足サイズ計測実行委員会 靴と体の大切な関係 いつまでも美しく歩くために
2021年 大人の足サイズ計測から

足のサイズは荷重/非荷重で劇的に変わる

図6-1は、荷重時と非荷重時のJISサイズの違いを図化したものです。ここにはサンプル数が30以上の足長群を記載しました。男女とも立位から非荷重にかけて、足長が2サイズ(1センチ)小さくなるのは、どの足長群にも共通する現象です。一方、足囲は2ガース小さくなるケースが最多(例えばE→C)ですが、一部に3ガースも小さくなる足長群も存在します(例えばE→B)。足は一瞬でこれだけ大きなサイズ変動を示すので、やはりシューフィッティングの際には静的な状態だけではなく、動的なフィッティングチェックが不可欠です。

立位から非荷重にかけてのJISサイズの変動図(男性)
立位から非荷重にかけてのJISサイズの変動図(女性)

図6-1. 立位から非荷重にかけてのJISサイズの変動図

性差については、男女で同一足長群が存在する23.5~24.0㎝で観察することができます。それによると、同じ足長群であっても女性の変化量(絶対値)は全ての項目で男性を上回るので、当然変化率も女性の方が男性より大きいです。
すなわち、女性の足の方が柔らかく、荷重状況によるサイズ変化が著しいことがわかります。よって、例えば女性用に設計された足長24.0のパンプスを、足長24㎝の男性が履こうとすると、荷重/非荷重の変化量が少ない男性の足はきつくて履けないという事象が生じがちなことが予測されます。

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