欧米ブランドに「負けていないぞ!」

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」 の記事

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。

今回は、20年工房をやっている靴工房さんでも勉強する、大阪で行われたJIS革(レザー)-用語の制定・日本エコレザーの改訂に関する説明会に行ってきた・・・と各地に突撃取材。ものづくりの現場の変化するいまの状況を村木さんならではの視点で伝えています。ぜひ、ご覧ください。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。


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毎度です!「大阪商人のメリットって、お金の話をしても許されることだと思う」ムラキです。インタビューでも挨拶でも、平気で「儲かりまっか?」と平然と聞けることは強みですね。

さて今回は、
・20年工房やっている靴工房さんでも勉強する。勉強して儲かる、と思った?などの生々しい質問
・大阪で行われたJIS革(レザー)-用語の制定、日本エコレザーの改訂に関する説明会に行ってきた
などを紹介します。

今回の結論は、次のとおりとなります。
・大人になって勉強をすると、それだけ利益を出すことができる

年齢性別問わず、努力が報われると信じたいですね。

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京都で20年以上!靴工房「吉靴房」さんに話を聞いた「まだまだ勉強する」という意味


吉靴房、でキッカボウと読みます。


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吉靴房さんはオーダー・OEM・教室などを行っており、京都の地で20年以上工房を運営されています。

靴の型紙や理論を学ぶ古瀬シュースティリスタ研究会

大阪のフェニックスの3Fには2つの教室が存在しています。1つは「サンプル師が教える鞄教室」。


バッグ出身のサンプル師である中村さんが教えています。バッグや財布の型紙作りを教えており、実際に作ります。
で、他方が古瀬シュースティリスタ研究会というものです。


こちらの教室は、「靴を実際に作る」という方法を教えているわけではなく、「型紙をどう作るか」という型紙の作り方を教えたり、「その型紙を作るために、足の骨格や神経構造を学ばないといけない」という理論を教える教室となっています。

教室では、「革を切る」「ミシンで縫う」などの行為は一切ありません。
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靴と服の型紙作りはとても似ている

靴と服は基本型を元にして型紙をおこす、という意味ではとても似ている

靴と鞄やバッグ、は考え方が根本的に違いまして。
靴は足という3次元の物体を包み込むものである「靴」を、平面である革で作る、というものです。そのため、靴は木型という足の形をした原型から型紙を作り出します。

靴の型紙は靴をバラバラにしてもあまり意味がありません。以前聞いた話では、「靴はな、型紙パクられても同じものは作れない。でも、靴の木型と型紙がセットでパクられると同じものが作れる」というもの。靴を作る際には、「木型の上に甲革と呼ばれる靴の上部パーツを載せて、底革と呼ばれる底パーツを合体!最後に靴の木型を抜く」という考え方をします。木型が基本となるパーツなわけです。服もトルソーを本体としてそこから基本となる型紙を作り出します。 3次元である基本型を元として立体物を覆うものを平面で作る、という意味では靴と服は考え方がとても似ています。

靴が怖いのは包むもの=足の中には神経や骨がある

「悪い靴は人を殺す」と言われます。足の中には骨や神経が存在しています。これらを押さえ込んだり、神経を圧迫する靴を作ってしまうと、そのままその人の健康を損なうことになります。

以前古瀬氏と話していた際に、「サンダルって型紙作成は楽なんですか??紐とかだから楽じゃないですか?」と聞いたところ、「逆です。足には神経が存在しており、この部分を圧迫したらいけない、という部分が存在します。ですのでサンダル設計の際にはそこを圧迫しない、もしくは、かかる力が分散するように型紙を作るわけです。面積が少ないサンダルのほうが設計は難しいんですよ」とのことでした。

古瀬シュースティリスタ研究会で教えている「足と靴の相関理論セミナー」では、このような人体に関しても学んでいきます。
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吉靴房さんにインタビュー

このセミナー受けて良かった?という生々しい感想を聞く


先日セミナー全10回の8回目ほどが終わったところで、セミナーの感想を聞きました。

動画では吉靴房さんの半生も聞いた

下にインタビューの目次を載せておきますが、靴作りに限らず「食べていくためにはどうするか」「何を考えて作っているか」など、ものづくりで食べていきたい人にも参考になるかと思います。

0:41 どんなお仕事?
2:40 仕事遍歴 仕事遍歴 どういう仕事をしました?
4:35 個人でできて個人に売れて新しいものが生み出せそうなジャンルは靴だと思った
6:58 願書1週間遅かった!婦人靴メーカーに7年就職
8:40 仕上げ、製造企画や型紙作成や営業や鞄持ち
10:30 靴の面白さの理由は「難しかったから!」
12:30 独立したかったから全部の仕事を出来るようになりたかった
13:20 働いたメーカーさんには頭があがらないです
15:40 理論セミナー、どう?何を教わった?
17:20 このセミナーはどういうキャリアや性格の人が聞きに来たら意味があると思う?
18:40 そもそも足と靴の相関理論セミナーって何を教わりました?
20:50 このセミナー終盤ですが満足度は?費用や時間はどうだった?どういう授業方式?
22:55 授業は座学だけではなく手も動かして学ぶ
24:15 このセミナーで自分の仕事にどう役立ちそう?儲かりそう?
25:54 このセミナー受講するかどうか悩んでいる人への助言
29:10 吉靴房さん、どんな教室なの?
30:30 オーダー,OEM,教室でどれが儲かると思う?
31:10 OEMってやりがいある?楽しい?お金になる?
32:09 高いレベルに上がってはじめて見える「わからない技術」がある
35:40 違う視点を学べる。学べてよかったです

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20年くらい工房やっていたらもう勉強いらない、とか思わなかったの?

「いえいえ、そんなことないです。靴が面白かった最大の面白さは難しかったからですね。簡単にできることを面白い、と思えなかったんです。いろいろなものを分解して、逆算して作ってみました。服とか鞄とかも。でも靴だけはわからなかった!それにイラッとしたので靴で働こうと思いました」(吉靴房さん)

この靴技術を身に着けたら一生食っていけると思わなかった?

「思わなかったですね。やればやるほど疑問が出ます。剣道やっていたのでわかるんですが、高いレベルになると疑問が増えていきました。このセミナーで過去の自分の考えの答え合わせをしたり、過去の先人が発見した理論を学べました」(吉靴房さん)
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大阪で開催されたJIS革(レザー)-用語の制定、日本エコレザーの改訂に関する説明会に行ってきた


さて今度は、大阪で7月29日(月)に行われた「JIS革(レザー)-用語の制定、日本エコレザーの改訂に関する説明会」に行ってきました!



JISに関しては過去に取り上げたりしていますのでそちらを参照してもらいます。この説明会、オンラインでも開催されていたのですが、わざわざ行ったのは会場で質問するためです。
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リアルとオンライン両方あるなら、リアルイベントに行ったほうが良い

オンラインでも聞ける時代ですが、あえて会場に行きました。会場のほうが情報量が桁違いにあります。オンラインはどうしてもカメラの範囲内でしか見ることができませんが、リアルに見に行くと会場のカメラ外の部分が目に入ったり、どういう人が質問しているのか、を実際に見られます。なによりも、講演者自身の息吹や気力やこの点に力を入れているな、などが見ることができます。

コロナ禍の初期にあったオンライン飲み会が現在行われないのは、「画面越しから得られる情報量が少ない」からですね。

講演会に行ったなら質問をしないともったいない

人の質問も聞かないともったいない

講演会にいったら必ず質問をします。セミナーや講演の最中に疑問を感じますし、専門家に直接聞ける機会はとても貴重です。

また今回の質問者を見ていると、革のメーカーなどよりもアパレル(大手メーカー)の方も多かったです。(ムートンやベロアなどの質問が多かった) ライターさんもいましたね。実際講演終了後に受講者の方々と話をしましたが、販売員関係の人などもおられました。これだけの人が勉強に来ているんだな、と感心しました。

大人になって勉強する意味とは?

大人になってから勉強をする、というと「すごく偉い!」「なんで大人になってまで勉強せないかんねん」と言われます。逆です。

「大人になったら好きなことを勉強できる」「お金になることを勉強すれば、その分お金にすることができる」「嫌なことは勉強しなくてもいいが、勉強しないと損したり、得をしないことが増えてくる」

この勉強が、型紙技術の勉強だったり、足の構造を学ぶ理論の勉強だったり、JISを学ぶことで、お客に販売する時の説得力になります。

自分が勉強しなくても競合他社が勉強すれば自分が取り残され、売れなくなる=儲からなくなるわけです。勉強は自分のために行い、勉強すれば、その努力に応じたリターンがあるわけです。

マイナーなことでもきっちり勉強していたらそれが報われる時代

マイナーなことでも勉強や記録しており、それをきちんと公表していたら、同士や助けが入る時代になりました。

例えば、下の写真は、趣味で調べている刃形の歴史調べの一環で見てきた香川のてぶくろ資料館の刃型や裁断工具です。


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刃形の歴史はマイナーな調べものですが、これをやっていると結構いろいろな縁が広がり、それでビジネスにつながったりします。得をする・しない、ではなく、勉強し、行動し、公表していたら、そこから利益が得られる時代です。そういう意味では今はとてもおもしろい時代ですね。

ムラキの今後予定

さて、コロナ禍の前にあった秋のイベントが続き、地獄が始まります!

9月23日(月・祝) 愛知・名古屋「本日は革日和」

9月28日(土)・29日(日) 東京・渋谷 「ジャパンレザーアワード2024 応募作品展」革日和ぷち 出展予定

10月18日(金)~20日(土) 東京・浅草「浅草エーラウンド」

10月25日(金)・26日(土) 札幌 来年の革日和本開催前の種まきとしての「ぷち革日和」

11月8日(金)~10日(日) 大阪「O-ROUND」


カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。

今回は、高知に出かけ、魚を鞣すオーシャンレザー社を見学した話と、獣害革づくりに大事な話について。SDGsの観点から未利用皮革が注目されていますが、農林業・漁業への被害を軽減すべく、有害捕獲された個体の利活用が広がりをみせています。そんな新しい革づくりについて村木さんが独自の視点でレポート! ぜひ、ご覧ください。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

今後のスケジュールなどは下のリンク先をチェックしてください。


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毎度です!「灼熱の博多でした」ムラキです!!

今月7月は、「本日は革日和♪」を福岡で行ってきました。やはり違う地域で実際に革を触ってもらうのは大事なことです。

さて、今月は、

・高知のオーシャンレザー社は自社で鞣しから製品づくりまで行う
・地方で獣害駆除から革を作れば利益出る!と思う人に欠けている視点

という話です。オチはいつものごとく「革なんて所詮食肉の副産業」という結論となりますわ~。
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革の匂いがするならばどこまでも

「高知行かない?オーシャンレザーというところが水産加工会社で自分で鞣しまでしているんだよ。うちの染料買ってくれているんだけど一度見てみたいな、と。ムラキさん、どうせ革鞣ししているならみたいでしょ?」と千葉の染料屋さんから2週間前に声をかけられ、間もなく当日。朝10時に伊丹空港で合流。そこから車で明石海峡突破~淡路SAで休憩~徳島ラーメン~高知到着。すでに14時過ぎでしたわ。

高知のオーシャンレザー社探訪

鞣しの工場現場は下の動画にまとめてみました。

併設している製品工房で製品づくりから販売まで

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動画でインタビューもしているのですが、当ブログでは、動画でお伝えしていないことをまとめます。社長の高橋さんはまだ若く、その年齢でこれだけの社内設備・・・なぜ鞣しまでやろうと思ったのでしょうか?

「銀行からお金借りたり、高知の若手支援のビジネス支援助成金なども使っていますよ。この土地に住んでいて釣りが好きなので、釣った魚で革をつくれないかな?と思ったんですよ。で、数年前にレザークラフトフェニックス(大阪・なんば)の3Fで、千葉の染料屋さん呼んで講習会していたじゃないですか。そのときに染色の相談に行ったんです。ムラキさん、そのときにいらっしゃいましたよ」(高橋社長)
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(ムラキさんは)人の名前と顔覚えられないで有名なので。鞣しで苦労多かったでしょう?

「水に住んでいる生き物ってやはり皮膚がちょっとしたことで反応しちゃうんですよね。pHの管理もそうですが、熱などでもあっという間に失敗します。例えば、アブラボウズという魚は、途中で溶けてしまいました」(高橋社長)


繊細だなぁ、魚は。牛や鹿などを鞣す設備より格段に小さくて済むし、初期投資も少なくて済むけど、こんな簡単に溶けるんだなぁ。pHもそうだけど、この夏の暑さでは水温があっというまに上がるだろうから大変ですね?

「そうなんですよね。でも、今まで50種以上の魚を鞣してきたので、この種類はこの傾向だなというパターンはつかめました。脂が多いか少ないか、とか、水温が高いor低いところで生きてきたか、などで大別できます。ただ、これらは50種の魚を鞣して失敗を繰り返したからこそ得た経験則ですね」(高橋社長)

マグロと鯛では全然違うでしょうし。鞣す魚はどうやって入手しているんでしょう?

「個人的に釣った魚だけでは無理です。父が水産加工をしているので、魚を刺し身状態にして寿司チェーンに納品する場合、その際に剥いだ皮を使用しています。養殖などはやはり品質が一定になりますので鞣しも安定的です。ブリ・サーモン・鯛などは鞣すことも多いですね」(高橋社長)

毛抜でプチプチと

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寿司チェーンへの納入分というと、かなりの量になりそう。それだけたくさんのお客さんが食べているということですよね。ところで、このプチプチと抜いているのは?

「鱗の根本部分に硬い繊維層が残るので、それをプチプチと毛抜で取っています。こうしないと手触りがざらつきますので」(高橋社長)

牛や豚でも毛根部分が固く残るからなぁ。これ薬品で溶かそうと思うと魚皮ならば溶けちゃいそうだものなぁ。でも、これってめちゃくちゃマメな作業でしょ?

「そうですね。革1枚を手で触ってざらつく場所をプチプチと抜いていきます」(高橋社長)

製品づくりも手がけている

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「鞣した革ができた、ところで終わりではなく、その革をどう売るか、を考えなきゃいけませんので、製品づくりもしています。魚の革は小さいので小物が中心ですね。すしチーンとのコラボレーションも取り組んでいます。キーホルダーなので小さな部分も有効活用できますし」(高橋社長)
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寿司チェーンとの協業でキーホルダーを販売するとは! 革で製品をつくるよりも、その製品を売るほうが10倍難しいし、売れる品を考えるのはもう10倍難しいのに。革好きな人にアピールじゃなくて、寿司という魚が好きな市場に売り込んでいるのがほんとうにスゴイ!! 「俺の釣った魚を記念としてこれで財布つくって!」という釣り好きユーザーの声は?

「たまにあります。その際には魚1匹分の皮が必要です。これまでの経験があるので、失敗しませんが、やはり失敗を避けるために2枚はほしいです。また、50枚鞣すのも2枚だけ鞣すのも手間は同じですので、2枚だけだから安いよってことはありません。そんな財布をはじめ、製品づくりまでカバーしていることは弊社の強みです。情報発信はインスタグラムに一番力入れています。YouTubeでは(下の動画のように)魚の鞣し工程も載せています」(高橋社長)
今回のオーシャンレザーさんは、初期投資は小さいもので済んでいるので安く済んでいます。それでも数千万円はかかっています。また、水産加工場がそばにある、というのがものすごく強いです。地方の鹿やイノシシで大変なのは屠畜場が存在しないことです。屠畜場があればまだ安定性が高まります。

天然の鹿やイノシシは野山を駆け巡りますので傷があります。これが革にした際に必ず目立ちます。日本の消費者は傷がないものに慣れすぎていますので、「天然の鹿やイノシシはこういう傷があるものなんです!」と納得してもらわないといけません。

そしてなによりも、「皮を革にするのがスタート地点」であり、その時点ではお金になりません。ここから製品を作って、それが売れて初めて「お金」になるわけです。

革製品をつくるのもプロの仕事ですし、革製品を売るのもプロの仕事です。これがものすごく大変です。物を作るよりも、「安定的に売るほうが難しい」くらいです。

地方から「獣害駆除でジビエ肉取れるけどあまり利益にならねぇから革にしたら儲かるんじゃね?」「地元で雇用生み出せるんじゃね?」「革製品高いから、捨てている皮を革にして売ったら儲かるんじゃね?」という相談が来ますが、上記の点をクリアしないと利益確保は難しいです。特に"売る"行為はほんとうに難しいです。

身も蓋もないですが、革はあくまで食肉産業の副産物です。食肉で利益を出して、その残り物である皮を使うのが皮革業界です。食肉で利益が出ていない場合、皮を革にして利益補填をするのは難しいですわ。

福岡で「本日は革日和♪」開催

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1日2枠で2日4開催、各時間20名のご来場がありました。懇親会、という名の飲み会は30名(まぁ出店者が12名ほどですが)参加となりました。

参加者の皆さんからお聞きした感想としては、「事前予約必須だし、お金も1,500円かかるし、時間区切られているが、来て本当に良かった」「飲み会は1人ではじめて参加で初めて会う人ばかりだったけど出て良かった!」というものでした。
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事前に、参加者にはライングループを作ったり、質問を聞いておき、「この質問ならこの人に話してごらん」などの案内も行いました。ムラキさんはお金払う人には優しい!がモットーでので。

今後のムラキ予定

8月30日 「フェニックスナイト」
10月4日・5日 「革日和ぷち」(北海道・札幌)
10月18日~20日 「浅草エーラウンド」(東京・浅草)
11月8日~10日 「オーラウンド」(大阪・西成周辺)

「レザークラフトフェニックス」(大阪・なんば)では、毎月最終金曜は、20時までの延長営業をイベント化。その際にセミナー(1時間/参加無料/予約制)をムラキがやっています。8月は接着剤の話です。また、9月末の「ジャパンレザーアワード応募作品展示イベント」では毎年、なにかしらのかたちで参加しています。今年度は・・・正式発表をお待ちください!

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。

今回は、キッズレザープログラムに来た小学生からの難しい質問とジャパンレザーアワードの話。日本皮革産業連合会(JLIA)でこども達にレザーの魅力を発信するプロジェクト、「キッズレザープログラム」の委員を担当している村木さんならではのリアルな内容です。また、国内最大の革製品コンテスト「ジャパンレザーアワード2024」のお知らせもプラスしています。ぜひ、ご覧ください。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

今後のスケジュールなどは下のリンク先をチェックしてください。


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毎度です!「先日、スマホを落としてなくしました」ムラキです。

まぁ、スマホを落としたのはショックではあるんですが、その過程の中で、「スマホをなくして新しいスマホにしてもラインの会話記録くらいしか失っていない」「代替スマホがあってeSIMがあれば4時間ほどで全部復旧できる」「公衆電話、ほんとにないな」などのさまざまなことが学べましたわ。またどこかでまとめます。大丈夫!スマホなくしたくらいじゃ世界は変わらない!むしろ一生使えるネタを拾えましたわ。

今月の話としては・・・

・キッズレザープログラムの質問を受けてその解答
・キッズレザープログラムが8月に経済産業省の「こどもデー」に今年も出展
・ジャパンレザーアワード募集開始したよ!

などとなります。

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キッズレザープログラム、というJLIAのプロジェクト


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多分、10年くらい関わっているんですよ、私。
えっ! もう10年以上、キッズレザープロググラムというプロジェクトに。



≪KLPの事業目的≫
1 革に関する正しい知識を持った消費者を育てる
2 皮革素材の可能性を伝えるモノづくり(生産)現場を育てる
3 職業選択に皮革産業という職業を選びやすい環境を作る

《KLPを通じて伝えたいこと》
KLPでは、こども達が革に触れられる機会を提供するだけでなく、正しい知識を学び、当たり前のように身の回りにある革製品について考えてもらうきっかけを創出したいと考えています。

この事業は10年以上前からJLIAでは行われています。SDGsが一般的になる前から、「革は食肉の副産物ですよ」ということなどをお子さんたちや親御さんに伝えてきていました。

高校生に革の請負職人としての話もしてきた

キッズレザープログラムのために東京出張行きまくったり、その過程で高校生に話をするためだけに自腹切って東京に行ったり、などいろいろおもしろいネタが拾えたものです。


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この話をした際には、「自宅工房で仕事していたら通勤もありません。ラッシュに揉まれる必要もありません」「1週間に会うのは仕事をもって来る営業さんとだけ!人と話さなくても生きていける!大丈夫!トモダチ100人いなくても生きていける!」という話をした際には、高校生よりも同伴して聞いていた教師のほうがウンウンと頷いていたのが不安になりましたが、あのときの先生は元気にしているかなぁ。

「豚と牛って鞣しは違うの?」という質問に・・・

豚も牛も革になるまでの作業はほとんど同じでしょうか?ピッグスキンの特徴として、毛が皮を突き抜けているため通気性が良い、摩擦に良い、と書かれていました。皮から革にする際に大きな違いがあれば教えてください。

このキッズレザープログラムを受託している担当者から、小学生のこどもが革に興味をもっているので教えてください、と親御さんから質問が届き、メールを何往復もしたそうです。

「オススメの絵本ありますか、とか、義父が肥育している牛の皮も革になっているんですか?とか。最終的にお子さんが自由研究として成果物を作るみたい。教えた絵本をすぐ読んでみたり、東京都立皮革技術センターにも足を運んでいるみたいです」(キッズレザープログラム担当者)

あー、なるほど。皮革技術センターにまで行くとはたいしたものだな、その親子さん。キッズレザープログラムという窓口通じてお子さんが革に興味持ってくれるとはありがたいなぁ。

豚と牛の鞣しの違いって?

豚と牛の鞣しの違いかぁ。結構難しい質問なんですよね。まず革の解説から。わかりやすく解説している動画をご覧ください。

この動画では、牛と豚の革の違いを解説していて、鞣しの違いの解答じゃないのですが、ここらへんを理解してから鞣しの話をしたほうが理解していただきやすくなると思います。

1 大きさが違うと設備が違う

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革を作る工場をタンナー、と言いますが、東京や埼玉などにそれぞれ10社弱が存在し、兵庫県たつの市と姫路市に登録者数でいうならば130社ほど存在します。(他の地域や詳細な数ではないと思います。それ言い出すと「何を持ってタンナーか」という論議にもなりますので。。)

で、東京のタンナーさんには豚を扱うところが多く、姫路市とたつの市は牛や馬が中心となります。これらは食文化の影響です。

関東は豚肉を食べる食文化であり、関西は牛肉を食べる食文化です。革は食肉産業の副産物です。そのため、東京の屠畜場などは豚が中心。そうなると豚皮を豚革にするタンナーが中心となります。

他方、関西は牛肉を食べる食文化であり、結果的に関西のタンナーさんは牛や馬などが多くなりました。

で、この違いが設備の違いに繋がります。関東のタンナーさんの設備は豚に適している設備=小さめとなります。他方、関西のタンナーさんの設備は牛や馬に適している=大きめとなります。

「大は小を兼ねるんじゃないの?」...大きな設備で小さく薄い豚皮を鞣すと、設備や工程によってはズタボロになります。中華包丁でお刺身を作るのは大変なわけです。ペティナイフでステーキ肉を切るのは大変なわけです。対象に対して適切な工具を使わないと効率や出来が悪くなります。

2 豚と牛では含有している脂が違う

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豚と牛、馬などはそれぞれに違いがあります。

豚の生き物の特徴としては脂が多いです。豚の角煮を作る際にそのまま煮込むと白い脂の層が固まります。あれが脂です。他方、牛や馬は、豚ほど大きさに対して脂を保有していません。

これが鞣しをする際に影響が出ます。設備、ではなくて、皮を革にする処方が異なります。
薬品の種類や量、タイミング、設備の稼働時間、などを決めるものを処方、と呼びます。これが豚や牛では全く違います。薬品も変わります。

結果的に、豚を鞣すのが得意なタンナーさんに「牛を鞣して」といっても、設備や処方が異なるため出来上がりが望んだものになるとは限らないわけです。

各タンナーや職人さんごとに得意技が異なる、というわけですね。

下のリンク先では皮革大学、という革の鞣し実習を行ったときの解説をしているのですが、私が習ったときはたまたま、和牛の皮を革に鞣しました。和牛は脂含有量が多く、ものすごくヌルヌルしていましたねぇ。豚はもっとすごいんだろうな、と思います。


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キッズレザープログラムが「経済産業省こどもデー」に出展予定です


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経済産業省は、「経済産業省こどもデー」というイベントを毎年8月の第一週に開催しています。今年も日程はまだ発表されていませんが、予定されているようです。


キッズレザープログラムは昨年もこのイベントに出展しており、今年も予定しているそうです。

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イベントではワークショップも開催されますし、革のことを知ってもらう 解説なども行われます。夏休みの自由研究にもおすすめです。

また、全国各地でイベントを開催中。そのイベント情報も随時、公式ウェブサイトに掲載されていますので、お近くのエリアの情報をチェックしてみてください。


ジャパンレザーアワード 募集開始!



さて、ジャパンレザーアワードの作品募集が開始されました。

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今年も9月28日(土)・29日(日)は、ジャパンレザーアワード審査会・応募作品展 開催

例年、9月下旬にジャパンレザーアワードの審査会が行われます。これは会場に全応募作品を並べ、それを土曜日に審査員が16時半か17時位までに審査します。この審査時間中は応募作品を見ることはできません!

ですが、17時以降~18時、さらに翌日の日曜日には1日、全応募作品を見ることができます。

例年、この同会場において、私が革の解説をしたり、レザークラフトフェニックスの展示販売などを行ってきました。革で作品、商品を作っている方はぜひご参加ください。そして全応募作品を見てみてくださいな。毎年、宮崎県から参加して見に来ている方もおられます。

会場では革の展示も行われ、私が歩きながら解説をしています。どれだけ、動画で解説しようが、実際に触らないと革はわかりません。ぜひ作品も革も触りに見に来てください。

おこさんが参加し、楽しめる展示やレザークラフト体験も充実される予定です。ファミリーでぜひ!

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審査会
9月28日(土) 11:00~16:00頃(予定)
審査中は直接作品を鑑賞することはできませんが、審査の進行状況は観覧可能です。4階の審査会場以外のエリアに関しましては、5階と6階にてイベントを開催しております。4階の審査会場以外のエリアへの出入りは自由です。

応募作品展
9月28日(土) 16:30~18:00(予定)
審査会終了後、会場が整い次第、応募作品展を開始します。
9月29日(日) 10:00~16:00(予定)

場所
渋谷ストリーム ホール
東急東横線・田園都市線、東京メトロ半蔵門線・副都心線「渋谷駅」C2出口直結


村木今後予定


7月19日(金)~20日(土) 「本日は革日和♪」(福岡・博多)


9月28日(金)~29日(土) 「ジャパンレザーアワード応募作品展」(東京・渋谷)

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。

今回は、タンナーを15年撮り続けた写真家の個展を見てきた、「レザー」「革」の表記がJIS規格で厳密になった。それに対するネットの反応などをまとめてくださいました。「東京レザーフェア」期間中に行われた「JIS K 6541:2024 革(レザー)-用語」制定などの説明会には、約160名もの皆さまがご参加くださいました。今週、新聞などで報道され話題になています。ぜひ、ご覧ください。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

今後のスケジュールなどは下のリンク先をチェックしてください。


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毎度です!「量産の職人仕事をしつつイベント運営は相性が悪すぎる」ムラキです。

5月24日(金)・25日(土)、東京・浅草橋で「本日は革日和♪」を開催しました。事前予約制、かつ、入場料1,500円、かつ、3時間制限、というイベントでしたが、来場者の方の満足度は高かったと思います。1,500円もらっていますので来場者がいる間は常に来場者を見ており、右往左往している方や、出展者が来場者に気づかない場合などには必ず声がけをします。お金もらっている以上は親切ですので、私。

さて、今回の内容は、

・タンナーを15年撮り続けた写真家の個展を見てきた
・「レザー」「革」の表記がJIS規格で厳密になった。それに対するネットの反応紹介

という2点です。結論としては、

「革、に興味ある人はこれだけいた」という話です。

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タンナーを15年撮り続けた写真家 上吉川さんの個展

概要

・畜産農家からタンナーまでを丁寧に取材し、牛革製品が完成するまでの過程を撮影した作品を展示。

・普段は見る機会の少ない皮の加工工程やそれを支える職人たちの真剣な表情などを、ライティングなど細部にまでこだわって撮影した作品により、現場の臨場感を伝える。

・牛を食肉加工した際に副産物として産出される皮を利用して制作された牛革製品を通じて、「いのちの大切さ」について考えるきっかけとなる写真展。

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イベントの合間をぬってこの写真展を見に行きました。

会場は富士フイルムフォトサロン大阪

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写真家の上吉川氏の初個展は東京で2週間、札幌で1週間、最後に大阪で2週間行われました。この個展は富士フィルムが行っている若手写真家応援プロジェクト「写真家たちの新しい物語」の一環で開催されています。

写真集「かわと生きる」発売

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今回の東京開催での個展をきっかけに写真集が発行される、とのことです。5月30日(木)発売ですが、会場では先行販売されていました。タンナーを紹介した写真集も個展も今回が初めてだそうです。


版元からのメッセージ

国内の牛革なめしの現場を捉えた写真集はこれまで類がありません。
工場の床いっぱいに広がる牛の皮、大きなドラム型の機械から立ち上る湯気、そしてきびきびと働く職人たち。
著者は皮革産業のさかんな兵庫県たつの市に生まれ育ち、多くの縁から、現場で働く人々との交流を通して撮影を続けてきました。

皮革産業は、動物の皮を扱うことから、差別と偏見にさらされてきた過去があります。しかしそこで働く人々は、食肉加工の副産物に再びいのちを吹き込む自らの仕事に誇りを持ち、皮革を心から愛しています。作品とインタビューから、真摯な職人魂を感じ取っていただき、皮革への興味を高めていただけたら幸いです。

上吉川さんにインタビュー

知らない世界を見るのは面白いですな。いろいろと新しい視野のきっかけをもらえました。また後日、インタビュー動画でもあげます。

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タンナーの撮影はいつから? はじめたきっかけは?

15年前から地元のたつの市のために何かを、と思って撮り始めました。最初は市の商工会議所からの依頼で撮り始めたんですが、その後御縁もあり撮り続けてきました。

---当初はやはり現場は危険だ、ということで嫌がられたりもしたんですが、その後撮影した写真を見せたら、<俺、かっこよく撮っているな!>ということで徐々に認められた感じに」(上吉川さん)。

目に浮かぶ光景だなぁ。

個展開催期間中、ずっと在廊? 来場者は?

「東京では2週間、毎日個展会場に立っていました。大阪は2日だけ休んでそれ以外はずっと立っています。6月にやる埼玉では1か月の間、半分は立とうかな、と思っています」(上吉川さん)。

在廊予定などは、下のリンク(上吉川さんのFacebookアカウント)を参照してください。


「東京で立っている間に1.1万人が来てくれました。富士フィルムフォトサロンはとても有名な場所ですので来てくれる人も多いんですよ。来場者は多彩です。先日も小学校の先生が来てくれて、写真集を買っていただき、生徒に<牛を食べて、その皮が使われる、という話をしたい>と言っていただきました」(上吉川さん)。

来場者の反応は?

「皮をとるために牛を育てているんですか? という人がかなり多いです。体感8割くらい。来ていただいた方にはカメラの話や写真技術の話、なども解説するんですが、それは体感2割。8割くらいは、皮は食肉の副産物とか、革の工場は機械が自動化しているわけじゃないというような話ばかりしました」(上吉川さん)。

8割!? めちゃくちゃ多いな、それは。解説・PRの費用をフォローしてほしい・・・。

タンナーの写真について、写真家仲間の評価は?

写真を実際に見た写真家仲間からは、魅力的な撮影対象だ! 羨ましい! という声もあがりました。僕は生まれたのはたつの市だったため、生まれた場所にそんな撮影対象があるなんて卑怯だ! という声もあるくらいです。魅力的な撮影対象なんですよ、タンナーさんというのは」(上吉川さん)。

そら、たつの市に引っ越せ! と言いたくなりますなぁ。下のサイトで写真のいくつかを見ることができます。

批判的な声は?

「東京、札幌、大阪と個展をやってきましたが、一切なかったんですよ。正直、富士フィルムの方もそれは気にしていたんですよ。写真内容的にもタンナーのみならず牧場の風景や牛が屠畜場に積み込まれる写真などもあります。なにかしら「残酷だ!」的な声が出るかな、と思ったんですが、一切なかったです。それどころか <いただきます、ごちそうさまというのを確認できる機会がもらえた><とても勉強になった><実際に見たい>などの声ももらいました」(上吉川さん)。

次回は埼玉県川口市で開催


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2024年3月より「革」「レザー」と呼べる製品は動物由来のものに限定する、とJISで規定されました

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JIS規格の「革」「レザー」の定義についての説明会が5月24日(金)に行われ、約160名が参加しました。

JISで「革」や「レザー」の規格が制定される、とは?

「繊研新聞」(5月27日)の記事では・・・

JISは革・レザーを「皮本来の繊維構造をほぼ保ち、腐敗しないようになめした動物の皮」に限定、「人工的な材料の名称として使用してはならない」と定義した。

ここ数年、ヴィーガンレザーなど非動物性の原料を使った素材でレザーの用語が乱用され、消費者の誤解と混乱を招いていたことから、国際的な用語に統一して理解を深め、正しい認識での消費を促す。ISO(国際標準化機構)は19年に「Leather」の用語を規定した。

革・レザーは動物の皮を使い、仕上げ塗装や加工による表面層の厚さが0.15ミリ以下のものとする。「エコレザー」は、皮革の製造過程で排水、廃棄物処理が法令を順守していることが確認され、消費者と環境に有害な化学物質などに配慮した革と規定した。革を繊維状、粉末状にして50%以上配合した加工素材は「皮革繊維再生複合材」とする。基材の表面に合成樹脂面を配して、革の外観に類似させた素材は、「合成皮革」「人工皮革」に分類され、フェイクレザーも不適切な表現となる。

JIS 革・レザーの用語規定見直し 動物由来に限定 | 繊研新聞 (senken.co.jp)

「なんとかレザー、という曖昧な表現しているのはもう駄目よ」「レザーという表記は今後動物由来、かつ、皮本来の線維構造を保ったものに限る」という話です。

「動物由来、かつ、皮本来の繊維構造」とは、動物由来、だけだと、シルクを使ったものや、革を砕いて固めたものも「なんとかレザー」とか使われかねない予防ですね。

法的拘束力は?

罰則があるわけではないです。ただ、「なんとかレザー」と書かれているものは消費者に錯誤を招く、と判断されます。百貨店などでは扱いにくくなるのかもしれません。

企業の対応は?

調べた範囲内ではニトリなどは「なんとかレザー」という表記はやめて、「皮革(牛革)」「PVC」「合成皮革」など表記をここ数年で厳密に変えてきています。気付いたときには驚いたものです。

ダイソーなどはこの1年くらいで「レザー調」という表記を使い始めているな、と思っています。アパレルでは「レザータッチ」という表現を使ったりしています。

ネットの反応は?

Yahoo! ニュース(WWD JAPAN)



コメントをピックアップしてみると、

「レザーと書いてあって本革だと思ったらPVCだった」
「なんとかレザーは結局は人工皮革だったりフェイク」
「植物原料を化学処理してホンモノの「革」に作り変えたなら錬金術やんか」

などなど。

繊研新聞



コメントをピックアップしてみると、

「フェイクレザーという表記すらNG。例外作るのは危険だものな」
「レザーで検索してフェイクレザーがヒットすると腹が立つ」
「リサイクルレザーってなに? ベジタブルタンニンレザーはわかるがヴィーガン? PUレザーってなに?」

このJISでの規格制定は結構前から動いており、関係者の尽力も傍から見ていて「ほんとに大変だな」と思っていたものです。コメントを見ていると思った以上に消費者も錯誤されて迷惑被っていたんだなぁ、と実感しました。

知ってもらう努力を続ける、ということ

さて、今回は写真家の上吉川祐一さんの個展とJISの話を紹介しました。
全く違う話題ではあるのですが、「革という素材を知ってもらう努力を続けるのは大事だな」と思い知らされましたわ。

ムラキの今後予定

6月2日(日) レザーソムリエ 大阪講習会 講師として登壇。



7月19日(金)・20日(土) 「本日は革日和♪」(福岡・博多 博多チクモクビル)。
7月21日(日)は同じビルにてレザーソムリエ講習会が。



下のリンク先サイトにて情報を追記していきます。


カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。

今回は、タンナーが取り組む環境に良い革づくりを皮革産地、兵庫県たつの市を拠点とするタンナーで現地レポート。ドラム、レザーの新しい傾向、世界的な認証について、つくり手の皆さまからお話を聞きつつ、「環境に良い」革づくりの最前線を探ります。ぜひ、ご覧ください。

*   *   *

通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

今後のスケジュールなどは下のリンク先をチェックしてください。


*   *   *

毎度です!「暖かくなってきたので、タンナーさんに・・・」ムラキです。

普段は大阪で仕事をしています。革の仕事をしていて関西にいるメリットの一つはタンナーの集積地であるたつの市や姫路市が近い、ということです。そのためフラフラと行くこともあるのですが、今回は電車で2時間ほどかけてたつの市まで移動。現地でタンナーさんをめぐりました。

今回は、タンナーさんが推進している「環境に良い」革づくりに関しての紹介です。

・新しいポリプロピレンのドラムは環境にいい
・土に埋めると半年かからずに分解されるゼオライトレザー
・環境にいい、という定義はそもそもなに?
・LWG=Leather Working Groupという認証
・LWG認証とるのはこんなに大変

という話をしていきます。

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嶋田悟製革所

嶋田悟製革所の嶋田さんとは以前、皮革大学の講師をしていただいていたときに知り合いました。



近年SNSも始められており、ちょこちょこ見ていると「新しい設備入れました」と。


「古い木製タイコを撤去して新しいドラムを導入しました。
新しい物はいま世界的に主流になりつつある、ポリプロピレン(PPH)素材のものを選択しました。革造りに様々なメリットがあります。
気になる方はGoogle等でPPH drum tanneryと画像検索してみてください。
大型の木製ドラムは通常バラバラの部品を輸入して、工場内で組み立てを行いますが、このドラムは完成品をそのまま導入します。
大型設備は道路の通行許可や重機の手配等、かなり手間と費用がかかります」(2024年3月25日投稿より)

!?
そりゃ見たいし触りたいなぁ、ということでアポをとって見に行きました。

2304jlia001.jpgのサムネイル画像

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ポリプロピレンのタイコはどう違う?

タイコ、、革を作る時にぐるぐると混ぜる機械をドラムと呼んでいます。英語でもdrumですね。従来は木製ですが、こちらの品はポリプロピレン製です。ペットボトルなどで「PP」と書かれているものですね。

こちらの品がポリプロピレン製のドラム。写真で見るよりもデカく、実際にコンコンと叩くと重量感があります。


ポリプロピレン製だと軽いのかなと思ったけど、叩いた限り重くて頑丈っぽいですな。

「木製に比べると軽いです。革を何十枚入れると重くなります。その分電気の力で動かすときに消費電力が多くなり電気代が多くかかります。軽いと負荷も減り電気も使う量が減らすことができるわけですね。つまり省エネにつながります。

負荷はポリプロピレンだけで支えているわけではなく、ドラムの外側にある金属部分でも重さを支えて負荷を分散しているわけです」(嶋田さん)


木製のほうが自然的で環境にいい、という印象あるけど、ポリプロピレン製のほうがどういいの???

「洗浄が容易です。ポリプロピレンは薬品がドラム内部に染み込むことが無いため、様々な鞣しや染色に使いやすくなります」(嶋田さん)


使う水量が減る、とかもあるんですか?

「それはポリプロピレン製だから、というよりも内部の構造によります。こちらのドラムでは内部に打棒ではなく、羽がついています。この羽により水流が生み出され、より少ない水で革をなめすことが可能となります」(嶋田さん)


洗濯機みたいですね。

「実際に洗濯機の考え方も応用されているそうですよ」(嶋田さん)

少ない水で鞣し、コストも30%ダウンさせる新しい薬剤

日本皮革技術協会の環境対応革開発実用化事業のめっさ分厚い報告書が最近届きましたが、あそこに書かれていましたよね、新しい薬剤の話?


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「あれは経済産業省の補助を受けて新しい薬剤を複数使い、革の各工程で使うことで環境にいい、という革を作り、その革が実際には通常の革と物理特性や外観の差異があるか、どうか、というのを載せています」(嶋田さん)


それは新しい鞣し方ってことですか?

「この本の中ではいろいろな環境に対する負荷軽減の技法の話等が載っています。新しい鞣し方、というよりも革の工程の中で細々と革に対してメリットをもたらす、ということが可能で、それが結果的に革の価値やコストダウンや環境負荷を低減します、ということです。

革の鞣しでピックル工程が必要だったのですが、このピックル工程が不要になる、という鞣し方を紹介しています。これはクロムだけではなくクロムフリー・ヌメ革製造においても適用できます。

また、従来の硫化物を使った脱毛方法ではなく天然由来の酵素を使った脱毛方法、革の工程の一つである脱灰工程でバイオポリマーを使うことで革のシワを伸ばして高い面積が取れるようになる。結果的に製品を作る際に効率良くなる、というものも複合的に使ってみました。

これらの技法や薬剤は経済産業省の援助で行われているものですので、この報告書でも処方なども載せています。(処方=革のなめしの中で薬剤をどれだけ使うか、革に対するアクションをどれだけ、何分行うか?phの値はこの数値を目指す、などが書かれたもの)

当社に限らず、今回有難いことに多くのタンナーさんにに試験の協力・各社で現場テストをして頂いて様々な結果の収集が実現しました。この充実したレポートが多くの方の目に触れることを期待します」(嶋田さん)


本の中で紹介されている「生分解性に優れた環境に優しいゼオライト鞣し」ってのはどういうもの?

「ゼオライト鞣しは以前から行っているものですね。こちらは牛革1枚を丸々土に埋めたときの分解性をテストしています。実際に見てみましょう」(嶋田さん)

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あぁ、外から入ってくる時に、なんでこの部分だけ囲んで土の色が違うんだろ?でも生えている植物は特別な植物でも花でもないな、と思いながら見ていたんだが・・・

「この下にゼオライト鞣しの革を埋めています。ほら」(嶋田さん)

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???
これ、革? 
段ボールなどを土に埋めている、というわけじゃなくて?

「実際の革ですよ。この部分は地上にたくさん露出していてその他の部分ほど分解が進んでいません。分解が進んでいないからこそ、ムラキさんがいう段ボール状に残っているんですよ。インスタやFBでも書いていますが、23年5月、9月、10月の写真です。その革ですよ。ちょうど埋めてから11ヶ月目、というのが現在の状況ですね。季節や気温によって分解のスピードが大きく異なるということが判りました、また革の部位によっても分解の度合いが違いました。このあたりは実際に革を埋めて細かに観察して初めてわかりました」(嶋田さん)


「ゼオライト鞣し革の生分解性テスト
牛の半裁1枚を丸々使ってます。
大きいので工場の空いてる場所に埋めて経過観察

土の状態が良くないので想定より分解具合がゆっくりですが、かなり土に還ってきています。

1枚の写真は5月、2枚は9月、3枚目10月

同じ鞣しでも、その後のレシピによって分解具合が大きく変わることも判ってきました。

今後更に研究を続けます」(2023年10月11日の投稿より)


「土の色が違うのは革を埋めて、外から違う土を持ってきて上からかぶせたからです。植物が多数生えているのは別に何も植えていません。風に乗って勝手に生えてきているだけですよ」(嶋田さん)


土を触ってみたけど、虫も多数いるし、酸素量も多い良質な土ですねぇ。ここ以外の駐車場部分の栄養素が枯れた土とは全然違うなぁ。革を分解したから土に何かしら有害な何かが残っている、という感じもないですね。ダンゴムシやら他の虫もちらほらいますなぁ。

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「この革は、ムラキさんも見に行ったニューレザーコンテストで受賞もしていますし、今年のレザーアワードではこれらの革を使った作品も出されるそうですよ」(嶋田さん)

環境にいい、という定義はそもそもなに?タンニン鞣しは環境に良くてクロム鞣しは環境に悪いのか?

環境にいい、という定義はとても難しいです。イメージ的に「タンニン鞣しが環境にいい・クロム鞣しが環境に悪い」というものがありますが、何かしらの部分だけを取り上げたら、確実に「この部分は環境にいい」という部分を取り上げることはできます。ただ、そのやり方なり製品の別の部分で「環境に良くない」ということもありえます。

ライフサイクル分析(LCA)、というISO規格では、再生不能資源の枯渇・富栄養化・酸性化・温室効果・水使用量などの複数の観点から環境への影響について検討されています。これに照らし合わせると、鞣し方によって環境負荷が高い・低い、ではなく、製造工程や環境管理によって左右される、ということがわかっています。


鞣し方法によって環境への影響は異なるのでしょうか?「鞣しにはクロムを使うと聞きましたが、安全なのでしょうか?」

このLCAは分析、ですが、世界的な革の環境認証が今回紹介する「Leather Working Group=LWG」というものです。

Leather Working Groupという世界的な認証

さて、世界的な革の展示会に行くと、この「LWG」という文字が展示ブースでよく見かけられるようになってきています。この認証は2005年にナイキが音頭を取って始まった認証制度です。認証機関が認定、というものではありますが、レザーに関するブランドメーカー(ナイキや)、薬剤会社、タンナーなどが加入しています。

認証には250もの項目をクリアする必要があります。項目は、環境に対する項目として「省エネ」「省資源」「節水」「環境負荷への配慮」。安全性に対する項目として「工場内の安全衛生」。コンプラに対する項目として「法令遵守」。製品に対する項目として「規制物質リスト=消費者へのレザー製品の安全性の担保」「トレーサビリティ=生産履歴管理」があげられます。


2018年にLWGを取った繁栄皮革工業所

日本でいち早くこの認証を取ったのが繁栄皮革工業所さんです。



LWGという言葉を私が意識しはじめたのは、以前山陽さんへ話を伺いに行ったときです。


今回、話を伺ったのは繁栄皮革工業所の中嶋副社長さん。以前には「あぁ、大変そうな認証だなぁ」程度の認識でしたが、背筋が凍るほどの大変さでした。

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今回はよろしくお願いします。他のサイトなどでLWGを取ろうと思った経緯などが紹介されているので、違う切り口からお伺いしますが・・・

LWGとるのって大変なんですか?

「工場の中とかは見せられないものが多いのですが・・・この書類の束。LWG認証をとるためにはこの書類を書かなきゃいけません」(中嶋副社長)


これ、すぐかけるものなんですか?

「もちろん時間かかりますが、LWG認証って2年時間がかかるんですよ。この2年という時間は、できあがった革が2年経過してどういう風に変化していくか、というデータが必要となるからです。
さらに認証をとるためには、世界で14人いる認証員が実際に会社に来て1週間確認していきます。さらに、認証されても2年後にまた認証確認に来ます。このときに項目を満たさないと認証のランクが下げられることもあります」(中嶋副社長)


は!? プレッシャーすごいですやん

「もちろんです。最初に認証を受けたときは1週間で3kg痩せましたよ。当社は2018年に標準資格、21年にシルバー、23年にゴールドランクという最高峰を取得しました」(中嶋副社長)


250項目は上に書いたように、「環境負荷への配慮」「工場内の安全衛生」「法令遵守」「規制物質リスト=消費者へのレザー製品の安全性の担保」「トレーサビリティ=生産履歴管理」に分かれていますが、環境負荷への配慮はわかるんですよ。
工場の安全衛生や法令遵守って何を見るんですか??

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「ムラキさん、例えばあそこに焼却炉ありますよね?あれはゴミを燃やすものですが、あの焼却炉も環境負荷を考えたものであり、温度が表示されているようになっています。
一斗缶などでゴミを燃やしている、となると、LWGは習得できなくなります。工場内も見ていただけたらわかるように、人が歩くゾーンとフォークリフトが走るゾーンを分けるラインが引かれています。こういう細々としたことが250項目あるわけです」(中嶋副社長)


生々しい話を聞きますが、LWG取ったからって儲かる、というわけじゃないじゃないですか?
繁栄さん以外のタンナーが取ったら自社の旨味が減る、とかないんですか?

「現在LWG認証を受けたタンナーは、世界で2012年は129だったのが2023年は1180になっています。これは世界的な潮流です。例えばカバンなり靴のメーカーさんが世界の市場に出す商品を作る際には、このLWG認証を受けたタンナーの革を使わなきゃ当百貨店では扱わない、というのが増えてきています。さらにLWGが知られたら日本の百貨店でもそのような流れになるかと思います。
当社だけがこの認証受けていても意味がないんです。日本の他のタンナーさんも取ってもらいたい。
ムラキさんが以前行かれた山陽さんは昨年LWG認証を受けられましたが、当社もアドバイスなどは行いましたし、今後も他社さんでこのLWG認証受けたい、という人がいたらいくらでもアドバイスは行います」(中嶋副社長)



アドバイス受けたからって、これ取れるかな。気力・時間・体力、など社長に必要かと思いますが、他に何がいります?

「初期投資などのお金ももちろんかかります。で、それ以上に必要なのがケミカル=化学知識です。認証員は革を作る工程の質問を行います。その際に、『現場の~~さんが答えます』じゃ駄目なんです。社長がそれを答えないといけないわけです。だから、必要なのは社長に革を鞣すケミカルの知識が必要となります」(中嶋副社長)


LWG認証受けたからって儲かるもの?手応え感じます?

「現在、1か月に3~4件はブランドや学校が見学に来ています。特に若い学生さんは学校教育でSDGS教育を習った子が大学生になったり、もう就業しはじめています。海外に出す製品メーカーさんが、海外から言われて慌ててLWG認証受けたタンナーの革がほしい、と問い合わせが来て見に来られたりもしています。やはり時代は変わってきていますね」(中嶋副社長)

嶋田悟製革所さん、繁栄皮革工業所さん、を訪れて

2社とも、「情報は出します」「ぜひほかのタンナーもやってほしい」という思いは共通だと思いました。

両社の取り組み方は異なりますが、環境にいい、という面で非常に理知的な取り組み方だな、と勉強させてもらいました。革業界も多種多様な「環境にいい」取り組み方を行っています。これは自然環境に対する負荷に限らず、カバンや靴を作る労働環境や法令遵守(無理な残業していないか)なども言われるようになってきています。世界は変わってきており、時代の変化に立ち会っているな、と実感しますな。

この後さらにもう1社訪れて面白い話をもらいましたが、ここらはまた別の場所で紹介します。

ムラキ今後予定

5月24~25日 東京・浅草橋「本日は革日和♪」


7月19~20日 福岡・博多「本日は革日和♪」開催予定です

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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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