました。違った視点でつくることを考え、浮かんだアイディアが一枚の革を表と表にしてみること。北海道原産の牛皮との出会いがあり、質の良い地生(国産の牛皮の呼称)を使うことで両面生かすことができたのだと思います。(三上さんのものづくりは)素材ありき。シンプルな形に仕立て、素材の存在を際立たせて。使っていると荒ぶり感が出てきて(お財布は特に)ビンテージっぽくなりますね。バッグはしっとりソフト感が増す感じになります。お財布とバッグでは変化も異なるんですよ」と三上さん。財布は女性だけでなく、男性からの支持も広がり、今後はジェンダーレスな展開の可能性も。人気ショップからのオファーもあり、さらなる飛躍が期待されます。


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インキュベーション施設<台東デザイナーズビレッジ>卒業生ブランド<m.ripple(エム・リップル)>。新作として、泥染めのシリーズが登場。イースト東京・墨田エリアの特産、ピッグスキンを使用し、奄美大島で染め、さらに墨田で仕上げているそう。その移動距離とつくり手たちがバトンをつなぐようなストーリーが素敵ですね。

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こちらは、スマートフォンケース。ワンアクションで開閉するシンプルな仕様がワイルドなルックスにマッチしています。

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ピッグスキンは、毛穴が3つあるため、通気性に優れているのも特長。放熱性が重視されるスマートフォンケースにぴったりの素材ですね。

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こちらは、エイジングした製品を集積してプレゼンテーション。ポップアップショップではエイジングしたディスプレイ用店頭商品が好評。新品ではなくこちらがほしい、というお客さまが多いそうですよ。


同じく、デザビレ卒業生ブランド<.URUKUST(ウルクスト)>のシンプルなケースがヒット中。書類ケースとしてだけでなく、ノートPC、タブレットを入れたり、クラッチバッグとしても活用できるのもいいですね。

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「この商品は革をなめすタンナーさんとの話から生まれました。豚革はとにかくキズが多く、そのキズを隠すために塗料を塗ったり柄をつけたりあらゆる加工をするのが一般的で、ナチュラルな状態のまま使うことはあまりありません。ナチュラルになめしたとしてもキズが多いものはどうしても在庫として残ってしまうということでした。しかし私は、そのキズが豚らしく、格好よさを感じました。あえてキズを見せたプロダクトをつくってみたいと思い、この商品ができました」とデザイナー 土平恭栄さん。このたび、新作としてプリントを施したタイプを発表。デザイン性が加わった新鮮な表情も素敵ですね。


レザーを愛し、レザーの特性を生かした素材使い、素材開発に注力するクリエイターが増え、つくり手たちとのコラボレーションにより、国内の皮革産業が活性化へとつながりつつある状況がうれしいです。ブームに乗ったセールスポイントとしての日本製ではなく、日本ならではの素材、技術を生かした、新しいものづくりが着実に広がって。ジャパンレザーのさらなる進化に注目していただきたいです。



■ 参考URL ■

 インテリア ライフスタイル
 <http://interiorlifestyle-tokyo.jp.messefrankfurt.com/tokyo/ja/visitors/welcome.html>


カテゴリー: トレンド 国内革事情

東京から世界へ向けて、ライフスタイルを提案する国際見本市「インテリア ライフスタイル」が東京・有明 東京ビッグサイトにて6月14日(水)から3日間行われました。

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国内外のハイエンドなインテリア、デザインアイテム、トレンド、キーパーソンが結集。22カ国・地域から787社(国内645社・海外142社/共同出展者を含む)が出展し、会期中に27421名もの来場者がありました。

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毎年話題のアトリウム特別企画はディレクターに江口宏志さんを迎え、展示だけでなく、トークイベントなど盛りだくさん。

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今回のテーマ「WANTED(ウォンテッド)!」に合わせ、紙管を用いたインテリアや西部劇を彷彿とさせるポスターが目をひきます。

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バイイングをはじめ、さまざまな潜在的ニーズを見える化する、実験的な試みが注目されました。そんな同展から日本製革製品を中心にピックアップし、レポートします。


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プロダクトデザイナー 村田智明さんが率いるデザイン会社、ハーズ実験デザイン研究所が自社ブランド<METAPHYS(メタフィス)>を展開。プランター、照明、文具、インテリア小物に続き、革製品を手がけています。

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エイジングを楽しみながら末永く愛用できるよう、流行や年齢、性別にとらわれない、普遍的なデザインが特長です。公益財団法人姫路・西はりま地場産業センターの<姫路レザー>とのコラボレーションにより、革の生産から製品づくりまで一貫生産を行う天然皮革商品シリーズ<sebanz(セバンズ)>を始動。

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兵庫県西播地域で生産された<姫路レザー>は上質な素材はもちろん、縫製技術にも優れ、国内有数の産地の強みを十二分に生かしています。バッグのほか、ブックカバーやパスポートケースといった小物もリリースし、好評です。


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大阪のデザイン会社 タイタン・アートによるプロダクトブランド<KLON(クローン)>からバッグがローンチ。シンプルで均整のとれた美しいフォルムと装飾を排した潔いデザインはごくごくシンプルでスタイリッシュ。持つひとを引き立てます。

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こちらのワンショルダーバッグは、皮革産地・姫路でなめされた上質なレザーを使用し、接ぎがない贅沢な仕上げ。止水ファスナーや大きく開く開口部・・・と機能面も充実。

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デザイナー 持田一馬さんが背負ってくださいました。大きな存在感がありながらも、悪目立ちせず、コーディネートにしっくりと馴染みます。


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手袋産地、香川県を拠点とするダイコープロダクトから新ブランド<SOH>がデビュー。コンセプトは「30~40代の男性の生活が少しよくなるような、いつもの自分を超えていける新しい価値の創造」。

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従来の手袋の概念を超えることができるよう、新たな発想に基づきつくられました。メンズカジュアルの手袋を得意とする同社のノウハウがぎっしり詰まっています。

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パッケージも洗練され、ギフトとしても人気を集めそうですね。


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革のものづくりが盛んなイースト東京・墨田エリアからも注目ブランドが出展。<ティグレ>のオリジナルブランド<レザリア>はウォッシュブルレザー・シリーズがブレーク中。このたび、活版印刷の下げ札を製作。上質感が漂い、わかりやすくアイキャッチに。

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他社とのコラボレーションによるトングサンダルがいいですね。これは室内用だそうですが、素足で履く履きものとウォッシャブルレザーの相性は抜群。今後、ビーチサンダルなどへと広がると、富裕層のトラベルニーズの掘り起こしにつながりそう。

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このほか、プリントレザーを用いたバッグやレザーのカレンダーといったアイテムで個性をアピール。

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有力セレクトショップ、百貨店のバイヤーが多数訪れ、商談も活発でした。レポートは次回に続きます。



■ 参考URL ■

 インテリア ライフスタイル
 <http://interiorlifestyle-tokyo.jp.messefrankfurt.com/tokyo/ja/visitors/welcome.html>


カテゴリー: トレンド

「東京レザーフェア」開催後、皮革関連の各社は個展を行い、新作を発表しています。そんななか、東京を代表する皮革卸として知られる富田興業株式会社にお邪魔しました。2018年春夏シーズンの傾向をレポートします。

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富田興業は、革の街・靴の街、浅草で大正時代から続く老舗企業。マーケットのニーズをキャッチしたファッション性の高いレザーを手がけ、トレンドを牽引しています。ショールームの入り口では、華やかなディスプレイがお出迎え。

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会場には色鮮やかなレザーがいっぱい。皮革サンプルを製品とともに展示しているので、イメージがしやすいですね。

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2018年春夏シーズンは「CHROMATIC CHAOS」、「DECORATIVE ARTS」、「FRESH PASTEL」、「OCEAN」をテーマに展開。同社のクリエイティブディレクター 藤田晃成さん、峠原直実さんがおすすめの新作をご紹介してくださいました。

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まずはこちら、「クールレザー」から。究極のホワイトレザーです。「第96回 東京レザーフェア 2018S/S Collection」のスペシャルコンテンツ「極めのいち素材」にて来場者の人気投票、第1位を獲得しました。日本伝統の白なめし技法を最新の技術でアップデートすることで完成。

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どこまでも白く、どこまでもソフトに。これまでにありそうでなかった色合い風合いが特長です。ジャケットにもぴったりですね。

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ネオンカラーも注目。2020年の「東京オリンピック」に向けた歓迎ムードが高まるなか、「スポーツ」をキーワードにしたプロダクトに人気が集まります。パンチング加工を施し、さらに軽快に。

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柄では、カモフラージュ柄が復活。トレンドキーワードとして、ミリタリーが浮上しています。世界情勢でも緊張感がある昨今ですが、こんな時期だからこそ、平和への願いを込めて、ファッションとして楽しみたいものです。カモフラージュ柄はポスト・レオパード柄としてキャリアウーマンに人気を集めており、付加価値性の高い商品開発に向けた素材を用意なさっているそうです。

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ローファーにプラスして。ミックス感がおもしろいですね。

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光の加減によって、見え隠れするシャドー感覚のカモフラージュ柄も出品。さり気なくて素敵です。

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パイソン柄も人気継続。ヘビは風水的にもラッキーモチーフとして知られ、財布との相性抜群。エモーショナルな消費ともリンクしているため底堅いニーズが。

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型押しやプリントなどはファッション性がポイント。リアルなヘビ革はちょっぴり苦手、という女性ユーザーを中心に支持を拡げています。

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エレガンス、テーラードの復調の兆しをとらえ、ファンシーツイード調のレザーも登場。前シーズンにローンチ以来、受注が相次ぎ、継続されています。

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ウール、リネンのような素材感に左右されないので、オールシーズン対応となるのがレザーのメリット。

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このほかにも柄のバリエーションが豊富。抑えめに表現されたオリエンタルなテイストがいいですね。

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モザイク調の柄は、異国情緒が漂います。インテリア雑貨など、ライフスタイル関連ブランドからの引き合いも多いそうですよ。


エフォートレス、シーズンレスといった流れが続くなか、レザーの特性を最大限に生かした提案がさまざまな企業の企画担当者に好評だったようです。つくり手の皆さんの優れた技術、絶えまぬ努力の成果が新たな魅力となっていることを再確認。そんなイノベーションとクリエイションが詰まったジャパンレザーは、ますます進化しそうですね。

藤田さん、峠原さん 取材ご協力ありがとうございました。



■ 参考URL ■

 富田興業株式会社 <http://www.tomita.co.jp/>


カテゴリー: トレンド

前回に続きまして、「第96回 東京レザーフェア 2018S/S Collection」レポート第2弾をお届けします。東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館 7Fの<トレンドラボラトリー>コーナーは、最新トピックがいっぱいでした。フロアが鮮やか! 来春、注目のモーブ(藤色、薄紫を表すフランス語)で彩られて。「プルミエールヴィジョン」でもイチ推しだったそうですが、トレンドカラーとして新鮮です。モーブ、ラベンダーのトレンドといえば、90年代の<バナル>ブームを思い出しますね。

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2018年春夏シーズンのテーマは「拡張する色彩感・変容する色」。革としての新しい色彩感を意識した24色を提案しています。色の果たす役割は重要性を増し、その存在感は、より強く。色と色が共鳴し、響きあうようなコンビネーションを実現すべく、機能的なカラーパレットを目指したそうです。特に今季は、透明感と軽やかさを感じさせる構成となっていて、注目色はレッド系(オレンジ、ピンク)、ブルー系(ターコイズ、パープル)、ニュートラル「DIGNITY RICH/伝統と革新を美しく融合」、「PLAYFUL NATURE/ナチュラルを自由に遊ぶ」、「UTILITY SPORTS/未来につなぐニュートラル」と3カテゴリーで展開されました。

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「DIGNITY RICH/伝統と革新を美しく融合」


キーワード:「継承する品格」、「伝統の美学」、「深古典派」
カラー:ブルー、オレンジ

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インディゴ藍染めによる暗い表情のブルー。ダークなカラーレンジに重厚感が漂います。

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正統かつ清廉なブルー。ブラウン、コッパーとの組合せで新鮮に。

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革味を深く味わうニュービンテージ。経年変化のようなニュアンスがシボ感を引き立てて。


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「PLAYFUL NATURE/ナチュラルを自由に遊ぶ」


キーワード:「青春のような好奇心」、「エッジ―ポップ」
カラー:ブライト×ニュートラル、イエロー、ピンク、ブルー

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弾けるように軽妙なシャンパンピンク。2017年から継続のピンクは、エレガントなテイストで変化をつけて。

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シャイ二―感で見せるライトグレイッシュ。繊細な表面変化が新しいフェミニズムを感じさせます。

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オーナメンタルなパープルの階調。本命のモーブ、ラベンダーを中心に、さまざまな色調、バリエーションがそろいます。


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「UTILITY SPORTS/未来につなぐニュートラル」


キーワード:「スポーツの新次元イメージ」、「情感に沿う機能感」、「ハイテックイメージ」
カラー:カラードニュートラルの階調、若菜色がアクセント

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ホワイティにグラフィカル効果を楽しむ。抑制が効いた表現で幅広い分野で取り入れやすい。

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中性色の深さときらめき感・シンセティックな未来感。華やぎのあるグリーン、新味がありますね。

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ジオメトリックで未来的な視覚インパクト。未来的かつスポーティな感覚は、東京オリンピックを控え、人気が出てきそうですよね。


それぞれのカテゴリー、グルーピングを通して「オーソドックスな革らしさを刷新するフレッシュな表現」、「(革と革以外の)異素材のハイブリッド感」、「スポーティな感覚のライフスタイル化」といった傾向が打ち出されていました。


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トレンドといえば、富田興業のブースも要チェックです。

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レザー、ファッションというカテゴリーを超え、ライフスタイル提案を感じさせます。従来のトレンドに加え、緻密なマーケット分析を踏まえたコレクションでした。6月第2週に開催される、自社での展示会で、バリエーション豊富に紹介される予定です。こちらもレポートさせていただきますので、どうぞ、お楽しみに。


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シューズの最新傾向はこちら、東都製靴工業協同組合による「NIPPON VALUE」で発信。

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今回は、「NIPPON VALUE×墨田革漉工業」のコラボレーション作品を発表。「東京レザーフェア」デザイナー コラボレーションに2年連続選出されるなど、優れた技術力が知られています。社名の革を漉く(厚さを調整する)加工では日本における元祖であり、各種加工のエキスパートとしてもお馴染み。デジタルパンチング、プリーツ、スペシャルドット、デジタルカッティング...と、さまざまな加工に対応し、最新鋭の3D加工も導入するなど新しい革づくり・ものづくりへのチャレンジに信頼が寄せられて。

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「NIPPON VALUE」。高い製靴技術で仕上げられた、世界に一足しかないシューズをお披露目。メタリックの多様な表現に目を奪われました。


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百貨店、セレクトショップを中心に快進撃を続ける<ユードット>を展開する<ヴァ―ブクリエイション>。

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ホワイトに絞ったプレゼンテーションでデザインの先進性が際立ちます。このほか、インソールに蛍光グリーンを効果的に配したシリーズも秀逸。若い世代のユーザーが日本製の靴の履き心地のよさを体感する、きっかけになっています。


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<パイオニア>ではオリジナルブランド<ピオネロ>の進化が止まりません。アート性が高いハンドペイントレザーと、スニーカーライクなソールを融合。履きたいと思えるコンフォートシューズがない、なかなかマッチする靴がないと悩むかたが多いようです。スニーカーだけでは満足できない大人世代のファッション感度を満たすべく、彼らのいま、そして、一歩先の暮らしにそっと寄り添って。


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墨田革漉工業が出展する東京都/東京製革業産地振興協議会ブースも大盛況。

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恒例の新進クリエイターとのコラボレーションによるカプセルコレクションや出展各社のオリジナル製品も登場し、つくり手の想いを込めたプロダクトを提案しました。


ファッショントレンドの意義、役割が変容するなか、時代に合わせたイノベーションにより、新しさを提示するジャパンレザー。つくり手とつかい手をつなぐ媒介として、もっともっと注目していただけますように。


■ 参考URL ■

 東京レザーフェア <http://tlf.jp>


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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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