欧米ブランドに「負けていないぞ!」

2023年12月 の記事

カテゴリー: 村木るいさんの「人に話したくなる革の話」

月1回のスペシャルコンテンツ、村木るいさんの「人に話したくなる革の話」。
今回は、革とイベントとインバウンドの話。
新型コロナウイルス感染症の5類移行後初の年末年始を迎えるなか、ジャパンレザーを取り巻く現状とは?
村木さんのリアルな視点と肌感覚でとらえたレポートをお届け。2023年の締めくくりに相応しい内容です。ぜひ、ご覧ください。

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通常、皮革産業のさまざまなトピック、イベントのレポートなどをお届けしていますが、人気イベント「本日は革日和♪」を主宰する村木るいさんが月1回スペシャルコンテンツをお届けしています。イベント、セミナーなど精力的に活動する村木さん。皮革に関する確かな見識を有し、幅広い情報発信に支持が寄せられています。

当ブログでは、レザーに関心をもちはじめた若い世代のかたや女性ユーザーにお伝えすべく、わかりやすい解説とともに西日本の皮革産業の現状をご紹介しています。独自の視点・レポートが大好評です。

今後のスケジュールなどは下のリンク先をチェックしてください。


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毎度です!「1、3、5月の革日和は手配を進めていて、7月もどうしようかなぁ」ムラキです。

個人的にはイベントやるよりも本読んで調べ物まとめたりするほうが楽しいんですけどね。

さて、2023年も今月で終わりです。今回は次のような話をしていきます。

・阪急百貨店のジャパンレザーアワード展示を見てきた(1月4日まで)
・チャットAiはどう使っているか
・訪日外国人客の現状とそれに対して何をしておくべきか
・革とリアルの価値

オチとしては「インバウンド客はまだ本番じゃないから準備をしておこう、1日でも早く」「触らないとわからない、というのはデメリットじゃなくてメリット」です。

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「ジャパンレザーアワード2023」受賞作品の展示(大阪・梅田)を見てきた 

阪急うめだ本店 8階 b8ta Osakaにて、「ジャパンレザーアワード2023」受賞作品の展示が開催中です。グランプリ受賞作品や各部門受賞作品を実際に手に触れて見ることが可能です。実際に見て触ることで手触りや質感、重さや軽さなども感じることができます。見られる方はぜひ行ってみてください。

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会場

b8ta Osaka(阪急うめだ本店 8階)


阪急「大阪梅田」駅から徒歩約3分
JR「大阪」駅から徒歩約4分

ジャパンレザーアワード、今年の受賞作で面白いな、と思ったのは

あくまでムラキ個人の観点です。良い、とか、悪い、とかじゃなくて、「面白いな」と思った点を載せておきます。どの作品も実際に触らないと面白さがわかりづらいのでぜひ触ってみてください。

グランプリ

パンチングレザー 刺し子ライダース

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刺し子は東北地方に伝わる技法として知られています。刺繍の一形態ではあり、「ジャパンレザーアワード」歴代の部門賞受賞作品、応募作品でも取り入れている作品もあるのですが、革ジャンでここまでやった人は珍しいですし、パンチング加工のレザーを利用しているところもいいですね。ぜひ実際に手にとってもらいたい作品です。

バッグ部門 ベストプロダクト賞

トートバッグ

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こちらは応募作品情報詳細でも触れているように、マチの特徴的な形状と革全体の艶やかさが非常に色っぽいバッグになっています。こちらも写真では伝わりづらい革の良さが出ていますね。

フットウェア部門 ベストプロダクト賞

擬態

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こちらの靴は木目調に染色を施しており、見た目が木材のように見えます。ですので阪急展示でも小さな革の破片も一緒に展示しています。見たお客さんが「これは革なんだ」と知ってもらうためですね。

ウェア&グッズ部門 ベストプロダクト賞

ジビエ鹿革半纏 (見立文覚宗三郎滝行図)


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ジビエの鹿革は何種類か目にしているのですが、シボがありここまでモッチリとした感触があるものは珍しいですね。手触りもよく、「あれ?これどうやって縫ったんだろ」と縫製も面白い作品でした。

名古屋のクリエイターズマーケットへ


名古屋で行われたクリエイターズマーケットに、営業をかねて革関係のブース巡りをしていました。差し入れ(お菓子詰め合わせ)を50袋用意したのですが足りませんでしたね。これは革関係の出展者がここだけで50以上も参加していた、ということです。

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ブックオフすげぇな

会場で驚いたことにブックオフが企業ブースに出展していました。「ブックオフがなんで手作り販売イベントに!?」と驚いて見てみると、和服をハンドメイドの材料として使ってくれ、というアピールでした。すごいことするなぁ。

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・ブックオフは、同イベントに関連するような企業ではないのに、グループ企業の告知をメインに出展
・和服をリメイクに活用できる素材であることをアピール
・イベント会場で販売するのではなく、ブックオフ(同社リユース&リサイクルをしているハードオフ業態)に誘導するためのフライヤーを積極的に配布

コロナ禍を起点とした断捨離ブームで、和服を手放すユーザーが増え、買い取ったものの、販売面で苦戦しているのか、在庫が増え過ぎてしまったのか・・・需要と供給のバランスが悪いのでしょう。しかし、リメイク用の素材としてアピールするとは慧眼! これら含めて「すごいことするな」という感心しました。

チャットAiその後:ネタ出しやアイディアの壁打ち相手には最適ですね。



今年2月に書いたチャットAi。その後も使っています。

ただ、以前も書いていますが、「事実確認の場合は必ず裏付け調査必須」「ネタを出すときの壁打ちに使う」「ネーミングやブログのタイトルを20個出して」などで使っています。

事実確認はホント~~~~~~~~~に信頼に欠けますね。絶対に裏付け調査しないと不安で仕方ないです。

今回はこのように使いました。

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ここからは日本政府観光局のウェブサイトを調べ始めます。

インバウンド客はコロナ禍前に比べてどうなったか?

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上のリンク先は、日本政府観光局(JNTO) が提供してくれているサイトです。

日本を訪れる外国人旅行者の数はどのくらい?
外国人旅行者が訪れるのは日本のどの地域?
外国人旅行者は日本で何を買っている?
海外を訪れる日本人旅行者の数はどのくらい?

などがわかります。

数字を羅列するだけでなく、定期的に情報をまとめてプレリリースで発行してくれています。

これをどう活用するかは使い手次第なのですが、見ているといろいろわかって面白いです。

・関西圏はコロナ禍前ほど人が増えていない=中国人観光客がまだ戻っていない
・現状の訪日外客数を見ると韓国>台湾>中国>香港>タイなどの順位
・日本の地域によってコロナ禍前と後で訪日数が全然違う

インバウンドのために何をやっておけば良いのか

ここらへんはいろいろあるんですが、とりあえずは「相手の言語に合わせたSNS(今ならInstagramかなぁ)を用意しておく」のは最低限だと思います。SNSではバズり、とか、いいね!数を稼ぐ必要はありません。数を稼ぎはじめるのは楽な行為です。それよりも「連絡先手段としてSNSアカウントを開設しておく」のが重要なわけです。

メール、という手段はすでに伝達手段として非常に問題があります。スパムメール、迷惑メールが山程来ますので重要メールが埋もれてしまっています。

SNSは連絡手段として重要です。「どのSNSをやっておけばいいの?」と言われたら「ターゲットとしているユーザーが使っているSNSは全部やるしかない」です。

革とリアルの価値

今回は・・・

・「ジャパンレザーレザーアワード2023」受賞作品の展示を見てきた
・「ジャパンレザーレザーアワード2023」受賞作品のここが面白い!という解説
・名古屋のイベントを見てきた
・チャットAiをこう使っている
・インバウンドの現状とインバウンドの動向の調べ方
・インバウンドをターゲットにするならSNSはやっておいたほうがいい

というのが各項目です。全部バラバラに見えますので、読んでいて気持ち悪かっただろうな、と思います。
これらは一応、全部結びついているつもり、です。

・革という素材は実際に触らないとやはり面白さは伝わらない
・ネットというものがどれだけ進歩しても、この「手触り」「質感」「ツヤと艶やかさ」「匂い」「コシの強さ」etcetcなどは伝えきれない
・でも、置いておけば売れる!良いものを作れば売れる!という時代でもない
・だからこそ、SNSなりで消費者や受け手に興味をもってもらい、リアルイベントで実際に手に取ってもらうのが重要
・チャットAiにせよイベントにせよSNSにせよ、単なる手段でしかない。なんのためにその「手段」を使うか。
<着物をハンドメイドの材料として売り出し、そのためにイベントに出る、という判断はほんとにすごい。

「触らなきゃ良さがわからない革製品」という品は、非常に今の時代価値を伝えづらいものかもしれません。
だからこそ、その価値を伝えるためにありとあらゆる手段を使う。イベントにせよチャットAiにせよSNSにせよ、「伝えるための手段」です。

見て、聞いて、情報を摂取し、触ることで過去の情報を自分の中で統合させる。
「イベントに出て宣伝する」じゃなくて、「宣伝をしてイベントに来てもらい、触ることで購入」してもらう。

触らないとわからない」という特徴は、「素材としての弱さ」じゃなくて「素材の強さ」という付加価値です。

今後のムラキの予定


・1月19日(金)~20日(土) 「本日は革日和♪」(大阪)



・2月13日(火) 皮革業界総合研修

革とものづくり~令和時代の外注との付き合い方、というタイトルの研修のサポートをしています。



・3月 「本日は革日和♪」(名古屋)予定

・5月 「本日は革日和♪」(東京)予定


今年も一年ありがとうございました! 来年も革や技術やビジネス、歴史やネット技術などを食べあさりたいと思いますわ。

カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

早いもので2023年もあとわずか。当ブログの年内更新も次週(村木さん連載)までとなります。今年もご愛読いただきありがとうございました。トレンドがない時代といわれていますが、先日催事に伺って、新しい潮流の訪れを感じました。Y2K(2000年)ファッションのリバイバルのひとつとして「デコ」復活の兆しです。バッグにぬいぐるみなどのチャームをつけている若い世代が増え、さらなる広がりが・・・。今回の2つめのトピックでご紹介します。
今週もレポートを含め、イベントや最新トピックをお伝えしていますので、参考にしていただけますように。


【レポート】「TLA(Thinking Leather Action)」

協同組合資材連が開催する日本最大規模の皮革・布帛・機能性素材・パーツの展示会「東京レザーフェア」が、12月7日(木)・8日(金)の二日間、東京・浅草 東京都立産業貿易センター 台東館で行われました。
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今回も皮革・革製品などのサステナビリティを発信していくプロジェクト、Thinking Leather Action(シンキングレザーアクション/TLA)事業がブースを出展。
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公式Webサイトの開設を記念し、抽選会を開催しました。
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公式Webサイトにアクセスし、携帯の画面をTLAブースにて提示していただくと抽選会に参加可能。またSNSへの投稿でも参加可能となり、幅広いユーザーが投稿し、公式Webサイト開設のニュースが拡散されました。
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期間中、415名の来場者が訪れ、抽選や美しいイラストレーションをあしらったパネルを楽しんでくださいました。
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公式Webサイトで公開しているスペシャル動画も会場内で放映され、とても好評でした。簡潔にわかりやすくまとめられていますので、ぜひ、ご視聴ください。

公式Webサイト


【レポート】「TLGFC」

東日本バッグ工業組合 組合員有志による「TOKYO LEATHER GOODS  FACTORY COLLECTION」のポップアップイベントが、池袋駅構内 南改札外イベントスペース(東武百貨店 B1F 6番地入り口前)で、12月4日(月)~12月10日(日)に行われました。


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各ブランドがバッグ、財布、革小物の定番アイテムを中心に出品。
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2024年1月1日(月・祝)が開運日ということもあり、財布を手に取ってじっくり吟味なさる方を多くお見かけしました。
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バッグチャームがじわじわとヒット中。Y2K(2000年)ファッションのリバイバルのひとつとして、「デコ」が復活傾向にあるようです。韓国ファッションの影響による「バッグにぬい」は、すでに街でよく見かけます。バッグにぬいぐるみなどのチャームをつけている若い世代が増えており、さらに広がりが見られそうです。

(「バッグにぬい」:韓国のファッションブランドやインテリアブランドから販売されているぬいぐるみ、キーリングをバッグにつけること。お出かけ用のバッグやスクールバッグにつけることで、コーディネートに抜け感が生まれます。「SHIBUYA109 lab.トレンド予測2024」より)



皮革産地 埼玉県草加市のインキュベーションプロジェクト「そうかわ塾」出身の若いつくり手が率いるファクトリー「ステージ」(東京・足立区)では、さまざまなチャームをラインナップ。文字入りのタイプは、推し活女子にヒット中。推しのキャラクター、アーティストのイニシャルやイメージカラーで選べる点がよろこばれています。
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「日経MJ」(11月6日1面)「わたし、選ぶのやめました」および、野村総合研究所「生活者年末ネット調査」によると、若い世代に決めることが苦手なユーザーが増えているようですが、その問題を解消するひとつのヒントが推し活にありそう。


このほか、さまざまなモチーフのなかでも星がヒット中。
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大きさを変えて重ねづけするユーザーが多く、まとめ買いの割合が高いそう。バッグにつけるぬいぐるみのコーディネート用として売れています。大人世代のお買い上げも増えているのだとか。某ブランドのモンキーキャラクターのチャームなどで馴染みがあるので大人世代にも好評です。今後はぬいぐるみをつけない、バッグチャームのアレンジへと広がることが期待されます。
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エレガントなバッグづくりに定評があるバッグメーカー「きくひろ」(東京・葛飾区)では、タッセルのバッグチャームをリリース。幅広い世代に人気を集めています。
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タッセルのほか、フリンジのバッグが売れはじめているようです。「グランジ」がZ世代のネクストトレンドとして注目され、2024年春夏コレクションのシーズンテーマで「トライバル」を打ち出すメゾンもあるなど、フォークロア感覚のアイテムが話題に。


2023年秋冬のトレンド、グレーのワントーン(トーンオントーン)コーディネートに飽きた高感度ユーザーが、オフホワイト~ベージュ~オートミールカラーのコーディネートにシフト。ナチュラル感や土くさいニュアンス、グランジ×フォークロア テイストミックスのスパイスとして、フリンジやタッセルのアイテムが取り入れやすいのでは?

暖冬傾向によるシーズンレスな着こなし(季節感をあえてスルーし、2024年春のトレンドを前倒しで楽しむ)と、値上げ疲れが重なり、「手持ちのバッグをデコって新鮮に」という節約志向となって、盛り上がりつつあるのかもしれません。

レザーのチャームにより、メイドインジャパンのものづくりに興味をもっていただき、日本製革製品を楽しむきっかけとなるよう、ピンチをチャンスに変えていきたいですね。



【ライブ配信情報】「ジャパンレザーVOICE」

インターネットラジオ×YouTubeハイブリッド型動画コンテンツ配信「ジャパンレザーVOICE」(#レザボイ)第18回が、11月20日(水) 16:00からアズーリFM公式サイトよりライブ配信(生放送)されます。
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「キーパーソンインタビュー」
皮革業界の第一線でご活躍のキーパーソンや新進気鋭のクリエイターにご登場いただき、いま注目の話題を掘り下げています。今回のゲストは、アーティスティックなレザーウェアを手がけるブランド オベリスクのプロダクトマネージャー 石橋善彦さんが登場!
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国内最大の革製品コンテスト「ジャパンレザーアワード2023」グランプリを受賞。現在、体験型店舗「b8ta Osaka - Hankyu Umeda」(阪急うめだ本店 8階)で開催中の受賞作品展示イベントで展示している受賞作品は、カスタムオーダーも可能。
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その内容についてもお知らせします。

「ジャパンレザー最新トピック紹介」
ジャパンレザーに関するさまざまなトピックを厳選してご紹介します。
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11月03日は「いいレザーの日」ということもあり、浅草・大阪・草加・豊岡・・・と各地のものづくり産地でレザー関連イベントが行われました。
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今回は、それらのレポートをお届けします。


【イベント情報】「ジャパンレザーアワード」

「ジャパンレザーアワード2023」受賞作品一般公開(無料)が、大阪・梅田 阪急うめだ本店 8階にできた体験型店舗「b8ta Osaka - Hankyu Umeda」の特設ブースで開催中です。
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今年度の受賞作品10作品すべてが展示され、2024年1月4日(木)まで一般公開(無料)。なお、年末年始の営業については施設に準じています。
ぜひ、お出かけください。



Web情報】「LEATHER WORLD 2023」レポート

この秋行われた、レザーの祭典「LEATHER WORLD(レザーワールド)」のレポートがタイムアンドエフォート公式Webサイトで公開されました。
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「LEATHER WORLD」は2016年からスタート。革がもつ「色合い」「種類」「大きさ」「質感」など、レザーの魅力を多面的に触れることができる体験型イベントです。
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世界一のシューシャイナー 長谷川裕也さんに学ぶハイシャインのワークショップ、人気クリエイターによるレザークラフトのワークショップ、レザーの種類を当てるクイズ、レザーケア製品国内トップメーカー「コロンブス」のエキスパートによるお手入れ相談会など、参加型コンテンツが盛りだくさん。
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レザーに関する知識を深めるエデュケーション空間がジャパンレザーファンの知的好奇心を刺激しました。
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くわしくは下のリンク先をご覧ください。


カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

今週末、一部の地域で12月中旬としては異例の20℃前後の気温が予想されています。暖冬を異常気象ととらえてSDGsへの関心が高まりそうですね。皮革・革製品などのサステナビリティを発信していくプロジェクト、Thinking Leather Action(シンキングレザーアクション)事業では、新聞広告や公式Webサイトのオープンなど、さまざまな取り組みを実施。当ブログでもご紹介してまいりますので、ぜひ、ご注目ください。
今週もレポートを含め、イベントや最新トピックをお伝えいたします。参考にしていただけますように。


【Web情報】「TLA」

皮革・革製品などのサステナビリティを発信していくプロジェクト、Thinking Leather Action(シンキングレザーアクション/#TLA)の公式Webサイトがオープンしました。
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革がなぜサステナブルな素材なのかを理解できるようになっています。正しい知識を身につけ、是非、広めていっていただければ幸いです。また、他素材を否定したり攻撃する意図がないこともお伝えしています。
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さまざまなデータ、イラストも掲載され、とてもわかりやすい内容です。もうすぐ冬休み。冬休みの課題のための調べ学習などにもご活用いただける内容です。ぜひご覧ください!


前回もお知らせしましたが、「東京レザーフェア」ブース出展も好評でした。次回更新分でお伝えいたします。


【レポート】「豊岡鞄」

12月1日(金)~3日(日)の三日間、国内有数の鞄産地 兵庫・豊岡の地域ブランド、豊岡鞄展「どこまでも、鞄であること。」が東京・丸の内 KITTEで開催されました。
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通常、BtoBの展示会が行われる日程で開催されますが、今回はユーザー向けとして、クリスマス商戦に照準を併せました。「豊岡鞄」に参画する各社の新作をお披露目。
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丸の内という土地柄もあり、ビジネスパーソンを意識したデザインが多く見受けられました。
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鞄だけでなく、「豊岡財布」もラインナップ。2024年は、1月1日と3月15日がラッキーデー、開運日といわれています。春財布をお探しの方、春の新生活に向けてギフトをお探しの方にも「豊岡鞄」「豊岡財布」をご注目いただきたいですね。

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職人のミシン実演では、若い世代の方が興味をもっておられ、写真や動画を撮影し、熱心に質問なさっていました。

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プロの鞄職人によるミニチュア鞄づくり体験ワークショップや公式インスタグラムフォローキャンペーンなど、ユーザー参加型のコンテンツが好評。
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工具やアーカイブの展示は、フォトジェニックで「映える」フォトスポット的なコーナーとなっていました。
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豊岡鞄協会では、思い出が詰まった大切な鞄を預かり、日本で唯一の鞄の神様、小田井縣神社柳の宮にて供養していただき、処分(廃棄・リサイクル・リユース)する「かばん供養」サービスをスタート。物の整理・心の整理・・・きちんと供養することで、新たな門出をサポートしてくれます。断捨離をすすめているかたにおすすめです。

ふるさと納税の返礼品として、バラエティー豊かなビジネスバッグもそろっています。こちらもぜひ、チェックしてみてください。



豊岡は人気の温泉地、城崎にも近く、ショッピングツーリズムにもぴったり。アクセスは、地元のコウノトリ但馬空港がおすすめです。



羽田空港から最短で2時間(大阪国際空港・伊丹空港で乗り換えあり)。JAL国内線運賃全面リニューアルや但馬各市町の運賃助成制度によるキャッシュバッグなどもあり、とても注目されています。くわしくはリンク先をご参照ください。



【更新情報】「ジャパンレザーVOICEダイアリー」

11月15日に配信された「TIME&EFFORT ジャパンレザーVOICE」(#レザボイ)の放送後記、「ジャパンレザーVOICEダイアリー」第17回が公開されました。


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第一特集「ジャパンレザー 旬暦」では、毎回四季折々、そのときどきに合わせた、おすすめのアイテムをご紹介。今回は「タンナーのオリジナルブランド」特集として、「株式会社山陽」、「中嶋皮革工業所」、「松岡皮革」、「栃木レザー株式会社」、「有限会社 T.M.Y's」、「有限会社藤豊工業所」の製品をピックアップしました。

第二特集では、「ジャパンレザーアワード2023」のグランプリ&受賞作品展示イベントをご紹介。
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展示イベントは、大阪・梅田 阪急うめだ本店 8F 体験型店舗「b8ta(ベータ)Osaka ‒ Hankyu Umeda」にて開催中です。お見逃しなく!



【更新情報】「LEON」

11月25日発売「LEON」2024年1月号(186~187ページ)「いつの時代もエキゾなオトコはラグジュアリー リッチなオヤジにチビエキゾショルダー」で、エキゾチックレザー製品が紹介されました。「エキゾチックレザーマーケットジャパン」でも「LEON」2024年1月号掲載アイテム(全4点)が公開スタートとなっています。


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4タイプのスタイリングと、クロコダイルレザーのミニショルダーバッグのペアリングが素敵です。この冬人気のグレーに続く、トレンドカラーコーディネート、オフホワイト~ライトブラウンのレンジを、「ラテ合わせ」をキャッチーに表現。ブラックのバッグで引き締めるという実践的な提案もいいですね。

博報堂生活総合研究所が打ち出す「消齢化社会」では、ファッションテイストで世代間ギャップがなくなっている、という調査結果が紹介されていますが、大人世代が若い感覚の製品を好むだけでなく、20代男性のなかにも「LEON」愛読者がいるようです(パルコのファッションとカルチャーのシンクタンクが運営するメディア「ウェブアクロス」定点観測より)。例えば、父子でおそろいやシェアなどリッチでエレガントなレザーファッションを幅広い世代で楽しんでいただきたいです。


【キャンペーン情報】12月10日は「ベルトの日」

日本服装ベルト工業連合会が、12月10日(日)の「ベルトの日」からキャンペーンをスタートしました。同公式インスタグラムアカウントのいいね&フォローで抽選で100名様に紳士ベルトがプレゼントされます。12月20日(水)までとなりますのでお見逃しなく。

最高級の本革素材を使用し、職人たちの手仕事によって生み出されたベルトは、革の柔軟性や質感、色合いにまでこだわりが詰まっています。伝統の技術と最新のファッションが融合した一品は、自分へのご褒美や大切な方へのギフトにもぴったりですね。



【イベント情報】「ぱりっせーる 2023」

皮革産地としてお馴染みの埼玉県草加市 草加市文化会館内伝統産業展示室「ぱりっせ」で12月15日(金)~12月17日(日)、恒例企画 年末特別セールが開催されます。お見逃しなく!




カテゴリー: ジャパンレザー トピック&イベント まとめ

一年の最後の月、12月を迎えました。暖冬傾向の今年はアウターの新調を控えるユーザーや、年末年始の休暇を海外で過ごすことを控える方々に、自分へのご褒美として日本製革製品にご注目いただきたいですね。

今週もレポートを含め、イベントや最新トピックをお伝えいたします。参考にしていただけますように。


【イベント情報】「ジャパンレザーアワード」

「ジャパンレザーアワード2023」受賞作品の展示(無料)が、大阪・梅田 阪急うめだ本店 8階 体験型店舗「b8ta Osaka - Hankyu Umeda」の特設ブースでスタートしました。
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12月1日(金)から2024年1月4日(木)まで、一般公開(無料)しています。
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今年度の受賞作品10作品すべて展示されていますので、ぜひ、お出かけください。

なお、「ジャパンレザーアワード2023」公式ウェブサイトでは、受賞作品10作品および受賞者を紹介する小冊子が公開されました。

さらには、すべての受賞者のインタビューが公式ウェブサイト 特設ページで公開スタート。ぜひ、こちらもご覧ください。



「ジャパンレザーアワード2023」グランプリ受賞作品は、オーダーメイドできます。
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東京・蔵前エリアのオベリスクアトリエにお邪魔して、石橋義彦さんにお話を伺いました。

*革・色のセレクト
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国内産地でつくられたレザー(14色)をベースに、ステッチの糸は11色からセレクト可能。
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その組合せにより、オリジナリティを楽しんでいただけます。なお、受賞作品と同じネイビーの色合いではありませんが、今回用意されているネイビーは#650(見本参照)。かなり近い雰囲気の仕上がりとなります。

*オーダーの流れ
ご希望のサイズ、レザー、カラーなどをスタッフと相談していただき、完成までの期間(オーダーから約3か月の予定)と見積りなどをご確認ください。目安としてはオーダーメイドで400,000円(税別)。

サイズ変更の場合はパターン代が上代の+10%(税別)、トワルチェック(仮縫い)5,000円(税別)などのほか、トータルの費用についてはご要望などによって変わりますので、ご確認ください。
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サイズ変更ご希望の場合、トワル(写真・上)と呼ばれる試作品を布帛にて作成し試着、フィット感、サイズ感を確認のうえ、オーダーご依頼者様専用のパターンとして起こし、裁断、縫製作業の工程へ進みます。

*サイズ変更・シルエット調整
身長が高い方、身体の厚みがある方向けに、サイズアップも可能。着こなしのイメージやフィット感のご希望に合わせ、パターンを調整し、ご自身の理想に近いシルエットにチューニングしていただけます。

採寸については、受賞作品展示会期中は、会場のスタッフが採寸。採寸をしない場合は、オーダーご依頼者様の私服(お気に入りのサイズ感のアウター/ジャンパー、ブルゾンなど)をオベリスク アトリエ(東京・蔵前)に送付していただきます。送料についてはご依頼者様負担となります。

*ウィメンズもオーダー可能
グランプリ受賞作品はメンズですが、このデザインをベースに、ウィメンズとして、サイズダウンや、フィット感のあるパターン(バストダーツ、パネルラインの切り替え)へ変更できます。タイトな着こなしがお好みのかたにおすすめです。



インターネットラジオ×YouTubeハイブリッド型動画コンテンツ配信、「ジャパンレザーVOICE」(#レザボイ)第18回(12月20日(水) 16:00~、アズーリFM公式サイトよりライブ配信)の第一特集「キーパーソンインタビュー」に、「ジャパンレザーアワード2023」グランプリ受賞者 オベリスク プロダクトマネージャー 石橋義彦さんが登場。こちらもどうぞお楽しみに!



【展示会情報】「TLA」

皮革・革製品などのサステナビリティを発信していくプロジェクト、Thinking Leather Action(シンキングレザーアクション/#TLA)事業のブースが「東京レザーフェア」(12月7日(木)・8日(金))4階に出展。写真は前回開催時に撮影させていただきました。
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会期中、TLAブースでは【公式】Thinking Leather Action(TLA) ウェブサイト開設記念の抽選会を開催します。
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【参加方法】
TLA Webサイトにアクセスし、スマートフォンなどの画面を、4階 TLAブースで見せるだけで抽選会に参加できます。

〈抽選1回〉TLA Webサイトにアクセスした方
〈抽選3回〉TLA WebサイトのURLやQRコードをSNSやホー厶ページなどで紹介した方

※複数の賞が当たった場合も、賞品はおひとりさまにつき1点となります。

ご参加をお待ちしております。お客様へのご案内もよろしくお願いします。



公式Webサイトもぜひご覧ください!



「東京レザーフェア」(12月7日(木)・8日(金))4階 TLAブースでは、美しいイラストレーションがパネルになっており、フォトスポットとしてもご活用いただけます。
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なお、写真は前回開催時に撮影させていただきました。ご来場の記念に、ブースにお立ち寄りください。


【イベント情報】「したまち小粋マーケット」

恒例の人気イベント「したまち小粋マーケット」が11月27日(月)~12月10日(日)の二週間、前後期に分けて開催されています。
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場所はJR東京駅構内(改札内)1F「#エキュート東京」新幹線南乗り換え口前。旅立つ人、家路を急ぐ人が行き交うなか、職人技と個性が光るジャパンレザーが出品されています。
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先日お邪魔させていただき、前期の様子を撮影させていただきました。
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今回のテーマは、「Made in East Tokyo  見つける、自分だけのとっておき」。
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クリスマスや年末年始のギフトとして、一年がんばった自分へのご褒美として、秀逸なジャパンレザーをお探しの方におすすめです。



【ラーニング情報】「日本バッグ技術普及協会主催 ビジネスセミナー」

人気企画「日本バッグ技術普及協会主催 ビジネスセミナー」の最新回、【正解のない時代に知っておきたい、ものづくりでの『別解力(べっかいりょく)』とは何か?】~SNSでもう悩まない。新たな発想力ワーク付き~が 12月11日(月)、東京・千駄ヶ谷 バッグアーティストスクールレプレ新宿校で行われます。
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トレンドの在り方の変化、「使い方提案&使う人提案」、バイパ(バイイングパフォーママンス)など・・・時代やユーザーの動向を、バッグ業界の取材や情報発信でお馴染みのエディターがわかりやすくレクチャー。

配信もありますので、忙しい方も安心。#レザークラフト 作家、クリエイター、ビジネスパーソンの皆さまにおすすめです。









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プロフィール

鈴木清之

鈴木清之(SUZUKI, Kiyoyuki)
オンラインライター

東京・下町エリアに生まれ、靴・バッグのファクトリーに囲まれて育つ。文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務開始。日本国内のファクトリーブランドを中心にコミュニケーションを担当。現在、雑誌『装苑』のファッションポータルサイトにおいて、ファッション・インテリア・雑貨などライフスタイル全般をテーマとしたブログを毎日更新中。このほか、発起人となり立ち上げた「デコクロ(デコレーション ユニクロ)部」は、SNSのコミュニティが1,000名を突破。また、書籍『東京おつかいもの手帖』、『フィガロジャポン』“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”・”パーソナルギフトプランナー”としても活動中。

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